JPS6255844B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は櫛に関するものである。

従来、一般の櫛のほか、毛髪を解きほぐす櫛
（たとえば実開昭50−40495号）や、ヒータを内蔵
した櫛（たとえば実公昭41−20984号）等があつ
たが、頭髪を分けたり、形を付けたり、頭髪をカ
ール付けしたりする場合、操作が容易でなく所望
の整髪が十分にできないという欠点があつた。

したがつて、この発明の目的は、とき分け、カ
ール付け、立上げセツト等が容易にでき使い勝手
のよい櫛を提供することである。

この発明の一実施例を第１図ないし第８図に示
す。すなわち、この櫛は、グリツプ１と一対の櫛
台２，３からなり、まずグリツプ１は一対の半円
筒状のハウジング４，５からなり、第４図のよう
にハウジング４に設けた一対のボス６にタツピン
グビス７を螺合して一体にする。グリツプ１の後
端部にはコネクタキヤツプ８が取付けられ、これ
に回転コネクタ９が回転自在に装着され、回転コ
ネクタ９に電源コード１０がブツシユ１１を介し
て引出されている。グリツプ１の中央位置でハウ
ジング４，５の接合部に切欠１２を形成し、これ
に電源スイツチ１３を取付けて、その操作釦１４
を外面に露出している。またグリツプ１の先端部
に開閉ばね１５を装着し、このばね開閉１５は所
定幅をもつた略縦長リング体で、下端部をグリツ
プ１にねじ１６により固定し、操作手段を構成す
る操作棒１７を開閉ばね１５の上端部の外面に突
設し、操作棒１７の上端に押釦１８設け、操作棒
１７の中間にフランジ１９を設けている。またグ
リツプ１の接合部に切欠２０を形成して、操作棒
１７の押釦１８とフランジ１９間の部分を貫通さ
せ、フランジ１９の下部の位置にストツパ２１を
設けている。

グリツプ１の先端面のハウジング接合部に一対
の切欠２２，２２′を対向形成し、櫛台２，３の
基端部２３を切欠２２，２２′に通し、開閉ばね
１５の内側にはめて、開閉ばね１５の両側板にそ
れぞれをビス２４で片持ち状態に取付ける。前記
開閉ばね１５は上下端部が垂直方向の離間方向に
ばね性を有し、第５図ａのように櫛台２，３の基
端部２３が接触した状態で維持され、一方前記押
釦１８を第５図ａの矢印の方向に押したとき、同
図ｂのようにばね１５の両側部が膨らむようにた
わみ、その押込み量はハウジング１９がストツパ
２１に係止することにより規制される。これによ
つて各櫛台２，３は互いに平行状態で第３図のよ
うに閉じた状態と第１図のように開いた状態に開
閉動作が行われる。

各櫛台２，３は金属等の耐熱性および熱伝導性
に優れた材料で半円筒形に形成され、それに基端
部２３を取付けてあり、その平板部２５が互いに
接触し合うと１個の円筒形をなし、かつ平板部２
５の側縁部で櫛台２，３の開閉方向と直角な姿勢
に櫛歯２６，２７が植設され、かつその長手方向
に各１列に列設されている。また各櫛台２，３の
表面には多数の小孔２８を有し、内部に支持脚２
９で支持された支持筒３０が支持され、支持筒３
０内に正温度係数サーミスタを用いたPTCヒー
タを実施例とする発熱体３１が絶縁カバー３２を
介して収納されている。そのリード線３４は櫛台
２，３の基端部２３よりグリツプ１内に引出さ
れ、スイツチ１３を介してコネクタキヤツプ８に
接続されている。したがつて電源コード１０がコ
ンセント（図示省略）に接続され、発熱体３１に
通電されると発熱体３１が発熱し、その熱は支持
筒３０、支持脚２９を伝つて各櫛台２，３の表面
を加熱するとともに、小孔２８より熱気が噴出す
る。

第６図はこの櫛を用いて頭髪Ａを分ける使用例
である。すなわち、１列に並んだ櫛歯２６，２７
を同図ａのように櫛台２，３が閉じた状態でとき
分けすべき位置に当て、ついで押釦１８を押す。
すると同図ｂのように櫛歯２６，２７が開くた
め、これによつて頭髪Ａが左右に分けられ、分け
目Ｂが形成される。そのため簡単な操作で頭髪を
分けることができる。

第７図はとき分け部分Ｂの毛髪の立上りをセツ
トし頭髪を浮かした状態にするものである。すな
わち櫛台２，３を開いた状態でとき分け位置の毛
髪Ｃに差し込み、押釦１８を離して櫛台２，３を
閉じることにより毛髪をはさむ。その状態で毛髪
を立上げて発熱体３１により加熱し、効果的に形
決めする。なお、このときヘアードライヤの熱風
でセツトしてもよい。

第８図はカール付けの場合である。すなわち、
櫛台２，３でカール付部位の毛髪Ｄをはさんで櫛
台２，３に巻き、発熱体３１により加熱する。こ
の場合も、ヘアードライヤを用いることができ
る。

なお、一般のくし操作ができること、また発熱
体３１により頭髪乾燥も効果的にできることは言
うまでもない。さらに変形例としてグリツプ１内
に送風器やスチーム発生器を内蔵して小孔２８か
ら温風やスチームを出すようにしてもよい。

以上のように、この発明の櫛は、内部にそれぞ
れ発熱体を有しかつ長手方向が平行になるように
対向配置されて前記長手方向に列設されるととも
に同じ方向に突出した櫛歯を有する一対の櫛台
と、これらの櫛台の基端部を保持するとともに相
対向方向に接触させる開閉ばねを有しかつ前記開
閉ばねに抗して前記一対の櫛台を平行な状態で離
間させる操作手段を有するグリツプとを備えたた
め、つぎの作用効果がある。

すなわち、一般のくし動作のほかに、操作手段
で一対の櫛台を開くことにより櫛歯でとき分けが
でき、また櫛台間に毛髪を挟み発熱体で毛髪を加
熱することによりカール付けや立上げセツトが容
易にできるので、使い勝手がよいという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の櫛台を開いた状
態の斜視図、第２図はその櫛台の拡大断面図、第
３図は櫛台を閉じた状態の一部斜視図、第４図は
分解斜視図、第５図は開閉ばねの動作状態を示す
断面図、第６図は頭髪分けの状態を示す正面図、
第７図は頭髪セツト状態を示す斜視図、第８図は
カール付け状態を示す斜視図である。 １…グリツプ、２，３…櫛台、１５…開閉ば
ね、１７…操作手段を構成する操作棒、１８…操
作手段を構成する押釦、２６，２７…櫛歯、３１
…発熱体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内部にそれぞれ発熱体を有しかつ長手方向が
   平行になるように対向配置されて前記長手方向に
   列設されるとともに同じ方向に突出した櫛歯を有
   する一対の櫛台と、これらの櫛台の基端部を保持
   するとともに相対向方向に接触させる開閉ばねを
   有しかつ前記開閉ばねに抗して前記一対の櫛台を
   平行な状態で離間させる操作手段を有するグリツ
   プとを備えた櫛。 ２ 前記櫛台は、一対が接触した状態で円筒形と
   なる半円筒形である特許請求の範囲第１項記載の
   櫛。