JPS6332113A - カムシヤフトのバルブタイミング調整機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は内燃機関の動弁機構に用いるカムシャフトのバ
ルブタイミング調整機構に関する。

（従来の技術） ４サイクル内燃機関において、クランクシャフトからの
回転が入力されるカムシャフト上には被動用のギヤまた
はスプロケットが備えられ、従来はカムシャフトに対し
てギヤまたはスプロケットを圧入またはボルトにて固定
していた。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、圧入の場合はバルブタイミングが固定となる
ため、その調整に際しては再圧入を必要とし、工数が多
くなって面倒である。

一方、ボルトによる場合でもギヤまたはスプロケットの
ネジ穴が丸であると調整ができず、長穴にすれば調整は
可能となるが、その範囲は少なく、またボルトフランジ
の当たる面が少なくなるため、ボルトの緩みに対する配
慮が必要となる。

（問題点を解決するための手段） 以上の問題点を解決すべく本発明は、ギヤまたはスプロ
ケットをカムシャフト上に軸方向へ滑動可能にスプライ
ン嵌合するとともに、該スプラインの歯数を等ピッチ間
隔で、且つ前記ギヤまたはスプロケットの外周の歯数と
１歯以上異ならせて形成したことを特徴とする。

（作用） 通常、カムシャフトのギヤまたはスプロケットの歯数は
クランクシャフトのそれに対して２倍の数、つまり１：
２の比である。例えば３６歯のカムギヤまたはカムスプ
ロケットに対しその内周に１歯違いの３５歯のスプライ
ンを形成すると、それぞれの１歯の角度は３６０°／３
８歯＝　１０”、　３ｅｏ＠／３５歯＝ＩＯ”３３′で
あり、その差は３３′となる。

そしてカムシャフトに対してスプラインを１歯以上ずら
して再嵌合すれば、バルブタイミングを３３′Ｘ２＝　
　１０６′のずらした歯数倍だけ変えることができる。

また２歯違いのスプラインを形成すれば、１歯の角度差
は３５′となり、スプラインを１歯以上ずらすことによ
りバルブタイミングを１°１０′のずらした歯数倍だけ
進めたり、遅らせることができる。

（実施例） 以下に添付図面を基に実施例を説明する。

第１図はカムシャフトを示し、カムシャフト（１０）は
左右の第１シヤフト（１１）及び第２シヤフト（２１）
とこの両者を結合するセンターシャフト（３１）から成
り、いずれもパイプ状をなし、センターシャフト（３１
）の内周に左右から第１シヤフト（１１）と第２シヤフ
）（２１）が圧入嵌合して一体化される。

第１シヤフト（１１）及びＳ２シヤフト（２１）の外周
にはカム（１２）、（２２）がそれぞれ２個ずつ形成さ
れ、両シャフト（１１）、（２１）はそれぞれ左右のカ
ムホルダ（１４）、　（１５）、　（２４）、（２５）
の内周にニードルベアリング（１６）、（１７）、（２
６）、（２７）を介装して回転自在に軸承される。また
第１シヤフト（１１）及び第２シヤフト（２１）の外端
外周にはスラストプレート（１８）、（２８）がそれぞ
れ当てられ、その外面に巴てるサークリップ（１９）、
（２８）は両シャフト（１１）。

（２１）の外端外周のリング溝（１３）、（２３）にそ
れぞれ嵌着される。

そしてセンターシャフト（３１）の外周にはカムギヤ（
４１）が備えられる。即ち第２図にも示すようにセンタ
ーシャフト（３１）の中間部外周の一半部寄り（図示で
は右半部寄り）に等ピッチ間隔でインボリュートスプラ
イン（３２）を形成し、更に第３図にも示すようにカム
ギヤ（４１）の内周にも同一歯数で滑動可能なインボリ
ュートスプライン（４２）を形成する。ここで、カムギ
ヤ（４１）の外周には例えば歯数３６なるギヤ部（４４
）が形成されており、未実施例では前記両インボリュー
トスプライン（３２）、（４２）の術数を１歯少ない３
５歯とする。

またセンターシャフト（３１）の左側部分（３６）の外
周にはスプラインを設けずにこの部分を長くとり、この
左側部分（３６）側に臨むインボリュートスプライン（
３２）の端壁にはスプラインの山センターに合わせてポ
ンチマーク（３３）を打刻する。更にカムギヤ（４１）
の端壁には外周のギヤ部（４４）と内周のスプライン（
４２）のともに谷センターが一致する部分にポンチマー
ク（４３）を打刻する。

尚、センターシャフト（３１）外周のスプライン（３２
）の両端にはリング溝（３４）、（３５）を形成する。

以上のカムシャフト（ｌＯ）の組立ては、先ずセンター
シャツｈ　（３１）の左側部分（３６）外周にカムギヤ
（４１）とその両側にそれぞれのスラストワッシャ（４
６）、（４７）及びスナップリング（４８）、（４９）
を保持し、それぞれのホルダ（１４）、（１５）、（２
４）、（２５）を装着した左右の第１シヤフ）　（１１
）と第２シヤフト（２１）をセンターシャツ）（３１）
の内周に圧入嵌合して一体化する。

そしてセンターシャフト（３１）のスプライン（３２）
右端のリング溝（３５）にスナップリング（４９）を嵌
着し、その内面にスラストワッシャ（４７）を尚ててか
ら、第４図に示すようにスプライン（３２）上にカムギ
ヤ（４１）内周のスプライン（４２）を滑動させて嵌合
し、更にスラストワッシャ（４Ｂ）を当ててスプライン
（３２）左端のリング溝（３４）にスナップリング（４
８）を嵌着する。

第４図において、例えばカムシャツＢＩＯ）は矢印の如
く反時計廻りに回転するものとし、センターシャフト（
３１）のポンチマーク（３３）とカムギヤ（４１）のポ
ンチマーク（４３）とが鉛直線りに一致しており、カム
ギヤ（４１）のピッチ角（Ａ）とスプライン（３２）、
（４２）のピッチ角（Ｂ）の差はＡ−Ｂ血３３′となっ
ている。

バルブタイミングを進ませる場合は、スナップリング（
４８）、スラストワッシャ（４Ｇ）を外し、カムギヤ（
４１）を第１図左方へ滑動させてスプライン（３２）上
から外し、これらをセンターシャフト（３１）の左側部
分（３８）の外周に一旦、保持させる。従ってこのセン
ターシャツ）　（３１）の左側部分（３６）の外周は取
外しスペース（Ｓ）となっている。

そして第５図に示すようにセンターシャフト（３１）の
スプライン（３２）に対してカムギヤ（４１）のスプラ
イン（４２）を左に１歯ずらし、再び滑動させてスプラ
イン嵌合すると、ギヤ部（４４）はカムシャフト（４１
）の回転方向に３３′進んだことになる。ここで、不図
示のクランクシャフトとカムシャフト（ｌＯ）の回転比
は２：１なので、クランク角としては　ピロ６′進んだ
ことになり、即ちバルブタイミングを　１°０８′だけ
進めることができる。

またバルブタイミングを遅らせる場合は以上と逆の作業
を行えば良い。

尚、ずらす歯数についてはギヤ部（４０の歯数が実施例
の如く偶数であれば歯数ｘ局、また奇数であれば（歯数
−１）ｘ局まで進めたり、遅らせることが可能である。

以上はカムギヤとスプラインの術数差が１の場合を述べ
たが、歯数差が大きくなればなる程、調整はラフとなり
、調整中が広がる。換言すれば、歯数差は小さい方が細
かな調整が行える。

ところで、実施例ではカムシャフト上に被動用のカムギ
ヤを備えた場合を説明したが、被動用のカムスプロケッ
トを備える場合にも同様の構造を適用し得る。

（発明の効果） 以上のように本発明によれば、カムシャフトに対して被
動用のギヤまたはスプロケットを簡単に着脱できるため
、バルブタイミングの調整を容易に行うことができ、嵌
合部のスプラインの歯数に応じて適確、且つ広範囲にバ
ルブタイミングを調整することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）及び（ｂ）はカムシャフトの組立状態を示
す半部破断平面図と側面図、第２図（ａ）及び′（ｂ）
はセンターシャフト単品の横断平面図と一部破断側面図
、第３図（ａ）及び（ｂ）はカムギヤ単品の横断平面図
と側面図、第４図はカムシャフト上へのカムギヤの初期
組み状態を示す模式的側面図、第５図はバルブタイミン
グ調整を説明する同様の側面図である。 尚、図面中、（１０）はカムシャフト、（３１）はセン
ターシャフト、（３２）はインボリュートスプライン、
（３３）はポンチマーク、（４１）はカムギヤ、（４２
）はインボリュートスプライン、（４３）はポンチマー
クである。 特　許　出　願　人　　本田技研工業株式会社代　理　
人　弁理士　　　下　　１）　容一部間　　　弁理士　
　　大　　橋　　邦　　部同　　　弁理士　　　小　　
山　　　　右同　　　弁理士　　　野　　１）　　　及
第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 内燃機関のクランクシャフトからの回転が入力される被
   動用のギヤまたはスプロケットを備えるカムシャフトに
   おいて、 前記ギヤまたはスプロケットを当該カムシャフト上に軸
   方向へ滑動可能にスプライン嵌合するとともに、 該スプラインの歯数を等ピッチ間隔で、且つ前記ギヤま
   たはスプロケットの外周の歯数と１歯以上異ならせて形
   成したことを特徴とするカムシャフトのバルブタイミン
   グ調整機構。