JPS63250597A - 放射性廃液処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は例えば原子力発電施設において発生する廃液を
処理する放射性廃液処理装置に関する。

（従来の技術） 沸騰水型原子カプラント等の原子力発電施設および放射
性物質取扱施設では、種々の放射性廃液が排出゛されて
いる。このような放射性廃液としては、床ドレン、機器
ドレン、イオン交換樹脂再生廃液、洗濯廃液等があり、
これら廃液は低電導度廃液と高電導度廃液とに分割され
て、それぞれ処理されている。すなわち、低電導度廃液
は濾過および脱塩処理されている。一方、高電導度廃液
は中和、濃縮後に濃縮液は同化処理され、また留出液は
脱塩処理されている。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、原子力発電ｔＭ設における廃液中の放射性核
種は粒子、コロイド、陽イオン、陰イオン、錯体等の複
雑な化学形態で存在している上に、含有される放射性核
種が多用であるため現状では満足できる処理結果が得ら
れなかった。例えば、洗濯廃液のように錯化剤を含有す
る廃液では、安定な錯体を形成する　Ｃｏ　、　　Ｍｎ
　、”Ｆｅ等の処理前後での放射性核種の比は１００程
度である。また、廃液中にはしばしば油脂分が混入して
いる場合があり、このような油脂分混入廃液では濾過処
理、脱塩処理、吸着処理、晶析共沈処理において目詰ま
り、脱塩妨害、吸着性能低下、晶析物の分散浮上等の妨
害をおこすという問題があり、ざらに高電導度廃液では
油分、塩素イオン分、界面活性剤を除去することが蒸発
濃縮のために不可欠であって、このため処理系統が大形
化せざるを得ないという問題があった。

本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、
その目的は多種類の放射性核種を含有しかつその化学形
態も多様であって特に油分、塩素イオン、界面活性剤成
分及び錯化剤を含む放射性廃液を容易に処理することの
できる放射性廃液処理装置を提供することにある。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明は油脂分を含有する
放射性廃液を処理する放射性廃液処理装置において、前
記油脂分を除去する第１の吸着剤充填塔と、この吸着剤
充填塔の下流に並列に接続された第１フィルタ及び第２
フィルタと、前記第１フィルタの下流に並列に接続され
た第２〜第４の吸着剤充填塔と、前記第２フィルタの排
出廃液を処理する沈Ｆ２処理槽と、前記第２〜第４の吸
着剤充填塔の排出廃液を前記沈澱処理槽に流入するよう
にした配管とから構成されたことを特徴とするものであ
る。

（作　用） 本発明の放射性廃液処理装置によれば、多種類の放射性
核種を含有しかつその化学形態も多様であった放射性廃
液を従来の技術では不可能とされていた２Ｘ１０−７μ
Ｃｉ／ｍ１以下のレベルにまでその化学形態に応じて処
理することができる。

（実施例） 本発明の実施例を図面を参照して説明する。

図は本発明の一実施例の系統構成図である。

同図に示すように、まず、原子力発電施設内で発生した
廃液は廃液槽１に集められる。この廃液槽１の廃液は移
送ポンプ２により第１の吸着剤充填塔３に送られる。こ
の第１の吸着剤充填塔３には廃液中に含有する油脂分を
除去する物質例えば商品名ワーセップ（ポリプロピレン
製）、商品名フィルトン、商品名グイヤマルス等が充填
されており、廃液はこの第１の吸着剤充填塔３を通るこ
とによって廃液中の油脂分が除去される。次に、油脂分
を除去された廃液は第１のフィルタ４に入り、ここで廃
液中に存在する粒子が除去される。

それから、廃液は第２〜第４の吸着剤充填塔５〜７に液
送される。

第２の吸着剤充填塔５にはモルデナイトが充填されてお
り、廃液中に存在するＯ３が除去される。

また、第３の吸着剤充填塔６にはＡ型ビオライトが充填
されており、廃液中に存在するＳｒ、Ｃｏ等が除去され
る。ざらに、第４の吸着剤充填塔７には活性炭が充填さ
れており、ここでは廃液中に存在するＭｎ、Ｃｒ　Ｃｏ
等の錯体（キレート）が除去される。

したがって、これら第１〜第４の吸着剤充填塔を経た廃
液中にはＣＳ、　Ｓ　ｒ、錯体（キレート）等の核種は
存在しないが、これらの充填塔でも除去されないで残留
している核種（例えばＭｎ、Ｃｒ等のイオン）が存在す
ることがある。そこで、このような核種が残留している
廃液は沈澱処理槽８に集められ、ここで、残留している
核種は全て沈澱処理される。この沈澱処理は相当な沈降
時開を要するため、もう１基の沈Ｉ１１処理槽９を備え
ており、この２基の沈澱処理槽８．９を交互に使用する
ことにより廃液の連続処理ができるように構成されてい
る。

しかして、第１〜第４の吸着剤充填塔からの排出廃液中
に放射性核種が存在しなければ、これら廃液は中和槽１
２に集められ、中和剤を加えて廃液を中和して図示しな
い液体廃棄物処理系または廃液放出系に放出される。そ
して沈澱物は沈澱物受槽１０に集められる。なお１３は
移送ポンプでおる。

次に、本廃液処理装置を用いて放射性廃液を処理した実
例を下記表に示す。

表 上述したように、本実施例の廃液処理装置は廃液中に含
まれる油脂分１粒子、Ｃｓ、３ｒ、鏡体。

陽イオン、陰イオン等全てを対象としているため各種吸
着剤充填塔、フィルタ、沈澱処理槽を設置しているが、
事前調査の結果不要な装置があれば、他に流用すること
ができる。また、処理速度を速めるためにはバイパス系
を構成するようにしてもよい。例えば、油脂分しか存在
しない廃液の場合はバイパス配管１４から第２のフィル
ター１を経て沈澱処理槽８へ廃液を排出する構成として
もよく、また、油脂分とＣ３のみが存在している廃液は
第１と第２の吸着剤充填塔３と５及びバイパス配管１５
を経て沈澱処理槽９へ廃液を排出する構成としてもよい
。バイパス配管１６についても同様である。

しかして、本実施例でバイパス配管を利用するためには
各吸着剤充填塔出口側にサンプリングコック（図示せず
）を設置しておけばよい。

ざらに、放射性廃液処理装置を構成する吸着剤充填塔、
フィルタ、沈澱処理槽の大きざを６５０ｍｍｘ　１８０
０ｍｍｘ　１８００ｍｍ以下のユニット型とし各ユニッ
ト間を配管結合方式とすれば、可搬型とすることができ
る。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、多種類の放射性
核種を含有しかつその化学形態も多様であった放射性廃
液を従来の技術では不可能とされていた２　ｘ　ｉｏ’
μＣｉ／ｍ１以下のレベルにまでイオン交換樹脂充填塔
、蒸発器を使用せずに処理可能となった。また、処理最
を５０〜２５０１／ｌｔとすることにより廃液処理装置
が小形化でき、処理を必要とする場所へ容易に移動する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例の系統構成図である。 １・・・廃液槽 ２．１３・・・ポンプ ３．５〜７・・・吸着剤充填塔 ４．１１・・・フィルタ ８．９・・・沈澱処理槽 １０・・・沈澱物受槽 １２・・・中和槽 １４〜１６・・・バイパス配管 （８７３３）代理人　弁理士　猪　股　祥　晃（ばか　
１名）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）油脂分を含有する放射性廃液を処理する放射性廃
   液処理装置において、前記油脂分を除去する第１の吸着
   剤充填塔と、この吸着剤充填塔の下流に並列に接続され
   た第１フィルタ及び第２フィルタと、前記第１フィルタ
   の下流に並列に接続された第２〜第４の吸着剤充填塔と
   、前記第２フィルタの排出廃液を処理する沈澱処理槽と
   、前記第２〜第４の吸着剤充填塔の排出廃液を前記沈澱
   処理槽に流入するようにした配管とから構成されたこと
   を特徴とする放射性廃液処理装置。
2. （２）第２の吸着剤充填塔はモルデナイト、第３の吸着
   剤充填塔はＡ型ゼオライト、第４の吸着剤充填塔は活性
   炭がそれぞれ充填されていることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の放射性廃液処理装置。