JPS6342738Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアンテナ給電部機構の考案に係り、テ
レビ受信用アンテナの如きにおいて給電部の接続
取扱い操作を簡易迅速に行わしめると共にアーム
に対する取合い組付けを簡易的確に行わしめ得る
ようにしたものである。

テレビ受信用アンテナの如きにおいては該アン
テナにケーブルを以て給電することが必要である
ことは周知の通りであり、斯様なケーブルにおけ
る各線端部とアンテナ素子との間の給電部に関し
ては各線端部をビスなどで所定の端子に連結固定
することが行われている。然しこのような従来の
給電部においては前記ビスなどによる線端部固定
操作が煩雑であり、殊にこのような給電部の連結
は屋上などに立てられたアンテナに対して行われ
る高所作業となるので一般的には片手操作となる
ようなことが多く、高所での前記したようなビス
止め線端固定ないしその解脱などの作業は実地的
に甚だ面倒であり、工数が嵩む不利がある。

本考案は上記したような従来のものの不利欠点
を解消するように検討して考案されたものであつ
て、前述したようなアンテナ給電部におけるケー
ブル線端部の接続ないし該接続の解脱操作をワン
タツチ的に行わせると共にアームに対する取付け
を簡易且つ的確に行わせるようにしたものであ
る。

即ち本考案によるものの具体的な実施態様を添
付図面に示すものについて説明すると、第１図に
示すようなアンテナＡのアーム７に対して素子
４，４を両側に配設した給電部が形成されるが、
このような給電部を第２図および第９図から第１
３図に示すような給電部本体１と、第２図から第
８図に示すような嵌挿部体２を主体として構成す
る。後述する嵌合部１０にはアーム７の穿孔に挿
入されて位置決めをなす突片部１３が設けられて
おり、しかもその中間部下方には前記嵌挿部体２
を受入れる挿嵌穴１２が形成され、更に挿着部１
１内に夫々一端側５ａを位置させたＬ形の屈曲端
子片５を取付け、該端子片５の他端側５ｂは前記
挿嵌穴１２内の両側に対設してある。然して前記
した挿嵌部体２にはその中間部にケーブル６の受
入部２１を縦設し、又その上部には軸部２４の座
部２０が形成されているが、この座部２０との間
に間隙部２０ｂを形成して線端受部２２を対設
し、しかもこの線端受容部２２に隣して上述した
ような屈曲端子片５の他端側５ｂに対するガイド
部２３が形成されたものであり、ケーブル６の線
端部６ａ及び６ｂは上記受容部２２に受入れられ
た状態で各屈曲端子片５の他端側５ｂに圧接され
る。

なお図示のものでは前記したような嵌挿部体２
の嵌挿部分にケーブル６に第３図に示す如く挿着
されたキヤツプ３が覆着されるようになつてお
り、このため前述した挿着部１２の上部外側に凹
入溝１６を有する係合部１７が環設されていて、
キヤツプ３の上端開口部分を受入れ防水条件下に
係着するようになつている。又嵌挿部体２の下端
部には受座部２７が一体に形成され、しかも該受
座部２７に薄片状の可曲部２８を介して圧着部２
６が連設されていて、前記したようなケーブル６
を適宜に抑止して上述したようにセツトし得るよ
うに成つている。本考案においては上記したよう
な給電部本体１の各挿着部１１間にアーム７を直
交せしめて受容するアーム嵌合部１０を形成し、
又前記軸部２４には係止突片２５が環設されてい
て、第３図に示すように給電部本体１の受孔１８
に挿嵌された場合にその挿嵌係着関係を確保する
ようになつているが、上記アーム嵌合部１０の中
心位置に挿嵌穴１２に通ずる取付孔１９を形成す
ると共に前記軸部２４には該取付孔１９と合致し
た別の取付孔２９を形成したものである。

上記したような本考案によるものの作用につい
て説明すると、第２図に示し上述したようにケー
ブル６の絶縁層を剥ぎ取られた線端部６ａ，６ｂ
を嵌挿部体２の間隙部２０ｂで折返して線端受容
部２２中に夫々受容させた状態で該嵌挿部体２を
給電部本体１の挿嵌穴１２中に嵌挿することによ
つて、各屈曲端子片５の他端側５ｂが夫々線端部
６ａ，６ｂの外側に圧接されて接続状態を形成す
ると共に屈曲挿着された各線端部を固定化するこ
とができるものであり、即ち単に嵌挿部体２を嵌
挿するだけで、従来のような押えビスなどを必要
とせずに簡易に接続係着することができる。又嵌
挿部体２を抜き取れば上記したような接続係着が
簡易に解脱されるもので、何れにしてもワンタツ
チ的な装脱操作のみで接続係着およびその解除を
行い得、ケーブル６を素子部材４に接続し、又解
脱し得るものであるが、このような給電部本体１
の嵌合部１０にアーム７を嵌合させ、前記した取
付孔１９，２９に螺子杆などを挿入することによ
りアーム７と給電部本体１および嵌挿部体２を簡
易且つ的確に組みつけることができる。

以上説明したような本考案によればこの種アン
テナ給電部における接続係着およびその解脱をワ
ンタツチ的に単なる嵌挿部体２の装脱操作のみで
実現し得るので屋根上などに垂立されたアンテナ
における高所作業としての給電部の取扱いを著し
く容易ならしめ得るものであり、しかも線端部６
ａ及び６ｂに対し端子片５の他端部５ｂが相当の
長さ範囲で圧着されるからその接続及び止着関係
が頗る安定したものとなるが、アーム７を嵌合部
１０に受入れ、取付孔１９，２９を利用して簡易
且つ的確に組み付け得られ、アームと素子７とが
コンパクトに取付けられる等の作用効果を有して
おり、実用上その効果の大きい考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を示すものであつて、
第１図は本考案の給電部を用いたアンテナ全体の
構成関係を示した斜面図、第２図は本考案による
給電部構成部材の分解状態を示した斜面図、第３
図はその組みつけ状態の断面図、第４図は嵌挿部
体の平面図、第５図はその横側面図、第６図はそ
の底面図、第７図はその一側端面図、第８図はそ
の他側端面図、第９図は本考案の給電部本体につ
いての部分切欠平面図、第１０図はその部分切欠
側面図、第１１図はその底面図、第１２図はその
垂直断面図、第１３図はその一側端面図を示すも
のである。 然してこれらの図面において、１は給電部本
体、２は嵌挿部体、３はキヤツプ、４は素子、５
は屈曲端子片、５ａはその一端側、５ｂはその他
端側、６はケーブル、６ａ及び６ｂはその線端
部、７はアーム、１１は挿着部、１２は挿嵌穴、
２１はケーブル受入部、２２は線端受部、２３は
ガイド部を夫々示している。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 素子を挿着するための挿着部を対設した給電部
   本体と該給電部本体に挿嵌される嵌挿部体より成
   り、前記給電部本体には上記嵌挿部体を受入れる
   挿嵌穴を形成すると共に前記した各挿着部内に
   夫々一端側を位置させた屈曲端子片の他端側を上
   記挿嵌穴の両側に対設し、前記挿嵌部体には中間
   部に縦設されたケーブル受入部の両側に線端受容
   部を対設すると共に該線端受容部に前記屈曲端子
   片他端側のガイド部を形成したものにおいて、前
   記した各挿着部間にアームを受入れるアーム嵌合
   部を形成し、該アーム嵌合部に前記挿嵌穴に通ず
   る取付孔を形成すると共に上記挿嵌部体には軸部
   を突設し、該軸部には上記取付孔に合致した別の
   取付孔を形成したことを特徴とするアンテナ給電
   部機構。