JPS631012A - 直接埋設型変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は変圧器（トランス）に関し、特に地中に設置
するタイプの変圧器に関するものである。

従来の技術 繁華商店街などで架空引込線が復雑に交錯する場合、地
中配線方式が採用されることは周知の通りであり、その
場合、低圧引込線のみならず変圧器をも含めて地中化す
る方式が知られている。この配電方式で用いられる地中
変圧器は、従来−般には、歩道部分に設けたハンドホー
ル（地下孔）内に変圧器本体を設置し、そのハンドホー
ルをグレーチング（鉄格子の蓋）などによって閉じた構
成としている。

発明が解決しようとする問題点 しかるにハンドホールは、変圧器本体からの放熱を促進
してその温度上昇を抑えるために、変圧器本体に較べて
非常に大きなものとせざるを得ず、そのために工事費等
イニシャルコストが高くなる問題がめった。また気中へ
の放熱を行なわせるために開口部のおるグレーチングな
どの蓋を用いる必要がおるために、ハンドホール内への
汚水や塵埃の侵入を避けることができす、その結果、清
掃、点検などのメンテナンスを必要とする問題があった
。

上記の問題は、変圧器が発熱することに伴う温度上昇を
防ぐために放熱手段を取る必要があることに起因してい
るのでおり、したがってそのような問題を解決するため
に、変圧器本体にヒートパイプを取り付けて放熱を積極
化する構成とすることが考えられる。しかしながらその
場合、変圧器からの受熱面積を十分確保すること、耐久
性や加工性が良好なこと、ざらにはドライアウトや熱輸
送能力の低下などの異常が生じないことなどの要請を満
す必要があり、したがって既存の変圧器に単にヒートパ
イプを付設するのみでは、実用に耐え得るものとはなら
ない。

この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、従来の
ハンドホールを特に必要とせずに直接地中に埋設するこ
とのできる変圧器を提供することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、変圧を直接
的に行なうコイル部を密閉容器内の絶縁油中に浸漬する
とともに、密閉構造のコルゲート管の内部に非凝縮性ガ
スを排気した後に凝縮性の作動流体と毛細管圧力を生じ
させる多孔構造のウィックとを封入してなるヒートパイ
プの一端部を、前記密閉容器の内部で前記コイル部を包
囲するよう螺旋状に巻いて前記絶縁油中に浸漬し、さら
にそのヒートパイプの他端部を前記密閉容器から外部に
引き出して保持すべき温度以下の放熱部に配置したこと
を特徴とするものである。

作　　　　用 したがってこの発明の変圧器では、コイル部から生じた
熱が先ず絶縁油に伝わり、しかる後その熱によってヒー
トパイプ内の作動流体が熱せられて蒸発し、その蒸気が
放熱部側の端部に流れて放熱するとともに、凝縮液化す
る。すなわちヒートパイプがコイル部から発生した熱を
放熱部に運んで変圧器自体の冷却を行なう。その場合、
この発明では、ヒートパイプがコルゲート管をコンテナ
とするもので市るから、特にフィンを取り付けなくても
充分広い受熱面積を確保でき、また受熱面積を広くする
べく螺旋状に巻く加工をヒートパイプの座屈を招来する
ことなく容易に行なうことができ、ざらに液相の作動流
体はヒートパイプの下端部にその全量が流下せずに中間
部の凹凸部にも滞溜するから、作動流体を加熱部となる
部分の仝休に分散し、ドライアウトやそれに伴う熱輸送
能力の低下を防止することができる。

実施例 以下、この発明の実施例を添附の図面を参照して説明す
る。

第１図はこの発明の一実施例を示す断面図であって、変
圧を直接的に行なう２台のコイル部１が密閉容器２の内
部に上下に並べて配置されており、その密閉容器２は地
中に埋設した状態での外圧に耐え得るよう堅牢な構成さ
れるとともに、その上端部に高圧ケーブルの引込部３と
低圧ケーブルの引出部４とが設けられている。また密閉
容器２の内部には、前記コイル部１を完全に浸漬させる
程度の研の絶縁油５が充填されており、さらにその絶縁
油５中には、螺旋巻きしたヒートバイブロの一端部側が
上側のコイル部１を包囲した状態で浸漬されている。ま
たヒートバイブロの他方の端部は、密閉容器２の上端部
からその外部に引き出され、所定の放熱部７に配置され
ている。

ここでヒートバイブロは、第２図に部分断面図として示
すように環状の凹凸を付けた密閉コルゲート管８の内部
から空気などの非凝縮性ガスを真空排気した後に水など
の凝縮性の流体を作動流体９として注入し、かつコルゲ
ート管８の内部に毛細管圧力を生じさせる金網などの多
孔構造のウィック１０を配置したものである。このよう
な構成の３本のヒートバイブロの一方の端部側が、第３
図に略示するように所定のピッチで螺旋状に巻かれて前
記コイル部１を包囲しており、その螺旋状部分でのリー
ド角（傾斜角）θは、前記コルゲート管８の内周側に液
溜り１１か生じるよう２〜１０°程度に設定されている
。また放熱部７は要はヒートバイブロによって運ばれた
熱を放出する部分であって、変圧器の保持すべき温度が
一般に大気温度以下であるから、放熱部７はヒートバイ
ブロの端部を単に大気中に露出させた構成であってもよ
く、おるいは積極的に９冷もしくは水冷を行なうよう構
成したものであってもよい。

第４図は上記のように構成した変圧器の使用状態を示す
模式図であって、変圧器の全体がそのまま地中に埋設さ
れ、かつビー１〜バイブロの他方の端部が大気中に引き
出されるとともにフィン１２を取り付けて放熱部７とさ
れている。送電に伴う前記コイル部１の発熱により密閉
容器２の内部に充頃した絶縁油５の温度が上昇するが、
その熱は更に螺旋状に巻いたヒートバイブロの端部に与
えられ、その結果、ヒートバイブロの螺旋状部分が加熱
部となってその内部の作動流体９か蒸発し、その蒸気は
温度および圧力の低い放熱部７側の端部に流れて放熱し
、凝縮液化する。すなわちコイル部１の発する熱はヒー
トバイブロによって大気中に放出され、変圧器全体とし
ての温度上昇が防止される。その場合、前記ヒートバイ
ブロはコンテナをコルゲート管８としたので表面積が広
く、したがって前記密閉容器２内においてフィン等を取
り付けなくても、充分広い受熱面積を確保することがで
きる。またヒートバイブロはコルゲート管８を用いたこ
とにより可１尭性が必るため、容易に螺旋状に湾曲させ
ることができ、したがって座屈による耐久性の低下が生
じず、かつ変圧器全体としても製造性が良好になる。さ
らに放熱部７において凝縮液化した作動流体９はウィッ
ク１０による毛細管圧力および重力によって流下するが
、コルゲート管８の内周面に形成されている凹凸部に少
姐づつ溜って螺旋状部分すなわち加熱部の全体に分散さ
せられるから、寅買上の受熱部が極めて広くなり、換言
すれば入熱によるドライアウトが生じる部分がなく、し
たがって熱輸送能力が低下する危険を防止することがで
きる。特に螺旋状部分のリード角を２〜１０’程度に設
定してあれば、液溜り１１が確実かつ充分に生じるから
、良好な熱輸送能力を維持することができる。

したがって上記の変圧器では、地中に埋設されて断熱も
しくは保温状態に置かれても、ヒートバイブロによって
放熱、冷五〇することができるから、温度上昇やそれに
伴う支障が生じることがなく、換言すれば上記の変圧器
ではハンドホールを３９．けることなく直接地中に埋設
して使用することができる。

発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明の変圧器によれ
ば、コイル部を収容した密閉容器の内部から直接熱を所
定の放熱部に運んで冷却することができるから、従来必
要としたハンドホールを設けることなく直接地中に埋設
して使用することができ、したがって所要スペースを狭
くし、また設備コストを低く抑えることができる。また
この発明では熱を放熱部に運ぶヒートパイプとしてコル
ゲート管をコンテナとしたものを用いたから、直接的に
変圧を行なうコイル部を包囲するよう螺旋状に巻く作業
を容易に行なうことができ、同時に受熱面積を広くする
ことができる。ざらにコルゲート管の内周側の凹凸が作
動液の液溜りとなるから、絶縁油から熱を受ける部分の
全体に作動液を分散させることができ、その結果、作動
液がなくなるドライアウトを防止して実質的な受熱部を
広くできるので熱輸送能力を良好な状態に維持すること
ができる。総じてこの発明によれば冷却性能に優れた地
中変圧器を得ることかでざる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す断面図、第２図はそ
のヒートパイプの一部を示す概略的な断面図、第３図は
ヒートパイプの螺旋状部分の一例を示す部分図、第４図
は使用状態の慨略図である。 １・・・コイル部、　２・・・密閉容器、５・・・絶縁
油、６・・・ヒートパイプ、　７・・・放熱部、　８・
・・コルゲート管、　９・・・作動流体、　１０・・・
ウィック。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　変圧を直接的に行なうコイル部を密閉容器内の絶縁油
   中に浸漬するとともに、密閉構造のコルゲート管の内部
   に非凝縮性ガスを排気した後に凝縮性の作動流体と毛細
   管圧力を生じさせる多孔構造のウィックとを封入してな
   るヒートパイプの一端部を、前記密閉容器の内部で前記
   コイル部を包囲するよう螺旋状に巻いて前記絶縁油中に
   浸漬し、さらにそのヒートパイプの他端部を前記密閉容
   器から外部に引き出して保持すべき温度以下の放熱部に
   配置してなることを特徴とする直接埋設型変圧器。