JPS6263544A - アクリル酸またはメタクリル酸のタ−シヤリ−ブチルエステルの製造方法 - Google Patents

アクリル酸またはメタクリル酸のタ−シヤリ−ブチルエステルの製造方法

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JPS6263544A
JPS6263544A JP60183879A JP18387985A JPS6263544A JP S6263544 A JPS6263544 A JP S6263544A JP 60183879 A JP60183879 A JP 60183879A JP 18387985 A JP18387985 A JP 18387985A JP S6263544 A JPS6263544 A JP S6263544A
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acrylic acid
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methacrylic acid
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紘 吉田
Hiroki Uchino
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Shoichi Matsumoto
正一 松本
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篤 大久保
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Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアクリル酸またはメタクリル酸とイソブチレン
とから強酸性イオン交換樹脂を触媒として使用して高純
度のアクリル酸ターシャリ−ブチルまたはメタクリル酸
ターシャリ−ブチルを高収率で製造する方法に関する。
詳しくは、アクリル酸またはメタクリル酸に対するイソ
ブチレンのモル比が0.5〜2.0、アクリル酸または
メタクリル酸に対する強酸性イオン交換樹脂存在量が5
〜20重凹%、反応温度が0〜20℃、反応圧力が常圧
〜2. OKl / t:i G、反応時間が3〜15
時間の条件下で反応させ、ついで減圧下で蒸留して未反
応アクリル酸またはメタクリル酸を分離・回収し、高収
率で高純度の製品をえるアクリル酸ターシャリ−ブチル
またはメタクリル酸ターシャリ−ブチルの製造方法に関
する。
アクリル酸ターシャリ−ブチルまたはメタクリル酸ター
シャリ−ブチル(以下、ATBまたはMATBとする)
は、他のモノマーとの共重合によって塗料または成形材
料にした場合、耐熱性やエレクトレット特性を向上させ
る改質材として用いられる。
(従来の技術) カルボン酸とオレフィンを共に液相中において、例えば
硫酸または強酸性イオン交換樹脂の様な酸性触媒の存在
のもとに反応させてエステルを製造する方法は従来から
種々の方法が提案されているが、工程が複雑であるか、
または収率が低く、有利な工業的方法は未だ知られてい
ない。
アクリル酸またはメタクリル酸とイソブチレンから硫酸
を触媒として用いてATSまたはMATSを製造する方
法は、例えば、特開昭53−65815号公報に記載さ
れている。この記載内容によればアクリル酸またはメタ
クリル酸に対するイソブチレンのモル比3〜6、アクリ
ル酸またはメタクリル酸に対する硫酸濃度(98重量%
換算)8〜16重量%、反応温度18〜50℃、反応圧
力1.5〜7.0 Kg/ ci、反応時間2〜6時間
の条件下に反応させ、えられた生成物をアルカリ水溶液
または無機塩を含むアルカリ水溶液で中和した後、油層
弁を減圧下に蒸留して、製品をえている。この方法は、
高モル比であるために、圧力が高くなり、未反応イソブ
チレンの回収及び、中和時に水層中への生成物の損失な
どの経済的欠点を有している。
また、一般に硫酸法では反応性が低いので、反応温度を
上げることによって反応性があがるが、副反応も同時に
生じ、イソブチレンに対する収率が低下し、同時に精製
工程での負担が大きくなり経済的に不利である。また、
硫酸触媒を中和処理する際における水層中への生成物の
損失や、水溶液などの廃水が多量に発生し、中和処理液
から生成物のATBまたはMATB及び未反応のアクリ
ル酸またはメタクリル酸のアルカリ塩からそれぞれアク
リル酸またはメタクリル酸を回収するため、工程が複雑
である。また、硫酸を使用することによって装置が材質
面で限定される。
強酸性イオン交換樹脂を触媒としてMATBを製造する
方法は、例えば米国特許3037052号に記載されて
いる。この記載内容によれば、メタクリル酸に−、5℃
で、10分間でイソブチレンを加えて、その後O〜1℃
で反応させて、MATBをえている。この場合、メタク
リル酸とイソブチレンの反応は発熱反応で、工業的にイ
ソブチレンを上記の条件で加えることは冷却面で経済的
に不利であり、また、メタクリル酸の融点が14〜16
℃であるので反応操作上の困難が予測される。しかも、
未反応のメタクリル酸の処理及び生成したMATBの工
業的精製法は不明である。
(発明が解決しようとする問題点) 一般に、上記の如き従来技術は以下の如き問題点を有す
ることが示される。
■ 触媒に強酸性イオン交換樹脂を用いた場合、未反応
アクリル酸またはメタクリル酸は主生成物のATBまた
はMATBに対して沸点差が小さく、回収時にATBや
MATBを含んでしまい反応系にリサイクルされ、ここ
で触媒により分解物を発生し易く収率低下と損失をJn
きやすい。
■ 強酸性イオン交換樹脂で反応させた場合、反応時に
副生じた高沸点化合物や重合防止剤により強酸性イオン
交換樹脂の活性の低下を招きやすい。
◎ アクリル酸またはメタクリル酸に対してイソブチレ
ンのモル比が大きく、未反応または過剰のイソブチレン
の分離や回収のための装置が必要となり、さらに用役費
が多くなるなど経済的に不利となる。
■ 強酸性イオン交換樹脂の触媒としての活性は硫酸に
比べて強く、イソブチレンの副反応が多くなる傾向があ
る。
■ 反応温度を下げるにあたって、反応液が凝固し、反
応が出来なくなる。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記問題点を低減せしめることを目的とする。
すなわち、本発明は以下の如く特定されてなる。
(1)アクリル酸またはメタクリル酸とイソブチレンと
から強酸性イオン交換樹脂を触媒として使用してアクリ
ル酸ターシャリ−ブチルまたはメタクリル酸ターシャリ
−ブチルを製造する方法において、アクリル酸またはメ
タクリル酸に対するイソブチレンのモル比が0.5〜2
.01アクリル酸またはメタクリル酸に対する強酸性イ
オン交換樹脂存在量5〜20重量%、反応温度0〜20
℃、反応時間3〜15時間の条件下で反応させ、ついで
反応生成物から未反応イソブチレンを分離した後、軽沸
点化合物分離塔で不純物である軽沸点化合物を分離し、
さらに精留塔に供給し塔頂より高純度のアクリル酸ター
シャリ−ブチルまたはメタクリル酸ターシャリ−ブチル
をえると同時に塔底からアクリル酸またはメタクリル酸
を分離回収することを特徴とするアクリル酸ターシャリ
−ブチルまたはメタクリル酸ターシャリ−ブチルの製造
方法。
(2)反応温度を段階的に15〜20℃から0〜5℃ま
で下げることを特徴とする上記(1)記載の方法。
(3)アクリル酸またはメタクリル酸の分離・回収の際
に薄膜蒸発器を用いることを特徴とする上記(1)また
は(2)記載の方法。
(4)反応系で用いる重合防止剤として、ハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテルおよび2,4−
ジメチル−6−ターシャリーブチルフェノールよりなる
群から選ばれる少くとも1種を用いることを特徴とする
上記(1) 、 (2)または(3)記載の方法。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明において反応方法は特に限定されるものではない
。供給されるイソブチレンは液状、ガス状のいずれでも
良く、アクリル酸またはメタクリル酸と触媒が撹拌され
ている反応液中へ供給されても、また反応熱の除熱が十
分な様に、多管式の熱交換器型式の装置に触媒を充填し
た状態で反応液を循環さ−せ、当該反応液中へ供給して
も良い。
本発明で用いる触媒の強酸性イオン交換樹脂は一般にス
チレン−ジビニルベンゼン系のスルホン酸型のもので、
マクロポーラス型であれば特に限定されるものではない
。例えば商品名でダウエックス88、アンバーリスト1
5、ダイヤイオンPK、レバチット5PC118等が有
効である。
本発明の中で、反応温度の操作において温度を下げる方
がイソブチレンの反応の選択性の良い事が公知となって
いる。しかし、反応開始時から0℃という低温にすれば
アクリル酸の13℃またはメタクリル酸の16℃という
融点を下回って反応系が凝固し、反応性や装置上に問題
を生じる原因となる。
本発明者らの鋭意研究の結果、反応進行と共に反応液組
成が変化するので、それに合わせて反応温度を下げるこ
とよって選択性の向上をはかり、さらには反応生成物中
のATBまたはMATBの分解を防止できることが知見
された。
すなわち、反応の開始はアクリル酸またはメタクリル酸
の凝固を防止するため15〜20℃で始めて、最終的に
は0〜5℃に調節すれば良いことを見い出した。
具体的には、反応進行とともに組成が変化し、アクリル
酸またはメタクリル酸が減少していき、ATSまたはM
ATBが生成して凝固点を下げていく。すなわち、アク
リル酸またはメタクリル酸が5モル%反応するにしたが
って3〜6℃反応系の融点が降下することが見い出され
たのである。したがって、凝固点を超える反応温度を維
持しつつ、反応温度を低下させていけばよく、好ましく
は常に凝固点より1℃以上、とくに2〜5℃高温の反応
温度に調節することにより、反応速度も十分に速くかつ
選択性にすぐれた反応を遂行できることが判明したので
ある。
本発明は、アクリル酸またはメタクリル酸にイソブチレ
ンを反応させるにあたってアクリル酸またはメタクリル
酸に対してイソブチレンのモル比を下げることによって
未反応のイソブチレンの回収を実質的に不要とする経済
的有利性を計っているが、当然アクリル酸またはメタク
リル酸の反応率が低下する。しかしアクリル酸またはメ
タクリル酸の回収はイソブチレンの回収よりも容易であ
るために、イソブチレンのモル比を従来法にくらべ低い
範囲、すなわち0.5〜2.0の範囲に設定した。
モル比が05未満の場合、反応速度が遅く、アクリル酸
またはメタクリル酸の反応率が低く、反応1回当りの生
産量が少なくなり、また酸の回収に負担がかかり、2.
0を越える場合には反応速度は速くなるが、反応液への
イソブチレンの濃度が飽和溶解度以上になり、反応器が
イソブチレンの蒸気圧で高圧になり、設備面で高圧に対
応したものが必要になり不利になる。また、イソブチレ
ンの回収で経済的に不利になる。
本発明において反応時のイソブチレンの供給に要する時
間は前述した様に反応による発熱と装置での除熱能力の
バランスを考慮した上で、反応温度の調節が可能であ、
れば限定されるものではないが、通常2〜12時間程時
間分ましい。
イソブチレンの供給停止後0〜5℃の範囲内で温度を維
持させることによって、未反応のアクリル酸またはメタ
クリル酸とイソブチレンがさらに反応し、収率を上げる
ことが出来る。反応開始からの時間は3〜15時間が適
当で、3時間未満であれば効果が少なく、15時間を越
える場合には用役費が増すばかりでなく、生成したAT
SまたはMATBが分解してイソブチレンの2m体や3
量体及びアクリル酸またはメタクリル酸になり、見かけ
では反応が平衡状態になっているが、イソブチレンの2
邑体や3」体が増加する原因になるので、上記範囲を維
持することが好ましい。また本発明にかかる反応圧力は
常圧〜2 K9 / t:i Gが通常的に採用される
本発明で反応方法が撹拌型式で行なう場合に用いる触媒
の添加量はアクリル酸またはメタクリル酸に対して5〜
20重量%が好ましい、5Iffi%未満であれば反応
速度が遅く、時間を要し、また20重量%を−超える量
であれば反応器の容積に対して触媒の占める割合が高く
なり、生産性が低下すると同時に、撹拌方式で行なって
も高粘度のスラリーと化し撹拌が困難になる。
一方、本発明を多管式熱交換器型式で行なう場合に用い
る触媒の使用届はアクリル酸またはメタクリル酸に対し
て5重量%以上であれば良く、反応時間および反応温度
の制御も容易である。反応後の生成物には未反応のイソ
ブチレンが含まれており、次工程でイソブチレンの気化
による操作不良を防ぐためイソブチレンを分離するとよ
い。
すなわち反応終了後、多管式熱交換器型式で行なった場
合の生成物はそのままの状態で、また撹拌型式で行なっ
た場合には反応器に内蔵されたフィルターによって触媒
と分離され、生成物は撹拌機付の加温装置に導入され、
内温を30〜60℃に加温しながら酸素濃度1.0容量
%以上を含む不活性ガスまたは空気を液中へ吹込んで供
給ガスに同伴させてイソブチレンを分離するものである
本発明において反応後のイソブチレンの分離操作は不活
性ガスによる放散またはイソブチレンの損失を最小限に
するための回収によって容易かつ安全に行なうことが出
来る。
不活性ガスに含まれるイソブチレンはガスを圧縮・冷却
することによって容易に液化し、不活性ガスと分離させ
5反応に再使用することも可能であり、回収不可能な微
分のイソブチレンは吸収・水和させて安全なものにする
か、燃焼による処理をすることも出来る。
本発明で未反応のアクリル酸またはメタクリル酸を回収
する手段として精留塔を用いる蒸留法で行なうと、反応
で副生した不純物等の分離も平行して行なえるので、え
られる製品も高純度なものとなる。
反応中に副生ずる不純物はイソブチレンの2市体または
3m体がほとんどで、それぞれジイソブチLノンまたは
トリイソブチレンである。その内ジイソブチレンはAT
SまたはMATBより沸点が低くかつ製品の純度に大き
く影響するだけの間合まれるので、分離する必要がある
分離に際しては前述した様に操作圧力を50〜100s
H(Jにして効率良く分離するために、精留塔による蒸
留を行ない、反応時に用いたと同じ重合防止剤や)1ノ
チアジン、ジブチルジチオカルバミン酸銀等の一般的な
ものを塔頂部より投入し、底部より微債の空気または酸
素を供給して塔頂部から軽沸点化合物を留出除去せしめ
る。
さらに、ATBまたはMATBよりも高沸点のものとし
て未反応のアクリル酸またはメタクリル酸及び前記した
トリイソブチレンやその他の高沸点化合物及び過剰の重
合防止剤が含まれるので、前記と同様の装置と条件で操
作し、今度は塔頂部から高純度のATBまたはMATB
をえればよい。
本発明に用いる触媒を長期間使用するための条件を満足
させるためには、弊害となる要因として、塔底残部であ
るアクリル酸またはメタクリル酸及び高沸点化合物と挙
動を共にする不純物の存在が明らかになった。しかし、
そのままの状態で系外へ除去すれば、アクリル酸または
メタクリル酸の損失になるので、その成分からアクリル
酸またはメタクリル酸を回収するために蒸発という手段
が有効であるが、これらは沸点が高いので減圧下におい
て操作し、かつ経済的に無理のない条件でアクリル酸ま
たはメタクリル酸の様に熱によって重合し易いものを扱
う必要性が生じる。その手段として薄膜蒸発器を用いて
、高沸点化合物を含む液を短時間に処理させるとよい。
さらにその場合、その液を全階処理する必要は無く、一
部を抜出して、各部の組成中の高沸点化合物が高濃度に
ならない様にするだけで良い。
そして、重合防止を維持させるために30〜80#Hg
の減圧下に操作することによって、操作温度が低くなり
、工業的に実施される。
本発明の触媒の寿命を長くする手段どしては前述したこ
との他に、重合防止剤の選択もある。
例えば、強酸性イオン交換樹脂に対して不活性な重合防
止剤の選択であり、好ましくはハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、2.4−ジメチル−6−
ターシャリーブチルフェノール等のフェノール系のもの
を各組成液に対して0.01〜1.5重量%程度を用い
ると良く、アミン系や金属塩系等の塩基性やイオン化合
物等のものは一般に使用する濃度では強酸性イオン交換
樹脂と反応して、酸性度が低下し、活性を劣化させるた
め好ましいとはいえない。さらに重合防止を有効にする
ために分子状の酸素の共存が好ましい。
分子状酸素の使用は、精製の手段として用いる各蒸留操
作においても有効で、重合を起こすこともなく、長期に
わたって安定した運転が可能になるものである。
(作用及び発明の効果) 本発明において反応温度を上記知見に従い調節すること
によってアクリル酸またはメタクリル酸の凝固による装
置への悪影響を無くし、イソブチレンの副反応による副
生物の発生が低レベルに押えられると共に、生成したA
TBまたはMATBの分解も最小限にとどめられ、精製
工程での負担が軽減され、ATSまたはMATBの収率
が高くなり、さらには容易に高純度のものを得ることが
可能となる。
精製工程で塔底液の全部または一部に対し薄膜蒸発器を
使用することにより高沸点化合物の凝縮除去が可能とな
り、高沸点化合物と挙動を共にするアクリル酸またはメ
タクリル酸の損失が最小限にとどまり、同時に触媒であ
る強酸性イオン交換樹脂に対して表面に吸着もしくは結
合して、触媒としての働きを悪くすると考えられる物質
も効率良く除去され触媒の活性低下が避けられ、長期の
くり返し使用が可能になり工業的、経済的に有利なプロ
セスとなった。
そして、触媒に対して不活性な重合防止剤の使用によっ
ても触媒としての強酸性イオン交換樹脂の作用及び重合
防止剤としての効果も高水準に維持可能であり、重合ト
ラブルも十分に防止された。
(装置の簡単な説明) 次に、第1図に示す本発明を実施する1つの態様例を示
すフロシートによって、本発明を説明する。
反応器101ヘライン1から新たなアクリル酸またはメ
タクリル酸、及びライン2から回収されたアクリル酸ま
たはメタクリル酸のそれぞれが混合されてライン3で仕
込まれて復、ライン4からイソブチレンを供給する。反
応後の生成物はライン5でイソブチレン分離器102へ
導入し、ライン6から不活性ガスまたは空気を吹込み、
ライン7でイソブチレンと不活性ガスを系外へ排出する
。イソブチレンが分離された粗製物はシーブトレー型式
の軽沸点化合物分離塔103ヘライン8で連続的に供給
し、ライン9から軽沸点化合物を留出させる。軽沸点化
合物が分離された粗製物はライン70で連続的にシーブ
トレー型式の精留塔104へ供給し、ライン11から製
品のATBまたはMATBを留出させる。ATSまたは
MATBの除かれた高沸点化合物を含むアクリル酸また
はメタクリル酸はうイン12から抜出され、その一部が
ライン13で薄膜蒸発器型式の高沸点化合物濃縮器10
5へ送り、ライン15から濃縮された高沸点化合物を抜
出し、ライン14から高沸点化合物の少ないアクリル酸
またはメタクリル酸をライン14から留出させライン1
2に戻し、回収使用する。
(実 施 例) 以下、本発明を実施例をもって更に具体的に説明する。
実施例 1 第1図に示すフローに従って製造した。
ジャケットを有するステンレス鋼製の87Ilの撹拌機
付の反応器101に強酸性イオン交換樹脂(ロームアン
ドハース社製アンバーリスト15)250Kgを投入し
、回収メタクリル11256Kg(MATB 137K
g、高沸点化合物280に!gおよびハイドロキノンモ
ノメチルエーテル5 Kgを含む。)をライン2から、
次いでライン1からメタクリル酸1666/(gをそれ
ぞれ投入した。内部の温度を20℃に調面し、ライン4
からイソブチレン1629Nffを12時間で液中へ供
給する様に設定し、順次メタクリル酸が反応し、MAT
Bが生成するにしたがって融点降下を生じるので、反応
液の組成にしたがって凝固しない温度に下げ、第1表に
示す凝固点より2〜5℃高温に調節し、5時間後から0
℃とした。
実際には約4時間で融点が0℃を下回るので0℃に設定
しても凝固すること無く、反応が持続可能である。イン
ブチレン供給終了後同温度でさらに10時間熟成させる
と、生成物4551 K9中、MATBが2862 K
g含まれていた。
この場合、M A T Bの生成率は66モル%であっ
た。
未反応イソブチレン約5重量%を含む反応生成物を触媒
を分離するためのフィルター(日揮ユニバーサル社製の
ジョンソンストレーナーンを右するノズルから反応器の
残圧でライン5で、加熱用コイルを有する8ゴの撹拌機
付のイソブチレン分離器102へ導入し、温度を徐々に
上げながら酸素7容吊%を含む窒素ガスを最初4時間は
20ゴ/ト1rで、さらに55m′/Hrr4時間それ
ぞれ液中へ吹込んだ。そして温度が35℃となったとき
液中のイソブチレン濃度は0.1手回%になった。
内径300#lのシーブトレイ35段の多管式熱交換器
方式のりボイラーを有する軽沸点化合物分離塔103の
塔頂圧75stHgの圧力下において塔頂部から15段
目に粗製物をライン8で連続的に205.J/)lrの
流量で供給し、還流比12において軽沸点化合物は留出
液として121/Hrでライン9から排出され、塔底部
からライン10によって軽沸点化合物の除かれた粗製物
が194j!/Hrの流量で抜出され次の工程へ送られ
た。
内径400amのシーブトレイ23段で多管式熱交換器
方式のりボイラーを有する軽沸点化合物分離塔104の
塔頂圧60a*)−IQの圧力下において塔頂部から1
8段目にライン10によって粗製物を前記流量で供給し
、還流比4において製品のMATBをライン11から1
27J!/Hrで留出させ、塔底部からライン12によ
ってメタクリル酸及び高沸点化合物を含む液を65J/
1−1rで抜出した。ライン12から一部221/Hr
で抜出し、ライン13によって回転羽根方式の薄膜蒸発
器105へ導き、圧力45aaHgで蒸発させ、メタク
リル酸を回収し、ライン14から154/Hrで留出さ
せ、ライン12に再びもどし、蒸発残分はライン15か
ら    ′抜出したが、成分は主に高沸点化合物と、
重合防止剤であった。ライン12の液は再びライン2に
よって反応に供せられた。
蒸留塔103及び104を運転するにあたって、塔内の
重合を防止するために、重合防止剤としてハイドロキノ
ンモノメチルエーテルを使用し、塔底部に分子状の酸素
として空気を吹込んだ。
この一連の工程によって得られたMATBは純度が99
%以上であり、使用したメタクリル酸に対しての収率は
96.5%であった。
そして、触媒の強酸性イオン交@樹脂は35回の反応に
使用したが、活性の低下は認められず、またプロセスの
各部分での重合等による問題は無く、工程をさらに続け
るのに充分可能であった。
実施例 2 実施例1と同装置で反応器101に強酸性イオン交換樹
脂(ロームアンドハース社製アンバーリスト15)を2
40 Kg投入し、回収アクリル酸788 Kg (A
 T 8178 Ky、高沸点化合物203 Kg及び
ハイドロキノンモノメチルエーテル6 Kgを含む。)
をライン2から、次いでライン1からアクリルlit 
200 Kgをそれぞれ投入した。
内部の温度を15℃に調節し、ライン4からイソブチレ
ン1870Kgを10時間で液中へ供給する様に設定し
、順次メタクリル酸が反応し、ATSが生成するにした
がって融点降下を生じるので、反応液の組成にしたがっ
て凝固しない温度に下げ、第2表に示す温度以下になら
ない様にその凝固点より2〜5℃高温に調節し、4時間
後に0℃とした。
実際には約2時間で融点が0℃を下回るので、0℃に設
定しても凝固することなく、反応が持続可能である。イ
ンブチレン供給終了後同温度でさらに7時間熟成させた
ところ、生成物4658 Kg中ATSが3720Kg
含まれていた。この場合、ATSの生成率は83モル%
であった。
未反応イソブチレン約2重量%を含む反応生成物を実施
例1と同じ方法で触媒を分離し、ライン5でイソブチレ
ン分離器102へ導入し、温度を徐々に上げながら、酸
素7容量%を含む窒素ガスを最初2時間は20ゴ/Hr
で、さらに55ゴ/Hrで5時間それぞれ液中へ吹込ん
だ。温度を30℃にまで上昇させた時、液中のイソブチ
レン濃度は0.1重a%になった。
軽沸点化合物基103の塔頂圧80MiHgの圧力下に
おいて塔頂部から15段目に粗製物をライン8で連続的
に2201/1−1rの流量で供給し、還流比12にお
いて、軽沸点化合物は留出液として10Jl/Hrでラ
イン9から排出され、塔底部からライン10によって軽
沸点化合物の除かれた粗製物が2104/Hrの流量で
抜出され、次の工程へ送られた。
高沸点化合物分離塔104の塔頂圧70IllIHqの
圧力下において、塔頂部から18段目にライン10によ
って粗製物を前記流量で供給し、還流比4において製品
のATSがライン11から165j!/Hrで留出させ
、塔底部からライン12によってアクリル酸及び高沸点
化合物を含む液を41j!/Hrで抜出した。ライン1
2から一部14j!/Hrで抜出し、ライン13によっ
て薄膜蒸発器105へ導き圧力50履Hgで蒸発させ、
アクリル酸を回収し、ライン14から9J/Hrで留出
させ、ライン12に再びもどし、蒸発残分はライン15
から抜出したが、成分は主に高沸点化合物と重合防止剤
であった。
ライン12の液は再びライン2によって反応に供せられ
た。
蒸留塔103及び104を運転するにあたって塔内の重
合を防止するため、重合防止剤としてハイドロキノンモ
ノメチルエーテルを使用し、塔底部に分子状の酸素とし
て空気を吹き込んだ。
この一連の工程によって得られたATSは純度が99%
以上であり、使用したアクリル酸に対しての収率は97
%であった。
そして、触媒の強酸性イオン交換樹脂は30回反応に使
用したが、活性の低下は認められず、またプロセスの各
部分での重合等による問題は無く、工程をさらに続ける
のに充分可能であった。
第  1  表
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法をプロセス化した1例を表わすフ
ローシートである。 特許出願人 日本触媒化学工業株式会社手続補正書(自
発) 昭和60年10月8日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 1、事件の表示 昭和60年特許願第183879号 2、発明の名称 アクリル酸またはメタクリル酸のターシャリ−ブチルエ
ステルのILAi方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 大阪府大阪市東区高WItI!5丁目1番地(462)
  日本触媒化学工業株式会社代表取締役 石 川 三
 部 4、代理人 〒−100 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 日本触媒化学工業株式会社 東京支社内電話 03−5
02−1651 5、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の111 6、補正の内容 (1)明細書第6頁第3行において、 [・、・メタクリル酸に一5℃で・・・]とあるのを、 「・・・メタクリル酸と触媒の混合物に一5℃で・・・
」に訂正する。 (2)同第17頁第17行において、 「するだけで良い。」とあるのを、 「するだけでも良い。」に訂正する。 (3)同第21頁第11行において、 「ライン14から」を削除する。 (4〉同第26頁第5行において、 [アクリルM2O0N9Jとあるのを、「アクリルR2
000K9 Jに訂正する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アクリル酸またはメタクリル酸とイソブチレンと
    から強酸性イオン交換樹脂を触媒として使用してアクリ
    ル酸ターシャリーブチルまたはメタクリル酸ターシャリ
    ーブチルを製造する方法において、アクリル酸またはメ
    タクリル酸に対するイソブチレンのモル比が0.5〜2
    .0、アクリル酸またはメタクリル酸に対する強酸性イ
    オン交換樹脂存在量5〜20重量%、反応温度0〜20
    ℃、反応時間3〜15時間の条件下で反応させ、ついで
    反応生成物から未反応イソブチレンを分離した後、軽沸
    点化合物分離塔で不純物である軽沸点化合物を分離し、
    さらに精留塔に供給し塔頂より高純度のアクリル酸ター
    シャリーブチルまたはメタクリル酸ターシャリーブチル
    をえると同時に塔底からアクリル酸またはメタクリル酸
    を分離回収することを特徴とするアクリル酸ターシャリ
    ーブチルまたはメタクリル酸ターシャリーブチルの製造
    方法。
  2. (2)反応湿度を段階的に15〜20℃から0〜5℃ま
    で下げることを特徴とする特許請求の範囲(1)記載の
    方法。
  3. (3)アクリル酸またはメタクリル酸の分離・回収の際
    に薄膜蒸発器を用いることを特徴とする特許請求の範囲
    (1)または(2)記載の方法。
  4. (4)反応系で用いる重合防止剤として、ハイドロキノ
    ン、ハイドロキノンモノメチルエーテルおよび2,4−
    ジメチル−6−ターシャリーブチルフェノールよりなる
    群から選ばれる少くとも1種を用いることを特徴とする
    特許請求の範囲(1)、(2)または(3)記載の方法
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