JPS6260942B2 - - Google Patents

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JPS6260942B2
JPS6260942B2 JP55132988A JP13298880A JPS6260942B2 JP S6260942 B2 JPS6260942 B2 JP S6260942B2 JP 55132988 A JP55132988 A JP 55132988A JP 13298880 A JP13298880 A JP 13298880A JP S6260942 B2 JPS6260942 B2 JP S6260942B2
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JP
Japan
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exchange resin
cation exchange
strongly acidic
acidic cation
solution
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JP55132988A
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Hiroshi Shimizu
Shigeo Sakai
Fumihiko Matsuda
Reiko Matsumoto
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
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Publication date
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Priority to US06/279,217 priority patent/US4391649A/en
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Publication of JPS6260942B2 publication Critical patent/JPS6260942B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J49/00Regeneration or reactivation of ion-exchangers; Apparatus therefor
    • B01J49/50Regeneration or reactivation of ion-exchangers; Apparatus therefor characterised by the regeneration reagents
    • B01J49/53Regeneration or reactivation of ion-exchangers; Apparatus therefor characterised by the regeneration reagents for cationic exchangers

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は糖液の塩排除処理あるいは分配クロマ
ト分離処理に用いることにより、分離性能が低下
した強酸性カチオン交換樹脂の回生処理に関する
ものである。 イオン交換樹脂の使用方法に、そのイオン交換
作用を用いることなく塩排除作用あるいは分配ク
ロマトグラフイー作用を用いて溶液を精製する方
法がある。 塩排除は非電解質溶液中の電解質を除去する際
に用いる手法で、イオン交換樹脂を充填したカラ
ムに一定量の当該非電解質溶液を通液し、次いで
ひきつづき一定量の押出水を通水するもので、こ
のようにすると溶液中の非電解質はイオン交換樹
脂相中に拡散するが、電解質はイオン交換樹脂相
から排除される性質があるため、電解質に富んだ
溶液が先にカラムから流出し、次いで非電解質に
富んだ溶液が後から流出してくる。したがつて後
者の流出液を採取することにより非電解質溶液を
精製することができ、工業的には、たとえば廃糖
蜜中の塩類を除去する際などにこの手法を用い
る。この場合、イオン交換樹脂としてはアルカリ
金属形たとえばナトリウム形の強酸性カチオン交
換樹脂を用いる。また分配クロマトグラフイー
は、たとえば異種類の非電解質の混合溶液から特
定の非電解質を分離する際に用いる手法で、イオ
ン交換樹脂を充填したカラムに一定量の当該混合
溶液を通液し、次いでひきつづき一定量の押出水
を通水するもので、このようにすると溶液中の各
非電解質のイオン交換樹脂相に対する分配の差に
より各非電解質が分離され、たとえば第2図に示
したようにクロマト的濃度分布を呈して各分離液
が流出してくる。したがつて希望とする部分の分
離液を採取することにより、特定の非電解質のみ
に富んだ溶液を分離精製することができ、工業的
には、たとえばブドウ糖と果糖の混合糖液から果
糖を分離したり、マルトースをその他の糖類の混
合糖液からマルトースを分離したりする際などに
この手法を用いる。この場合、イオン交換樹脂と
しては、果糖の分離にはアルカリ土類金属形たと
えばカルシウム形の強酸性カチオン交換樹脂が、
またマルトースの分離にはアルカリ金属形たとえ
ばナトリウム形の強酸性カチオン交換樹脂を用い
る。 このようにイオン交換樹脂の塩排除や分配クロ
マトグラフイー(以下クロマト分離という)によ
る非電解質溶液の精製にあたつては、ナトリウム
形やカルシウム形などの強酸性カチオン交換樹脂
の充填層に精製せんとする溶液と水を通し、流出
液を分割採取し、これを繰り返すだけで所期の目
的を達するので、イオン交換作用を利用する一般
的なイオン交換樹脂の使用方法と異なり、再生剤
を使用する、いわゆる日常的な再生操作が一切不
要であるという利点を有している。しかしなが
ら、前述したように強酸性カチオン交換樹脂を用
いて糖液を塩排除やクロマト分離により精製する
場合、長期の使用によつて強酸性カチオン交換樹
脂が汚染され、その分離性能が低下する欠点があ
る。この分離性能が低下する原因は糖液中に含ま
れる種々の高分子有機物によつて強酸性カチオン
交換樹脂が汚染されるためと考えられるが、特に
澱粉を糖化して得られる糖液を処理する場合は、
当該糖液中に多糖類や蛋白質などの不純物が含ま
れているのでこの傾向が著しい。 近年になつて需要の多い工業的な甘味料である
果糖液は、そのほとんどが澱粉を原料とするもの
である。すなわち澱粉を糖化して、まずブドウ糖
液を得、次いで当該ブドウ糖を異性化してブドウ
糖と果糖の混合液を得、そして前述したごとくカ
ルシウム形の強酸性カチオン交換樹脂を用いて果
糖成分の多い液をクロマト分離するのである。ま
た、たとえば医薬用として需要のあるマルトース
も澱粉を原料として製造され、最終的にはナトリ
ウム形の強酸性カチオン交換樹脂を用いて他の糖
類とクロマト分離して精製するのである。ところ
が、このような澱粉を糖化して得られる糖液中に
は、原料澱粉の不純物に起因する蛋白質や、澱粉
の糖化不充分が原因する高分子状の多糖類あるい
は糖の分解生成物などの高分子有機物が含まれて
おり、これらの物質が強酸性カチオン交換樹脂粒
子内外に沈着して、その分離性能を低下させる。
また低分子状の単糖類あるいは多糖類が強酸性カ
チオン交換樹脂と接触することにより結合し、高
分子状の多糖類が生成され、この多糖類の沈着に
よつても強酸性カチオン交換樹脂が汚染を受ける
という現象も認められる。なお砂糖きびや甜菜か
ら得られる糖液についても汚染の程度は澱粉糖よ
りやや小さいが、やはり汚染を受けて分離性能が
低下することには変りがない。 このように分離性能が低下した強酸性カチオン
交換樹脂は何らかの回生処理を行ない、強酸性カ
チオン交換樹脂粒子の内外に沈着した高分子有機
物を脱着する必要があるが、この回生処理に、従
来から用いられている一般的な回生処理剤、たと
えば鉱酸溶液、カ性ソーダ溶液、食塩溶液、アル
カリ性食塩溶液、酸性食塩溶液、次亜塩素酸ソー
ダなどの酸化剤溶液で当該イオン交換樹脂を洗浄
しても、その効果は低く、満足する結果が得られ
ない。さらに従来の薬剤を用いる場合は以下のよ
うな欠点がある。すなわち強酸性カチオン交換樹
脂を用いて糖液の塩排除やクロマト分離を行なう
場合、前述したごとく、その目的に応じて強酸性
カチオン交換樹脂を特定のイオン形として用いる
が、前述の従来の薬品の溶液で回生処理を行なう
と、この特定のイオンが脱着されるため、回生処
理後に特定のイオン形とするための操作が余分に
必要となる。さらに強酸性カチオン交換樹脂が果
糖の分離に用いるようなカルシウム形の強酸性カ
チオン交換樹脂や、あるいは他の目的に用いる場
合でもカルシウムやマグネシウムなどの硬度成分
を吸着している場合は、回生剤としてカ性ソーダ
溶液やアルカリ性食塩を用いると、イオン交換樹
脂や水酸化物で汚染されるので、回生処理の前段
で食塩溶液などで、これらの硬度成分を脱着する
操作も必要とし、回生処理自体がますます煩雑と
なり、かつ種々の薬剤を必要とし、その廃液も多
くなる。 本発明は、糖液の塩排除処理あるいはクロマト
分離処理に用いることにより、分離性能が低下し
た強酸性カチオン交換樹脂を回生処理するにあた
り、従来の回生処理の欠点を除いた新規にして有
用な回生方法を提供するもので、当該カチオン交
換樹脂に酵素溶液を接触させて当該カチオン交換
樹脂粒子の内外に沈着している高分子有機物を分
解して除去することを主な特徴とするものであ
る。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明に使用する酵素はアミラーゼ、プロテア
ーゼ、セルラーゼ、リパーゼなど種々の酵素より
選択するが、アミラーゼまたはプロテアーゼが効
果的で、アミラーゼたとえばターマミル、アクア
ザイム(いづれもノボ・インダストリー(株)製商品
名)、スミチーム(新日本化学工業(株)製商品名)
またはプロテアーゼたとえばアルカラーゼ、エス
ペラーゼ、サベナーゼ(いづれもノボ・インダス
トリー(株)製商品名)を単独にあるいは混合して用
いる。なお澱粉を糖化して得られた糖液を処理す
ることによつて分離性能が低下した強酸性カチオ
ン交換樹脂を処理する場合は特にアミラーゼが優
れている。本発明はこれらの酵素溶液を分離性能
が低下した強酸性カチオン交換樹脂に接触させる
ものであるが、当該溶液の濃度としては、たとえ
ば活性度60KNU/gの前記ターマミルおよび活
性度0.6AU/gの前記アルカラーゼを使用する場
合はそれぞれ当該酵素の0.1%〜1%(重量%)
水溶液が適当で、使用する液量はその汚染の程度
に応じて強酸性カチオン交換樹脂充填容量の0.5
〜5倍量を用いる。なお酵素の活性度の表示方法
あるいはその単位は酵素の製造メーカーおよび酵
素の種類によつてまちまちであるが、ターマミル
あるいはアルカラーゼ以外のアミラーゼあるいは
プロテアーゼを用いる場合は上述のターマミルあ
るいはアルカラーゼの活性度およびその希釈率に
準じて、同じような活性度を有する酵素溶液を調
整して使用するとよい。 酵素溶液の接触時間はすくなくとも2時間以上
必要であり、10時間以上接触させた方がより好ま
しい。 酵素溶液を分離性能が低下した強酸性カチオン
交換樹脂に接触させる場合、当該強酸性カチオン
交換樹脂を充填したカラムに当該酵素溶液を接触
時間が2時間以上になるように低流速で通過させ
てもよいが、以下のような接触のさせ方が望まし
い。すなわち0.1%〜1%の濃度に調整した酵素
溶液を当該強酸性カチオン交換樹脂を充填したカ
ラムの上部あるいは下部から流入し、当該イオン
交換樹脂層中の水を酵素溶液と置換した後、その
ままの状態で、たとえば10時間以上放置するか、
または当該イオン交換樹脂層中の水を酵素溶液と
置換した後、流出する酵素溶液を再度当該イオン
交換樹脂層に流入するようにして酵素溶液を10時
間以上循環する。このように酵素溶液を単に通液
するよりも、当該イオン交換樹脂を酵素溶液に長
時間浸漬したり、あるいは長時間循環通液した方
が酵素の活性度をより効果的に引き出すことがで
きる。また酵素溶液を当該カチオン交換樹脂と接
触させる際に、30℃以上100℃以下で、好ましく
は50℃〜70℃で接触させた方が望ましい。すなわ
ち常温より加温した方が高分子有機物に対する酵
素の分解作用が活発となり、より効果的に回生処
理することができる。なお温度が80℃以上になる
と酵素自体が失活しはじめ、100℃以上であると
その失活速度がかなり速くなるので、接触温度を
100℃以上にすることは好ましくない。 本発明は以上説明したように強酸性カチオン交
換樹脂粒子の内外に沈着している高分子状の有機
物、特に蛋白質や多糖類を酵素の働きで分解して
低分子状の物質に変化させて溶解性を高め、もつ
てイオン交換樹脂粒子内外から拡散離脱せしめる
ので、従来の薬品の溶液を用いる回生方法と比較
して以下のような利点を有している。 まず従来の回生剤である酸やアルカリや塩の溶
液は、イオン交換樹脂の粒子の内外に沈着してい
る有機物を主にその溶解作用で洗浄するものであ
り、本発明のように高分子状の有機物を分解して
イオン交換樹脂粒子内を自由に拡散する低分子状
の物質に変化させてイオン交換樹脂粒子から汚染
物質を除去するという積極的な効果がない。した
がつて従来の回生方法と比較して、本発明の回生
方法は、その除染効果が数段優れている。なお従
来の回生方法においても、たとえば次亜塩素酸ソ
ーダなどの酸化剤の溶液を用いて、イオン交換樹
脂粒子の内外に沈着している高分子状の有機物
を、その酸化力で分解することも行なわれている
が、この方法はイオン交換樹脂そのものも酸化し
てイオン交換樹脂に損傷を与えるので、たびたび
実施することができない。しかし、本発明の回生
方法はイオン交換樹脂そのものには全く無害で、
イオン交換樹脂を汚染している有機物のみに働ら
くので、任意の時期に安心して用いることがで
き、しかも酸化剤よりも有機物の分解作用が大き
い。さらに本発明の回生方法は強酸性カチオン交
換樹脂が、いかなるイオン形であつても、沈澱物
を生成させることがないので、塩排除やクロマト
分離に用いた種々のイオン形の強酸性カチオン交
換樹脂を特に前処理しないでも、そのままの状態
で処理することができ、かつ回生処理中に強酸性
カチオン交換樹脂に吸着させた特定のイオンを脱
着することがないので、回生処理後も、そのまま
の状態で再び塩排除やクロマト分離に供すること
ができる。したがつて回生処理の操作そのものを
単純化することができ、かつ回生処理により生ず
る廃液の量が少ない。 次に本発明の実施態様を図面に従つて説明す
る。 第1図は澱粉を糖化して得られるブドウ糖液を
さらに異性化し、ブドウ糖と果糖の混合液を得、
当該混合液をクロマト分離して果糖液を得る装置
のフローを示した説明図である。 以下に当該装置のフローを説明すると、カルシ
ウム形の強酸性カチオン交換樹脂1を充填した分
離塔2の上部に、デイストリビユータ3を介して
流入管4から一定量のブドウ糖と果糖の混合原液
を流入し、次いで一定量の押出し水を流入して、
前述したごとく混合原液中のブドウ糖と果糖とを
クロマト分離し、分離塔2の下部からブドウ糖薄
物液、ブドウ糖液、ブドウ糖リツチ混合液、果糖
リツチ混合液、果糖液、果糖薄物液の順に流出さ
せる。これらの流出液をそれぞれこの順に流出管
5a,5b,5c,5d,5e,5fに分取し、
流出管5bから流出するブドウ糖液、流出管5e
から流出する果糖液をそれぞれ系外に取り出す。
そして流出管5aから流出したブドウ糖薄物液、
流出管5cから流出したブドウ糖リツチ混合液を
この順にふたたび分離塔2へ流入管4を用いて流
入し、次いで一定量の混合原液を流入管4を用い
て分離塔2に流入した後、流出管5dから流出し
た果糖リツチ混合液、流出管5fから流出した果
糖薄物液を、この順に再び分離塔2へ流入管4を
用いて流入し、次いで一定量の押出水を流入す
る。このようにすると、再び分離塔2の下部から
ブドウ糖薄物液、ブドウ糖液、ブドウ糖リツチ混
合液、果糖リツチ混合液、果糖液、果糖薄物液の
順に流出するが、この流出液を同じように流出管
5aないし5fに分採し、以下は前述と同じよう
な操作を繰り返して、流出管5bからブドウ糖液
を流出管5eから果糖液を取り出す。なお系外に
取り出した果糖液は、さらに精製工程および濃縮
工程を経て製品とし、またブドウ糖液はブドウ糖
の異性化工程にもどす。 このようなフローによりブドウ糖と果糖の混合
原液をクロマト分離するが、この工程を長期間繰
り返していると、強酸性カチオン交換樹脂1が高
分子有機物によつて汚染され、その分離性能が低
下する。 このような状態に至つた場合、本発明の回生処
理を実施するが、通常次のような工程により行な
う。まず流入管4から脱塩水を流入して分離塔2
内の糖液をブロー管11から押出すとともに強酸
性カチオン交換樹脂1を洗浄する。次いで逆洗水
流入管6から逆洗水を流入して強酸性カチオン交
換樹脂1の充填層に蓄積した懸濁物を除き、逆洗
廃水を分離塔2の上方部に付設した逆洗排水管7
から排出する。なお充填層にそれ程懸濁物が蓄積
していない場合は当該逆洗を省略してもさしつか
えない。 次いで酵素溶解槽8であらかじめ調整した50〜
70℃の所定濃度の酵素溶液を、ポンプ9を駆動し
て酵素溶液流入管10を用いて、分離塔2内に流
入し分離塔2の下部から流出する初期の置換水を
ブロー管11よりブローする。供給した酵素濃度
とほぼ同じ濃度の酵素溶液がブロー管11から流
出しだしたら酵素溶液のブローを停止し、以後は
分離塔2内に酵素溶液を滞留させたまま2時間以
上、好ましくは10時間以上放置するか、または分
離塔2から流出する酵素溶液を循環管12を用い
て酵素溶解槽8にもどし、酵素溶液を2時間以
上、好ましくは10時間以上循環させる。 なお分離塔1、循環管12、酵素溶解槽8、酵
素溶液流入管10などを適当な保温部材で覆つて
あれば、酵素溶液と強産性カチオン交換樹脂1と
を50〜70℃で長時間接触させることができる。 以上のようにして酵素溶液と強酸性カチオン交
換樹旨1とを接触させると、強酸性カチオン交換
樹脂1の粒子の内外に沈着している高分子有機物
は酵素の働きによつて分解し、粒子の内外から脱
着する。このような分解反応を充分に行なわせた
後、流入管4から脱塩水を流入して、低分子の分
解生成物を含む滞留液をブロー管11より置換
し、次いで脱塩水で強酸性カチオン交換樹脂1を
洗浄して回生処理を終了する。従来の回生処理の
うちでも、有機物の脱着に最も効果的とされてい
る酸化剤の溶液とアルカリ性食塩溶液の複合処理
を当該装置に適用する場合、強酸性カチオン交換
樹脂がカルシウム形なので、まず食塩溶液、塩酸
などを通薬してカルシウムを脱着し、次いでこれ
を酸化剤溶液、つづいてアルカリ性食塩溶液で処
理した後、脱塩水で充分に洗浄し、さらに塩化カ
ルシウム溶液を通薬して強酸性カチオン交換樹脂
をカルシウム形となし、次いで脱塩水で洗浄する
などの煩雑な操作を必要とし、かつこのような煩
雑な操作を労しても、その回生効果は満足する結
果が得られない。本発明は回生処理の前に余分な
操作を必要とせず、単に酵素溶液を接触させると
いう簡単な操作で所期の目的を達することがで
き、かつ強酸性カチオン交換樹脂のイオン形は回
生処理を行なつても、カルシウム形のままであ
り、回生処理の後にも余分な操作を必要としな
い。 本発明の回生処理方法は従来の回生処理と比較
して、前述したごとく種々の利点を持つており、
産業の発展に益するところが極めて大きい。 本発明の効果をより明確にするため以下に実施
例を説明する。 実施例 1 新品の強酸性カチオン交換樹脂XT−1022(東
京有機化学工業(株)製)をカルシウム形にし、その
1620mlを内径23mm高さ4mのカラムに充填し、カ
ラム内の水を60℃の温水に置換後、澱粉を糖化し
て得た60℃の全糖濃度(Bx)45%、全糖に対す
る果糖の含有率42%、ブドウ糖含有率52%の異性
化液糖518mlをカラムに流し、さらに60℃の温水
を流し続けてクロマト分離を行ない、流出液中に
糖が出始めてから出終わるまで流出液を81mlずつ
採取した。採取したフラクシヨンに流出順に
No.1からNo.16の番号をつけ、各フラクシヨンの
全糖濃度とブドウ糖濃度と果糖濃度を測定したと
ころ、第2図に示したような濃度分布になつた。 ここで、当該新品の強酸性カチオン交換樹脂の
ブドウ糖と果糖の分離性能を以下の計算式により
算出し、第3図に示した。すなわち第2図におい
てフラクシヨンNo.16の果糖含有率と果糖回収
率、フラクシヨンNo.16とフラクシヨンNo.15を
合わせた液の果糖含有率と果糖回収率というよう
に、No.16から任意のNo.iまでを合わせた液の果
糖含有率と果糖回収率を次の(1)式と(2)式で計算
し、縦軸に果糖含有率、横軸に果糖回収率をプロ
ツトしたところ、第3図の曲線Nのようになつ
た。(以下、上記の通液試験を分離試験という) 最初のフラクシヨンNo.を1、途中の任意のも
のをi、最後をn(第2図においてはフラクシヨ
ンNo.16に相当)とすると、
【表】 次に澱粉を糖化して得たブドウ糖と果糖の混合
液のクロマト分離に約12ケ月間使用し、分離性能
が低下したカルシウム形の強酸性カチオン交換樹
脂XT−1022の10を実装置から採取し、以下の
回生処理を行なつた。 まず当該分離性能が低下した使用済強酸性カチ
オン交換樹脂1620mlについて無処理で新品樹脂と
同様の分離試験を行ない、果糖含有率と果糖回収
率をプロツトすると、第3図の曲線1となつた。
新品に比べ、曲線がかなり下になり、分離性能が
相当低下していることがわかつた。 次に当該使用済樹脂1620mlに、従来の回生方法
として常温の下において1Nの塩酸2/−R
(Rは樹脂を示す。以下同様を通薬し、水で洗浄
したあと、1Nの塩化カルシウム水溶液2.5/
−Rを通薬し、樹脂をカルシウム形としたものに
ついて分離試験をしたところ、第3図の曲線2と
なつた。すなわち塩酸処理により、分離性能がや
や回復したことを認めることができた。 次に当該使用済樹脂1620mlに10%の食塩水溶液
5/−Rを通薬してNa形にし、次いで従来
の回生方法として常温の下において1%の次亜塩
素酸ナトリウム15/−RをSV4で通薬し水で
押出した後、次いで10%の食塩と1%の水酸化ナ
トリウムを含むアルカリ性食塩溶液2/−R
を通薬し、水で洗浄した。この樹脂を1Nの塩化
カルシウム水溶液2.5/−Rでカルシウム形
としたものについて、分離試験をしたところ、第
3図の曲線3となつた。すなわち、次亜塩素酸ナ
トリウム溶液とアルカリ性食塩溶液との処理によ
り、分離性能がかなり回復し、塩酸処理より良か
つたが、まだ不充分であることを認めた。 次に当該使用済樹脂1620mlに、本発明の回生方
法としてアミラーゼ(ノボ・インダストリー(株)製
酵素……商品名;ターマミル、活性度60KNU/
g)0.25Wt%およびプロテアーゼ(ノボ・イン
ダストリー(株)製酵素……商品名;アルカラーゼ、
活性度0.6AU/g)0.25Wt%を含むPH9.0温度60
℃の酵素混合水溶液2.0/−Rを通薬後、当
該酵素混合水溶液に使用済樹脂を浸漬したまま60
℃で16時間放置し、次いで水洗した。この樹脂に
ついて分離試験をしたところ、第3図の曲線4と
なつた。すなわち、アミラーゼとプロテアーゼ混
合液処理により、新品樹脂より分離性能が多少劣
るが分離性能の回復を認めることができ、その回
復の程度は従来の回生方法と比較して優れてい
た。 次に当該使用済樹脂1620mlに、本発明の回生方
法としてPH6.5温度60℃の前述のアミラーゼ
0.25Wt%の水溶液2.0/−Rを通薬し、当該
酵素溶液に使用済樹脂を浸漬したまま60℃で16時
間放置し、次いで水で洗浄した。この樹脂につい
て分離試験をしたところ、第3図の曲線5となつ
た。すなわちアミラーゼ処理により新品と同程度
までに分離性能が回復したことを確認できた。 次に当該使用済樹脂1620mlに、本発明の回生方
法としてPH9.0温度60℃の前述のプロテアーゼ
0.25Wt%の水溶液2.0/−Rを通薬し、当該
酵素溶液に使用済樹脂を浸漬したまま60℃で16時
間放置し、次いで水で洗浄した。この樹脂につい
て分離試験をしたところ、第3図の曲線6となつ
た。すなわちプロテアーゼ処理により新品樹脂よ
り分離性能が多少劣るが分離性能の回復が認めら
れ、その回復の程度は従来の回生方法と比較して
優れていた。 実施例 2 新品の強酸性カチオン交換樹脂XT−1007(東
京有機化学工業(株)製)をナトリウム形とし、その
1620mlを内径23mm高さ4mのカラムに充填し、カ
ラム内の水を60℃の温水に置換後、澱粉を糖化し
て得た60℃の全糖濃度(Bx)40%、マルトース
含有率88.3%、マルトトリオーズ含有率7.2%の
マルトース、マルトトリオーズ混合液520mlをカ
ラムに流し、さらに60℃の温水を流し続けてクロ
マト分離を行ない、流出液中に糖が出始めてから
出終るまで流出液を81mlずつ採取した。採取した
各フラクシヨンについてマルトース濃度、マルト
トリオース濃度、その他の糖濃度を分析し、実施
例1と同様の手順で樹脂の分離性能を測定した結
果、第4図の曲線Nを得た。 次に、澱粉を糖化して得たマルトースとマルト
トリオーズなどの混合原液のクロマト分離に約12
ケ月間使用し、分離性能が低下したナトリウム形
の強酸性カチオン交換樹脂XT−1007の10を実
装置から採取し、以下の回生処理を行つた。 まず、この当該分離性能が低下した使用済樹脂
1620mlについて無処理で新品樹脂と同様の分離試
験を行い、当マルトース含有率とマルトース回収
率をプロツトすると第4図の曲線1となつた。新
品に比べ曲線がかなり下になり、分離性能が相当
低下していることがわかつた。 次に、当該使用済樹脂1620mlに、本発明の回生
方法として実施例1で用いたと同じアミラーゼ
0.25Wt%水溶液2/−樹脂を温度60℃、PH
6.5で通薬し、当該酵素溶液に使用済樹脂を浸漬
したまま60℃で16時間放置し、次いで水で洗浄し
た。この樹脂について分離試験を行つたところ、
第4図の曲線2となつた。すなわち、アミラーゼ
処理により、新品と同程度まで分離性能が回復し
たことを認めることができた。 次に当該使用済樹脂1620mlに本発明の回生方法
として実施例1で用いたと同じプロテアーゼ
0.25Wt%水溶液2/−樹脂を温度60℃、PH
9.0で通薬し、当該酵素溶液を浸漬したまゝ60℃
で16時間放置し、次いで水で洗浄した。この樹脂
について分離試験を行つたところ、第4図の曲線
3となつた。すなわち、プロテアーゼ処理によ
り、新品樹脂より分離性能が多少劣るが、分離性
能の回復が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図はブドウ糖と果糖の混合糖液をクロマト
分離により分離する装置のフローを示した説明図
であり、第2図は実施例1における新品の強酸性
カチオン交換樹脂を用いてブドウ糖と果糖の混合
液をクロマト分離した際における、流出液の各糖
の濃度分布を示したグラフであり、縦軸に糖濃
度、横軸にフラクシヨンを示す。第3図は実施例
1における各回生処理をした樹脂の分離性能を示
したグラフで、縦軸に果糖含有率、横軸に果糖回
収率を示す。第4図は実施例2における各回生処
理をした樹脂の分離生能を示したグラフで、縦軸
にマルトース含有率、横軸にマルトース回収率を
示す。 1……強酸性カチオン交換樹脂、2……分離
塔、3……デイストリビユータ、4……流入管、
5……流出管、6……逆洗水流入管、7……逆洗
排水管、8……酵素溶解槽、9……ポンプ、10
……酵素溶液流入管、11……ブロー管、12…
…循環管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 糖液の塩排除処理あるいは分配クロマト分離
    処理に用いることにより、分離性能が低下した強
    酸性カチオン交換樹脂を回生処理するにあたり、
    当該強酸性カチオン交換樹脂に酵素溶液を接触さ
    せることを特徴とする強酸性カチオン交換樹脂の
    回生方法。 2 処理糖液が澱粉を糖化することにより得られ
    る糖液である特許請求の範囲第1項記載の強酸性
    カチオン交換樹脂の回生方法。 3 酵素溶液を30℃以上100℃以下で、すくなく
    とも2時間以上接触させる特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の強酸性カチオン交換樹脂の回
    生方法。 4 酵素溶液の酵素がアミラーゼである特許請求
    の範囲第1項または第2項または第3項記載の強
    酸性カチオン交換樹脂の回生方法。 5 酵素溶液の酵素がプロテアーゼである特許請
    求の範囲第1項または第2項または第3項記載の
    強酸性カチオン交換樹脂の回生方法。 6 酵素溶液の酵素がアミラーゼとプロテアーゼ
    の混合物である特許請求の範囲第1項または第2
    項または第3項記載の強酸性カチオン交換樹脂の
    回生方法。 7 強酸性カチオン交換樹脂が、澱粉を糖化する
    ことにより得られる2種以上の糖の混合糖液の分
    配クロマト分離に用いた強酸性カチオン交換樹脂
    である特許請求の範囲第1項または第2項または
    第3項または第4項または第5項または第6項記
    載の強酸性カチオン交換樹脂の回生方法。 8 強酸性カチオン交換樹脂が、澱粉を糖化する
    ことにより得られるブドウ糖と果糖の混合糖液の
    分配クロマト分離に用いたアルカリ土類金属形の
    強酸性カチオン交換樹脂である特許請求の範囲第
    7項記載の強酸性カチオン交換樹脂の回生方法。
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