JPS632743Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可燃ガスの配管における安全装置に関
するものである。

従来から、可燃性ガス及び酸素を使用して金属
の溶接、溶断或いは加熱を行う設備にはガスの逆
流、逆火に対する安全装置として水封式安全器が
採用されている。

しかしながら、水封式安全器は水中にガスを通
過させる方式であるために、ガスの使用量に応じ
て大小各種のものが採用し得る反面、互換性がな
く、定期的な点検及び整備にはガスを全面的に閉
止させねばならないために、その間はガスの使用
が行えないという問題点があつた。

一方、乾式安全器は、ガスの使用量に応じたも
のを製作するのが困難である。

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
ので、ガス入口管と出口管との間に開閉弁を介し
て複数個の安全器を着脱自在に取付け、所望の数
の安全器を通じてガス入口管から出口管に可燃ガ
スを供給可能にすると共に点検、整備の必要な安
全器を取外しても他の安全器を通じてガスの取出
しを可能にしたガス配管用安全装置を提供するも
のである。

本考案の実施例を図面について説明すると、１
は可焼ガス供給源に連通したガス入口管で、複数
個の分岐管２，２……２を一体に連結、連通させ
てあり、これらの各分岐管２にガス入口開閉弁３
を設けてある。

４はガス出口管で、前記ガス入口管１に設けた
各分岐管２に対応させて同数の分岐管５，５……
５を一体に連結、連通させてあり、これらの各分
岐管５にガス出口開閉弁６を設けてある。

７はガス入口管１と出口管４間に複数個並設し
た一定規格寸法の乾式安全器で、入口管１と出口
管４との対向する分岐管２，５にその両端部をナ
ツト８，９によつて着脱自在に夫々連結している
ものである。

この乾式安全器７の構造としては種々のものが
使用できるが、その一例を第３図に示す。同図に
おいて、１０は安全器本体で、その一端（下端）
に前記ガス入口管１の分岐管２にナツト８により
結合されるガス流入口１１を有し、他端（上端）
に前記ガス出口管４の分岐管５にナツト９により
結合されるガス流出口１２を設けてある。

本体１０内には上部大径シリンダー部１３ａ
と、下部小径シリンダー部１３ｂとを一体に連設
してなるシリンダー１３を固設してあり、大径シ
リンダー部１３ａに摺動自在に内装したピストン
１４のロツド部１５を小径シリンダー部１３ｂ内
の上部に摺接させると共にこのロツド部１５の下
部中央孔１６に逆止弁１７の上部を摺動自在に内
装し、この逆止弁１７とロツド部１５との対向面
にスプリング１８を圧入してある。

逆止弁１７はロツド部１５の下端面に対向する
受止段部１９を有すると共にガス入口１１の上端
開口部に圧着するＯリング２０を設けてある。
又、前記ピストンロツド部１５の上部外周にスト
ツパ２１を周設する一方、このストツパ２１から
下方に小間隔を存した小径シリンダー部１３ｂの
上部内周面に係止凹所２２を周設してある。さら
に、小径シリンダー部１３ｂの中央に通孔２３を
穿設すると共にシリンダー部外周に焼結金属や金
網等からなる消炎部材２４を配設してある。

従つて、ガスの使用時においては、入口１１か
ら流入するガスはその圧力で逆止弁１７を押し上
げ、通孔２３から消炎部材２４を通過して出口１
２から出口管４側に供給されるものであり、又、
逆火が生じた場合には出口管４から逆流する火炎
と圧力によつてピストン１４が押圧されてそのロ
ツド端面で逆止弁１７を押し下げ、Ｏリング２０
を入口１１の上端内周面に喰い込ませると共にロ
ツド部１５のストツパ２１が係止凹所２２に係合
し、入口１１を完全に閉止した状態を保持する。
さらに、逆流した火炎は、大径シリンダー部１３
ａの外周方を迂回して消炎部材２４に至り、該消
炎部材２４内で吸熱されると共にその圧力を減少
させられるものである。

このような動作は逆火が発生すると自動的に瞬
時に行われ、消炎後はストツパ２１が小径シリン
ダー部１３ｂの係止凹所２２に係止した状態を保
持して逆止弁１７は開かないため、入口管１と出
口管４との分岐管２，５から安全器７を取り外し
て入口１１側から逆止弁１７を人手により押圧
し、ストツパ２１を係止凹所２２から離脱させた
のち、再び分岐管２，５間に接続して使用するも
のである。

第４図は安全器７の出口１２にガス取出ホース
接続口２５を一体に設けたもので、この安全器７
を入口管１と出口管４との分岐管２，５に前記同
様に連結し、ガス入口開閉弁３を開放する一方、
ガス出口開閉弁６を閉止した状態で該接続口２５
に接続したホース（図示せず）を通じて可焼ガス
を取出すことができる。

以上のように本考案は、ガス入口管１とガス出
口管４とに複数の分岐管２，５を夫々設け、これ
らの分岐管２５に夫々開閉弁３，６を設けると共
にガス入口管１とガス出口管４との対向する各分
岐管２，５間に安全器７を着脱自在に連結してな
るガス配管用安全装置に係るものであるから、各
安全器７を接続させた分岐管２，５の開閉弁３，
６を所望数開放させることによりガスの流量を大
小に調節できて所望のガス量を入口管１から出口
管４側へ供給することができ、さらに、ガスの使
用中においても任意の開閉弁３，６を閉止して該
開閉弁３，６を設けた分岐管２，５から安全器７
を取り外せば、他の安全器７を通じて出口管４側
に供給されるガスにより溶接、溶断等の作業を続
行しながら、取外した安全器７の取換えや点検、
整備が行えるものであり、又、同一安全器を使用
して規格の統一が行え、多量生産に適するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
正面図、第２図は側面図、第３図は安全器の断面
図、第４図は本考案の他の使用例を示す側面図で
ある。 １……ガス入口管、４……ガス出口管、２，５
……分岐管、３，６……開閉弁、７……安全器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス入口管１とガス出口管４とに複数の分岐管
   ２，５を夫々設け、これらの分岐管２，５に夫々
   開閉弁３，６を設けると共にガス入口管１とガス
   出口管４との対向する各分岐管２，５間間に安全
   器７を着脱自在に連結してなるガス配管用安全装
   置。