JPS6338764Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は分娩豚房、特に子豚の圧死を防止す
るための分娩柵に関する。

（従来技術） 通常の分娩柵は、左右に柵枠を設け、前方に飼
槽、給水器等が柵枠に取付けられ、後方には出入
口ドアが設けられ、該ドアに適宜間隔をへだてて
尻止めが着脱自在に取付けられ、左右分娩柵の下
方は母豚が脱出できず、しかし子豚が乳を飲み易
い寸法の間隔を床面との間で保つように下部柵が
取付けられている。また、左右分娩柵の幅寸法、
構造は、母豚が横臥するときは一気に横臥でき
ず、時間がかかるようにして子豚の圧死を防ぐ等
の配慮がなされている。

しかし、このような従来の分娩柵は、その側方
後部の子豚の圧死を防ぐことは出来るが、前方部
での圧死を防ぐことは出来なかつた。

すなわち、実際には飼槽部分での圧死も多く発
生している。前方には前記のように飼槽柵枠があ
り、それに飼槽、給水器等が取付けられ、凹凸、
隙間、偶角等があり、これらに母豚が子豚を押し
つけたり、はさんだりして圧死させている。

（考案の目的） この考案は、分娩柵前方の飼槽枠部分における
子豚の圧死を防止しうる分娩柵を得ようとするも
のである。

（考案の構成） この考案は、飼柵、喰口、給水器等の前方部設
備と母豚居住部分を区画する前止め柵棒を取付け
て、母豚の前下方への動きを制限し、前止め柵棒
と床の間は子豚が脱出、待避できる隙間を設けた
ものである。

（実施例） 第１図に平面図、第２図にそのＡ−Ａ断面を示
す実施例においては、１は左右の分娩枠、２は前
方ドア、３は飼槽、４は給水器、５は後方ドアで
あり、６は着脱自在に取付けられる尻止めであ
り、下部柵７は前記のように母豚は脱出出来ず、
子豚は乳を飲み易いよう自由に侵入出来る間隔を
床との間に保つている。

この考案の分娩柵においては、給餌器３、給水
器４等の前に、前止め柵棒８を設けるが、この実
施例においては、第２図、第３図に示すように、
下部柵７に設けた差し込み金具９に柵棒８を挿し
渡し、固定ピン１０で固定する。

第４図、第５図に示すものは他の実施例で、前
記の実施例のように前止め柵棒を着脱自在とせ
ず、固定したものである。すなわち、第５図に斜
視図を示すように飼槽柵枠を兼ねる前ドア２に取
付けられた給餌器、給水器４を囲うようにコ字形
の前止め柵棒８′を前ドア２に固着してある。第
４図はこの前止め柵棒８′を固着した前ドア２を
有する分娩柵の１例で、この分娩柵は下部柵７′
は授乳部として内側への凹入部７″を有し、母豚
の動きにつれて回動する。また１１は背止であ
る。

上記の前止め柵棒は適宜の手段で前後にスライ
ド可能とし母豚の居住区の狭広を調節出来るよう
にしてもよい。

（考案の効果） この考案は前記の構成を有するので、飼槽、給
水器等の凹凸、隙間、偶角等があり、母豚の不用
意な動きによつて子豚が押しつけられようとする
場合、母豚の動きは前止め柵棒で止められる一
方、子豚はこの前止め柵棒の下から脱出できるの
で、これら給餌部における子豚の圧死を防止する
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の分娩柵の１実施例の平面図
第２図はそのＡ−Ａ断面図、第３図はそのＢ−Ｂ
端面図、第４図は他の実施例の平面図、第５図は
前止め柵棒を有する前ドアの斜視図である。 １：分娩柵、２：前ドア、３：給餌器、４：給
水器、５：後ドア、６：尻止め、７：下部柵、
８：前止め柵棒、９：差し込金具、１０：固定ピ
ン、１１：背止め。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 飼槽部と母豚居住部を区画する前止め柵棒
   を、左右分娩柵の下部柵とほぼ同一高さに設け
   たことを特徴とする分娩豚房の分娩柵。 ２ 上記前止め柵棒を分娩柵の左右下部柵に取付
   けることを特徴とする請求の範囲第１項の分娩
   柵。 ３ 上記前止め柵棒をコ字形とし、前方の飼槽柵
   枠に取付けたことを特徴とする請求の範囲第１
   項の分娩柵。