JPS63154850A - 車両用蒸発燃料処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両における燃料タンク内で発生した蒸発燃
料が直接大気中に放出されるのを防止する処理装置、す
なわちキャニスタに係り、特に給油中に燃料タンクに発
生する蒸発燃料も効果的に吸収することができるキャニ
スタに関する。

〔従来の技術〕

車両においては、燃料タンク内で発生した蒸発燃料が直
接人気中に放出されるのを防止するため、キャニスタを
使用していることは知られている。

キャニスタの構造について、その−例が特開昭５７−１
７６３４１号公報に記載されている。二のものは、キャ
ニスタ容器の一方の端部に、燃料タンクと連通され該燃
料タンクで発生した蒸発燃料を導く蒸発燃料導入口およ
び内燃機関の吸気通路と連通ずるパーシロを設けるとと
もに、−１−記キャニスタ容器の他方の端部に大気と連
通ずる大気開放口を設け、このキャニスタ容器内には粒
状活性炭からなる吸着層を設けである。

このようなキャニスタは、エンジン停止中に周囲温度の
影響にて燃料タンクで発生した蒸発燃料およびエンジン
運転中エンジンからリターンする燃料にて加温されるこ
とにより燃料タンクで発生した蒸発燃料（以下これらの
蒸発燃料を通常蒸発燃料と称する）が蒸発燃料導入口か
らキャニスタ容器内に導かれ、このキャニスタ容器内に
収容した粒状活性炭からなる吸着層に吸着される。そし
て、燃料成分が分離された空気成分は大気開放口から放
出される。

一方、エンジンの運転時には、機関の吸気通路に発生す
る負圧によってキャニスタ容器内の空気を吸気通路に吸
引し、この際、大気開放口から新規な空気を導入して該
空気により前記粒状活性炭に吸着した燃料成分を粒状活
性炭から分離し、吸気通路に引き込む。これにより粒状
活性炭の活性化、すなわち吸着能力の復活をなさしめる
ものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、上記従来のキャニスタは、主としてエンジン
の停止中および運転中に燃料タンク内で蒸発する燃料、
すなわち通常蒸発燃料を捕集することにより大気に放出
させないように考慮されていた。

しかしながら、近年、ガソリンスタンド等にて燃料を給
油する時にも発生する蒸発燃料（以下、これを給油時蒸
発燃料と称する）による大気汚染が問題視されるように
なってきた。

このため、上記給油時蒸発燃料も処理する必要がでてき
たが、この給油時蒸発燃料のみを処理する専用のキャニ
スタを新設することは、車両の搭載スペースやコスト面
で不利である。特に、給油時蒸発燃料の蒸発量は給油ノ
ズルから供給される燃料の注入速度にほぼ比例するので
、短時間の内に大；の蒸発燃料が発生し、これを処理す
るためのキャニスタは大型になる心配があり、車両に搭
載することは不利である。

このため、従来の通常蒸発燃料を捕集するキャニスタを
、給油時蒸発燃料を処理するキャニスタにも兼用するこ
とが考えられる。

しかしながら、従来における通常蒸発燃料を捕集するキ
ャニスタでは、単一の吸着剤を使用している。すなわち
、エンジンの停止中や運転中に燃料タンク内で蒸発する
燃料の成分は低沸点成分から高沸点成分まで亙っており
、これらを５遍なく吸着できる吸着剤が用いられている
。

これに対し、給油時に発生する蒸発燃料は低沸点成分が
主体であり、しかも高速で流入してくるから、上記従来
の吸着剤では給油時に発生する蒸発燃料の低沸点成分を
捕集し切れないとともに、吹き抜けてしまい、大気に放
出される不具合がある。

本発明においては、単一のキャニスタで通常蒸発燃料を
効率よく捕集することができるとともに、給油時蒸発燃
料も効果的に捕集することができる兼用の車両用蒸発燃
料処理装置を提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明においては、キャニスタ容器の一方の端部に、燃
料タンクと連通され該燃料タンクで発生した蒸発燃料を
導く蒸発燃料導入口、上記燃料タンクと連通されこの燃
料タンクに給油時に発生する蒸発燃料を導く給油蒸発燃
料導入口および内燃機関の吸気通路と連通ずるパーシロ
を設けるとともに、上記キャニスタ容器の他方の端部に
大気と連通ずる人気開放口を設け、このキャニスタ容器
内に充填する吸着剤を３層構造とし、上流側に主として
高沸点成分を吸着する細孔径の大きな吸着剤よりなる第
１の吸着層、中間に主として低沸点成分を吸着する細孔
径の小さな吸着剤よりなる第２の吸着層および大気側に
吸着速度の速い活性炭繊維よりなる第３の吸着層を設け
たことを特徴とする。

〔作用〕

本発明の構成によると、通常蒸発燃料が蒸発燃料導入口
からキャニスタ容器内に導かれると、この通常蒸発燃料
に含まれる高沸点成分は主として細孔径の大きな吸着剤
よりなる第１の吸着層に選択的に吸着され、低沸点成分
は主としてその下流側の細孔径の小さな吸着剤よりなる
第２の吸着層に吸着される。この場合、通常蒸発燃料の
キャニスタ容器内への流入速度は極めて低いので大気へ
の吹き抜けは生じない。一方、給油時蒸発燃料が給油蒸
発燃料導入口を通じてキャニスタ容器内に導かれると、
この給油時蒸発燃料に主として含まれる低沸点成分は細
孔径の小さな吸着剤よりなる第２の吸着層に吸着される
。そしてこの場合、給油時蒸発燃料のキャニスタ容器内
への流入速度はかなり速いので、上記第１および第２の
吸着層で吸着しきれなかった蒸発燃料は吸着速度の速い
活性炭繊維よりなる第３の吸告層に吸着され、よって大
気への吹き抜けは生じない。そして、エンジンの運転時
には、機関の吸気通路に発生する負圧によってキャニス
タ容器内の空気がバーシロから吸気通路に吸引され、こ
の際、大気開放口から新規な空気を導入して該空気によ
り前記各吸着層に吸着した燃料成分を分離して吸気通路
に引き込む。

これにより各吸着層の活性化がなされる。

〔実施例〕

以下本発明について、図面に示す一実施例にもとづき説
明する。

第１図はキャニスタ全体の断面図、第２図はこのキャニ
スタを使用した蒸発燃料処理システムの概略的構成図で
あり、まず第２図の蒸発燃料処理システムについて説明
する。

図において１は燃料タンク、２はキャニスタ、３はエン
ジンである。

燃料タンク１は給油口４を備え、この給油口４に給油ノ
ズル５を差し込んで燃料の給油がおこなわれる。燃料タ
ンク１には、この燃料タンク１内で発生した通常蒸発燃
料をキャニスタ２に導く通常蒸発燃料導管６が接続され
ているとともに、給油時蒸発燃料をキャニスタ２に導く
給油時蒸発燃料導管７が接続されている。給油時蒸発燃
料導管７には、通常は閉じているが前記給油口４に給油
ノズル５が差し込まれた時にこれを検知して自動的に開
くバルブ８が設けられている。

また、キャニスタ２と、エンジン３の吸気通路９の間に
はパージ導管ＩＯが接続されている。

キャニスタ２の詳細について、第１図にもとづき説明す
る。２０はキャニスタ容器であり、このキャニスタ容器
２０は、容器本体２１の上端開口を上部端板２２にて気
密に閉塞して構成されている。

上部端板２２には、前°記通常蒸発燃料導管６に接続さ
れる通常蒸発燃料導入口２３か形成されているとともに
、上記給油時蒸発燃料導管７に接続される給油蒸発燃料
導入口２４およびパージ導管１０に接続されるバーシロ
２５が設けられている。

通常蒸発燃料導入口２３の下部にはバルブ室２Ｂが形成
されており、このバルブ室２６には負圧チェックバルブ
２７が設けられている。また、このバルブ室２Ｂは一ヒ
記ヒ部端板２２の中央部に形成した案内バイブ２８に連
通しており、この案内バイブ２８には正圧チェックバル
ブ２９が設けられている。

バーシロ２５の下部にも他のバルブ室３０が形成されて
おり、このバルブ室３０には他の負圧チェックバルブ３
１が設けられている。

また、上記容器本体２Ｉの他端には人気に開放された大
気開放口３２が形成されている。

このようなキャニスタ容器２０内には、燃料吸着剤が収
容されている。燃料吸着剤は３層構造をなしており、上
部端板２２側から大気開放口３２側に向けて、主として
高沸点成分を吸着する細孔径の大きな（１５人程度）吸
着剤、例えば粒状活性炭を積層してなる第１の吸着層３
３と、中間に主として低沸点成分を吸着する細孔径の小
さな（１０人程度）吸着剤、例えば粒状活°性炭を積層
してなるよりなる第２の吸着層３４および吸着速度の速
い活性炭繊維よりなる第３の吸着層３５とで構成されて
いる。

これら各層１の吸着層３３と、第２の吸着層３４と、第
３の吸着層３５との間には、これら各層の吸着剤が混じ
り合わないように、フィルタ３Ｂ、　３７．３８が設け
られている。

なお、第１の吸着層３３はキャニスタ容器２０内の容積
に対する略６５％を占め、第２の吸着層３４は同じく略
３０９６を占め、かつ第３の吸着層３５は略５％を占め
ており、これらの充填容量は、実測割合にもとづき設定
される。

また、前記給油蒸発燃料導入口は、上部端板２２と上部
フィルタ３Ｂの間に形成された空間３９に開口されてい
る。

第１の吸着層３８内には、前記案内バイブ２Ｂと対向し
てバッフル４０が、脚部４１・・・を容器本体２１に固
定されて設置されている。

このような構成による実施例の作用について説明する。

エンジン停止中に周囲温度の影響により燃料タンクｌ内
に発生した蒸発燃料およびエンジン運転中エンジンから
リターンする燃料にて加１Ｍされることにより燃料タン
ク１内で発生した蒸発燃料（通常蒸発燃料）は、通常蒸
発燃料導管６および蒸発燃料導入口２３からキャニスタ
容器２０内に導かれる。蒸発燃料導入口２３からキャニ
スタ容器２０内に入った通常蒸発燃料は、バルブ室２Ｂ
から案内パイプ２８に流れ、この案内パイプ２８の正圧
チェックバルブ２９を押し開いて第１の吸着層３３に導
かれる。

二の場合、前記案内パイプ２８の直下にはバッフル４０
が配置されているから、案内パイプ２８から第１の吸着
層３３に流れ込んだ通常蒸発燃料は、矢印で示すように
周囲の拡散され、第１の吸着層３３を分散して流れる。

そして、通常蒸発燃料は低沸点成分ばかりでなく高沸点
成分もかなり含まれるので、高沸点成分は主として細孔
径の大きな吸着剤よりなる第１の吸着層３３に選択的に
吸着され、低沸点成分は主としてその下流側の細孔径の
小さな吸着剤よりなる第２の吸着層３４に吸着される。

この場合、通常蒸発燃料のキャニスタ容器２０内への流
入速度は極めて微速であるから、第１の吸着層３３およ
び第２の吸着層３４に所定の吸着能力を与えておけば、
大気開放口３２を通じて大気へ吹き抜けることはない。

したがって、燃料成分か分離された空気成分は大気開放
口３２から放出されるので大気汚染を生じることはない
。

一方、給油時にあっては、給油ノズル５を給油口４に差
し込むと、これを検知してバルブ８が自動的に開かれる
。このため、給油蒸発燃料導入口置開かれ、燃料タンク
Ｉ内と給油蒸発燃料導入口６が連通ずる。

したがって、給油時に燃料タンク１内に発生する蒸発燃
料がキャニスタ容器２０内に導かれる。給油時に蒸発す
る燃料は常温状態て蒸発するものであるため、主として
低沸点成分である。

給油蒸発燃料導入口６よりキャニスタ容器２０内に導か
れた給油時蒸発燃料は、まず第１の吸着層３３を通るが
、第１の吸着層３３は高沸点成分との親和性が高いので
すでに吸着されている高沸点成分の吸着膜の上に第２の
吸着膜として吸着される。

そしてこの第１の吸着層３３で吸着し切れなかった大部
分の低沸点成分は第２の吸着層３４に吸着される。

そしてこの場合、給油時蒸発燃料のキャニスタ容器２０
内への流入速度はかなり速いので、上記第１および第２
の吸着層３３．３４で吸若しきれなかった蒸発燃料は吸
着速度の速い活性炭繊維よりなる第３の吸着層３５に吸
着され、よって蒸発燃料が大気へ吹き抜けることがない
。

エンジンの運転時には、エンジン３の吸気通路９に発生
する負圧かパージ導管１０からパーシロ２５に作用する
。この負圧はパーシロ２５の下部に設けた他のバルブ室
３０の負圧チェックバルブ３１を開いてキャニスタ容器
２０内の空気を吸気通路９に吸引する。このため、大気
開放ロアから新規な空気が導入され、この空気は第３の
吸着層３５、第２の吸着層３４、第１の吸着層３３を通
ってパーシロ２５に導かれる。この空気が各吸着１茜３
５．３４．３３を通過する過程で上記すでに吸着してい
る燃料成分を各吸着層３５．３４．３３から分離して吸
気通路９に引き込む。これにより各吸着層３５．３４．
３３の活性化がなされる。

したがって、上記実施例によると、単一のキャニスタ２
によって通常蒸発燃料と給油時蒸発燃料を吸着処理する
ことができ、したがって車両に格別な給油時蒸発燃料の
みを処理する専用のキャニスタを設置する必要がない。

しかも、燃料吸右剤は主として高沸点成分を吸着する細
孔径の大きな第１の吸着層３３と、低沸点成分を吸着す
る細孔径の小さな第２の吸着層３４および成否速度の速
い活性炭繊維よりなる第３の吸着層３５とで３層構造を
なしているから、給油時蒸発燃料の成分が大部分低沸点
成分てあっても、吹き抜けを発生させず、大気汚染を確
実に防＋１することができる。

なお、上記実施例ではＥＦＩ専用の蒸発燃料処理システ
ムについて説明したが、キャブ車の場合、キャブレタか
らの蒸発燃料を処理する必要があるから、第１図のキャ
ニスタ容器２０にキャブレタからの蒸発燃料を導入する
ようにしてもよい。

〔発明の効果〕

以−１−説明したように本発明によると、高沸点成分を
吸着する細孔径の大きな第１の吸着層と、低沸点成分を
吸着する細孔径の小さな第２の吸着層および吸着速度の
速い活性炭繊維よりなる第３の吸着層とで３層構造をな
したから、通常蒸発燃料を効率よく捕集することができ
るとともに、給油時蒸発燃料も効果的に捕集することが
できる。このため、単一のキャニスタによって通常蒸発
燃料と給油時蒸発燃料を吸着処理することができ、した
がって車両に格別な給油時蒸発燃料のみを処理する専用
のキャニスタを設置する必要がない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図はキャニスタの
断面図、第２図はこのキャニスタを使用した蒸発燃料処
理システムの概略的構成図である。 ■・・・燃料タンク、２・・・キャニスタ、３・・・エ
ンジン、４・・・給油口、５・・・給油ノズル、６・・
・通常蒸発燃料導管、７・・・給油蒸発燃料導入口８・
・・バルブ、ＩＯ・・・パージ導管、 ２０・・・キャニスタ容器、２３・・・通常蒸発燃料導
入口、２４・・・給油蒸発燃料導入口、２５・・・パー
シロ、２７・・・負圧チェックバルブ、２９・・・正圧
チェックバルブ、３１・・・他の負圧チェックバルブ、
３２・・・大気開放口、３３・・・第１の吸着層、３４
・・・第２の吸着層、３５・・・第３ノ吸ＲＩｄ、３Ｂ
、　３７．３８・・・フィルタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. キャニスタ容器の一方の端部に、燃料タンクと連通され
   該燃料タンクで発生した蒸発燃料を導く蒸発燃料導入口
   、上記燃料タンクと連通されこの燃料タンクに給油時に
   発生する蒸発燃料を導く給油蒸発燃料導入口および内燃
   機関の吸気通路と連通するパージ口を設けるとともに、
   上記キャニスタ容器の他方の端部に大気と連通する大気
   開放口を設け、このキャニスタ容器内には上記一方の端
   部から他方の端部に向かって、細孔径の大きな吸着剤よ
   りなる第１の吸着層、細孔径の小さな吸着剤よりなる第
   ２の吸着層および活性炭繊維よりなる第３の吸着層を設
   けたことを特徴とする車両用蒸発燃料処理装置。