JPS6297561A - 中空繊維型血液処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は血液のよどみや気泡のＩＷｗなどがなく、しか
も各中空繊維へ血液を均等に分配できる改良された血液
ホードを有する中空繊維型血液処理装置に関するもので
ある。本発明の血液処理装置は特に長時間連続して使用
される体外循環肺補助（ｇｃＭＯめるいはＥＣＬＡ）や
持続的血液濾過（ＣＡＶＨ）、りるいは減ヘパリン透析
々とに好適に用いられる。

（従来の技術） 従来より中空繊維を分離膜として用いた血液処理装置は
、血液透析装置や人工肝臓装置、あるいは血漿分離装置
や人工肺装置として広く用いられている。

このような血液処理装置として通常第４図に示すような
１液の導入出口を軸対称位置に設けた円筒型の装置が用
いられている。

第４図において、１は血液を中空繊維５の内部に導き、
かつ外部と隔離するための断ばか円形の入口側血液ポー
トでめり、血液１０はポート上部に設けた血液導入口２
０よシ導入されるｏｔａは中空繊維の内部を通過してき
た血液を果合させ一定の大きさの管に血液導出口２０ａ
よシ導出し、かつ外部と隔離するための断面が円形の出
口側ポートである。２はポート１又はポート１ａがハ９
ジング３と分離しないように、またポート内に導びかれ
た血液が外部に洩れずに中空ｆ＆維５の内部に導びくた
めにポート１またはポート１ａをパツキン１２を介して
中２！！繊維束を固定する隔壁６に密着させるための固
定キャップである。ハウジング３は通常円筒形であって
透明で硬質の合成樹脂（ポリプロピレン、ポリカーボネ
ートなど）で作られ、その内部９には数百〜−万木本程
度中空繊維５が充填されている。またこのハウジング３
には、血液浄化用流体の導入口４及び血中有害物質の導
出口４ａが設けられている。中空繊維５は、ハウジング
３の内部９に多数充填され、その両端は血液適合性に優
れた隔壁６で液密に固定され、しかも中空繊維５の内部
はヘッダ室８と連通している。隔壁６＃：を一般にポリ
ウレタン樹脂が使用されているがこの隔壁６によってヘ
ッダ室８は、ハウジング３の内部９と隔離され、ヘッダ
室８及び・・ウジング３の内部９け中空繊維５の壁膜を
介してのみ接触するようになっている。すなわち導入さ
れる血液１０は入口側ポート内のヘッダ室８を経由して
中空繊維の内部に入シ、中空繊維の壁膜を介して血液中
の有簀物を・・ウジング３の内部９に排出し、清浄にな
った血液は出口側ホードｌａのヘッダ室を理由して体内
にもどされる。一方ハタジング３の内部９に排出された
有害物は必要に応じて導入口４よシ導入された血液浄化
用流体とともに導出口４ａを経由して外部へ取り出され
る。

また最近血液が各中空繊維の内部に均一に流れるように
するため、中空繊維束の切断面に対して水平に、接線方
向から血液を導入出する非軸対称型の血液ポートを有す
る血液処理装置も提案されている。（特公昭６０−５３
０８号） （発明が解決しようとする問題点） しかしながら、このような従来の血液処理装置は次のよ
うな欠点があり、特にヘパリンのような抗血液凝固剤を
全く使用しないか、あるいは使用量を減らした血液透析
や数日におよぶ長期使用の場合においては実用上問題が
ある。すなわち第４図に示す軸対称型の血液処理装置で
は、使用される血液ボー）ＩＦｉその構造上、ポートの
入口点Ａよシ血液がポートに導入された際、生づ中空Ｎ
！、雑の切断面の中央部に衝突し１次いで当該中空繊維
の内部空間の圧力（又は抵抗）−？当該中空糸束を固定
する隔壁によって血准が外周部の中空繊維へ分散される
。従ってポート内部の空間を流れる血液の速度は、血液
の導入出口の直下付近の中央部では速いが、全方位に広
がって流れるため、その速度の減衰は急激であり、特に
外周部においては極端に遅くなり、ポートの周辺部では
血液がよどみをつくる領域が発生する。その結果、血液
処理装置としての性能が低下すると共に、血液処理後返
血する際に、返血速度が中央部と外周部で異なるため、
外周部に近い中空繊維の内部や血液がよどみをつくった
領域に残血現象を起こす。特に長時間の血液処理を行な
う場合、血液速度の遅い中空繊維の内部や血液がよどみ
をつくるポート周辺部では凝血を起こし、血液の流れが
停止する部分が生じ、血液処理が不能に陥る場合かめる
。

また非軸対称型の装置では中空繊維の切断面において相
対的に広い面積を占める外周部に対して接線方向から血
液が導かれ、その後らせん流路の厚みが漸減するために
外周部と内周部の中空繊維内部への血液流入速度は軸対
称型の装置よシは均一に保たれ、かつ、切断面に対して
平行な血流速度も大きな埴をとシ得るが、血液ポート部
の構造と血液流路が複雑なため、ハウジングに収容され
た中空繊維の分布状態が悪いとかえって部分的渦流と、
それに伴う血栓形成、および気泡の滞留を起し易く、シ
かもポート部がかさ高（なるため血液充填量が増加する
などの問題がめった。

以上に述べたように、これら従来公知の血液処理装置に
あっては気泡の滞留、血栓や血餅の発生、それに伴う性
能劣化や残血などの問題が十分には解決されておらず、
特にヘパリンの様な抗血液凝固剤を全く使用しないか、
あるいは使用量を減らして血液処理を行なう場合や、数
日に及ぶ長時間の血液処理を行う際などＫは上記の理由
による中空繊維の閉塞が激しく、実用に耐えないという
問題点がめった。

従って本発明が解決すべき問題点は、気泡の滞留や血栓
、血餅の発生が少なく、長時間連続使用しても中空繊維
の閉塞が起こらないような改良された血液ポートを有す
る血液処理装置をいかにして得るかということである。

（問題点を解決するための手段） 前述したように従来血液処理装置は中空繊維束中の個々
の中空繊維内部にいかに均一に血液を流しこむかを追求
してきているが、なおヘパリンを減らした場合や数日に
およぶ長期使用を行った場合にはヘッダ室における血栓
の発生、それに伴う性能の低下、血小板の減少などが起
こり、実用上満足のいくものはない。本発明者らはこの
点を牧舎すべく鋭意研究を重ねた結果、意外にも血液ポ
ート内部のヘッダ室の厚みと、血液の導入出方向および
導入出口の位置が極めて重要な因子でるる事を見い出し
、更に検討した結果本発明に到達したものである。

すなわち本発明は両端に血液ポートを備えた筒状ハウジ
ング内に中空繊維束が収容されてなる中空繊維型血液処
理装置において、該筒状ハウジングの少くとも一端に設
けた血液ポートと中空繊維束端間で薄い扁平状のヘッダ
室を形成するとともに、該ヘッダ室に血液を導入または
導出する血液導入口または導出口を該血液ポートの外周
部に、しかも該中空繊維束の端面に垂直に設けたことを
特徴とする中空繊維型血液処理装置であるＯ（作　用） 本発明装置の特徴とするところはヘッダ室を薄い扁平状
に形成し、しかも血液ポートの外周部に血液の導入口ま
たは導出口を垂直に設けたことにある。かかる構造の血
液ポートは、中空繊維内部への血液の流入用速度が血液
導入出口の近辺で大きく、導入出口を離れるに従って急
激に低下し、各中空繊維に均一に血液を分配することが
できないような印象を受けるが、薄い扁平状のヘッダ室
の外周部から垂直方向に血液を導入出すると血液は薄い
ヘッダ室を一方向に向って流れるため、血液の導入出口
より離れた中空繊維への血液の流入出速度の低下はわず
かであり、その低下は殆んど無視できる程度である。一
方中空轍維束の開口端面上における血液の拡散は一方向
のみの拡散のため七の速度は従来の全方向に拡散する血
液ポートよシも格段に速く、かつその流線も直線的で、
渦流が発生しにくい。そのため中空繊維束の開口端面上
における気泡の滞留や、血栓形成の原因となる血小板の
粘着を抑止する効果が大さいものと推測される。

（実施例） 次に本発明の血液処理装置の一実施例を図面にて説明す
る。、）第１図は本発明装置の一部断面図でめシ、該装
置は多数の中空繊維５を収容した円筒状ハウジング３と
、該ハウジングの両端に取着され、中空繊維東端面とで
薄い扁平状のヘッダ室８を形成する血液ボー）１．ｌａ
と、該血液ポートをパツキン１２を介して中空繊維束を
固定する隔壁６に密着させる固定キャップ２で構成され
ている。２０／′ｉ血液導入口、２０　ａ　Ｆｉ血液導
出口であシ％　４は血液浄化用流体の導入口、４ａは血
中有害物質の導出口である。

第１図では上ｎ１円筒状ハウジング３の両端に同一形状
の血液ボ〜）１．ｌａを設け、かっ血液導入口２０と血
液導出口２０ａを同一軸線上に配置した例を示している
。かかる装置では血液導入口と導出口が底部に位置する
ように血液処理装置を水平または傾斜させて用いるとき
に有用でめる０血液処理装Ｗ、を上下方向に配置する場
合には、血液導入口２０と血液導出口２０ａは対角線上
に位置させることが好ましい。また円筒状ハウジングの
一端に上記特定のヘッダ室を形成する血液ポートを設け
、他端は従来の血液ポートを設けてもよい０ 第２図はヘッダ部分の拡大助ｍｉ図である。上記血液ポ
ートｌと中空りべ紐束端面で形成される薄い扁平状のヘ
ッダ室８の厚みｈは薄い程効果的であるが、実際には血
液処理装置の大きさ、血液処理の際の所要血流量、血液
粘度、抗血栓剤の使用髪などの因子を考慮して、各々の
血液処理装置に適した値に設定する必要がある。

本発明者らの研究結果によれば血准ポートで形成される
ヘッダ室８の厚みｈ　（ｃｎｌ）がモジュールの膜面積
５（ＴＩりに対して Ｓ＜０．９ｇの時、ｈ　Ｋ　Ｏ，２３７ＸＶｉ＋　０．
０２５好ましくは ム４１ら 成や、気泡の滞留を防止する上で！喪である。ｈがこれ
以上厚いと、十分な効果が発現し得す、ヘッダ室の外周
部に広いリング状の血栓形成が認められる。上式は換匍
積の異なる種々の装置を用い、実験的に定められたもの
でろシ（通常膜面積０．１〜１ＯｒＩｌの装置が用いら
れる。）、その意味は厳密には明らかでないが、中空繊
維束の開口端面上における血液の速度の水平成分が、る
る程度以上必要な事を示唆している。かかるヘッダ室の
厚みｈけ通常膜面積が約５ｎ装置で、ｓ　ｚ／ｍｉｎ　
　前後の血液処理を行う場合には１５−以下、好ましく
はｌＯ■以下が適当でめシ、膜面積１〜２ｄ程度の装置
で５０〜３００ｄ／ｍｉｎの血液処理を行う場合／ｄ　
４　ｍｓ以下、好ましくは２−以下が適当である。

膜面が１ｍ’以下の小型の装置で２００　ｄ／ｍｉｎ以
下の血液処理を行う場合は１．５ｍ以下、好ましくは１
■以下が適当であるっ また、ヘッダ室は凹凸がめった９％角ばったシしている
ものは、その部分に滞留を生じ易く好ましくない。上記
ヘッダ室に形成された微小な凸凹による血栓の生成を防
止するためヘッダ室の少くとも血液接触部分にボＵ　Ｈ
Ｅ　Ｍ　Ａ等の親水性樹脂を被覆することが好ましい。

このヘッダ室８の厚みｈＦｉヘッダ呈の全域にわたって
一様でるる形状が製作が最も簡便であり、実際的である
が、第３図に示すように血液導入口または導出口から離
れるに従がってｈを小さくすると、血液導入口または導
出口から離れる程大きくなる中空繊維束開口端面上の血
液流速の水平成分の低下を効果的に防止でき、気泡の滞
留や血栓形成に対する抑止効果を一層高められる。この
場合上述の実験式で示されるｈは血液導入出口でのヘッ
ダ室の厚さをいう。

本発明装置では血液導入口、または導出口がヘッダ室８
に対して垂直に設けられ１いる。本発明でいう垂直とは
裏作土中全繊維束端面に対する角度が９０°±１０°位
まで許容することかできる。この構造が最も単純でろ〕
、かつヘッダ室の厚みを十分に薄くできる。また血液の
導入口、または導出口を血液ポートの外周にできるだけ
近接して設けるφが重要でめ夛、該導入口または導出口
の中心が血液ポートの中心と、外周との最大距離の１７
３以上外局から離れるとヘッダ室での血液の均一な拡散
が困難となシ、特にヘッダ室の外周部で気泡が滞留した
シ、血栓が形成されることがめる。

上記血液導入口または導出口のヘッダ室へノ開ロ部は若
干のアール（丸み）をとる方が、血液損傷が少なく、好
ましい。このアールは通常、血液導入口または導出口の
内半径（ｒ）の２倍、すなわち２ｒとれば十分である。

この場合、ヘッダ室の厚みｈは、血液導入口または導出
口の中心から、その内半径の２倍離れた位置における厚
みをいうものとする。

また本発明において、血液導入口または導出口以外、例
えば採血口、輸液口、ヘハリン注入口、センサー挿入口
、エア抜口などを血液ポート部に設ける事は自由である
が、できるだけ少数に限定中る方が血栓形成が２こりに
くく好ましい。

〔実施例１％　２′Ｊ？よび比較例１．２〕内表面ＫＮ
いシリコンゴム層を有する、内径３２０μ、外径４８０
μのポリスルホン中空繊維膜４０００本（膜面積ｔ、ｏ
ｎ？）を公知の方法によって円筒状ハウジングに組み込
み両端を切断して直径が３６＋ｉｓ＋の円形の中空繊維
束開口端面を形成し。

該端面上に各撫形状の血液ポートを接続してヘッダ室の
構造を異にする血液処理装置を得た。実験には第１図に
示す形状の装置を使用した。実施例としてヘッダ室の厚
みｈ＝４■および２ｓＩＩで、しかも血液導入出口を血
液ポートの周辺に近接して垂直に取シ付けた装置を用い
た。また比較例として、ｈ＝４鴎で血液導入出口を血液
ポートの中心に垂直に取り付けたもの、およびｈ　＝　
６　ｙｍで血液導入出口を血液ポートの周辺に近接して
垂直に取υ付けたものを用いた。

平均体！　３．５　ｋｆの子豚５匹を用い、各々に前記
血液処理装置を接続して、血液の活性凝固時間を２００
秒に制御しつつ、中空繊維膜内面側に平均血流量２５０
　ｃｃ／ｎ１ｉｎで血液を流し、中空繊維膜外面側には
６０％酸素を３　ｚ／ｍｉｎで流しながら、３日間の体
外循環を行った。

体外循環中における各血液処理装置の酸素加能の変化と
１体外循環終了時における血液ポート内の血栓形成程度
、および中空繊維の閉塞状況を第１表に示した。この結
果から本発明の血液処理装ｆ！ｔが長時間にわた夛高い
抗血栓性を示し、血液処理性能も安定している事が明ら
かでめる〇第　　１　　表 ◎・・・極めて少ない　　Ｏ・・・少ない　　Δ・・・
やや少ない　×°・・多い〔実施例３〜５および比較例
３〜５〕 第２表は第１図に示す型の血液ポートを取シ付けた（Ｊ
、　３ゴ、２．０♂、５．０ｒｒｔの人工肺モジュール
について、山羊を用いて２日間の体外循環を行った後の
、ヘッダ室における血栓形成の程度を示したものである
。

第　　　２　　　表 ◎・・・極めて少ない　　Ｏ・・・少ないΔ・・・やや
多い　　　　×・・・多い〔発明の効果〕 以上のように、本発明の血液処理装置は、ヘッダ室を十
分に薄い扁平状とし、中空繊維束外周に近接した装置に
、中空療維束開口端面に実質的に垂直に血液の導入口、
または導出口を設ける事によって開口端面に平行な血液
速度を速め、かつ、ヘッダ室における血液の流線を直線
的なものｋする事かでさる。こうした構造は意外にも中
空繊維内部への血液流入速度に与える影響が小さく、は
ぼ均一な流入速度が得られるため、ヘッダ室での気泡の
滞留、血栓や血餅の発生の抑止効果が強く発現し、その
結果、従来のものでは不可能だった、長時間連続使用可
能な、またヘパリンのような抗血栓剤を減らした場合や
、用いない場合でも実用に耐える血液処理装置が得られ
る。

すなわち本発明は長期連続使用を目指す各種人工臓器や
、体液処理器、あるいはヘパリンのような抗血栓剤を使
用し難い状況にるる患者の体液処理器などに助奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の血液処理装置の構造を示す一部断面図
であシ、第２図および第３図はヘッダ室部分の詳細を説
明する断面図でめシ、第４図は従来の装置の構造を示す
一部断面図である。 １．１ａ°°・血液ホード　　２・・・固定キャップ３
・・・ハウジング　　４・・・血液浄化用流体導入口４
　ａ−°°血中有害物質導出口　　５・・・中空繊維６
・・・隔壁　　　８・・・ヘッダ室 ２０．２０８・・・血液導入出口 ｈ・・・ヘッダ室の厚み

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 両端に血液ポートを備えた筒状ハウジング内に中空繊維
   束が収容されてなる中空繊維型血液処理装置において、
   該筒状ハウジングの少くとも一端に設けた血液ポートと
   中空繊維束端面で薄い扁平状のヘツダ室を形成するとと
   もに、該ヘツダ室に血液を導入または導出する血液導入
   口または導出口を該血液ポートの外周部に、しかも該中
   空繊維束の端面に垂直に設けたことを特徴とする中空繊
   維型血液処理装置。