JPS6339521A

JPS6339521A - 育苗用シ−ト

Info

Publication number: JPS6339521A
Application number: JP61183669A
Authority: JP
Inventors: 児島　裕明
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1986-08-04
Filing date: 1986-08-04
Publication date: 1988-02-20

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、稲や麦その他植物の苗作り及び田植えに好適
な育苗用シート又はマット（本明細書中、単に育苗用シ
ートと呼ぶ）に関する。

〔従来の技術〕

従来稲や麦その他植物の苗作りには、肥料を散布又は含
浸させた鉱滓綿、バルブ又は連続気孔性のプラスチック
フオーム等からなる育苗用シートが使用されており、該
シート上に播種装置を用いて種子を均一に散布し、かつ
覆土を施した上、撒水し、さらに電熱もしくは蒸気で加
温するか又は自然雰囲気中に置いて発芽させた後、該苗
を育苗床に移して生育させている。

〔解決しようとする問題点〕

しかし、従来の育苗用シートは、上述の通り単に鉱滓綿
などの多孔質材料のみで構成されているため、水が簡単
に透過してしまい保水能力が少ない上、肥料の保持能力
が無い。そのため育苗期間中頻繁に水及び肥料を補給し
てやる必要がある。

また、水の透過に伴って種子が覆土と一緒に流失してし
まうほか、該シートが鉱滓綿等の脆くて繊維の長い材料
で作られている関係上、育苗箱への移送等の各種作業中
にシート自体が部分的に欠落し易く、それに伴って種子
の不均一な播種等の問題点がある。

そこで、本発明は上述の問題点に解決を与え、優れた採
水、包肥、育苗シートの欠落防止及び若苗能力を備え、
しかも取扱が容易な育苗用シートを提供することを目的
とする。

ｃ問題点を解決するための手段〕本発明に係る育苗用シートは、上記目的を達成するため
、無定形炭素層を有する固定層から成ることを特徴とす
る。

本発明シーＩ・の固定層は、苗の生育後これを田植機で
植付ける際、該田植機の鋤刃部材の剪断作用のみで簡単
に所望の大きさに切断できるのが好ましいので、従来の
育苗用シートの場合と同様に鉱滓綿又はパルプなどを圧
縮成形して作られた比較的詭い材料で構成される。

一方、無定形炭素層は燻炭、木炭粒又は活性炭などの炭
素粒状物により構成される。本育苗用シートでは、該炭
素層は前記固定層に優れた保水能力及び肥料や種子の保
持能力を付与するものであるので、該炭素層は該シート
の約２以上の厚みを有するのが望ましく、また核層が給
水により簡単に流失しないよう留意すべきである。そこ
で、本発明の好ましい実施態様によれば、該炭素層は先
の固定層の間に挟まれて形成される。

以上のごとく構成された本育苗用シートには、通常播種
装置を用いて稲や麦その他植物の種子が均一に散布され
うるが、予め該種子を前記炭素層に混ぜて本シー１−中
に付着させて置けば、育苗作業の手間がそれだけ簡略化
される。また、本育苗用シートは、通常木製又はプラス
チック製の育苗箱に収容されており、種子が発芽した時
点で該育苗箱から取り出し育苗床へ移される。

〔作　用〕

本発明の育苗用シートは、以上概説した通り、鉱滓綿又
はパルプなどで構成された繊維質の固定層中に無定形炭
素層を有しているので、該炭素層が水分及び肥料分を吸
収して比較的長期間これを保持するので、種子の発芽及
び苗の生育のため好ましい環境を醸成すると共に、水分
の補給手間を軽減する。しかも、該炭素層が給水に伴う
種子の流出を有効に阻止する。

さらに、本育苗用シートは先述繊維質材料で構成された
比較的詭い固定層を主体としているので、苗が充分成長
した該シートを田植機を用いて田圃へ植えつける際、該
田植機の鋤刃部材の剪断作用のみで簡単に所望の大きさ
に切断することができる。

〔実　施　例〕

以下、本発明の実施例を掲げて説明するが、説明はあく
まで例示であって、本発明の技術的範囲の限定を意図す
るものではない。

第１図は、本発明の一実施例に基づく水稲の育苗用シー
トの斜視図である。

本例シート（１）は、タテ及びヨコ寸法が夫々的３００
ｍｍ及び約６００ｍｍに形成された深さ約２０ｍｍのプ
ラスチック製育苗箱（２）内に、第２図に詳細に示すご
とく鉱滓綿よりなる第−及び第二の固定層（３ａ）及び
（３ｂ）が積層されると共に、両固定層（３ａ、　３ｂ
）の間に挟まれた状態で燻炭、粉炭又は活性炭のいずれ
か一種又はそれらの混合物から成り、かつ肥料分を吸着
せしめられた無定形炭素層（４）が形成されている。な
お、該炭素層（４）には予め水稲の種子（５，５，・・
・）が散布されており、また第二の固定層（３ｂ）上に
消毒済み覆土（６）が約５ｍｍの厚みで散布されている
。因に、本例シート（Ｉ）は全体として約１８ｍｍの厚
みを有し、そのうち前記炭素層（４）の厚みは約７ｍｍ
とされている。

以上構成の本例育苗用シート（１１は、第３図（Ａ）に
示すごとく複数個の該シート（１，Ｌ・・）を育苗箱（
２）のま＼積み重ねて電熱加温室（Ｈ）内に置くか、又
は無加温方式を採る場合は第３図（Ｂ）に示すように積
み重ねられた該シート（１，１，・・）全体′をビニル
シート（Ｓ）又は濡れ鉦で覆って種子（５）の発芽を待
つ。また、折衷苗代を利用する自然出芽方式の場合には
、第３図（Ｃ）に示す通り、平らに均らした苗代床（Ｆ
Ｇ）上に本例シート（１１を育苗箱（２）ごと並べて置
き全体をビニルシー１−（Ｓ）及び保温シー）　（ＩＩ
ｓ）で覆う。

種子（５，５，・・）が完全に発芽すると、次いで第４
図に示すごとく本例シー）　（１，１，・・）を均一に
均らした育苗床（ＰＧ）上にビニルシート（Ｓ）などを
敷き、その上に並べて置いた上、潅水して芽洗いを行う
と同時に各シート（１）に充分水を吸わせる。また、育
苗中ば出画の場合よりも多（たっぷりと潅水するよう心
掛けるべきである。

田植えに際しては、苗が生育し充分に根を張った本例シ
ー）　（１１を育苗箱（２）から取り出し、水に漬けて
重量を持たせる。この場合苗重量の目安は４ｋｇ以上で
ある。最後に、該シート（１，１，・・）を田植機を用
いて田へ移植するのであるが、この場合に田は浅水にす
ること及び出画より深漬目盛とすることが肝要である。

以上は本発明を水稲の育苗用シートに通用した実施例に
ついて説明したが、本発明シートは陸稲、麦又は他の植
物の育苗に使用しうろことは云うまでもな（、また無定
形炭素層が固定層上に形成されるか、又は該固定層内に
均一に分散された状態で形成されてもよいのは勿論のこ
とである。

〔発明の効果〕

本発明は、以上実施例を掲げて詳述した通り、鉱滓綿な
どの繊維質固定層に無定形炭素層を備えさせることによ
り、優れた保水能力、包肥能力及び若苗能力を有し、し
かも取扱が容易な育苗用シートを提供することができ、
農作業能率及び収穫率の向上に貢献する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例による育苗用シートの斜視
図、第２図は第１図シートの断面図、第３図（Ａ）〜（
Ｃ）は夫々第１図シートによる出芽作業の各種態様を示
す概略図、第４図は育苗作業の概略図である。各図における符号の意味は以下の通り：□１：育苗用シ
ート全体、２：育苗箱、３ａ、３ｂ：固定層、４：無定形炭素層、５：種　子、６：覆土；ＦＧ：苗代床、Ｈ：電熱加温室、Ｈ８：保温シート、ＰＧ：育苗床、Ｓ；ビニルシート。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）無定形炭素層を有する固定層から成ることを特徴
とする育苗用シート。
（２）無定形炭素層が、詭い固定層の間に挟まれている
特許請求の範囲第１項記載の育苗用シート。
（３）無定形炭素層が固定層内に均一に分散されている
特許請求の範囲第１項記載の育苗用シート。
（４）無定形炭素層が、燻炭、木炭粒又は活性炭である
特許請求の範囲第１項から第３項のいずれかに記載の育
苗用シート。
（５）固定層が、鉱滓綿又はパルプ等の繊維質より成る
特許請求の範囲の範囲第１項から第４項のいずれかに記
載の育苗用シート。
（６）無定形炭素層が肥料を吸着している特許請求の範
囲第１項から第５項のいずれかに記載の育苗用シート。
（７）植物種子が付着せしめられている特許請求の範囲
第１項から第６項のいずれかに記載の育苗用シート。
（８）シートが、水稲の育苗用である特許請求の範囲第
１項から第７項のいずれかに記載の育苗用シート。