JPS631162B2 - - Google Patents

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JPS631162B2
JPS631162B2 JP55089023A JP8902380A JPS631162B2 JP S631162 B2 JPS631162 B2 JP S631162B2 JP 55089023 A JP55089023 A JP 55089023A JP 8902380 A JP8902380 A JP 8902380A JP S631162 B2 JPS631162 B2 JP S631162B2
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JP
Japan
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wood
bending
wood material
laminated
boards
Prior art date
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Expired
Application number
JP55089023A
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English (en)
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JPS5714001A (en
Inventor
Kenji Hasegawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Trade and Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daiken Trade and Industry Co Ltd filed Critical Daiken Trade and Industry Co Ltd
Priority to JP8902380A priority Critical patent/JPS5714001A/ja
Publication of JPS5714001A publication Critical patent/JPS5714001A/ja
Publication of JPS631162B2 publication Critical patent/JPS631162B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は家具、装飾材、建築用材に用いられる
曲げ加工木質品の製造方法に関するものである。
従来から、このような曲げ加工木質材を製造す
るには、木質材を蒸煮或いは煮沸して素材の可塑
性を増大させた状態で曲げ加工を行うことが一般
に行われているが、この方法によると木質材の表
層部から徐々に可塑化が行われるため、内部まで
充分に可塑化するには長時間を要して生産性が悪
くなり、又、蒸煮によつて材に変色が生じ易いと
いう問題があり、さらに高含水率下で曲げ加工を
行うために加工後、乾燥に長時間を要するという
欠点があつた。
又、木質材を曲げ加工する場合には曲げ加工部
の内面側及び外面側に夫々圧縮応力と引張応力が
作用するために、樹種によつては圧縮側に座屈に
よる皺や目切れによる破壊が生じ、引張側におい
ては引張破壊による割れが発生し易く、特に木質
材の断面形状が大きくなるとこのような現象の発
生する割合が多くなつて良好な外観を有する曲げ
加工品を得ることが困難であつた。
本発明はこのような従来の欠点及び問題点をな
くするために、木質板同志を耐煮沸性を有し且つ
加熱により軟化する接着剤を介して積層一体化す
ると共に木質板に水分を保有させた状態でマイク
ロ波を照射して積層木質材を昇温させると共に接
着剤を軟化させ、この状態で曲げ加工を施すこと
により曲率半径の小さな曲げ加工でも割れ等を発
生させることなく能率良く生産し得る曲げ加工品
の製造方法を提供するものである。
本発明方法を図面に基いて詳述すると、ブナ単
板等の木材板或いはパーテイクルボード、木質繊
維板その他の木質材料よりなる複数枚の木質板
1,1……1を接着剤層2によつて互いに対向す
る面を接着、一体化して積層木質材Aを形成す
る。
この接着剤としては、積層木質材Aを煮沸した
際に木質板が剥離しない程度の耐煮沸性を有し且
つ100℃前後(具体的には80〜120℃の範囲内)に
加熱すると熱軟化する接着剤を用いるもので、例
えば、フエノール・レゾルシノール系合成樹脂接
着剤或いは水性ビニルウレタン系接着剤等が用い
られる。なお、上記接着剤の熱軟化する温度は80
℃以下であつてもよく、後に行うマイクロ波照射
による木質板の発熱に伴なつて軟化する程度の熱
軟化性を有しているものであればよい。
次に、こうして積層一体化した木質材Aに浸
水、水打ち或いはスチーミング処理等を施して水
分を保有させる。
この含水処理は爾後に行うマイクロ波の照射に
より木質材Aが充分な可塑性を得るために必要で
あつて該木質材Aの中心部にまで吸水させておく
ことが好ましく、具体的には含水率20%以上にな
るように吸水させて用いる。
なお、生材により木質材Aを形成する場合は、
該材中に多量の水分を保有しているので含水処理
することなくそのまゝ用いてもよい。
次いで、湿潤状態の積層木質材Aをマイクロ波
照射炉内に入れて該木質材Aにマイクロ波を照射
し、木質材Aの温度を一定温度以上に上昇させ
る。
このマイクロ波の照射による温度上昇は、極性
材料を高周波電場に置いた時の誘電損失による発
熱現象を利用したもので、高周波としてマイクロ
波(300MHz〜300KMHz)を用いたものである。
こゝにおいて、マイクロ波を用いた理由は、木
質材Aにマイクロ波を照射すると、温風加熱や熱
板間での加熱と異なつて木質材Aの内部から均等
に発熱させることができるため、木質材Aに保有
させた水分が木質材Aの表層部だけでなく中心部
においても活発に移動するようになつて木質材A
の可塑化現象を全体に発生させることができるた
めであり、同時に木質板1,1間の接着剤層2も
均一に軟化させることができるためである。
又、通常の高周波(10MHz〜100MHz)ではな
くマイクロ波を使用したのは、湿潤状態にある木
質材Aの誘電損率が極大となる周波数はマイクロ
波領域にあるため、誘電損率と周波数の積に関与
する発熱量は通常の高周波領域に比べてマイクロ
波領域で著しく大きくなり、発熱が急激で接着剤
層2の軟化と木質材Aの可塑化を短時間で行うこ
とができるためである。
こうしてマイクロ波を照射すると、木質材A中
の木材成分及び水分がマイクロ波を吸収して誘電
損失により急激な発熱を生じるようになり、木質
材Aの温度が100℃以上に上昇して木質材中のヘ
ミセルロースやリグニン等の木材成分が軟化する
と共に木質材中の水分が内部から盛んに蒸発する
ようになり、木質材全体が可塑化されるものであ
る。これに要する時間は、木質材Aの断面形状に
もよるが、1×2cmの木質材であれば出力2KW
のマイクロ波で1分間程で可塑化することができ
る。
又、同時に木質板1,1間の接着剤層2は、木
質材Aの発熱によつて100℃前後の温度に加熱さ
れて軟化し、木質板1,1同志の接着面にすべり
が生じ易い状態となる。
このようにマイクロ波の照射により木質材Aを
昇温させると共に接着剤層2を軟化させ、この状
態で接着剤層2に対して直角方向の外力を加えて
木質材Aの曲げ加工を行うものであるが、この曲
げ成形加工はマイクロ波を照射しながらマイクロ
波照射炉内で行つてもよく、又、マイクロ波の照
射を一旦停止してマイクロ波照射炉外で行つても
よい。
木質材Aの曲げ加工方法は、型材による加圧や
曲げ機等の適宜な手段により行うもので特に限定
されない。
この時、木質板1を積層接着してなる木質材A
は、その接着剤層2ですべりを生じながら曲げ変
形が行われるため、木質材A中に生じる応力は各
木質板1に分散されて小さな力で曲げ加工を行う
ことができると共に木質材Aの表裏両側における
引張及び圧縮応力が緩和されて割れや座屈による
皺が生じることがなく円滑に曲げることができる
ものである。尚、積層木質材Aを構成する木質板
1に木材単板を使用する場合、その繊維方向は、
平行あるいは直交のいずれの方向に向けて積層し
てもよく、特に限定しないが積層木質材Aの単板
構成を少なくとも表裏最外層の単板の繊維方向が
互いに平行するように配設すると共に、これら単
板間に該単板の繊維方向と直交する適数枚の単板
を配設し、且つ、上記直交する繊維方向の各単板
の厚さの合計を積層木質材Aの全体の厚さの50%
以上になるように単板のプライ数や厚みを調節し
て形成し、しかるのち、前述のマイクロ波照射を
行つて積層木質材Aをその表裏層単板の木材繊維
が伸縮する方向に曲げ加工を行なうと少ない力で
容易に曲げ加工することができ、しかも、表裏層
単板の割れや皺の発生が少なく、美麗な曲げ加工
品を能率よく生産することができ好ましい。
即ち、木材単板を用いて積層木質材Aを形成す
る場合には各単板の繊維方向を考慮することによ
り積層材全体の曲げ変形に対する塑性域の調節が
可能であり、横引張りや横圧縮を受ける単板を中
間層に多く配しておくことで塑性域を広くして破
壊を生じることなく、曲率半径の小さな曲げ加工
品でも得ることができるものであり、特に上述の
如く横引張や横圧縮を受ける単板の厚さを全体の
50%以上になるようにして、曲げ加工すると曲げ
加工に要する力が少なくて済み、加工時の破壊が
著しく軽減できるものである。
このようにして曲げ加工を行つたのち、該木質
材Aを乾燥して変形した状態で固化させると共に
室温まで冷却して接着剤層2を硬化させ、木質材
全体を固定させるものである。
次に本発明の実施例と比較例を示す。
実施例 2mm厚のブナ単板をその繊維方向を互いに同一
方向に向けて水性ビニルウレタン系接着剤を介し
て積層、一体化することにより5プライのブナ合
板を形成し、次いで該合板を水中に浸漬して平均
含水率を90%にしたのち、2450MHz、出力
2.4KWのマイクロ波を照射炉内で1分間照射し
て合板の温度を100℃まで上昇させ、しかるのち
マイクロ波照射炉内より合板を取出して直ちに適
宜の曲げ機により第2図に示すように曲げ加工を
施したところ、曲率半径が3cmまで曲げても表面
側(繊維に引張力が作用する側)に割れが発生す
ることなく且つ裏面側(繊維に圧縮力が作用する
側)に皺が発生することなく円滑な屈曲を行うこ
とができた。
比較例 1 ブナ材よりなる1cm厚の木質板に前記実施例と
同条件でマイクロ波を照射して曲げ加工を行つた
ところ、曲率半径が7cmまでは異常が認められな
かつたが、曲率半径が3cmになると第3図に示す
ように、表面側(引張側)には引張破壊による亀
裂が発生し、裏面側(圧縮側)には屈曲による皺
が多発した。
比較例 2 比較例1と同じブナ材よりなる木質板を1分間
蒸煮処理したのち曲げ加工を行つたところ、可塑
化が不充分となつて直ちに割れが生じ、曲げ加工
が不可能であつた。
複数枚の木質板を耐煮沸性を有し且つ80〜120
℃の温度下で軟化する接着剤層を介して積層一体
化し、この積層木質材に水分を保有させた状態で
マイクロ波を照射して積層木質材の温度を上昇さ
せると共に接着剤層を軟化させ、この状態で木質
板同志の接着面にすべりを生じさせながら任意形
状に曲げ加工を行うことを特徴とする曲げ加工品
の製造方法に係るものであるから、マイクロ波の
照射によつて積層木質材がその内部にまでも短時
間で可塑化が行われて曲げ加工を能率良く行い得
ると共に接着剤が積層木質材の昇温と共に軟化し
て曲げ加工時に該接着剤層にすべりが発生して積
層した各木質板が夫々接着剤層を介して独立した
状態で曲げ加工が行われ、従つて曲率半径の小さ
な曲げ加工でもその表裏面に割れや皺等を発生さ
せることなく外観の美麗な曲げ加工品を簡単に得
ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は
複数枚の木質板を積層、接着した木質材の断面
図、第2図は曲げ加工を施した状態の斜視図、第
3図は従来の曲げ加工方法によつて形成された曲
げ加工品の斜視図である。 1……木質板、2……接着剤層、A……木質
材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 複数枚の木質板を耐煮沸性を有し且つ80〜
    120℃の温度下で軟化する接着剤層を介して積層
    一体化し、この積層木質材に水分を保有させた状
    態でマイクロ波を照射して積層木質材の温度を上
    昇させると共に接着剤層を軟化させ、この状態で
    木質板同志の接着面にすべりを生じさせながら任
    意形状に曲げ加工を行うことを特徴とする曲げ加
    工品の製造方法。
JP8902380A 1980-06-30 1980-06-30 Manufacture of bent processed good Granted JPS5714001A (en)

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JPS5714001A JPS5714001A (en) 1982-01-25
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58143081A (ja) * 1982-02-20 1983-08-25 山陽総業株式会社 ア−ルドア用取付け枠とその製造方法
JPS60149102A (ja) * 1984-01-14 1985-08-06 ロ−ム株式会社 複合抵抗装置の樹脂封入方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55154106A (en) * 1979-05-21 1980-12-01 Kiyou Norimoto Plasticity bending working method of wood and woody material by microwave

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