JPS627471Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車の車体や住宅のパネルなどに
有利に採用し得る複合材料構造体を提案するもの
で、以下その一実施例を図面に基づいて説明す
る。

１は軽量骨材２を内在してなるモルタル樹脂層
で、軽量骨材２としては発泡岩石（軽石）や骨材
を任意に発泡したものや樹脂を発泡したものなど
が使用され、また樹脂としてはポリエチレンや塩
化ビニールやアクリルやナイロンなどが使用され
る。なお自動車用にはナイロンが強度など諸特性
上において好適である。前記モルタル樹脂層１の
両面には内側強化樹脂層３，４が積層され、これ
ら内側強化樹脂層３，４は部分切断されたロービ
ング５，６を内在してなる。そしてこれら内側強
化樹脂層３，４の外面には外側強化樹脂層７，８
が積層され、これら外側強化樹脂層７，８はチヨ
ツプドストランド９，１０を内在してなる。

先ず自動車の車体を想定して考えると、軽量骨
材２、これは剛性を上げるためで、剛性がないと
車体がペコペコし、強度的に関係なくとも不安感
を与える。（薄い場合、剪断流理論の展開で弱く
なる。）現在鉄板は0.4mmが使われているが、複合
材料構造体に代えるならば１〜２mmとなる。しか
し１〜２mmとなつてもコストは大幅に安くなる。
軽量骨材２にたとえばシラスバルンあるいは発泡
硅砂を用いておいて水酸化アルミなどを入ればか
なり防熱性がある。次にロービング５，６である
が、自動車材はプレスの際に伸びたり縮んだり
し、特に伸びが求められる。前述したようにロー
ビング５，６はところどころ切れている。出来た
製品を加熱すると軟くなつてプレスをかけること
ができ、事前に加熱すれば従来の冷間プレスで加
工できる。本考案のロービング５，６はところど
ころ切れている。出来た製品を加熱すると軟くな
つてプレスにかけることができ、事前に加熱すれ
ば従来の冷間プレスで加工できる。本考案のロー
ビング５，６は見かけ状はエンドレスなつていて
も実際は部分的に切断されている。これによつ
て、伸ばされてもテンシヨンは常に一定であるか
ら、非常に良好な強度の高いものが得られる。な
お、ロービングは布状の方が薄い板の２次加工に
は適する。サンドイツチ状の両外側強化樹脂層
７，８のうちの一方（上面）７には硬度の高いア
クリルトツプコートが採用され、他方（下面）８
には溶養性あるいは接着性のよい塩化ビニールが
採用される。

以上述べたように本考案によると、軽量でもつ
て耐食性があり、強度があつて且つ溶接性が良
く、しかも塑性加工（鉄のようにプレス抜き）が
できることから自動車の車体に有利に採用でき
る。また肉厚を増加して、骨材に発泡性材を用い
れば鋸で切断できると共に釘が打て、断熱性が良
くてしかも防火性能が優れていることから住宅の
パネルなどに有利に採用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す要部の縦断面図
である。 １……モルタル樹脂層、２……軽量骨材、３，
４……内側強化樹脂層、５，６……ロービング、
７，８……外側強化樹脂層、９，１０……チヨツ
プドストランド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軽量骨材を内在してなるモルタル樹脂層と、こ
   のモルタル樹脂層の両面に積層され且つ部分切断
   されたロービングを内在してなる内側強化樹脂層
   と、これら内側強化樹脂層の外面に積層され且つ
   チヨツプドストランドを内在してなる外側強化樹
   脂層とからなることを特徴とする複合材料構造
   体。