JPS6311621A - シ−ムレス鋼管の圧延のオンラインにおける熱処理方法ならびにその装置 - Google Patents

シ−ムレス鋼管の圧延のオンラインにおける熱処理方法ならびにその装置

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JPS6311621A
JPS6311621A JP15391186A JP15391186A JPS6311621A JP S6311621 A JPS6311621 A JP S6311621A JP 15391186 A JP15391186 A JP 15391186A JP 15391186 A JP15391186 A JP 15391186A JP S6311621 A JPS6311621 A JP S6311621A
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steel pipe
rolling
temperature
reheating
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JP15391186A
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Inventor
Seiji Ishimoto
石本 清司
Kunihiko Kobayashi
邦彦 小林
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈発明の目的〉 産業上の利用分野 本発明はシームレス鋼管の圧延のオンラインにおける熱
処理方法ならびにその装置に係り、詳しくは、圧延ライ
ン中でオンラインで種々の特性を有する鋼管を経済的に
かつ安定して製造できるシームレス鋼管の圧延のオンラ
インにおける熱処理方法ならびにその装置に係る。
従  来  の  技  術 近年の産業界においては製造プロセスの連続化や自動化
は関連技術の進歩と相俟って動かし難い時の流れであり
、鉄鋼業においても従来のバッチプロセスやオフライン
プロセスが前工程とつながれ、省エネルギー化や効率化
がはかられたり、一部の製造プロセスそのものが省略さ
れ、その前1変のプロセスが連続化される等の動きが顕
著になっている。シームレス鋼管の製造プロセスにおい
ても、圧延直後の鋼管の顕熱を利用しtiI管をそのま
ま焼入れる所謂直接焼入処理が既に実用化している。し
かしながら、この直接焼入処理においても、焼入後別ラ
インでの焼もどし処理は必要であり、一般的にいってシ
ームレス鋼管の分野では圧延ライン中においてその後の
熱処理を必要としないような優れた材質をオンラインに
てつくり込むということに関して若干遅れている傾向が
ある。
すなわち、シームレス鋼管の圧延の場合、まず、中実の
素材に穴をあけるという穿孔プロセスがあり、これが苛
酷な変形を伴うこと、また、この穿孔に引き続く圧延は
工具を管内に挿入したまま高度の加工を加えるという工
具摩耗の激しい製造プロセスである口となどに帰因して
、鋼板等の圧延のように低温での加工度の高い制御圧延
プロセスを採用しにくいという事情がある。また、同じ
理由により、制御圧延とその後の加速冷却を組合せた所
謂制御冷却処理も適用しにくい。
このような状況において、シームレス鋼管の材質をオン
ライン処理により改善しようとする試みも過去に2〜3
の例はみられる。例えば、特開昭56−3132t3号
公報においては、シームレス鋼管を圧延途中、一旦50
0℃以下の温度に強制冷却して後、再びAc3点〜10
00℃に加熱し、最終熱間加工を行なった上で空冷する
か、または、800〜600℃の区間を10℃/sec
以下の速度で強制冷却することを特徴とするシームレス
の靭性改善方法が開示されている。また、特開昭56−
166325号公報においては、シームレス鋼管の圧延
ライン中リーラ−(磨管R)から再加熱炉に至る搬送ラ
インにおいて鋼管を−IEAr、点以下にスプレー冷却
する装置を併設したことを特徴とする鋼管搬送装胃i′
f−間示され、また、特開昭50− lG111320
号公報においては、同じくリーラ−から再加熱炉に至る
搬送ラインにおいて鋼管をAr1点以下に冷却す、る浸
漬式冷却装置を併設したことを特徴とする鋼管の搬送装
置が開示されている。
しかしながら、はじめの特開昭56−362G号公報の
場合、シームレス鋼管の焼ならし処理をオンラインで実
施することのみを主体としたいわば単一目的の製造方法
であり、本発明において復述するが如く再加熱設備とそ
の前後の冷却設備の使用方法を組合すことにより、これ
ら設備列を多目的に利用しようとの進んだ発想はみられ
ない。
また、特開昭56−362G号公報ではオンラインの焼
ならしによって靭性の良好なシームレス鋼管を製造する
方法が開示されているものの、これを実施するだめの具
体的設備については何ら記載がない。まして、本発明の
如く任意の温度で冷部を停止する機能を備えた冷却設備
を再加熱設備と組合せて使用することにまでは発想する
に至っていない。
次の特開昭56− IGt3325号公報および特開昭
56−160320号公報では、回れもシームレス鋼管
を再加熱炉前で一旦Ar、点以下に冷却するための冷却
装置を併設した搬送装置が開示され、なかでも、特開昭
5+3−166325号公報ではスプレ一式冷却装置、
特開昭5t3−113G32G号公報では浸漬底冷lA
装置が採用されている。
しかしながら、このようにfjAlを搬送しつつ冷Wす
る場合には、一般的にいって鋼管の冷却停止温度の制御
はきわめてむづかしく、上記両画送装置はこれらのとこ
ろを十分に考慮したものと思われない。
すなわち、鋼管の冷却速度は管サイズ(とくに肉厚)に
大きく依存し、これに応じて搬送速度や水量密度は大量
の実験データにもとづいて決められている。更に、冷却
装置に進入してくる鋼管の初期温度も管毎に違いがあり
、これらも取り込んで冷却停止温度を一定し:揃えるこ
とは上記の何れの冷FJI装置を用いてもむづかしい。
換言すると、特開昭5O−166325号公報および5
C−11J3211+号公報の冷TA装置を併設した搬
送装置は、何れも、本発明の如く冷却装置において任意
の温度で冷却を停止することが行なわれず、また、この
ような構成の冷却設備が開示されていない。更に、これ
ら搬送装置では、再加熱炉前で鋼管を一時的に冷却し、
結晶粒微細化を行なっているが、本発明の如く再加熱設
備の前後に冷却設備を設けて所望に応じてこれら冷却設
備のうちの少なくとも1つの冷却設備によって冷却して
鋼管に種々多彩な熱サイクルを与えるという高度の着想
に至っていない。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、以上型するに、従来例のシームレス鋼管の製
造技術において、材質をオンラインで作り込み、一つの
素材成分系からでも種々の性質の鋼管を経済的に製造し
ようとの発想が欠けているということ、また、この発想
が欠けている故にこれを具体化する技術が存在しなかっ
たということ等を解決することを目的とし、具体的には
、この目的のもとで、近年の産業界における製造ライン
の連続化・自動化の潮流に鑑みて発明されたものであっ
て、多品種のシームレス鋼管をオンラインにてフレキシ
ブルに、また、経済的にかつ効率的に製造するための熱
処理方法ならびにその装置を提供するものである。
〈発明の構成〉 問題点を解決するための 手段ならびにその作用 まず、本発明では、シームレス鋼管の圧延ラインにおい
てその途中に再加熱装置を設ける。
この再加熱装置はAc3点以上に再加熱するために使用
することが多いので、通常の圧延ピッチを大きく乱さな
いような十分な加熱能力をもつよう構成する必要がある
次に、この再加熱装置の前方ならびに後方に冷却lHを
設置する。この冷却装置では、鋼管を単に強制冷却する
のみならず、任意の温度で冷却を停止するものとする。
すなわち、再加熱装置で再加熱する前に冷却する場合は
、通常は鋼管を強制冷却とその後の再加熱装置に至るま
での自然冷却も合せてともかく一目Ar、点以下に冷却
すれば十分である。不必要に低温まで冷却すれば次の再
加熱に要する時間をいたずらに長くシ、生産効率を阻害
することになる。
また、再加熱装置としては、電気炉、ガス炉や誘導加熱
炉等の装置を単独かまたは組合せて構成すれば十分であ
り、後記の実施例の如く、圧延ライン中に既に何んらか
の再加熱設備がある場合には、そのままかあるいは補助
加熱装置を付は加えて、本発明における再加熱装置を構
成することができる。圧延ライン中に既設の再加熱設備
が無い場合には、新たに設冒しなければならない。
また、再加熱装置前方の冷TA装置でAr、点以下まで
冷却させるときに、Ar、点は鋼管の成分系に依存し、
Ar、点近傍まで冷却するにしても冷却停止温度の設定
は鋼管の成分系に応じて変化させる必要がある。従って
、前方′の冷0]装置は任意の温度、例えば、Ar、点
以下まで冷却したら直ちに冷却を停止できるよう構成す
ることが不可欠である。また、再加熱後の冷却に関して
いうと、この場合、強度・靭性等の管材質は冷却停止温
度に大きく依存し、この温度が一定しなければ安定した
材質の鋼管を製造することができない。逆に言えば、本
発明はこの冷却停止温度を目的に応じて任意に変えるこ
とにより種々の管材質を得ることを基本思想の一′〕と
するものである。従って、再加熱装置後方の冷却装置に
おいても、所定の温度まで冷却したら直ちに冷却を停止
するものとする。なお、強制冷却の方法どしてはエアー
吹きつけ、噴霧、水冷等が可能であるが、冷却所要時間
を短くし、かつ得られる管材質の幅を大きくするために
は水冷を用いることが望ましい。例えば、再加熱後の冷
却として水冷を採用した場合、冷却停止温度を低くすれ
ば焼入材に近い高強度が得られ、冷却停止温度を高くす
るに従い、空冷材に近い低強度が得られるなど幅広い材
質の鋼管をフレキシブルに製造することができる。
更に言えば、この再加熱装置前方または後方における冷
却設備は、鋼管の全長を同時に水冷し、冷却中の鋼管温
度を実測して所定の温度に達したところで冷却を停+h
するのが望ましい。
全長を同時に冷却しない搬送冷却方式では先述した如く
冷却停止温度の制御が困難であり、また、全長同時冷却
方式でも冷却中の温度実測をしない場合には計算により
定めた一定時間後冷却を停止する口とになり、鋼管表面
の酸化膜などにより実際の冷却速度が変化すると冷却停
止温度がばらつく結果になるからである。
このように所定の温度で冷却を停止するよう冷却装置を
構成する場合、冷却装置は、鋼管を回転しつつ、その全
長を同時に外周面のみから水冷し、かつ冷却中の鋼管温
度を内面より実測して所定の温度で冷却を停止できるよ
う構成するものとする。このように構成すると、管の回
転は管周方向の冷却の均一化と管の曲がり防止にも有効
である。
第2図は鋼管を回転しつつ、全長を外面から冷却する装
置の一例の配置図であり、第3図は第2図に示すVR置
の原理を示す説明図である。
m管の外面を冷却する場合は、スプレーノズルや噴霧に
よって行なう口ともできるが、急冷を主体とする場合に
は管の長手方向に沿い、その管頂上線上に苦状若しくは
膜状のラミナー流を流下させる方法を適用することが望
ましく、第2図ならびに第3図に示す例では、ラミナー
流による方法を採用している。
まず、第2図ならびに第3図において冷却対象となる鋼
管1を回転ロール2上に載置・支持し、口の回転ロール
2の回転によって鋼管1は軸中心に回転する。鋼管1の
上方には冷却水を収容した水槽3を配設し、水槽3の下
部にはスリットノズル4tf−設けられ、この水槽3と
スリットノズル4とから水冷装置を構成する。スリット
ノズル4は回転中の鋼管1の長手方向に沿い、その管頂
上線上に冷却水を謂状若しくは膜状のフラットラミナー
流として流下させるよう構成する。
また、鋼管1の管端からは、先端部において輻射光を採
集する金属筒5を挿入し、金属筒5の先端部、つまり、
1111潟部内に反射鏡若しくはプリズム6を設け、こ
のプリズム6等によって鋼管1の内壁面からの輻(ト)
光1ffIiU折されて金属@5の軸方向に受入れるよ
う構成し、口のように主として金属筒5から測温装置を
構成するが、測温装置は必ずしもこのように構成しなく
とも鋼管1の内壁面が測温できれば、何れにも構成でき
る。
また、金属筒5の内部には光ファイバー(図示せず)を
設け、この光ファイバーによってプリズム6等により屈
折させられた輻射光iが伝達され、光ファイバーを金属
筒5の後端において外部光ファイバーケーブル7に連続
的に接続する。
金属筒5の後端部は、冷却水供給口8から冷加水が導入
されて循環して冷却水排出口9から排出されるよう構成
されると共に、金属筒5の外周は先端部を除いて外筒1
1によって囲み、金属筒5の外周と外筒11の内壁面と
の間に環状の空気通路10を形成する。外筒11の先端
には傘状に広がったノズル12を形成し、このノズル1
2は空気通路10に連通させ、外筒11の後端には空気
導入管13を接続する。また、金属筒5および外局11
は鋼管1の外部から環状保持部15によって支持し、支
持腕1Gを進退駆動装置(例えばエアシリンダ17)の
ロッド18に連結する。なお、支持腕1Gには鋼管1の
管端付近に冷却水が直接流下しないようにマスクするた
めのマスク板19を連結することができる。
また、外部の光フアイバーケーブル1は半導体センサー
などを具える変換器20に接続し、光を電気信号(例え
ば温度に比例した電圧)に変換する。この変換器20と
しては、少なくとも300〜900℃程度の温度範囲内
で有効なものを用いることが望ましい。前記変換器20
の出力側を記録計若しくはモニター21に接続する一方
、インターフェースを介して制御用コンピュータ22に
接続する。制御用コンピュータ22により第3図に示す
冷却停止用のフラップ23の動作を制御するため、通常
は、制御用コンピュータ22からインターフェースを介
してフラップ作動用のサーボ機構付駆動装置へと接続す
る。また、口の冷却停止用のフラップ23は第3図に示
すように(なお、第2図には図面の簡単化のために示し
ていない・)、水槽3のスリン!・ノズル4の下側に配
設し、支持軸24を中心として回転自在に構成し、この
フラップ23の位置によってスリットノズル4から流下
する冷却水が鋼管1の外周面にかけられて冷却する状態
(第3図で点線位置で示す。)と冷却水がかけられない
状態(第3図で実線位置で示す。)との間で切替えでき
るよう構成する。
また、上記構成の冷却装置においては、ロッド18の矢
印に方向の進退によって金属筒5の先端部の測温部、外
筒11および傘状ノズル12が鋼管1の管端からその内
側へ挿入および離脱する。
そして、それらの部分を鋼管1内へ挿入した状態で空気
導入管13に空気を吹込むごとによって、傘状ノズル1
2から矢印qで示すように空気を鋼管内側から管端へ向
は噴出させることができ、このようにすることによって
、管端から冷却水が侵入することを防止する。進退ロッ
ド18を進出させて測温部を鋼管1内へ挿入した状態で
は、マスク板19は鋼管管端の上方に位置する。従って
、このマスク板19によって、管端に直接フラットラミ
ナー流が加わることが防止され、このことも管端からの
冷W水侵入を防止するに有効である。
一方、鋼管1の内壁面の温度は、その輻射光がプリズム
6等を介して金属筒5内に取入れられ、内部の光ファイ
バーおよび外部の光フアイバーケーブル7によって変換
器20に伝達され、得られた電気信号が記録計若しくは
モニター21に導かれて、!il管1の内壁面温度が指
示または記録される。また、その電気信号は制御用コン
ピュータ22へも送られて、例えば、検出温度が予め定
めた温度になった時にフラップ23を動作させて冷却停
止を行なうよう制御する。
そこで、上記構成の冷rA装置において本発明によって
急冷開始後、ある温度に達した時点で冷却を停止させる
場合を説明すると、次の通りである。
まず、鋼管1が回転ロール2上の所定位置にセットされ
て回転が開始されるまでの間は、第3図におけるフラッ
プ23は符号Pの実線位置にあって、スリットノズル4
からのフラットラミナー流を矢印Cに示すように逃がし
て、鋼管1の外周面に冷却水がかがらない。このときは
、進退ロッド18も後退しており、進退ロッド18が前
進し、金属筒5の先端部の測温部および傘状ノズル12
が鋼管1内に挿入し、鋼管1の回転を開始すると、直ち
にフラップ23を符号Oの点線位置に下げ、矢印dの如
<鋼管1の外周面にフラットラミナー流がかかり、冷却
される。傘状ノズル12からのエアー噴出およびマスク
板19により管端から冷却水が侵入することを防止しつ
つ鋼管1の内壁面温度を測定し、所定の;8度に到達し
た時点で直ちにフラップ23を実線位置PL:復帰させ
、冷却を停止する。
以上の手順は、所定の温度で冷却を停止させる場合につ
いて説明したが、比較的遅い冷部を行ないたい場合には
、冷却中にフラップ23をPO間で繰返し動作させ、断
続的に鋼管1に水をかければよい。この場合、冷却中の
鋼管1の内壁面温度を実測しているので、予め想定した
温度カーブと実測温度を比較し、フラップ23の動作を
制御すれば、広い範囲にわたって冷却速度を制御するこ
とができる。L:の場合も所定の温度で冷却を停止でき
る。
なお、第2図に示した実施例における管端マスク用のマ
スク板19は、傘状ノズル12より矢印りの如くエアー
を噴則するだけで管内への水の侵入をかなり防止するこ
とができるので、必ずしも必要としない。しかしながら
、シームレス鋼管の圧延ライン中の冷却の場合には、鋼
管は管端部にひれを有し、そのままフラットラミナー流
を流下させると管端から5吊の水が流入する。従って、
この場合には図示の如く管端をマスク板19によってマ
スクし、水を矢印aの如く逃がす口とが望ましい。これ
により管端付近の冷却速度は遅くなるが、ひれを有する
管端付近は最終的に切り捨てられるため、回ら問題とは
ならない。
また、第2図では一方の管端付近の状況のみを示したが
、測温は鋼管1の両端から実施することもできる。両端
から行なう場合には、両位置での温度の平均値をとり、
これを制御に用いることも可能である。
また、一方の管端のみから測温する場合でも、反対側の
管端からの水の流入は防止する必要がある。その理由は
、一方の管端で矢印gの如くエアーを噴射すると、それ
に伴って管内に気流が生じ、反対側の管端での流入水が
増えたり、発生した水蒸気が運ばれてきて温度測定が不
正確となる可能性があるからである。これを防止するに
は、反対側の管端にも前記同様な傘状ノズル12を挿入
してエアー噴出により水の流入を防ぐか、あるいは一方
から挿入した温度検出端の前方にもエアーを噴射する口
とが望ましい。
ちなみに、第2図ならびに第3図で示す冷却装置によっ
て強制的に冷却し、この冷却を所定の温度で停止させた
ところ、第4図に示す如き、鋼管内壁面実体温度の実測
記録が得られた。この測定には前述した如く光ファイバ
ーを利用した二色温度計を用い、ここでラミナー流の流
分、は鋼管長さ1111当り0.3111Vllin、
鋼管サイズは外径139.7mm、肉厚13.0mm、
 !$1管加熱加熱温度20℃で、鋼管回転速度はGO
rpmであった。
すなわち、第4図において温度曲線のA点の約850℃
からラミナー流による水冷を開始し、0点の約050℃
で水冷を停止した。途中8点付近で変態発熱に伴う低い
山が現われているが、平均的には約9℃/seaのほぼ
直線的冷却が実現されていた。0点で水冷を停止し、そ
の後、鋼管内壁面温度は0点まで降下を続け、約580
℃で収斂したが、これは冷却停止時点において管壁内に
温度勾配が存在し、外面側で温度が低く内壁面側で温度
が高くなっているためであり、水冷停止後この温度差が
次第に小さくなり温度が平均化していく過程に対応して
いる。従って、0点のような収斂温度を目標として定め
る場合には、上記のような温度低下分を予め見込んだ上
で、その分高めの温度で水冷を停止する。しかしながら
、光種的な目標は冷却後の管材質そのものであり、ばら
つきの小さい所定の管材質を1!!ることであるから、
水冷停止温度と管材質の関係が予め判明していれば、0
点のような水冷停止温度を直接目標として定めることも
できる。
実施例 そこで、第1図に示す如く、鋼管圧延ラインに再カロ熱
装置を設けると共に、その前方および後方に冷W装置を
設けて、多目的の熱処理を行なう例を示すと、次の通り
である。
すなわち、第1図は本発明方法によって熱処理する装置
の一例の配置図であって、ここで、図中30は素材ビレ
ッ[・を加熱する回転炉、31はビレットを穿孔するた
めのピアサ−133はプラグミル、34a、34bは磨
管のためのり−ラー、35a、35bは再加熱装置37
の前方に設けられた冷却装置、3Ga、361)は必ず
しも必要としないが再加熱装置37の補助加熱装置、3
7は再加熱装置、38は最終的に管を定形化するための
サイザー、39a、39bは再加熱装置後方の冷却装置
、40はこれら冷却装置39a、39t]にて冷W停止
された鋼管をさらに室温付近まで空冷するためのクーリ
ングベッドである。
この熱処理ラインにおいて、とくに、前後の冷却装置3
5a、 35b、 39a、39b1は第2図ならびに
第3図に示す如く構成し、その目的に応じて次に示す如
く熱処理を圧延ライン上で行なう。
(1)、オンライン焼ならし処理 圧延途中の鋼管を、前方の冷却装置35a、’ 35b
、により−qAr、点以下の温度に強制冷却したのち、
再加熱装置37にてAC3以上に加熱し、ひき続きサイ
ザー38で最終サイジング加工を行なった上で空冷する
。この場合、後方の冷却装置39a、39bによる冷却
は行なわない。
(2)、圧延終了後の制御冷却処理 通常の圧延終了直後の鋼管を、後方の冷却装置39a、
391)により強制冷却し、所定の温度で冷却停止した
のち、以侵は空冷とする。口の場合、前方の冷却装置3
5a、35bによる冷却は行なわない。また、再加熱装
置31は、圧延中に温度低下しやすい薄肉の鋼管に対し
て、サイジングに必要な温度確保のため使用することが
できるが、厚肉の鋼管に対しては必ずしも使用しない。
先述した如く、水冷のような比較的速い冷却を用い、こ
の冷却停止温度を低くすれば焼入材に近い高強度が得ら
れ、逆に停止温度を高くすれば空冷材に近い低強度が得
られるうえに、冷却停止温度を適当な範囲に留めれば、
靭性改善の効果も得られるので、広範囲の材質を実現す
る口とができる。
(3)、オンライン焼ならしを含む圧延終了後の制御冷
却処理 圧延途中の鋼管を、前方の冷却袋@35a、35bによ
り一旦Ar、点以下の温度に強制冷却したのち、再加熱
装置37にてAc3点以上に加熱し、引続き、サイザー
38によって最終サイジング加工を行なった上で、後方
の冷却袋@39a、 39bにより強制冷却し、所定の
温度で冷却停止したのち、以後は空冷する。これは(1
)のオンライン焼ならし処理と(2)の圧延終了後の制
御冷却処理を結合したもので、結晶粒微細化による全体
的な靭性改善とともに、後方冷却による強度上界と一層
の靭性改善との組み合わせにより広範囲な材質を実現で
きる。
(4)、圧延途中での制御冷却処理 圧延途中の鋼管を前方の冷却装置35a、35bにより
任愈の温度まで強制冷却し、引き続き、サイザー38で
最終のサイジング加工を行なった後空冷し、後方の冷却
装置39a、39bは使用しない。
再加熱装置37は必ずしも使用しないが、サイジング前
の鋼管温度を均一化するため用いる場合もある。ただし
、その場合でも(1)の如(Ac3点以上に加熱するの
ではなく、原則として前方冷却装置の冷却停止温度付近
で加熱するものとし、高くともへC,点を越えないよう
にする。
この処理は効果としては(2)の圧延終了後の制御冷部
処理に近い。ただし、圧延途中で冷却し、冷却停止俊さ
らにサイジング加工するので、(2)の場合に比べ一層
の強度上昇効果がある。
冷却停止温度またはその後の再加熱温度を比較的低くし
、温間にてサイジング加工すれば、小さな加工度で大き
な強度上昇効果を発揮することも可能である。
(5)、オンライン焼入焼もどし処理 圧延途中の鋼管を、前方の冷却袋@35a、35bによ
り低温域まで急冷し、いわば焼入処理を行なったのち、
再加熱装置37で焼もどし相当の加熱を施し、しかるの
ち、サイザー38で最終のサイジング加工を行ない空冷
する。Cれは要するに圧延途中において直接焼入を行な
い、引き続き焼もどし処理をもオンラインにて実施する
口とに該当する。
(6)、オンラインでの2回焼入処理 圧延途中の鋼管を前方の冷却装置35a、35bにより
低温域まで急冷(1回目の焼入)したのち、再加熱gi
置37にてAc、点以上の温度に加熱し、引き続き、サ
イザー38で最終サイジング加工を行なった上で、後方
の冷却装置39a、39bにより低温域まで急冷(2回
目の焼入)する。
この2回焼入処理が有効なのはとくに9%程度までのN
iを含有する低温用鋼管の場合でこれらは高靭化のため
、しばしば2回焼入および焼もどし処理を施されたのち
使用される。このような繰返し熱処理を従来の如く圧延
終了後すべて実施することは不経済であり、本発明であ
ると、2回の焼入をともにオンラインにて実施すること
ができるので、明らかに経済的効果は大きい。
なお、このような低温用鋼管の場合、高靭化のため、2
回目の焼入加熱温度をAc+〜AC3間の2相Iti温
度とすることが有効な場合があり、再加熱温度はこの点
も考慮して適切に選ぶ必要がある。
以上の通り、第1図に示す例においては、シームレス鋼
管の圧延ラインに再加熱装置を備えると共に、その前方
および後方に所定の温度まで鋼管を冷却できる冷却装置
を設け、これら冷mawのうちの少な(とも1つを用い
て圧延ライン上にて多目的の熱処理を行なう。ここで再
加熱装置の前方および後方に共に冷TA装置を設けると
、上記(1)〜(G)のすべての処理が可能である。し
かし、目的に応じては必ずしも前方ならびに後方に冷却
装置を設ける必要がない。例えば、前方の冷FAg装置
しか設けない場合でも、前記(1)、(4)、(5)の
処理は可能であり、後方の冷却装置しか設けない場合で
も、冷却停止温度を変えることにより、鋼管に種々の材
質を付与する目的で使用できることに変りはない。
従って、本発明を実施する場合には、再加熱装置の前方
および後方のうちのいずれか一方に冷rA装置を設けて
も、本発明は実施できる。
また、第1図に示す圧延ラインにおいては、シームレス
鋼管の圧延ラインとして回転炉30、ピアサ−31、工
0ンゲータ−32、プラグミル33、サイザー38等か
らなっているが、シームレス鋼管の圧延ライン自体には
これ以外にも種々のものがあり、本発明はこの例に限ら
れるものではない。要するに、本発明は再加熱装置の前
方および/または後方においてu4管を冷却し、その冷
却を所定の温度で停止することであって、この特徴が達
成されれば圧延ラインの種類やその配列等によって限定
されるものでない。
〈発明の効果〉 以上詳しく説明した通り、本発明はシームレス鋼管の圧
延ラインにおいて圧延途中の鋼管を加熱する再加熱装置
を配設し、この再加熱装置をはさんで前方若しくは後方
、または前方ならびに1u方において、鋼管を強制的に
冷部しかつこの冷却を所定の温度で停止させる口とを特
徴とするものである。
従って、本発明によると、シームレス鋼管の圧延ライン
において%鋼管に種々の熱サイクルを与えることができ
、シームレス鋼管の種々の材質をオンラインにて経済的
かつ効率的につくり込む上で極めて有用である。また、
多目的にかつフレキシブルに使用できる特長がある。圧
延ライン全体の連続化・自動化の一1Mともなるもので
あり、産業上極めて画期的なものといえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する装置を組込んだシームレス鋼
管の圧延ラインの配置図、第2図は本発明を実施する際
に使用する冷却装置の一例の配置図、第3図は第2図の
一部を拡大して側面から示す説明図、第4図は第2図お
よび第3図に示した冷却装置により鋼管を冷部し、途中
で冷却停止した場合の鋼管内壁面温度の実測例を示すグ
ラフである。 符号1・・・・・・鋼管    2・・・・・・回転ロ
ール3・・・・・・水槽    4・・・・・・スリッ
トノズル5・・・・・・金属筒   23・・・・・・
フラップ30・・・・・・回転炉  31・・・・・・
ピアサ−32・・・・・・エロンゲータ− 33・・・・・・プラグミル 34a、34b・・・・・・リーラ− 35a、 35b・・・・・・前方の冷却装置3Ga、
3Gb・・・・・・補助加熱装置37・・・・・・再加
熱炉 38・・・・・・サイザー3Qa、39b・・・
・・・1u方の冷却装置40・・・・・・クーリングベ
ッド 箪2図 第3図 1N4図 崎 藺 (Sec)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)シームレス鋼管の圧延ラインにおいて圧延途中の鋼
    管を加熱する再加熱装置を配設し、この再加熱装置をは
    さんで前方若しくは後方、または前方ならびに後方にお
    いて、圧延中の鋼管を強制的に冷却しかつこの冷却を所
    定の温度で停止させることを特徴とするシームレス鋼管
    の圧延のオンラインにおける熱処理方法。 2)シームレス鋼管の圧延ラインにおいて、圧延途中の
    鋼管を加熱する再加熱装置を配設する一方、この再加熱
    装置の前方若しくは後方、または前方ならびに後方にそ
    れぞれ冷却装置を設け、これら冷却装置に、鋼管を回転
    自在に支承する少なくとも一対の回転ロールと、この鋼
    管の全長にわたり外周面から冷却するよう、冷却水を供
    給する水冷装置と、この冷却中の鋼管を測温する測温装
    置と、所定の温度で前記冷却水の供給を遮断するフラツ
    プとを設けて成ることを特徴とするシームレス鋼管の圧
    延のオンラインにおける熱処理装置。
JP15391186A 1986-06-30 1986-06-30 シ−ムレス鋼管の圧延のオンラインにおける熱処理方法ならびにその装置 Pending JPS6311621A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5873960A (en) * 1994-10-20 1999-02-23 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Method and facility for manufacturing seamless steel pipe
US5938865A (en) * 1995-05-15 1999-08-17 Sumitomo Metal Industries, Ltc. Process for producing high-strength seamless steel pipe having excellent sulfide stress cracking resistance
US6024808A (en) * 1996-04-19 2000-02-15 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Seamless steel pipe manufacturing method and equipment

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US6024808A (en) * 1996-04-19 2000-02-15 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Seamless steel pipe manufacturing method and equipment

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