JPS6310694A - 重質油の水素化分解処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は１石油系重質油を分解して軽質油に富む留分を
高収率で得る方法に関するものである。

（従来技術） 従来、蒸留残渣油を主体とした石油系重質油の分解方法
には、モリブデン系またはタングステン系触媒を用いた
接触水素化分解法と、触媒を用いない熱分解法が存在す
る。前者では、窒素原子や硫黄原子などのへテロ原子の
含有率が低く、貯蔵た。

（１）石油系重質油は熱的に不安定で、接触水素化分解
の条件下で熱分解が併発して起きる。この時生成したラ
ジカルは共存する重質留分から水素原子を引き抜いて安
定化し、水素不足となった重質留分は炭素質へ移行しや
すく、触媒の活性低下を促進する。そこで使用する触媒
は水素不足となった重質留分へ十分な水素原子を供給す
るだけの水素化能が必要であり、触媒に対する負荷が大
きい、また触媒を長期間使用して活性が低下してきた場
合一般には、反応温度を上昇させて活性の低下を補う方
法が用いられているが、この場合には。

反応温度の上昇により熱分解が促進され、水素不足の状
況がさらに進行するのでこの方法を用いることができな
い。

〔２〉接触水素化分解において、重質油中の７スに分解
しにくい。このオイル留分の分解に有効なゼオライト等
の分解能の高い触媒は、共存する重質留分の吸着により
活性が低下する。

（３）水素化能の高い触媒を用いた場合、水素不足とな
った重質留分へ水素原子を補給すると同時に、主として
蒸留残渣留分の水素化が起きる。

製品として留出油を考えた場合、これは水素原子が無駄
に消費されたことになる。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は１石油系重質油を分解して軽質油に富む
留分を高収率で得る重質油の水素化分解処理方法を提供
することである。

（１）石油系重質油を高温で熱処理すると重質留分の重
質化は進行するが熱安定性が増大し、これを原料油とし
た接触水素化分解反応では熱的反応に対する接触的反応
の割合が増大し、水素化能に分を共存させて熱分解を行
うと、生成する軽質留分は貯蔵安定性が高く、一方重質
留分は炭素質の生成が抑制されて緩やかな芳香族化が起
こる。

以上の事実を有効に活用した重質油の新しい水素化分解
プロセスを種々検討した結果１次熱分解と２次接触水素
化分解を組合せたプロセスが最も優れていることを見出
し、本発明をなすに至った。

（問題点を解決するための手段） すなわち、本発明によれば、石油系重質油からガソリン
や灯油留分を多く含む油を得る方法において、蒸留残渣
を含む石油系重質油を原料油として用い、これに蒸留残
渣を主体とする２次水素化処理油を加え、水素ガスの存
在下触媒を用いずに、温度４６０〜５５０’Ｃで熱分解
して軽質油と芳香族性の高い重質留分を得る１次熱分解
工程と、得られた熱分解油から固形成分を除去した液状
留分循環して再分解することにより窒素、硫黄等のへテ
ロ原子の含有率が低く、かつ貯蔵安定性が高く粘度が低
い高品質の留出油を高収率で得ることを特徴とする重質
油の水素化分解処理方法が提供される。

第１図に本発明のプロセスの一例をブロックダイヤグラ
フで示した。

１次熱分解は、水素圧力５〜１５０ｋｇ／ａｌ原料油の
平均滞留時間５〜６０分で、この条件は用いる重質油の
性状に依存するがプレアスファルテン（ベンゼン不溶で
ＴＨＦ又はピリジンに可溶な留分）は、生成するがＴＨ
Ｆ又はピリジンに不溶な留分の生成率は低い条件が好ま
しい１重質留分の部分的な重質化が進行しないように反
応塔内での気及び液の混合撹拌が十分であることが必要
である。１次熱分解工程におけるガス状炭化水素の生濾
過法等により、炭素質である固形分が除かれ、さらに蒸
留操作により軽質油を主体とした製品が除かれ残りの蒸
留残渣油を主体とした重質油が２次水素化工程へ送られ
る。ここでは重質留分の水素化脱硫及び脱窒前を主目的
とし、モリブデンあるいはタングステン系触媒の使用が
好ましい。温度は３３０〜４６０℃、水素圧力は１００
〜３００　ｋｇ／ｃｄが望ましい。２次水素化処理油は
全量が１次熱分解工程へ送られ再分解される。

第２図に本発明のプロセスの一例をブロックダイヤグラ
ムで示した。

１次熱分解油は固液分離工程で固形分を除去した後全量
が２次水素化工程へ送られる。２次水素化処理油は蒸留
操作により製品が除去され、残りの重質油を主体とした
留分が１次熱分解工程へ送られ再分解され、ヘテロ原子
の含有庫が低く粘度も説明する。

実施例１゜ 表１に、カフジ常圧残油を■単独で■テトラリンを共存
させて■カフジ常圧残油を熱分解して得られた分解油中
の蒸留残渣を２次水素化処理した油と共存させて、温度
５００℃で２０分間熱処理したときの残油の分解率及び
残った残油の組成を示す。

カフジ常圧残油単独で反応させた場合りは分解率は７８
．２％で非常に高いが、炭素質であるＴＨＦ不溶分が１
３．２％も生成した。

テトラリン存在下でカフジ常圧残油を反応させた場合に
は１分解率は６８．６％に減少したが。

炭素質の生成量は２．６％と著しく減少した。

カフジ分解油の２次水素化処理油と共存させて熱分解を
行った場合に：よ、分解率は７３％炭素質表１ 注　■単独の物。

■テトラリンを共存させた物。

■カフジ常圧残油を熱分解して得られた分解油中の蒸留
残渣を２次水素化処理した油と共存させた物。

【図面の簡単な説明】

第１図は２次水素化生成油を循環溶剤として使用する図
、 第２図は２次水素化生成油を製品用に一部を除去し、残
りを循環溶剤として使用する図である。 指定代理人　工業技術院

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）重質油からガソリンや灯油留分を多く含む油を得
   る方法において、蒸留残渣を含む石油系重質油を原料油
   として用い、これを水素ガスの存在下、触媒を用いずに
   ４６０〜５５０℃で熱分解して軽質油と芳香族性の高い
   重質留分を得る１次熱分解工程と、得られた熱分解油か
   ら固形成分を除去した液状留分の全量または一部を、水
   素ガスと触媒の存在下、温度３３０〜４６０℃で水素化
   処理する２次水素化工程とから成り、２次水素化油の全
   量または蒸留残渣留分を主体とする一部を、１次熱分解
   工程に循環することにより、窒素、硫黄のヘテロ原子の
   含有率が低く、貯蔵安定性が高く粘度の低い高品質の留
   出油を高収率で得ることを特徴とする重質油の水素化分
   解処理方法。