JPS6289701A - 複合材 - Google Patents

複合材

Info

Publication number
JPS6289701A
JPS6289701A JP61182828A JP18282886A JPS6289701A JP S6289701 A JPS6289701 A JP S6289701A JP 61182828 A JP61182828 A JP 61182828A JP 18282886 A JP18282886 A JP 18282886A JP S6289701 A JPS6289701 A JP S6289701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic oxide
oxide
solvent
spherical
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP61182828A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0333721B2 (ja
Inventor
Shigeki Yuasa
湯浅 茂樹
Koji Kusumoto
楠本 紘士
Katsumi Suzuki
勝己 鈴木
Namihiro Okabayashi
岡林 南洋
Hideki Ono
秀樹 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP61182828A priority Critical patent/JPS6289701A/ja
Publication of JPS6289701A publication Critical patent/JPS6289701A/ja
Publication of JPH0333721B2 publication Critical patent/JPH0333721B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なシリカと周期律表第■族(以下筒■族と
略記する)の金属酸化物とを主な構成成分とする球形状
の無機酸化物、及び重合可能なビニルモノマーとよりな
る複合材に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来、シリカと第■族の金属酸化物とを主な構成成分と
する無機酸化物は知られているが、その形状は不定形で
あって球形状のものについては知られていない。また、
その製法も公知の方法はシリカと第■族の金属酸化物を
混合し、該混合物を融点以上の高温で溶解しガラス状物
を得て、該ガラス状物を粉砕する方法であった。そのた
めに形状が前記したように不定形であるばかりでなく粒
度分布は著しく広いもので、限られた用途にしか使用出
来なかった。また別の製法として、アルコキシシランと
第■族の金属のアルコラードとを混合し、これを加水分
解することで寒天状のゲルを得て、該寒天状物を焼成す
ることでシリカと第■族の金属酸化物を得ることが知ら
れてbる。この方法は寒天状のゲルを板状にしたり、繊
維状にしたりすることで限られた形状に変えることが出
来る点で前記方法に比べればすぐれている。しかしなが
ら、かかる製法を採用しても形状が球形状の、特に粒子
径が小さい例えば0.1〜1.0μの粒子径が揃った無
機酸化物を得ることは出来なかった。
従って球形状の粒子径が揃ったシリカと第■族の金属酸
化物とよりなる無機酸化物を得ることは大きな技術課題
であった。
一方、本発明の目的は、機械的強度9表面硬度だけでな
く、透明性および表面滑沢性の良好な硬化体を与える複
合材を得ることである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記した球形状の粒子径が揃ったシリカ
と第■族の金属酸化物とよりなる無機酸化物の開発に成
功した。そして、該無機酸化物と重合可能なビニルモノ
マーとよりなる複合材が、上記したような優れた性質を
示す硬化体となることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
即ち、本発明は、重合可能なビニルモノマー及びシリカ
と周期律表第■族金属の酸化物とを主な構成成分とする
球形状の無機酸化物(以下、単に球状無機酸化物という
)よりなることを特徴とする複合材である。
本発明において球状無機酸化物はシリカのシリコン原子
とilV族の金属酸化物、例えば酸化チタニウム、酸化
ジルコニウム、酸化ノーフニウム、酸化錫、酸化鉛等が
酸素を仲介に結合しており、主にシリカと第■族の金属
酸化物とめ;その構成成分となっている。そl−て上記
第■族の金属酸化物(以下単に一般式M02(但しMは
第■族の金属)で表示する場合もある)の構成比率は得
られる球状無機酸化物の形状に大きな影響を与えろ。勿
論M02の種類、製造方法、!J3造条件等によってそ
の構成比率が形状に与える影響は変って来るが一般に球
状無機酸化物を得ようとする場合はMn2の構成比率を
30モル%以下、さらには20モル%以下におさえるの
が好ましく、特に0#01〜15モル%の範囲のMn2
の構成比率を選択するときは粒子径が揃った真球に近い
ものとなる。該MO2の構成比率は化学分析することに
よって確認出来るが、Mn2の種類によっては螢光X線
分析によって確認出来ろものもある。しかし通常は原料
比から理論的な計算で算出されたものと大差を生じない
ので、製造原料比が明らかな場合は、該原料比より算出
することも出来る。
かかる球状無機酸化物はシリカとMn2との構成成分が
一般には化学的に結合して存在するもので、これらの構
成成分を物理的に分離することは出来ない。また両成分
が化学的に結合していることは通常無機酸化物の赤外ス
ペクトル及び屈折率を測定することで確認することが出
来る。例えば赤外スペクトルについてはMn2がTlO
2のときは950(−rn−’にI¥f児な吸収を認め
ることが出来るし、球状無機酸化物の屈折率がその構成
成分それぞれの屈折率の間にありMn2の成分例えばT
iO2。
ZrO2が増加すると供にシリカ単独の屈折率より高く
なることから確認することが出来る。
本発明において球状無機酸化物は走査型又は透過型の電
子顕微填写真をとることにより、その形状1粒子径9粒
度分布等についての測定を行うことb’−出来る。また
一般に本発明の無機酸化物はその粒子径が小さく、例え
ば01〜1,0μの範囲のもので、その位度分布は著し
く揃ったものである。例えば粒子径の標準偏差値は1.
30以下のものとすることも可能である。
本発明に訃いて、シリカとMn2とを主な構成成分とす
る球状無機酸化物は比表面積が100m”/Ji’以上
、一般には100〜20〇−/Iの範囲のものと、比表
面積が100m’/I未満、一般には1〜50イ/9の
範囲のものとがある。詳しくは後記するが両成分の原料
をアルカリ性溶媒中で反応させ、加水分解することによ
って得た球状無機酸化物は比表面積が一般に10On?
/1以上の大きいものである。かかる無機酸化物を50
0℃以上の温度、一般には500〜1300℃程度の温
度で焼成すれば無機酸化物の比表面積は小さくなり10
 r3rr?/f/未満となる。しかしながら、いずれ
の球状無機酸化物にあってもその構成成分及び形状はは
ソ同一の構成比及び球形状を呈する。
本発明において球状無機酸化物は、そのほとんどが非晶
質或いは非晶質と一部結晶質との混合物であるが1M0
2の種類によっては結晶質の混合物として製造されろ。
一般にこれらの判定はX@回折又は屈折率測定等の手段
で分析することによって確認することが出来る。
また本発明に使用する球状無機酸化物はその表面に一〇
H基を結合して有するもので該OH基の量はアルカリ中
和法の測定で確認することが出来ろ。一般に前記比表面
積が大きい即ち焼成前のものは1−0〜2−Ommol
 / gの範囲で、また比表面積が小さいもの即ち焼成
後のものは0.01〜n、10 amol/、9  の
範囲でOH基を有する場合が多い。
更にまた、本発明において球状無機酸化物の比重及び屈
折率はそれぞれ、MO2の種類と構成比率によって異な
るので一部に表示することb−出来ない。最も一般的に
は比重が1.20〜6.00、屈折率が1.35〜1.
70の範囲のものが多い。
本発明において、球状無機酸化物の製法は前記性状を与
える方法である限り特に限定されるものではない。最も
代表的な方法について以下詳細に説明する。
(1)加水分解可能な有機珪素化合物の低縮合物と加水
分解可能な第■族金属の有機化合物とを含む混合溶液を
、該有機珪素化合物の低縮合物及び第■族金属の有機化
合物は溶解するが反応生成物は実質的に溶解しないアル
カリ性溶媒中に添加し、加水分解を行い、反応生成物を
析出させる方法がある。
上記加水分解可能な有機珪素化合物の低縮合物は種々あ
るが、工業的に入手しやすいものとして例えば一般式S
 i (OR) 4 で示されるアルコキシシランを部
分的に加水分解して得られる低縮合物が特に限定されず
使用される。該一般式中のRはアルキル基で一般にはメ
チル基、エチル基、インプロピル基、ブチル基等の低級
アルキル基が好適に使用される。これらのアルコキシシ
ランの低縮合物はアルコキシシランを部分加水分解する
か、又は市販品をそのまま又は蒸留精製して用いればよ
い。
また、もう一つの原料である加水分解可能な第■族金属
の有機化合物は一般式 M(OR’)a(但しR′はアルキル基)で表示される
。金属アルコキシド化合物又は上記一般式中の一つ又は
二つのアルコキシド基(OR’)がカルボキシル基ある
いはβ−ジカルボニル基で置換された化合物が好ましい
。ここでMは第■族の金属で、具体的には例えば、チタ
ニウム、ジルコニウム。
ゲルマニウム、ハフニウム、錫又は鉛が好適に使用され
る。本発明に於いて一般に好適に使用される上記化合物
を具体的に例示すると、Tl(○−1so(4H7)4
. Ti(0−nc4H7)4゜Ti(0−CH2CH
(C2H5)C4H9)4 、 Ti(0−CI7H5
5)4゜Ti(0−i、5oC5H7)2[C0(CH
s)CHCOCH5]2゜Tl (0−nc4H9)2
[1”)C2H4N (C2H40H) 2 〕2  
Ti(O)()2[QCH(OH5)COOH)2  
Ti(OCR2CH(C2H5)CHrOH)(4H7
)4゜Ti(0−nc4H9)2(OCOC17H55
)  等の有機チタニウム化合物及び上記T1に代って
、Zr。
Ge 、Hf a Sn及びpbで代替した有機金属化
合物等である。
本発明に於ける前記アルコキシシランの低縮合物と前記
有機金属化合物とは予め混合し、混合溶液として調製す
る。上記混合溶液の溶媒は前記原料を溶解するものであ
れば特に限定されず使用出来るが、後述する反応性、操
作性、入手が容易な事等の理由チ一般にはメタノール、
エタノール、インプロパツール、ブタノール、エチレン
グリコール、フロピレンゲリコール等のアルコール溶媒
が好適に用いられる。またジオキサン、ジエチルエーテ
ル等のエーテル溶媒、酢酸エチルなどのエステル溶媒等
の有機溶媒を上記アルコール性溶媒に一部混合して用い
る事もできる。また前記原料はそれぞれ別々に溶媒に溶
解してpき該溶媒を混合するのが一般的であるが、一方
の原料を溶解した溶媒中に他の原料を添加し溶解し混合
溶液とすることも出来る。更にまた前記原料を溶解した
溶液の濃度は一般に低層方が好ましいが、低くすぎると
溶媒の使用量が著しく増大するし、濃度が高すぎると反
応の制御が難しくなったり取扱いが不便になるので、こ
れらを勘案l、て適宜決定すればより0一般には原料e
度が50重量%以下、好ましくは5〜50重量%の範囲
の濃度として使用するのが最も好ましい。
本発明に使用する球状無機酸化物を得るたぬには、一般
に前記原料混合溶液中の珪素(Sl)と第■族金属CM
)との混合比及び加水分解可能な有機珪素化合物の部分
加水分解に使用される水の量を制御すると好適である。
例えば加水分解可能な有機珪素化合物を溶解した溶液中
の水は溶媒に含まれて来たり、或いは原料の有機珪素化
合物を加水分解するため積極的に添加されるものである
が、該水の量が多すぎると無機酸化物を球形状にするの
は一般に難しぐ得られる無機酸化物の形状は不定形とな
る傾向がある。従って、球形状の無機酸化物を得るため
には加水分解可能な有機珪素化合物を溶解した溶液中の
水の量は少ない方b’−るように選べば良好である。
また加水分解可能な有機珪素化合物を溶解した溶液中に
添加される水の量と同様に81とMとの混合比も制御す
るのが好ましl!1″−好適である。
上記条件が球状無機酸化物の生成にどのような作用を及
ぼすのか現在な訃明確ではな力が、該無機酸化物の生成
時には中間体としてアルコキシシランのオリゴマーが存
在している必要があるものと推定している。
この現象は次の事実からも推定しうる。即ち、例えばテ
トラエチルシリケート (5i(Oεt)4)に水を加えて加水分解すると、加
水分解直後に於いては次のようなシラノール基を有する
中間体が存在することをガスクロマトグラフィー等の分
析手段で確認出来る。
ogt  oεtOεtOεを 上記中間体は反応性に富み、相互に或いハ他ノエチルシ
リヶートと反応して脱アルコール反応で高縮合体を形成
し、消滅する。
そして前記中間体の生成量が適当な場合に最終反応生成
物である無機酸化物は球形状となる。出発原料として市
販のテトラエチルシリケートを蒸留したものを用いる場
合は所定量の水を添加後例えば25℃で2時間〜3時間
、60℃では数分〜10分程度で目的とする中間体が得
られるが、加水分解しにぐい原料にあっては加水分解促
進剤例えば塩酸、硝酸等の鉱酸或込はイオン交換樹脂な
どを添加することによって加水分解を促進させることが
できる。上記加水分解促進剤を添加する場合は、該加水
分解促進剤の添加量によって加水分解速度が異なるので
予め適度に加水分解をうける反応条件を決定しておけば
よい。従って前記加水分解可能な有機珪素化合物を溶解
した溶液中の水の量、即ちテトラエチルシリケートの加
水分解をさせるための水の量が得られる無機酸化物の形
状即ち球形状か否かに大きな影響をもつことは上記結果
からも明白であろう。
前記原料混合溶液中のMと81との存在比率は得られる
球状無機酸化物の屈折率に影響を与える。従って屈折率
の変化を必要とする場合は上記比率を制御すればよい。
前記原料混合物は攪拌又は静置することにより、有機珪
素化合物の一部は更に加水分解され、第■族金属の有機
化合物と反応すると考えられる。なぜならば後述するア
ルカリ性溶媒中に有機珪素化合物を溶解した溶液と第■
族金属の有機化合物を溶解した溶液とを予め混合調製す
ることなくそれぞれ別々に添加反応させても球状無機酸
化物を得ることは出来ない。従って本発明の球状無機酸
化物の製造にあっては予め同原料を混合した溶液を調製
することが必要である。該混合溶液の調製条件は特に限
定されないが、同原料を均一に分散させ反応させるため
に一般には0〜80℃で数分〜数時間攪拌下又は静置し
て調製するのが好ましい。
以上のように調製した原料混合溶液は次いで、該同原料
は溶解するが1成する無機酸化物は実質的に溶解しない
アルカリ性溶媒中に添加し、シリカと第■族の金属酸化
物とを主な構成成分とする球状無機酸化物を析出させる
のである。該同原料は溶解するが生成する球状無機酸化
物は実質的に溶解しない溶媒は特に限定されず公知の有
機溶媒が使用される。一般に好適に使用される溶媒は前
記有機珪素化合物の低縮合物及び第■族金属の有機化合
物の溶媒として記載したものと同じアルコール性溶媒、
又はエーテル溶媒、エステル溶媒等の有機溶媒を前記ア
ルコール性溶媒に一部添加した混合溶媒と水とよりなる
含水溶媒である。上記含水溶媒は前記したようにアルカ
リ性であることが必要である。該アルカリ性にするため
には公知の化合物が使用出来るが、一般にはアンモニア
が最も好適に使用される。
本発明の球状無機酸化物の粒子径は前記有機溶媒の種類
、水の量、アルカリ濃度等の要因によって影響をうける
ので予め適宜これらの条件を決定しておくのが好ましい
一般にはアルカリ性溶媒のアルカリ濃度は1・0〜10
 mole/ Lの範囲で選択するのが好ましく、アル
カQ 6度が高い程得られる球状無機酸化物の粒子径は
大きくなる傾向がある。また該アルカリ性溶媒中の水の
量は加水分解をより促進させて球状無機酸化物を生成さ
せるために必要とするもので、一般には0.5〜50 
mole / Lの範囲から選ぶのが好適である。放水
の濃度は一般に高い程得られる球状無機酸化物の粒子径
は大きくなる傾向がある。更にまた球状無機酸化物の粒
子径が影響をうける他の要因は前記有機溶媒の種類であ
り、一般には炭素原子数の数が多くなれば得られる球状
無機酸化物の粒子径は大きくなる傾向がある。
前記アルカリ性溶媒中に原料混合溶液を添加する方法は
特に限定されないが、一般には少量づつ長時間かけて添
加するのが好ましく、通常数分〜数時間の範囲で実施す
ればよい。また反応温度は種々の条件によって異なり一
部に限定することが出来ないが、通常は大気圧下0℃〜
40℃、好ましくは10〜30℃程度で実施すればよい
上記反応はまた減圧下或いは加圧下で実施することも出
来るが、大気圧下で十分に進行するので常圧で実施すれ
ばよい。
以上の反応操作によって析出する生成物は分離後乾燥す
ればよい。このようだして得られた球状無機酸化物は前
記したように7リカとMn2とを主な構成成分とし、比
表面積が100ffIs/g以上を有するものである。
そして前記のような種々の東件を選ぶことにより球形状
の一般に粒子径が0.1〜1.0μの範囲で、粒子径の
標準偏差値が1.30以下と云うすぐれた粒度分布を有
する無機酸化物である。
(2)前記(1)の方法に2いてアルカリ性溶媒中に予
め沈澱析出のための核となろシリカ重合体からなる種子
を存在させておき、しかるのちに前記(1)と同様な反
応を行い球状無機酸化物を得る方法がある。
上記方法に2ける種子はシリカ重合体からなる粒子であ
れば特に限定されず用いられる。そしてこの様な種子を
存在せしめる方法は特に限定されないが、例えば既に粒
子として分離されたものを、アルカリ性溶媒中に分散せ
しめる方法あるいは、アルカリ性溶媒中で生成せしめそ
のまま分離することなく種子として用いる方法が好適に
採用される。後者の方法について、更に詳しく説明する
と、予めアルコキシシラン又はその低縮合物を更に加水
分解する事により、まずシリカ重合体からなる種子を生
成させておき、該シリカ重合体の存在下に前記(1)と
同様の反応を行い球状無機酸化物を得る方法である。該
アルコキシシラン又はその低縮合物はこれらのアルコキ
シシラン又はその低縮合物は溶解するが得られろシリカ
重合体は溶解しない溶媒中で加水分解されてシリカ重合
体となる。該シリカ重合体は最終的に生成する無機酸化
物の核となるもので、必ずしも上記溶媒中で沈澱物とし
て肉眼で確認出来る程の大きさとなる必要はなく、種子
が生成していれば肉眼では確認出来ない程小さい粒子で
あってもよい。またアルコキシンラン又はその低縮合物
からシリカ重合体を生成する方法は特に限定されず公知
の加水分解方法が採用出来る。例えば前記(1)で説明
したと同様のアルカリ性溶媒中に前記(1)で説明した
ような特定量の水全存在させ、アルコキシシラン又はそ
の低縮合物を添加すればよい。該アルコキシシラン又は
その低縮合物はそのまま添加してもよいが、一般には前
記(1)で説明したような可溶性溶Gに溶解し、1〜5
0重量%の濃度に調整して使用するのが好適である。
上記シリカ重合体を生成させた後は前記(1)と同じ操
作で球状無機酸化物を析出させ、分離乾燥すればよい。
このようにして得た球状無機酸化物はシリカを核にシリ
カとMn2  とを主成分とする球状無機酸化物となる
ので得られる粒子径の粒度分布は特に良好である。また
得られる球状無機酸化物の比表面積は100rr?/g
以上のもので、その粒径は3.1〜1.0μ程度の本の
となる。
′3)加水分解可能な有機珪素化合物の低縮合物と加水
分解可能な周期律表第■族金属の有機化合物とを含む混
合溶液を、該有機珪素化合物の低縮合物及び周期律表第
■族金属の有機化合物は溶解するが反応生成物は溶解し
ないアルカリ性溶媒中に添加し加水分解を行い反応生成
物を析出させ、次いで該反応系に加水分解可能な有機珪
素化合物を添加し加水分解させて得る方法がある。
上記(3)の方法はシリカとMn2 とを主な構成成分
とする球状無機酸化物を析出させる操作までは前記(1
)と同じであるが1本方法では該無機酸化物の沈澱を生
成させた後、有機珪素化合物を添加反応させるものであ
る。該最後に反応させる有機珪素化合物は前記原料とし
て使用する一般式5i(OR)i(但しRはアルキル基
)で示されるアルコキシシラン又はその低縮合物が特に
限定されず使用しうる。また該析出物に該アルコギシシ
ラン又はその低縮合物を反応させる方法は特に限定され
ず公知の方法で実施出来る。例えば前記析出物を含むア
ルカリ性溶媒中に、または該析出物を分離後再度不溶性
溶媒に分散させる方法で調製したスラリー溶液中にアル
コキシシラン又はその低縮合物を溶解した溶液を添加し
反応させればよい。上記析出物の不溶性溶媒及びアルコ
キシシランを溶解する溶液としては前記原料を溶解する
のに使用される溶媒と同種のものが好適に使用される。
またアルコキシシラン又はその低縮合物を該析出物に反
応させるためには、該アルコキシシランが加水分解を受
ける必要があるので上記反応溶媒中には水の存在が必要
である。接水の量は前記(1)のシリカとM(’)2と
を主な構成成分とする反応生成物を析出させる場合の条
件と同様である。また前記アルコキシシラン又はその低
縮合物を溶解した溶媒を前記析出物が存在する溶液に添
加反応させる時のアルコキシシラン4度は低い方がよく
一般には50重景%以下、好ましくは1〜30重量%で
使用するとよい。また上記アルコキシシラン溶液の添加
時間は添加する溶媒の量によって異なるが、一般には数
分〜数時間の範囲から選べばよい。勿論前記アルコキシ
シランを添加する場合、溶媒に溶解することなくアルコ
キシシラン11記析出物が存在する溶媒中に直接添加反
応させることも出来るが、このような方法は工業的に反
応の制御が難しいので出来ればさけた方がよい。
上記方法で得られる球状無機酸化物の析出物は分離後乾
燥すればよい。また上記無機酸化物はシリカとMO2と
を主な構成成分とし、その比表面積が10(lt’/、
9以上のものである。しかしその製法上から、無機酸化
物は粒子表面層はシリカのみ又はシリカ含量の高い層で
被われており、粒子内部がシリカとMO2とが結合した
構成となっていると推定される。そして上記のようにし
て得られた無機酸化物は化学的にはシリカに近い性質を
有するものとなる。
(4)  前記(3)の方法においてアルカリ性溶媒中
に前記(2)の方法と同様に予めシリカ重合体からなる
種子を存在させておき、しかるのちに前記(3)と同様
な反応を行い球状無機酸化物を得る方法である。
上記(4)の方法は前記(1)、 (2)及び(3)を
組合せた方法で、これらの反応に際して説明した条件が
そのまま採用しうる。この方法で得られた無機酸化物は
シリカ重合体の種子を中心にシリカと第■族金属酸化物
とを主として構成成分とする層が存在し、表面には主と
してシリカよりなる層で被われた球状無機酸化物が存在
する。また該無機酸化物の比表面積は100ff+1/
、9以上の大きなもので、球状体にあってはその粒子径
も0.1〜1.0〃の範囲のものでその粒子径の標準偏
差値が1.30以下のものを得ることが出来る。
以上の(1)、 (2) 、 (:s)及び(4)の方
法で得られる球状無機酸化物はいずねも白色ないし黄白
色の無定形の粉体を主体とするもので特に球形状の粒子
体として得られるものが有用である。
このようにして得られた無機酸化物は一般に前記したよ
うに比表面積が100m”/Ji+以上の大きいもので
ある。
本発明において球状無機酸化物は上記(1)〜(4)の
方法で得られた生成物を焼成することにより、その表面
の一〇H基を極端に少なくしたものも好適に使用される
。該焼成方法は特に限定されず公知の方法で200〜1
300℃或いはそれ以上の温度で焼成すればよい。
該焼成することによって球状無機酸化物の比表面積は小
さくなり500℃以上の温度で焼成すると100m”/
、9未満の比表面積となる。
また球形状の前記無機酸化物を焼成すると約500℃以
上の温度の場合は一般に粒子径から真球として理論的に
計算される比表面積とほ゛マ同等のものとなる場合が多
い。
上記焼成温度は粉体の構造を変化させる場合がある。例
えば非晶質の前記無機酸化物が焼成によって非晶質のま
ま存在したり、非晶質に一部結晶質が混じったものとな
ったり、更には結晶質物質が混在するようになる場合で
さえある。
本発明に使用する球状無機酸化物は前記したようにその
形状が球形状である点で最も特徴的な用途を有する。即
ち、歯科用充填剤としてかかる無機酸化物を重合可能な
ビニルモノマーと共に用いて得られる本発明の複合材は
修復材として用いた場合、粉体の充填率を著しく高くす
ることが出来、その結果、該ビニルモノマーを重合して
得られる成形体の機械的強度及び表面硬度を高めうるだ
けでなく、透明性1表面滑沢性が著しく改善されるとい
う実用上の著しく有用な効果を発揮する。
特に重合可能なとニルモノマーと粒子径が0.1〜1.
0μの範囲にある前記焼成後の球状粒子とよりなる複合
材とするときすぐれた性状を示す。
本発明の複合材を構成する1成分は重合可能なビニルモ
ノマーである。該ビニルモノマーは特に限定的ではなく
、一般に歯科用修復材として使用されている公知のもの
が使用出来る。該ビニルモノマーとして最も代表的なも
のはアクリル基及び/又はメタクリル基を有する重合可
能なとニルモノマーである。具体的に上記アクリル基及
び/又はメタクリル基を有するビニルモノマーについて
例示すると例えばビスフェノールAジグリシジルメタク
リレート、メチルメタクリレート、ビスメタクリロエト
キシフェニルプロパン、トリエチレングリコールジメタ
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
テトラメチロールトリアクリレート、テトラメチロール
メタントリメタクリレート、トリメチロールエタントリ
メタクリレート等が好適である。
また下記の構造式で示されるウレタン構造を有するビニ
ルモノマーも好適に使用される。
C=O H 不 ゛十′ H C=O CH2=CC−0−CH2−CH−CH2−0−CC=
CH2但し、上記式中 R,、R2、R5及びR4は同
種又は異種のH又はC)(5で、÷Aトはが好適である
これらのビニルモノマーは歯科用修復材の材料としては
公知なものであるので必要に応じて単独で或いは混合し
て使用すればよい。
本発明の複合材を構成する他の成分は前記の球状無機酸
化物である。該無機酸化物は粒子径が0.1〜1.0μ
の範囲にある球状粒子で且つ該粒子径の分布の標準偏差
値が1.30以内にあるものを使用すると好適である。
上記粒子径9粒子形状及び粒子径の分布は歯科用複合材
に使用する限りいずれも非常に重要な要因となる。例え
ば上記粒子径が0.1μより小さい場合には重合可能な
ビニルモノマーと練和してペースト状の混合物とする際
に粘度の上昇が著しく、配合割合を増加させて粘度上昇
を防ごうとすれば操作性が悪化するので実質的に実用に
供する材料となり得ない。また粒子径が1,0μより太
き%A場合は一ビニルモノマーの重合便化後の樹脂の耐
摩耗性あるいは表面の滑沢性が低下し、更に表面硬度も
低下する等の欠陥があるため好ましくない。
また粒子径の分布の標準偏差値が1.30より大きくな
ると複合材の操作性が低下するので実用に供する複合材
とはなり得ない。更にまた前記した球状無機酸化物が前
記粒子径0.1〜1.0μの範囲で、粒子径の分布の標
準偏差値が1.30以内の粒子であっても、該粒子の形
状が球形状でなければ耐摩耗性1表面の滑沢性1表面硬
度等に於いて満足のいくものとはなり得ない。例えば歯
科用修復材として上記複合材を用いる場合には操作性が
重要な要因となるばかりでなく、得られる硬化後の複合
レジンの機械的強度、耐摩耗性9表面の滑沢性等を十分
に良好に保持しなければならない。そのために一般に前
記無機酸化物の添加量は70〜90重量%の範囲となる
ように選ぶのが好ましい。
また上記歯科用複合修復材として使用する場合忙は、一
般に前記無機酸化物と重合可能なビニルモノマーおよび
重合促進剤(例えば第三級アミン化合物)からなるペー
スト状混合物と無機酸化物とビニルモノマーおよび重合
開始剤(例えばベンゾイルパーオキサイドの如き有機過
酸化物)からなるペースト状混合物とをそれぞれあらか
じめ調M1−ておき、修復操作の直前に両者を混練して
硬化させる方法が好適に用いられる。
〔効果〕
本発明の複合材を硬化させた複合レジンは従来のものに
比べて圧縮強度等の機械的強度は劣ることなく、しかも
耐摩耗性あるいは表面の滑沢性に優れ、さらには表面硬
度が高(、表面研磨仕上げが非常に容易である上に透明
性が向上するという多(の優れた特徴を有している。し
かし、このような特徴があられれる理由については現在
必ずしも明確ではないが、本発明者等は次の様に考えて
いる。即ち、第1に粒子の形状が球形型でしかも粒子径
の分布の標準偏差値が1.30以内というような粒子径
のそろった無機酸化物を用いること忙よって、従来の粒
子径分布の広いしかも形状の不揃いな充填材を用いる場
合に比べて、硬化して得られる複合レジン中に無機酸化
物がより均一にしかも密に充填される事及び第2にさら
に粒子径の範囲が0.1〜1.0μmの範囲内であるも
のを用いる事により、粒子径が数十μもある従来の無機
充填材を用いる場合に比べて、硬化後の複合レジンの研
磨面は滑らかになり、逆に数十mμの微細粒子を主成分
とする超微粒、子充填材を用いる場合に比べて充填材の
全比表面積が小さく、従って適当な操作性を有する条件
下で充填材の充填量が多くできる事などの理由が考えら
れる。
以上の如く形状に起因する特徴の外に本発明による充填
材は、充填材自身の屈折率をビニルモノマーの重合体の
それと一致させることが容易であるので、該屈折率を一
致することにより極めて透明性に優れた複合レジンが得
られる。
上記の複合材は前記特定の球状無機酸化物と重合可能な
ビニルモノマーとを配合することにより、上記したよう
に従来予想し得なかった数々のメリットを発揮させるも
のである。
前記複合材は重合可能なビニルモノマー成分と特定の球
状無機酸化物成分との2成分の配合で前記メリットを発
揮するものであるが、これらの成分の他に一般に歯科用
修復材として使用される添加成分を必要に応じて添加す
ることも出来る。これらの添加成分の代表的なものは次
のようなものがある。例えばラジカル重合禁止剤1色合
せのための着色顔斜。
紫外線吸収剤などがある。
〔実施例〕
以下実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが
、以下の実施例で利用した種々の性状の測定は特にこと
わらない1恨り次のようにして実施した。
(1)屈折率 試料の無機酸化物の屈折率と同じ屈折率の溶媒を訓製し
、その溶媒の屈折率を試料の屈折率とした。溶媒の調製
方法としては試料を溶媒に懸濁させ、肉眼観察&でより
透明に見えるような溶媒の組成を一定温度下で調製した
。使用した溶媒はペンタン、へ  6キサン、シクロヘ
キサン、トルエン、スチレンおよびヨウ化メチレン等で
あり、溶媒の屈折率はアペの屈折計で測定した。
(2)表面OH基の数 試料の無機酸化物を2.00秤量しくWgとする)10
0−の三角フラスコに入れ、0.05NのNaOH水溶
液を80m加え、ゴム栓で密栓し12時間攪拌しながら
放置した。その後無機酸化物と溶液を遠心分離機で分離
し、この溶液から10−をピペット採り、0.05 N
のHCl  水溶液で中和滴定した。その中和に要する
HC2水溶液をAugとする。なお試料を入れずに同様
な操作をし、その中和に要するHC1水溶液をBdとす
る。無機酸化物の単位重量当りの表面−OH基のil 
(x mmoLe/、9 )は次式によって算出される
(B−A)XO105X8 X = (3)比重 ピラノメーター法に従って比重を測定した。
(4)粒子径および粒子径分布の標準偏差値粉体の走査
型電子顕微鏡写真を撮り、その写真の単位視野内に観察
される電子の数(n)、および粒子径(直径X工)を求
め、次式により算出される。
但し X = −(a平均径) (5)比表面積 柴田化学器機工業■迅速表面測定装ff!tSA−10
00を用いた。測定原理はBET法である。
(6)複合材のペーストの調製および硬化方法先ス、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによって
表面処理された非晶質シリカとビニルモノマーを所定の
割合でメノウ乳鉢に入れ均一なペーストとなるまで十分
混練した。次いで該ペーストを三等分し、一方のペース
トにはさらに重合促進剤を加え十分混合した(これをペ
ーストAとする)。また他方のペーストには有機過酸化
物触媒を加ズ十分混合した(これをペーストBとする)
。次にペーストA及びペース)Hの等量を約30秒間混
練し、型枠に充填し硬化させた。
(7)圧縮強度 ペーストA及びペース)Bを混合して、室温で30分間
重合させた後、37℃、水中24時間浸漬したものを試
験片とした。
その大きさ、形状は直径6テ端、高さ121の円柱状の
ものである。この試験片を試験機(東洋ゲートウィン製
UTM−5T)に装着L、クロスヘッドスピード10 
+++m /m i nで圧縮強度を測定した。
(8)曲げ強度 ペーストA及びペーストBを混合して室温で30分間重
合させた後、37℃、水中24時間浸漬したものを試験
片とした。その大きさ、形状は2X2X25mの角柱状
のものである。曲げ試験は支点間距離20喘の曲げ試験
装ゴを東洋ボードウィン製UTM−5Tに装着して行な
い、クロスヘッドスピード0−5wm/minとした。
(9)歯ブラシ摩耗深さ、および表面粗さペーストA及
びペース)Bを混合して室温で60分間重合させた後、
37℃、水中24時間浸漬したものを試験片とした。そ
の大きさ、形状は1.5x10X10園の板状のもので
ある。試験片を荷重400gで歯ブラシで1500m摩
耗した後、表面粗さ計(サーフコムA−100)で十分
平均あらさを求めた。又、摩耗深さは摩耗重量全複合レ
ジンの密度で除して求めた。
(10)表面硬度 ペース)A及びペース)Bを混合して室温で30分間重
合させた後、37℃、水中24時間浸漬したものを試験
片とした。その大きさ、形状は2.5X10電の円板状
のものである。測定はミクロプリネル硬さ試験を用いた
また実施例で使用した略記は特に記さない限り次の通り
である。
Ct450         0C)(3Ill   
          Il+1111−4H; CH2
−C−C−CH2(”H(”H2−0−CC−CE−T
2ぜ 響 U (r+(2+−NH slO 彎 (J(2−C−C−0−CH2CHCH2−0−C−C
−CH2C−(’) N)( CH2−C−C−o−CH2C’HC’H2()−C−
C−CH2CT−1500CH5 Ill                II+C−〇 ξ ■ 〇−0 署 製造例 1 水5.4Iとテトラエチルシリケート C5i(OC2H5)4−日本コルコート化学社製商品
名:エチルシリケート2812081/l−メタノール
1.2tに溶かし、この溶液を室温で約2時間攪拌しな
がら加水分解した後、これをテトラブチルチタネート(
T1(0−nC4H9)4日本M達M ) 54.01
をインプロパツール0.5tに溶かした溶液に攪拌しな
がら添加し、テトラエチルシリケートの加水分解物とテ
トラブチルチタネートとの混合溶液を調製した。
次に攪拌機つきの内容積10tのガラス製反応容器にメ
タノール2.5tを満し、これに5ooIIのアンモニ
ア水溶液Cm 度25 wt%)を加えてアンモニア性
メタノール溶液を調製し、この溶液に先に調製したテト
ラエチルシリケートの加水分解物とテトラブチルチタネ
ートの混合溶液を反応容器の温度を20℃に保ちながら
、約2時間かけて添加した。添加開始後数分間で反応液
は乳白色になった。添加終了後頁に一時間攪拌を続けた
後、乳白色の反応液からエバポレーターで溶媒を除き、
さらに80℃で、減圧乾燥することにより乳白色の粉体
を得た。
走査型電子顕微鏡写真による観察の結果粉体の形状は球
形で、その粒径は0.10〜0.20μmの範囲にあり
、その粒径の標準偏差値は1.20であった。またB 
E’、 T法による比表面積は120ぜ/Iであった。
X線分析によるとおよそ2θ=25 を中心にしてゆる
やかな山形の吸収がみられ、非晶質構造を有するもので
あることが確認された。
さらに示差熱分析計、および熱天秤による熱変化および
重量変化を測定した。その結果100℃付近に脱水によ
ると思われる吸熱、1址減少がみられ、さらに500〜
600℃付近では発熱重量減少がみられた。その後10
00℃までには熱変化、重量変化はみられなかった。
1000℃にて4時間焼成した後の粉体の比表面積は3
0rr?/’1.表面−〇H基の数は0.08 mmo
le/# *比重は2.30および屈折率は1.53〜
1.54であり、X線分析では2θ=22° を中心に
してゆるやかな山形の吸収およびアナターゼ型の酸化チ
タンに基づ〈小さな吸収が見られ、非晶質体と結晶質体
の混合物であることが予測された。赤外吸収スペクトル
を測定した結果950cIn−’に81−〇−Tiに基
づく吸収帯がみられたう又、螢光X線分析によるTlO
2の含有率は仕込量からの計算値と一致し収量も仕込量
からの計算値と一致した。粉体のTlO2の含有率の実
測値は15.0 mole%(計算値は13.0 to
ole%)、粉体の収量の実測値は70.0 g(計算
値は70.8.9)であった。
以上の結果から得られた粉体はアナターゼ型ノTiO2
をわずカニ含んだTiO213,0mo1%、 5i0
2 87.0 mo1%の組成からなる非晶質構造を有
する球形状無機酸化物であることが確認された。
製造例 2 1.2 X 10−5mole/ t  の塩酸水溶液
5.4−とテトラエチルシリケート208.9をメタノ
ール1.2tに溶解した溶液とを混合し、1時間攪拌し
た後、これを実施例1で用いたテトラプチルチタネー)
 54.0 !!をインプロパツール1.5tに溶かし
た溶液に攪拌しながら添加し、テトラエチルシリケート
の加水分解物とテトラブチルチタネートとの混合溶液を
調製した。
次に攪拌機つきの内容積10/、のガラス製反応容器に
インプロパツール2.56を導入し、これに500.!
i+のアンモニア水溶液(濃度25wt%)ヲ加えてア
ンモニア性インプロパツール溶液を調製した。次いで該
アンモニア性インプロパツール溶液にシリカの種子を作
るための有機珪素化合物溶液としてテトラエチルシリケ
ー) 4.0 Nをメタノール100−に溶かした溶液
を約5分間かけて添加し、添加終了5分後反応液がわず
かに乳白色になったところで、さらに続けて上記の混合
溶液を反応容器の温度を20℃に保ちながら約2時間か
けて添加した。混合溶液の添加につれて乳白色の懸濁液
となった。添加終了後頁に1時間攪拌を続けた後、乳白
色の反応液からエバポレーターで溶媒を除き、さらに8
0℃で減圧乾燥することにより乳白色の粉体を得た。
走査型電子顕微鏡写真による観察の結果、粉体の形状は
球形で、その粒径は0.30〜CL40μmでその粒径
の標準偏差値は1.12であった。またBET法による
比表面積は11〇−7gであった。X線分析によるとお
よそ2θ=25° を中心にしてゆるやかな山形の吸収
がみられ非晶質構造を有するものであることが確認され
た。
示差熱分析計および熱天秤による熱変化および重量変化
は実施例1の粉体と同様な傾向を示した。
1000℃にて4時間焼成した後の粉体の比表面積は1
1rr?/1.表面−〇H基の数は0.09 mmol
e/JF +比重は1.25 、および屈折率は1.5
3〜1.54であり、X線分析では2θ= 22’  
を中心にしてゆるやかな山形の吸収およびアナターゼ型
の酸化チタンに基づくと思われる小さな吸収が見られ、
非晶質体と結晶質体の混合物であることが確認された。
赤外吸収スペクトルを測定した結果950m’に5i−
0−Tiに・基づく吸収帯がみられた。又、螢光X線分
析によるTlO2の含有率は仕込みからの計算値と一致
し収量も仕込量からの計算値と一致した。粉体のTiO
2の含有率の実測値は13.5 mole%(計算値は
13.5mole%)、粉体の収量の実測値73.1.
9 (計算値は73.9.9 )であった。
以上の結果から得られた粉体はTiO215,5mol
e%、 5i02 86.5 mole%の組成からな
る非晶質構造を有する球形状無機酸化物であることが確
認された。
製造例 3 水5.4gと実施例1で用いたと同じテトラエチルシリ
ケー)208IIとをメタノールt2tに溶かし、この
溶液を室温で約2時間攪拌しながら加水分解した後、こ
れを実施例1で用いたと同じテトラブチルチタネート5
4.011tイアプロパツール0.54Vc溶かした溶
液に攪拌しながら添加し1、テトラエチルシリケートの
加水分解物とテトラブチルチタネートとの混合溶液を調
製した。次に攪拌機つきの内容積1Otのガラス製反応
容器にメタノ−&2.51を満し、これ1csooyの
アンモニア水溶液Ca度25 wt%)を加えてアンモ
ニア性メタノール溶液を調製した。この溶液に先に調製
した混合溶液を反応容器の温度を20℃に保ちながら約
2時間かけて添加し反応生成物を析出させた後さらに続
けてテトラエチルシリケート104gを含むメタノール
0.5tからなる溶液を約2時間かけて添加した。添加
終了後頁に1時間攪拌を続けた後、乳白色の反応液から
エバポレーターで溶媒を除き、さらに80℃で、減圧乾
燥することにより乳白色の粉体を得た。
走査型電子顕微鏡写真による観察の結果、粉体の形状は
球形状で、その粒径は0.12〜0.22μmの範囲に
ありその粒径の標準偏差値が1.10であった。X線分
析によるとおよそ2θ=25°を中心・にしてゆろやか
な山形の吸収が見られ非晶質構造を有することがわかっ
た。またBET法による比表面積は110ぜ/9であっ
た。さらに示差熱分析計および熱天秤による熱変化およ
び重量変化を測定した。その結果は実施例1と同様な傾
向を示した。この粉体を1000℃にて4時間焼成した
後の粉体の比表面積は19n?/I−表面−OH基の数
は0.08 mmole/g、比重1.28および屈折
率は1.53〜1.54であり、X線分析では2θ=2
2°を中心にしてゆるやかな山形の吸収およびアナター
ゼ型の酸化チタンに基づくと思われろ小さな吸収が見ら
れ非晶質体と結晶質体の混合物であることが確認された
。赤外吸収スペクトルを測定した結果950m−’にS
i−〇−Ti に基づく吸収帯がみられた。又、螢光X
線分析によるTlO2の含有率は仕込量からの計算値と
一致し、収量も仕込量からの計算値と一致した。粉体の
’ri02の含有率の実測値は9.1 mole%(計
算値は9.1 mole%)、粉体の収量の実測値は9
951(計算値は99.9.9 )であった。
以上の結果から得られた粉体はTiO29,1mo1%
、 5t02 90.9 mole%の組成からなる、
アナターゼ型のTiO2をわずかに含んだ非晶質構造を
有する球状無機酸化物であることが確認された。
製造例 4 水5.41と実施例1で用いたと同一のテトラエチルシ
リケート208Iとをメタノール1.2AVc溶かし、
この溶液を室温で約2時間攪拌しながら加水分解した。
その後、これを実施例IK用いたと同一のテトラプチル
チタネー) 54.0.9をインプロパツール0.5t
に溶かした溶液に攪拌しながら添加し、テトラエチルシ
リケートの加水分解物とテトラブチルチタネートとの混
合溶液を調製した。次に攪拌機つきの内容積10tのガ
ラス製反応溶液にメタノール2.5tを導入し、これに
5001のアンモニア水溶液(濃度25 wt%)を加
えてアンモニア性メタノール溶液を調製し、これにシリ
カの種子を作るための有機珪素化合物溶液としてテトラ
エチルシリケート4.Oyをメタノール100−に溶か
した溶液を約5分間かけて添加し、添加終了5分後反応
液がわずか乳白色のところで、さらに続けて上記の混合
溶液を反応容器の温度を20°Cに保ちながら約2時間
かけて添加し反応生成物を析出させた。その後さらに続
けてテトラエチルシ1ケー)208.Fを含むメタノー
ル1.OLからなる溶液を該反応生成物が析出した系に
約2時間かけて添加した。添加終了後頁に1時間攪拌を
続けた後乳白色の反応液からエバポレーターで溶媒を除
き、さらに80℃。
減圧乾燥することにより乳白色の粉体を得た。
走査型電子顕微鏡B真による観察の結果。
粉体の形状は球形状でその粒径は0615〜0.25μ
mの範囲にあり、またその粒径の標準偏差値が1.15
であった。X線分析によると2θ=25.5°を中心に
してゆるやかな山形の吸収が見られ非晶質構造を有する
ことがわかった。またBET法による比表面積は120
イ/11であった。さらに示差熱分析計および熱天秤に
よる熱変化および重量変化を測定した。その結果は実施
例1と同様な傾向を示した。1000℃にて4時間焼成
した後の粉体の比表面積は20tt?/11.表面−〇
H基の数は、0.08 mmole/g、比重は2.4
0゜および屈折率1.53〜1.54であり、X線分析
では2θ=22°を中心にしてゆるやかな山形の吸収お
よびアナターゼ型の酸化チタンに基づく小さな吸収が見
られ、非晶質体と結晶質体の混合物であることが確認さ
れた。赤外吸収スペクトルを測定した結果950/7F
!−’に8i−0−Tiに基づく吸収帯がみられた。又
、螢光X線分析によるSlとT1の量比は仕込みの量比
と一致し、収量も仕込み量から計算される値と一致した
。以上の結果からアナターゼ型のTlO2をわずかに含
んだTiO27,3m01%、 5i0292.7 r
nole%の組成からなろ非晶質構造を有する球形状無
機酸化物であることが確2された。
実施例 1 製造例4と同様な方法で合成し、1000℃、4時間焼
成した球状無機醸化物をさらにr−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシランで表面処理を行なった。処理は
球状無機酸化物に対してr−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシランを6wt%添加し、水−エタノール溶
媒中で80°C,2時間還流した後エバポ1/−ターで
溶媒を除去し、さらに真空乾燥させる方法によった。
次にとニルモノマーとしてビスフェノールAジグリシジ
ルメタクリレート(以下B15−G ki Aと言う。
)とトリエチレングリコールジメタクリレート(以下T
EGDMAと言う。)の混合物(混合割合はBis−G
MA/TEGDMA−3/7モル比である。)に上記無
機酸化物を配合し充分練和することによりペースト状の
複合材を得た。この際複合材の球状無機酸化物の充98
は72.8 wt%でペーストの粘度は操作上適正であ
った。次にペーストを2等分に一方には重合促進剤とし
てN、N−ジメチル−p−)ルイジンを、もう一方には
重合開始剤として過酸化ベンゾイルを各々ビニルモノマ
ーに対して1wt%添加しペーストAC前者)及びペー
ス)B(後者)を調製した。
上記のペーストAとペーストBを等看取り、30秒間、
室温で練和し硬化させたものについて物性を測定した結
果、圧縮強度3800Kl / d−曲げ強度750K
f/i、表面あらさ0.5μm2表面硬度60.0.歯
ブラシ摩耗深さ5.0μであった。又表面研摩仕上げに
ついてはンフレックス(スリーエム社製)で仕上げたと
ころ、複合レジンの表面を削り過ぎることなく、容易に
滑沢性の良い表面が得られた。又、透明性は良好であっ
た。
実施例2〜4 製造例18製造例2および製造例3で得た球状無機酸化
物(1000℃、4時間焼成したもの)を用いて、実施
例1と同様などニルモノマーを用い、同様な方法でペー
スト状の複合材を調製し、さらに硬化させ複合レジンの
物性を測定した。その結果を同じく表1にまとめて示し
た。
実施例5〜7 実施例1で用いた球状無機酸化物を用い、ビニルモノマ
ー成分としてU−4HMA、U−4TMへ、U−48M
A、テトラメチロールメタントリアクリレート(以下T
MMTと言う。)およびメチルメタクリレート (以下
MMAと言う。)を用いた以外は実施例1と同様な方法
でペースト状の複合材を調製した。
とニルモノマー成分の混合割合は表2に示した通りであ
る。ペースト状の複合材をさらに実施例1と同様な操作
で硬化させた複合レジンの物性を測定した。その結果を
同じく表2に示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重合可能なビニルモノマー及びシリカと周期律表
    第IV族金属の酸化物とを主な構成成分とする球形状の無
    機酸化物よりなることを特徴とする複合材。
JP61182828A 1986-08-05 1986-08-05 複合材 Granted JPS6289701A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61182828A JPS6289701A (ja) 1986-08-05 1986-08-05 複合材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61182828A JPS6289701A (ja) 1986-08-05 1986-08-05 複合材

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56206862A Division JPS58110414A (ja) 1981-12-23 1981-12-23 無機酸化物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6289701A true JPS6289701A (ja) 1987-04-24
JPH0333721B2 JPH0333721B2 (ja) 1991-05-20

Family

ID=16125175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61182828A Granted JPS6289701A (ja) 1986-08-05 1986-08-05 複合材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6289701A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003512404A (ja) * 1999-10-28 2003-04-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 美的歯科材料
KR100717514B1 (ko) * 2005-12-30 2007-05-11 제일모직주식회사 유기/무기 혼성 나노복합체 및 이를 이용한 열가소성나노복합재 수지 조성물
EP2301515A1 (en) 2009-09-25 2011-03-30 GC Corporation Dental restorative material composition
WO2020250813A1 (ja) 2019-06-12 2020-12-17 株式会社トクヤマ 非晶質シリカチタニア複合酸化物粉末、樹脂組成物、分散液、及びシリカ被覆シリカチタニア複合酸化物粉末の製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210142611A (ko) 2019-03-25 2021-11-25 가부시키가이샤 도쿠야마 실리카-티타니아 복합 산화물 분말

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003512404A (ja) * 1999-10-28 2003-04-02 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 美的歯科材料
KR100717514B1 (ko) * 2005-12-30 2007-05-11 제일모직주식회사 유기/무기 혼성 나노복합체 및 이를 이용한 열가소성나노복합재 수지 조성물
WO2007078038A1 (en) * 2005-12-30 2007-07-12 Cheil Industries Inc. Thermoplastic nanocomposite resin composite materials
JP2009522396A (ja) * 2005-12-30 2009-06-11 チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド 熱可塑性ナノコンポジット樹脂コンポジット材料
US8262939B2 (en) 2005-12-30 2012-09-11 Cheil Industries Inc. Thermoplastic nanocomposite resin composite materials
EP2301515A1 (en) 2009-09-25 2011-03-30 GC Corporation Dental restorative material composition
WO2020250813A1 (ja) 2019-06-12 2020-12-17 株式会社トクヤマ 非晶質シリカチタニア複合酸化物粉末、樹脂組成物、分散液、及びシリカ被覆シリカチタニア複合酸化物粉末の製造方法
JP2021091607A (ja) * 2019-06-12 2021-06-17 株式会社トクヤマ シリカ被覆シリカチタニア複合酸化物粉末の製造方法
KR20220019689A (ko) 2019-06-12 2022-02-17 가부시끼가이샤 도꾸야마 비정질 실리카 티타니아 복합 산화물 분말, 수지 조성물, 분산액, 및 실리카 피복 실리카 티타니아 복합 산화물 분말의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0333721B2 (ja) 1991-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0138043B2 (ja)
JPH0127976B2 (ja)
US4617327A (en) Inorganic-organic fillers for polymerizable compositions
EP1323673B1 (en) Silica-metal oxide composite particles and method of producing the same
JP6174650B2 (ja) 粒子の表面改質のための方法
US4591575A (en) Novel crystalline metal oxide and process for production thereof
US7981513B2 (en) Dental filler
KR20150143864A (ko) 입자의 표면 개질 방법
CN110713746A (zh) 一种高折射率耐磨硬化涂料组合物及其硬化膜的制备方法
US8182860B2 (en) Dental filler
JPS6289701A (ja) 複合材
WO2007070673A1 (en) Transparent polymer composites
JP4200001B2 (ja) シリカ系複合酸化物粒子およびその製造方法
JPH0559043B2 (ja)
JPH0129225B2 (ja)
JPH0138044B2 (ja)
JPH0559044B2 (ja)
JP6899495B2 (ja) 非晶質シリカチタニア複合酸化物粉末、樹脂組成物及び分散液
CN109562973A (zh) 一种用于生产含硅酸盐的玻璃和玻璃陶瓷的连续溶胶-凝胶方法
CA2010689A1 (en) Process for producing powders
JPH0310603B2 (ja)
CN113557213B (zh) 二氧化硅-二氧化钛复合氧化物粉末
KARAHASANOĞLU Synthesis And Characterization Of Organic-inorganic Hybrid Materials
CN115260896A (zh) 一种透明耐划伤纳米纤维素/陶瓷/硅氧烷柔性硬质涂层的制备及应用
JPS6011408A (ja) 複合充填材