JPS629910A - スリツプキヤステイング法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスリップキャスティング法に関し、特にターボ
チャージャ用セラミックタービンホイールハウジングの
ようなエンジン用セラミック部品の成形に好適なスリッ
プキャスティング法に関する。

〔従来の技術〕

セラミック粉末を媒液に懸濁さセ、解膠状態にして流動
性をもった泥漿とし、製品キャビティが形成された石膏
型に流し込んで成形するスリソプキャスティンｉ゛法は
公知である。

このスリップキャスティング法による排泥鋳込みにより
、従来、装飾花瓶のような複雑な形状物を成形していた
が、内部は排泥したままの状態とされていた。即ち、こ
のような装−花瓶の内面には、泥漿（スリップ）の流□
れ痕があり、厚さが局部的番完不均−であった。しかし
ながら、この装飾花瓶は外形が重要であるため、内部に
不都合があっても特に問題とされることはなかった。

〔発明が解決し１うとする問題点〕 ところで、セラミック直噴ピストンやターボチャージャ
用タービンポイールハウジングおよびガスタービン用ダ
クトやスクロール（渦流状ケーシング）等のエンジン用
セラミック部品を、」二記スリップキャスティング法に
よる排泥鋳込みにより成形すると、各セラミック部品の
内壁面には派別の流れ痕が生じ、排泥時の泥別の流れに
より肉厚が不均一となる。かかるセラミック部品の場合
、高温および（または）高圧状態で使用されることが多
いため、肉厚の変化が大きいと、肉厚が変化している境
界域から高温時、高速ガスを受けることにより亀裂が発
生し、破）員に到る場合がある。

従って、セラミック部品における肉厚の不均一をなくす
ため、従来は不均一な部分を機械Ｊｌｌｌ　、Ｔ、等に
より均一に什トげていたが、時間と手間が掛かるばかり
か、セラミック部品の形状によっては機械加工での仕上
げが困難な場合があった。

このため、スリップキャスティング法による成形段階で
、かかる肉厚の均一化を図る工夫が望まれていた。

〔問題点をｍ決するための手段〕

上記問題は、次に述べる本発明のスリップキャスティン
グ法によって解決される。

即ち、本発明のスリップキャスティング法は、石膏型の
製品キャビテイ面に泥漿が着肉した後、排泥を行い、着
肉体が湿潤状態にあるうちに、製品キャビティ内に流体
の注入により体積が伸縮自在な袋を挿入し、この袋の中
に流体を注入することにより袋を膨張さゼ、この袋の列
表面で着肉体に圧縮力を付与させることを特徴としてい
る。

本発明において使用する体積が伸縮自在な袋としては、
ゴム風船のようなゴム袋あるいはプラスチックからなる
袋を用いることができる。このとき、袋の形状は気体の
注入により製品キャビティの形状に倣って変形できるも
のであればどのようなものでもよいが、予め製品キャビ
ティの形状に倣った袋形状としておくのが望まし７い。

袋内に注入する流体は、気体または液体の何れでもよい
が、後処理を考えると気体の方が便利である。

〔作用〕

本発明のスリップキャスティング法によれば、排泥後、
着肉体に伸縮自在な袋を介して流体の圧縮力が各部分に
均一に付与される。このため、着肉体の肉厚は均一とな
る。

〔実施例〕

次に、本発明の実施例を図面を参考にして説明する。

ここで、第１図は本発明のスリップキャスティング法の
一工程を示す概略構成図である。

まず、セラミック粉末に焼結助剤を添加し、解膠剤を加
えて媒質に懸濁させたスリップ（泥別）を準備した。こ
のとき、セラミック粉末としては平均粒径約０．１５μ
ｍのβ−３ｉＣを、焼結助剤としては平均粒径約１．５
　メｊｍのアルミニウムと平均粒径約０．２μｍの硼素
および平均粒径約０．０２μｍのカーボンブラックを、
解膠剤としてはポリカルボン酸系解膠剤を、そして媒質
としてベンゼンを用い、これらの割合がβ−３ｉＣニア
４．２５重量％（以下、％はすべて重量％を示す）、ア
ルミニウム：０．１５％、硼素：０．８％、カーボンブ
ラック：１．２％、ポリカルボン酸系解膠剤：１．７％
、ベンゼン８２１．９％となるように調製した。

このスリップを、第１図に示すようなスクロール形状製
品の製品キャビティｌを郭定した石膏型２内に注ぎ込ん
だ。スリップが製品キャビテイ面に着肉して約３１の厚
さの着肉体３を形成した後、排泥して余剰のスリップを
取り除く。

続いて、第１図に示すように、空気ポンプ４のノズル５
の先端にゴム袋６の開口部が固定され、周囲にゴム袋の
ガイド部材７が取り付けられた着肉体肉厚調整装置８を
石膏型２の注入口９に面して設置する。そして、空気ポ
ンプ４を作動させてゴム袋６内に空気を注入する。する
と、ゴム袋６は第１図に示すように膨張し、着肉体３の
内面に静水加圧力を付与する。着肉体３が凝固した後、
ゴム袋６を空気圧を抜いて着肉体３から取り外す。

次いで、通常の方法で脱型を行い、乾燥後、焼成する。

このとき、焼成はヘリウム雰囲気中で２０８０℃で１．
５時間行った。この結果、スクロール形状のセラミック
製品が得られた。

得られたセラミック製品を切断して肉厚の検査をしたと
ころ、局部的な不均一は見られず、全体的に肉厚は均一
であった。

また、同様な方法で得られたセラミック製品を試験用リ
プに取り付け、高温（約１２３０’（：）、高速のガス
を通過させる試験を行ったが、このセラミック製品Ｇこ
は亀裂等の不具合は発生しなかった。

（比較例） 着肉体に着肉体肉厚調整装置により静水圧力を付与する
ことを除き、他は実質的に実施例と同様にしてスクロー
ル形状のセラミック製品を得た。

このセラミック製品を切断して調べたところ、着肉体内
表面に排泥時のスリップの流れ模様と重力による流れ模
様が認められ、明瞭に局部的不均一が認められた。

また、同様な方法で得られたセラミック製品を試験用リ
ブに携り付け、高温（約１２３０’Ｃ）、高速のガスを
通過させる試験を行ったが、このセラミック製品は肉厚
の不均一部で亀裂を発生１．７だ。

以上の実施例と比較例により、本実施例に、Ｌり得られ
たセラミック製品は肉厚が全体に均一であり、耐久性が
向上していることが判る。

１ソ−ヒ、本発明の特定の実施例について説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請
求の範囲内において種々の実施態様を包含するものであ
る。

例えば、実施例では袋としてゴム袋を用いた例を示した
が、この袋は樹脂により形成してもよい。

また、実施例ではゴム袋を剥がすことにより取り外す例
を示したが、ゴム袋を密封し、空気圧をかけたままで成
形体を乾燥し、その後ゴム袋を燃焼して除去してもよい
。

また、実施例では流体として空気を用いる例を示したが
、水等の液体を用いてもよい。

更に、実施例では最初から所定形状に成形された袋を用
いる例を示したが、樹脂液等を膨張させブロー成形の形
でその場で袋を形成してもよい。

〔発明の効果〕

以上より、本発明のスリップキャスティング法によれば
、着肉体の肉厚が均一となるため、得られたセラミック
製品は高温、高圧条件下で使用されても、肉厚の変化に
基づく境界部からの亀裂、割れの発生がなくなり、耐久
性が向トする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のスリップキャスティング法の一１′、
程を示す概略構成図である。 １−−−−製品キャビティ ２−−−−石膏型 ３−−−−着肉体 ４−−−空気ポンプ ５−−−ノズル ６−−−−がム袋 ？−−−−−ガイド部材 ８−−−−−−−着肉体肉厚調整装置 ９−−−−−−−注入［１ 出願人　　トヨタ自動車株式会社 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）セラミック粉末を媒液に懸濁させ、解膠状態にし
   て流動性をもった泥漿とし、製品キャビティが形成され
   た石膏型に流し込んで成形するスリップキャスティング
   法であって、 前記石膏型の製品キャビティ面に泥漿が着肉した後、排
   泥を行い、着肉体が湿潤状態にあるうちに、製品キャビ
   ティ内に流体の注入により体積が伸縮自在な袋を挿入し
   、この袋の中に流体を注入することにより袋を膨張させ
   、この袋の外表面で着肉体に圧縮力を付与させることを
   特徴とするスリップキャスティング法。