JPS63212764A

JPS63212764A - エンジンのキック式始動装置

Info

Publication number: JPS63212764A
Application number: JP63013388A
Authority: JP
Inventors: Koji Ichihara; 市原　康志
Original assignee: Yamaha Motor Co Ltd
Current assignee: Yamaha Motor Co Ltd
Priority date: 1988-01-23
Filing date: 1988-01-23
Publication date: 1988-09-05
Also published as: JPH028145B2; US4880399A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、クランクケース側面にＶベルト無段変速機を
配設したエンジンに用いられるキック式始動装置に関す
るものである。

（発明の背景）スクータ等に広く用いられているエンジンにおいて、ク
ランクケースとその一側に取付けたカバーとの間にＶベ
ルト無段変速機を収容する変速機収容室を設けたものが
従来よりある。この場合変速機がクランク軸の一側に位
置するためエンジン幅が大きくなり易い。

一方このクランク軸の変速機側の軸端にドッグクラッチ
を用いたキック始動装置を配設したものも知られている
。すなわちクランク軸の端部にクラッチ爪を固定すると
共に、カバー側にキック軸の回動によりクランク軸側へ
突出してクランク軸側のクラッチ爪に係合する他のクラ
ッチ爪を設けたものである。この場合従来は、カバー側
のクラッチ爪を、カバー内面に突設固定した支軸上に、
スライドおよび回転可能に保持していた。

このカバー側のクラッチ爪には、キック軸によリフラン
ク軸側へ突出させるためのハスバ歯車が一体的に設けら
れるが、このクラッチ爪およびハスバ歯車をカバー側に
突設した支軸上でスライド可能に支持する場合には、こ
のハスバ歯車の径も大きくなる。このためこのハスバ歯
車に噛合するキック軸側の歯車径も大きくなり、始動装
置全体が大型化し重量が増加するという問題があった。

またカバー側のクラッチ爪およびハスバ歯車は、カバー
の支軸上で傾かないように軸方向の幅も大きく確保しな
ければならない、このため支軸をカバー側に深く植設す
るだけでなくこのクラッチ爪およびハスバ南車の幅も大
きくするために、カバーのクランク軸外方への突出量も
大きくなり、エンジン幅が増大するという問題もあった
。

（発明の目的）本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、ク
ランク軸の軸端にキック始動用のクラッチを配設した場
合に、エンジンの小型、軽量化に適すると共に、エンジ
ン幅も小さく抑えることが可能なエンジンのキック式始
動装置を提供することを目的とする。

（発明の構成）本発明によればこの目的は、クランクケースとその一側
面に取付けたカバーとの間にＶベルト無段変速機を収容
する変速機収容室を形成したエンジンにおいて、前記変
速機収容室内で主動側ベルト車を保持するクランク軸の
軸端に固定されたクラッチ爪と、前記カバー側に設けら
れクランク軸側のクラッチ爪に係脱する弛のクラッチ爪
と、キック軸の歯車に噛合しこのキック軸の回動により
カバー側のクラッチ爪をクランク軸側のクラッチ爪へ係
合させる小歯車とを備え、前記カバー側のクラッチ爪お
よび小歯車を、クランク軸の軸線上に配置され軸方向に
移動可能かっ回動可能となるように前記カバーに保持さ
れた軸に一体的に設けたことを特徴とするエンジンのキ
ック式始動装置により達成される。

（実施例）第１図は本発明を装置を示す断面平面図、第２図は要部
の作動状態を示す断面平面図、第３図要部の分解図、第
４図は可動部材の側面図、第５図はガイド板の側面図で
ある。

本発明実施の一例を自動二輪車に用いられるＶベルト無
段変速機のシール装置について図面により説明すると、
図中Ａは２サイクルエンジン、ｂはＶベルト無段変速機
における主動側のベルト車である。クランク軸ｌはクラ
ンクケースＢに支持され、このクランクケースＢの左側
面にはカバーＣが取付けられている。これらクランクケ
ースＢとカバー〇との間にＶベルト無段変速機を一収容
する変速機収容室りが形成される。

上記ベルト車すは駆動軸即ちエンジンＡのクランク軸ｌ
端部に設けられ、固定部材す、と可動部材ｂ２とに分割
して構成されている。

その固定部材ｂ１はクランク軸１と一体に回転するよう
該軸ｌにスプライン嵌合されると共に、クラッチ爪２と
カラー３との間に挾持されクランク軸１において軸方向
に移動しないようになっている。

前記クラッチ爪２はエンジンＡの始動時においてキック
軸４により回転されるクラッチ爪５と噛合い、クランク
軸ｌを回転させるようにする。すなわちクランク軸ｌの
クラッチ爪２とカバーＣ側のクラッチ爪５とがドッグク
ラッチを形成する。

このキック式始動装置はクラッチ爪５と軸５ａと小山車
５ｂとが一体化され全体がクランク軸ｌの軸線上で進退
動する点を除き、公知のものと基本的構成は同じである
。

カバーＣ側のクラッチ爪５には軸５ａが一体に固定され
、この軸５ａにはこのクラッチ爪５に隣接してハスバ歯
を持つ小山車５ｂが一体に形成されている（第１図参照
）。軸５ａはカバー〇のクランク軸ｌの軸線上位置に一
体成形した軸受部Ｃ１に保持され、クランク軸ｌの軸線
上で軸方向に摺動可能かつ回転可能となっている。また
キック軸４はカバーＣに回転可能に保持され、その外部
突出端にはキックペダル４ａが、その内部突出端には歯
車４ｂがそれぞれ固定されている。この歯車４ｂは小歯
車５ｂに噛合し、公知のキック式始動装置と同様にエン
ジン始動時にキックペダル４ａを踏み込めば歯車４ｂが
小歯車５ｂを回転させつつクランク軸１方向へ移動し、
クラッチ爪５をクラッチ爪２に噛合せてクランク＠ｌを
回転させることができるものである。このクラッチ爪５
にはばね５Ｃが回転方向の抵抗を付与し、歯車４ｂが小
歯車５ｂを回転させる時に小歯車５ｂがクランク軸１方
向に移動し易くすると共に、キックペダル４ａの復帰時
に小山車５ｂがクランク軸ｌから離れ易くすることも、
公知のものと同様である。

また、カラー３はクランク軸ｌに嵌合され、該軸１と一
体に回転するようになっている。

一方、可動部材ｂ２は前記固定部材ｂ１と対向してクラ
ンク軸１に軸方向スライド自在に設けられ、固定部材ｂ
１との間にＶベルト６を保持するようになっている。

Ｖベルト６は上記ベルト車すと不図示の従動側のベルト
車に渉って懸架され、主動側のベルト車すの回転を従動
側のベルト車に伝達する。

７は前記可動部材ｂ２の内周に圧入されたブツシュであ
り、上記カラー３の外周に軸方向へスライド自在に嵌め
合っている。

ｕｔｌち、このブツシュ７を介して可動部材ｂ２がクラ
ンク軸ｌに軸方向スライド自在とされる。

８は可動部材ｂ２において固定部材ｂｌと対向する面と
反対側すなわち背面に設けられた収容部である。

この収容部８は可動部材ｂ２背面に複数例えば６つ設け
られ、それぞれに作動子９が収容されている。

作動子９は球体またはローラなどが使用され、可動部材
ｂ２の回転に伴う遠心力によって外方へ変位するように
なっている。

また、作動子９は後述するガイド板１０に係合して収容
部８内で回転するようになっており、従ってこの作動子
９を潤滑すべく収容部８内にはグリスが封入されている
。

前記ガイド板ｌＯはクランク軸ｌと一体に回転するよう
該軸ｌにスプライン嵌合されると共に、上記カラー３と
一方面クラッチ１１のハウジング１１ａとの間に挾持さ
れ、可動部材ｂ２の収容部８と対向してクランク軸ｌに
軸方向は移動不能に設けられている。

そして、ガイド板１０は可動部材ｂ２の収容部８と対向
する部分がそこに入り込むよう傾斜され、その傾斜部１
０ａを介して作動子９に係合するようになっている。

また、ガイド板１０において傾斜部１０ａ以外の部分は
可動部材ｂ２の各収容部８の間に入り込むよう突出され
、その突出部１０ｂ周縁に合成樹脂製の連結部材１２が
それぞれ嵌着されている。

連結部材１２はガイド板１０と可動部材ｂ２とを連結す
るもので、略Ｕ字状に形成され可動部材ｂ２の補強リブ
１３に嵌め合ってガイド板ｌＯとともに可動部材ｂ２を
一体に回転させるようにする。

また、連結部材１２は前記補強リブ１３に対してクラン
ク軸１の軸方向にスライド自在となっている。

従って、可動部材ｂ２はガイド板１０に対してそれと一
体に回転しつつ軸方向にスライド自在とされるが、この
両者は互いに金属製でありしかも可動部材ｂ２がガイド
板ｌＯよりもやわらかいアルミ製とされるため、両者を
直接連結するよりも前記の如く連結結部材１２を介在さ
せれば、騒音の発生や可動部材ｂ２の摩耗を有効に防止
できる。

しかして、上記ベルト車すは駆動軸であるクランク軸１
の回転に伴ってそれと一体に固定部材ｂ１が回転すると
共に、ガイド板ＩＯとともに可動部材ｂ２が回転する。

そして、クランク軸１の回転上昇に伴って作動子９がガ
イド板ｌＯの傾斜部１０ａに沿って外方へ移動し、該作
動子９により可動部材すが固定部材す、側へ押しやられ
る。

これによりＶベルト６がベルト車すの外周部へ移動され
、ベルト車すの有効直径が増大して従動側のベルト車の
回転が増速される。

なお、上記可動部材ｂ２が固定部材ｂｌ側へ変位した際
それと相対的にガイド板１０が可動部材ｂ２から離れて
両者の間隔が開くが、この間隔が大きいと収容部８内の
グリスが遠心力により作動子９とガイド板ｌＯの間を通
って外部へ飛散する慣れがある。

しかして、かかる慣れを解消すべく収容部８をシールす
るシール装置が設けられる。

このシール装置は可動部材ｂ２の背面において収容部８
およびガイド板１０を覆うカバー１４を設けてなる。

カバー１４はゴム材等の弾性部材でもって中央に開孔部
１４ａを有した略円板状に成形され、その外周部に可動
部材ｂ２側へ突出形成された取付部１４ｂが可動部材ｂ
？外周に嵌め合っている。

前記取付部１４ｂはカバー１４における他の部分より厚
内とされ、剛性が高められている。

１４ｃはカバー１４の外周部にお、いて環状に設けられ
た撓み部であり、この撓み部１４ｃが力／＜　−１４の
変形時に伸びることによりカバー１４の径方向の伸びが
補償され、カバー１４に無理な力がかからないようにな
っている。

１５はカバー１４の開口部１４ａ周縁を補強するよう設
けられた環状の金属製円板であり、カバー１４の成形時
それに一体的に鋳込まれ、カバー１４の変形時における
開孔部１４ａ周縁の径方向の伸びおよび高速回転による
遠心力で開孔部１４ａがひろがるのを規制してその損傷
を防止するようにする。

一方、前記カバー１４の内端すなわち開孔部１４ａ周縁
はクランク軸ｌの停止時および低速回転時において、上
記ガイド板１０の外面に近接するかまたは当接するよう
になっている。

１６は上記カバ−１４外周に嵌め合ってそれを可動部材
ｂ２に係止して固定する板金型の係止部材であり、略筒
状に成形されその一端、すなわち可動部材ｂ？側の内周
に突設された突部１６ａが可動部材ｂ２外周の凹部１７
に弾性的に嵌め合い係止され、他端がカバー１４の外周
部に係合するようになっている。

従って、この係止部材１６を介してカバー１４が可動部
材ｂ２に固定され、可動部材ｂ２の固定部材ｂ１側への
変位に伴ってカバー１４も変位するよう構成される。

しかして、かかるシール装置を備えたベルト車すはその
可動部材ｂ２がクランク軸ｌの回転上昇に伴って固定部
材ｂｌ側へ変位した際それとともにカバー１４も変位す
るが、該カバー１４の開口部１４ａ周縁はガイド板１０
外面に近接または当接しているので、その開口部１４ａ
周縁がガイド板ｌＯに当接した状態でそれ以上の変位が
規制される。

従って、カバー１４はその外周部のみが変位して第２図
に示すごとく皿状に弾性変形し、ガイド板ｌＯとともに
収容部８を密閉する。

（発明の効果）本発明は以上のように、カバー側のクラッチ爪および小
歯車を軸と一体化して、この軸をカバーに軸方向へ摺動
自在かつ回転自在に保持したものであるから、クラッチ
爪および小歯車をカバーに固定した支軸上で摺動かつ回
転自在に保持した場合のように、支軸と小歯車との間に
摺動部を形成する必要が無いので、小歯車を十分に小径
化できる。このためこの小歯車とこれに噛合するキック
軸の歯車との増速比を大きく確保しつつ、これらを小径
化でき、始動装置の小型、軽量化が図れる。またこれら
クラッチ爪および小歯車は軸上を摺動するものではない
ので、これらの幅を小さくでき、エンジン幅の縮小が可
能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を装置を示す断面平面図、第２図は要部
の作動状態を示す断面平面図、第３図要部の分解図、第
４図は可動部材の側面図、第５図はガイド板の側面図で
ある。Ａ・・・エンジン、Ｂ・・・クランクケース、Ｃ・・・
力／＜−Ｄ・・・変速機収容室、ｂ・・・主動側のベル
ト車、ｌ・・・クランク軸、２・・・クラッチ爪、４・
・・キック軸４ｂ・・・歯車、５・・・クラッチ爪、５
ａ・・・軸、５ｂ・・・小歯車。

Claims

【特許請求の範囲】クランクケースとその一側面に取付けたカバーとの間に
Ｖベルト無段変速機を収容する変速機収容室を形成した
エンジンにおいて、前記変速機収容室内で主動側ベルト車を保持するクラン
ク軸の軸端に固定されたクラッチ爪と、前記カバー側に
設けられクランク軸側のクラッチ爪に係脱する他のクラ
ッチ爪と、キック軸の歯車に噛合しこのキック軸の回動
によりカバー側のクラッチ爪をクランク軸側のクラッチ
爪へ係合させる小歯車とを備え、前記カバー側のクラッ
チ爪および小歯車を、クランク軸の軸線上に配置され軸
方向に移動可能かつ回動可能となるように前記カバーに
保持された軸に一体的に設けたことを特徴とするエンジ
ンのキック式始動装置。