JPS626143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の利用分野） 本案は、布地と布地とに挾み縫着してパイピン
グとし、又は布地の側面に本案を２つ折にして挾
み縫着してバイアスとし、又は本案をチユーブ状
に巻き円形にして端部をミシン掛けして化称紐と
し、又は布地と布地との間に斜膨出線模様のみ露
出させ、両側部を布地の下にかくし縫着して継ぎ
柄とし、又かドレス、ブラウス、スカートなどに
なつた服地上に縫着し服地として用いるものであ
つて、経緯共ポリエステルの細糸にて細幅長尺の
平織をするに際し、その平織の表面両側部に小間
隔の織地を残し中央部の間隔内に、同資材の太糸
を適当数経糸上に縦列して重ね、緯糸により、そ
の太糸の縦列が外観上斜膨出線模様となるよう各
太糸交互に一定間隔を置き重合せる経糸と共に織
成して、平織表面に太糸による斜膨出線模様を形
成したテープに関するものである。

（従来の技術） 従来より用いられているテープは、無色又は同
色の経糸と緯糸とにより平織したものか、経糸と
緯糸とに各別の着色を施して平織し、織目に着色
による模様を表わしたものか、或は中央部にすか
し模様を入れたものかである。

これらのテープは、何れも平織の儘のものであ
つて、用途としては、ドレス、ブラウス、スカー
トなど婦人服の袖口、衿、裾ふちなどに服地と色
違いのテープを２つ折にして縫着し、服の外観を
ひきたたせると共に縫着部を補強し、又は胸部、
足部などにあたる服の表面に縦、横、或は斜に縫
着して飾用としたものである。

然しテープを服飾に使用するには、テープその
ものにも意匠的美感を施し服との調和を保つこと
が必要であるのに、これらのテープは意匠的美感
がなく色違いとするに過ぎなかつた。

（考案の解決しようとする問題点） 本案は従来より用いられている平織テープは、
美感がなく限られた用途にしか用いておらないの
で、テープ自体に斜膨出線模様を施して意匠的美
感を与え、使用範囲を広くすると共に本案の使用
によつて新鮮な感じを生ぜしめ、婦人服などにお
いては優雅にして品位を高め、着心地をよくし、
その他の布製品においても縁どりなどに使用すれ
ば一層品位をあげることができるのである。

（技術的手段） ポリエステルの細糸の経糸１と緯糸２とにより
細幅長尺の平織をするに際し、その平織表面上の
左右両側部に均等して小間隔の織地３，４を残
し、中央部の間隔内に、同資材の太糸５の適当数
を経糸１上に縦列して重ね、緯糸２により、その
太糸５の各本を一定間隔を置き、かつ縦列せる太
糸５の左側と右側とは各本毎に下方に向つて一定
間隔置きに繰り下げ経糸１と共に織成して平織表
面に太糸５による斜膨出線模様６を形成してなる
ものであつて、第５図および第６図において、経
糸１と緯糸２との間隔をあけているのは、織成状
態および太糸５との構成状態を示すためである。

（作用） 本案は叙上のごとき構成によりなるものであつ
て、裏面は平織の状態であるが、表面中央部の間
隔内に太糸５による斜膨出線模様を形成している
ものであるから、太糸５の部分だけ厚くなつてお
り、これを２つ折にするとか、波形にするのが、
かたくてできにくいと思われるけれども、経糸
１、緯糸２、太糸５共柔軟なポリエステル糸で織
成しているから屈曲自在に使用できる。

又本案は経糸１と緯糸２とを同色とし、太糸５
を色違いにして織成すれば、斜膨出線模様６が極
めて美しく上面に浮きでて用途も多様となるもの
である。

更に本案はテープとして使用する外、チユーブ
状に巻き円形にして端部をミシン掛けすれば化粧
紐となるから、婦人服の外、婦人帽、手提袋など
にも使用できるものである。

（効果） 本案は婦人服の袖口、衿、裾ふちなどに縫着
し、又は服の表面に縫着して服と調和させて服の
感覚をよくする効果を有するものであつて、又斜
膨出線模様を利用して布地と布地とに挾み縫着し
てパイピングとして用いることができ、その他婦
人服以外に、袋物に縫着して新感覚を与え、化称
紐として婦人帽に使用すれば装飾用となり、更に
男女のスポーツウエアに縫着して斜膨出線模様を
付飾として表わせば夾快な感じを生ぜしめるもの
であつて、用途により新規な効果を生ずるもので
ある。

（実施例） 第１図は表面を示すものであつて、左右両側部
は経糸１と緯糸２とによる平織の儘であり、この
部分は小間隔にして縫着するのに便利なようにし
ている。その小間隔を除いた中央部に太糸５を重
ねて織成し、太糸５が平織上に膨出するように
し、又斜膨出線模様６を形成するための手段とし
て太糸５の各本を一定間隔を置き、かつ縦列せる
太糸５の左側と右側とは各本毎に下方に経糸１と
共に緯糸２により織成しているものである。第２
図は裏面を示し、平織地その儘を表わし扁平にし
て無模様である。第３図および第４図は扁平なる
平織地上に太糸５による斜膨出線模様６の膨出面
を表わし、第５図および第６図は経糸１、緯糸
２、太糸５共に拡大し、かつ織目を拡大して織成
状態を示したものである。

このように本案は利用範囲を広くし、かつ美的
感覚に富ましめるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の表面図、第２図は裏面図、第３
図は平面図、第４図は左側面図、第５図は平織地
における織目の間隔を広げて見た拡大斜面図、第
６図は第５図Ａ−Ａ線における切断面図である。 図中、１……経糸、２……緯糸、３，４……小
間隔の織地、５……太糸、６……斜膨出線模様。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポリエステルの細糸の経糸１と緯糸２とにより
   細幅長尺の平織をするに際し、その平織表面上の
   左右両側部に均等にして小間隔の織地３，４を残
   し、中央部の間隔内に、同資材の太糸５の適当数
   を経糸１上に縦列して重ね、緯糸２により、その
   太糸５の各本を一定間隔を置き、かつ縦列せる太
   糸５の左側と右側とは各本毎に下方に向つて一定
   間隔置きに繰り下げ経糸１と共に織成して平織表
   面に太糸５による斜膨出線模様６を形成したテー
   プ。