JPS631976Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はホルダに対し刃台を取替え可能に結
合するＴ型剃刀においてそれらの結合構造に関す
るものである。

（従来の技術及び考案が解決しようとする問題
点） 従来、この種のＴ型剃刀として実公昭57−
17887号に記載のものがある。このＴ型剃刀では、
ホルダと刃台との離脱はホルダを回動させながら
ホルダの突部と刃受板の孔部との係合を外してホ
ルダの頭部を刃受板の嵌合口から引抜くことによ
り行うが、その離脱操作は面倒であるばかりでな
く、その離脱操作時刃台を指で掴む必要があるた
め、刃台の刃体で指を切る危険があつた。又、ホ
ルダの頭部と刃受板の嵌合口との間がホルダの突
部と刃受板の孔部との間に隙間があると、刃受板
がホルダに対し振れるおそれがあつた。

考案の構成 （問題点を解決するための手段及び作用） 本考案はこの問題点に鑑みてなされたものであ
り、後記する実施例の図面に示すように、ホルダ
１と刃台５とを互いに分離して形成し、このホル
ダ１の頭部１ａと刃台５の後面のほぼ中央部との
間には、互いに嵌合される嵌合凹凸部２，６を形
成するとともに、それらの嵌合状態でこの嵌合凹
凸部２，６の離脱を阻止するように互いに弾性的
に係合する係止凹凸部３，７を形成したＴ型剃刀
において、前記嵌合凹凸部２，６の左右両側位置
にはホルダ１と刃台５とが互いに結合された状態
でホルダ１の頭部１ａの左右両側部と刃台５の後
面の左右両側部との間には前後方向への弾性を有
する板ばね部４を介装し、前記嵌合凹凸部２，６
を板ばね部４の移動方向に沿う方向に着脱可能と
するとともに、前記係止凹凸部３，７を前記板ば
ね部４の移動方向と交差する方向に係脱可能とし
たことを特徴とする。

そして、刃台５は両板ばね部４の弾性で前方へ
押されるとともに、嵌合凹凸部２，６による支持
と協働して、左右両側部でも両板ばね部４により
支えられる。一方、ホルダ１と刃台５とが結合状
態において、ホルダ１を片手で把持してその親指
で刃台５を前方へ押すと、係止凸部７が係止凹部
３から抜け、これらの係合解除と同時に、刃台５
が両板ばね部４の弾性で自動的に前方へ押されて
嵌合凸部６が嵌合凹部２から抜け落ち、刃台５が
ホルダ１から離脱する。

（第１実施例） まず、本考案の第１実施例を第１図〜第３図に
従つて説明すると、ホルダ１の頭部１ａ内にはそ
の前面に開放された嵌合凹部２が形成され、同頭
部１ａの上面後部には係止孔３が嵌合凹部２と連
通して形成されている。又、頭部１ａの左右両側
部から板ばね部４が突設されている。

刃台５はこのホルダ１に対して互いに分離して
形成され、刃台５の後面の中央部には嵌合凸部６
が後方へ向けて突設されている。この嵌合凸部６
は左右一対の嵌合脚部６ａとそれらの間の係止脚
部６ｂとからなり、この係止脚部６ｂの上面前端
には係止凸部７が形成されている。

そして、前記刃台５の嵌合凸部６は前記ホルダ
１の嵌合凹部２に嵌入される。その嵌入時刃台５
の係止凸部７は係止脚部６ｂによる弾性に抗して
ホルダ１の嵌合凹部２内に挿入され、係止脚部６
ｂの弾性によりホルダ１の係止孔３に係入され
る。その係入により、嵌合凹凸部２，６の離脱が
阻止される。

このようにしてホルダ１と刃台５とが互いに結
合された状態で前記板ばね部４はホルダ１の頭部
１ａの左右両側部と刃台５の後面の両側部との間
に弾性的に介装される。すなわち、刃台５は両板
ばね部４の弾性で前方へ押されるとともに、嵌合
凹凸部２，６による支持と協働して、左右両側部
で両板ばね部４により支えられる。又、刃台５の
係止凸部７も両板ばね部４の弾性で前方へ移動
し、ホルダ１の係止孔３の前端３ａと当接する。

一方、ホルダ１と刃台５との結合状態におい
て、刃台５を前方へ押すと、係止脚部６ｂが撓ん
で係止凸部７が係止孔３から抜け、これらの係合
解除と同時に、刃台５が両板ばね部４の弾性で自
動的に前方へ押されて嵌合凸部６が嵌合凹部２か
ら抜け落ち、刃台５がホルダ１から離脱する。

（第２実施例） 次に、本考案の第２実施例を第４図〜第６図に
従つて説明すると、ホルダ１の頭部１ａ内にはそ
の前面に開放された嵌合凹部２とその左右両側の
切欠き凹部８とが形成され、同頭部１ａの上面後
部には嵌合凹部２に連通された係止孔３が形成さ
れている。

刃台５はホルダ１に対し互いに分離して形成さ
れ、刃台５の後面の中央部には嵌合凸部６が後方
へ向けて突設されている。この嵌合凸部６は下側
の嵌合脚部６ａと上側の係止脚部６ｂとからな
り、この係止脚部６ｂの上面先端には係止凸部７
が形成されている。又、刃台５の後面の両側部に
は板ばね部４が突設されている。

そして、前記刃台５の嵌合凸部６は前記ホルダ
１の嵌合凹部２に嵌入される。その嵌入時刃台５
の係止凸部７は係止脚部６ｂによる弾性に抗して
ホルダ１の嵌合凹部２内に挿入され、係止脚部６
ｂの弾性によりホルダ１の係止孔３に係入され
る。その係入により、嵌合凹凸部２，６の離脱が
阻止される。

このようにしてホルダ１と刃台５とが互いに結
合された状態で前記板ばね部４はホルダ１の頭部
１ａのの左右両切欠き凹部８と刃台５の後面の左
右両側部との間に弾性的に介装される。すなわ
ち、刃台５は両板ばね部４の弾性で前方へ押され
るとともに、嵌合凹凸部２，６による支持と協働
して、左右両側部で両板ばね部４により支えられ
る。又、刃台５の係止凸部７も両板ばね部４の弾
性で前方へ移動し、ホルダ１の係止孔３の前端３
ａと当接する。

一方、ホルダ１と刃台５との結合状態におい
て、刃台５を前方へ押すと、係止脚部６ｂが撓ん
で係止凸部７が係止孔３から抜け、これらの係合
解除と同時に、刃台５が両板ばね部４の弾性で自
動的に前方へ押されて嵌合凸部６が嵌合凹部２か
ら抜け落ち、刃台５がホルダ１から離脱する。

考案の効果 要するに本考案によれば、ホルダ１を片手で把
持してその親指で刃台５を前方へ押すだけの簡単
な操作で、刃台５をホルダ１から自動的に離脱さ
せることができるばかりでなく、もう一方の手で
刃台５を掴む必要がなく、刃台５の刃体で指を切
る危険がなくなつて大変安全である。又、刃台５
は嵌合凹凸部２，６による支持と協働して両側部
でも両板ばね部４により支えられ、嵌合凹凸部
２，６や係止凹凸部３，７にたとえ隙間があつて
もホルダ１に対し振れることがなくなり、安定性
が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は第１実施例を示し、第１図は
ホルダの頭部と刃台を示す分解斜視図、第２図は
ホルダの頭部を示す部分斜視図、第３図はホルダ
の頭部と刃台との結合状態を示す組立斜視図、第
４図〜第６図は第２実施例を示し、第４図はホル
ダの頭部と刃台を示す分解斜視図、第５図はホル
ダの頭部を示す部分斜視図、第６図はホルダの頭
部と刃台との結合状態を示す組立斜視図である。 １……ホルダ、１ａ……頭部、２……嵌合凹
部、３……係止孔（係止凹部）、４……板ばね部、
５……刃台、６……嵌合凸部、７……係止凸部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ホルダ１と刃台５とを互いに分離して形成
   し、このホルダ１の頭部１ａと刃台５の後面の
   ほぼ中央部との間には互いに嵌合される嵌合凹
   凸部２，６を形成するとともに、それらの嵌合
   状態でこの嵌合凹凸部２，６の離脱を阻止する
   ように互いに弾性的に係合する係止凹凸部３，
   ７を形成したＴ型剃刀において、 前記嵌合凹凸部２，６の左右両側位置にはホ
   ルダ１と刃台５とが互いに結合された状態でホ
   ルダ１の頭部１ａの左右両側部と刃台５の後面
   の左右両側部との間には前後方向への弾性を有
   する板ばね部４を介装し、前記嵌合凹凸部２，
   ６を板ばね部４の移動方向に沿う方向に着脱可
   能とするとともに、前記係止凹凸部３，７を前
   記板ばね部４の移動方向と交差する方向に係脱
   可能としたことを特徴とするＴ型剃刀における
   ホルダと刃台との結合構造。 ２ 板ばね部４はホルダ１の頭部１ａの左右両側
   部から突設されている実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載のＴ型剃刀におけるホルダと刃台
   との結合構造。 ３ 板ばね部４は刃台５の後面の左右両側部から
   突設されている実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載のＴ型剃刀におけるホルダと刃台との結
   合構造。