JPS6254859B2 - - Google Patents
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- JPS6254859B2 JPS6254859B2 JP58045669A JP4566983A JPS6254859B2 JP S6254859 B2 JPS6254859 B2 JP S6254859B2 JP 58045669 A JP58045669 A JP 58045669A JP 4566983 A JP4566983 A JP 4566983A JP S6254859 B2 JPS6254859 B2 JP S6254859B2
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Landscapes
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- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Description
本発明は冷間工具鋼の耐摩耗性と強度に、熱間
工具鋼並の靭性を具備した焼入性の優れた高性能
の冷間加工刃物用工具鋼に関するものである。 近来、高張力鋼の鋼板及びパイプの製造におい
て、一段と抗張力が高い高張力鋼の製造が急増し
てきており、それらに使用する刃物も従来の鋼種
では対応が難しくなつてきている。高抗張力鋼に
使用される刃物の特性としては、高硬度による高
い耐圧強度と強い靭性が要求されるが、これらの
要求特性を充分満足する刃物用鋼が未だ市場に提
供されていないうらみがあつた。 本発明は上述した現状に鑑み、従来鋼と同様な
熱処理条件で高速度工具鋼並の焼入焼戻硬さが得
られ、かつ炭化物が微細でマトリツクス強度が高
く、機械的性質や耐衝撃、靭性も極めて良好な特
性を具備する耐摩耗、耐衝撃性にすぐれた冷間加
工刃物用工具鋼を提供せんとするものである。 次に本発明の成分限定理由について詳細に説明
する。 C:一部地質に固溶しマルテンサイト組織を形成
することによつてマトリツクスの硬さと強度を
保持するが、残り大部分のCはCr、Mo、W、
Vなどの炭化物形成元素にFeが加わつて複炭
化物を形成し、硬さ及び耐摩性を向上せしめ切
削耐久力を高める。本発明鋼においてC量が
0.9%より多くなると、硬さは高くなる反面脆
さが増大し、温間用工具としては使用できな
い。又焼入時の結晶粒度が成長しやすくなり、
刃物としての性能に劣化がおこる。従つて本発
明鋼のC量範囲では0.9%がその上限である。
一方C量が少ないとマトリツクスに固溶するC
量も少なくなるため、所定の熱処理硬さが得ら
れなくなり耐摩耗性を損なう結果となるので
Cr、Mo、W、Vなどの元素含有量とのバラン
ス上でその相乗効果によりC量を決定する必要
がある。かかる理由から本発明鋼のC量は0.5
〜0.9%に限定する。 Si:Mnと同様脱酸剤として通常の合金工具鋼に
おいては本来0.1〜0.4%含有されるが、Siは鋼
中ではすべてマトリツクスに固溶して焼戻軟化
抵抗性を増大し、耐摩耗性の向上に寄与する。
本発明では0.6%以下では添加効果は少なく、
又2.0%以上では炭化物を分離させCを遊離黒
鉛化させるため脆くなり鍛造性を害し靭性劣化
をひき起す。この様な理由により本発明鋼のSi
量は0.6〜2.0%とする。 Mn:脱酸剤として用いられるが1%以上添加す
るとオーステナイトを安定化しその領域を拡大
し残留オーステナイトを増大させるため焼入硬
さが低下するので通常の合金工具鋼に近い1.0
%以下に限定する。 Cr:マトリツクス中にも炭化物中にも分布して
存在し焼入温度の上昇に比例しマトリツクスに
多く固溶する。Crは焼入性を増大し、鋼に自
硬性を与える。また炭化物中のCrは焼戻硬化
と高温硬度を高め高硬度高焼入深度の作用をす
る。6.0%以下では所定の熱処理硬度が得られ
なくなると同時に耐摩耗性の劣化をひき起し添
加の効果がなくなる。また8%以上では脆くな
り靭性の低下につながるので本発明鋼のCrに
おいては6.2〜8.0%に限定する。 Mo:鋼中では殆んどWと同様の作用をするがW
より活性に富むのでCやFeと化合し硬くて微
細な複炭化物を形成する。このため自硬性が強
く焼入性、耐摩耗性に優れ焼戻軟化抵抗性や析
出硬化においてはCr以上の効果を発揮する。
また機械的エネルギー吸収能が大きく鋼の靭性
に及ぼす影響はすこぶる大である。しかし熱処
理後に未固溶の炭化物が多く存在すると耐摩耗
性には良いが耐衝撃靭性には悪影響を及ぼすの
で本発明鋼においては焼入時の未固溶炭化物を
出来るだけ少なくし焼戻しにおいて所定の硬度
を出すことにより、強靭性を得ることができ
る。Mo2.0%以下では所定の硬度が出ないため
上記効果を発揮することは出来ず、また3.5%
以上では未固溶炭化物の残留が大となり耐摩耗
性にはあまり寄与しない。従つて本発明鋼にお
いてはMoを2.0〜3.5%に限定する。 W:Moと同様Cと化合して硬くて粒度の大きな
複炭化物を形成し耐摩耗性を高め二次硬化高温
硬度や焼戻軟化抵抗の向上に有効な炭化物形成
元素であるがW自身は安定で自硬性に乏しいた
めCrの共存が必要となる。又Wは通常Moの2
倍量と等価であるのでMoと置換して使用され
る場合が多い。従つてMoを2.0〜3.5%とした
場合1.0%以上では共晶炭化物が生じやすくな
り未固溶炭化物の残留もふえ、マトリツクス中
のCを減じて自硬性を失い脆くなるため耐衝撃
性が低下する。従つて本発明鋼においてはWは
1.0%以下に限定する。 V:Moよりもマトリツクスに固溶しにくく主と
して炭化物中に存在しCとの親和力が大きいの
で大部分のVはMoW系炭化物より更に硬くて
安定なV系炭化物形成に作用する。このためV
量は必然的にC量によつて大きな制限を受ける
ことになるが炭化物形成能力はTi、Nbに次い
で大きく他の炭化物形成元素より優れている。
このV系炭化物は熱に強いので耐摩耗性を著し
く向上させ、しかも結晶粒粗大化抑制にも大き
な働きをする。しかるにV0.5%以下では上記
効果は僅かしか見出されず添加効果はうすくな
る。しかし1.0%以上になると研削性を阻害し
熱間加工性も低下する。かかる理由によりVは
0.5〜1.0%に限定する。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 第1表は本発明鋼と実験に使用した従来一般に
使用された比較鋼の化学成分を示したもので、比
較鋼のB、C、DはJIS規格のSKD相当の合金工
具鋼である。
工具鋼並の靭性を具備した焼入性の優れた高性能
の冷間加工刃物用工具鋼に関するものである。 近来、高張力鋼の鋼板及びパイプの製造におい
て、一段と抗張力が高い高張力鋼の製造が急増し
てきており、それらに使用する刃物も従来の鋼種
では対応が難しくなつてきている。高抗張力鋼に
使用される刃物の特性としては、高硬度による高
い耐圧強度と強い靭性が要求されるが、これらの
要求特性を充分満足する刃物用鋼が未だ市場に提
供されていないうらみがあつた。 本発明は上述した現状に鑑み、従来鋼と同様な
熱処理条件で高速度工具鋼並の焼入焼戻硬さが得
られ、かつ炭化物が微細でマトリツクス強度が高
く、機械的性質や耐衝撃、靭性も極めて良好な特
性を具備する耐摩耗、耐衝撃性にすぐれた冷間加
工刃物用工具鋼を提供せんとするものである。 次に本発明の成分限定理由について詳細に説明
する。 C:一部地質に固溶しマルテンサイト組織を形成
することによつてマトリツクスの硬さと強度を
保持するが、残り大部分のCはCr、Mo、W、
Vなどの炭化物形成元素にFeが加わつて複炭
化物を形成し、硬さ及び耐摩性を向上せしめ切
削耐久力を高める。本発明鋼においてC量が
0.9%より多くなると、硬さは高くなる反面脆
さが増大し、温間用工具としては使用できな
い。又焼入時の結晶粒度が成長しやすくなり、
刃物としての性能に劣化がおこる。従つて本発
明鋼のC量範囲では0.9%がその上限である。
一方C量が少ないとマトリツクスに固溶するC
量も少なくなるため、所定の熱処理硬さが得ら
れなくなり耐摩耗性を損なう結果となるので
Cr、Mo、W、Vなどの元素含有量とのバラン
ス上でその相乗効果によりC量を決定する必要
がある。かかる理由から本発明鋼のC量は0.5
〜0.9%に限定する。 Si:Mnと同様脱酸剤として通常の合金工具鋼に
おいては本来0.1〜0.4%含有されるが、Siは鋼
中ではすべてマトリツクスに固溶して焼戻軟化
抵抗性を増大し、耐摩耗性の向上に寄与する。
本発明では0.6%以下では添加効果は少なく、
又2.0%以上では炭化物を分離させCを遊離黒
鉛化させるため脆くなり鍛造性を害し靭性劣化
をひき起す。この様な理由により本発明鋼のSi
量は0.6〜2.0%とする。 Mn:脱酸剤として用いられるが1%以上添加す
るとオーステナイトを安定化しその領域を拡大
し残留オーステナイトを増大させるため焼入硬
さが低下するので通常の合金工具鋼に近い1.0
%以下に限定する。 Cr:マトリツクス中にも炭化物中にも分布して
存在し焼入温度の上昇に比例しマトリツクスに
多く固溶する。Crは焼入性を増大し、鋼に自
硬性を与える。また炭化物中のCrは焼戻硬化
と高温硬度を高め高硬度高焼入深度の作用をす
る。6.0%以下では所定の熱処理硬度が得られ
なくなると同時に耐摩耗性の劣化をひき起し添
加の効果がなくなる。また8%以上では脆くな
り靭性の低下につながるので本発明鋼のCrに
おいては6.2〜8.0%に限定する。 Mo:鋼中では殆んどWと同様の作用をするがW
より活性に富むのでCやFeと化合し硬くて微
細な複炭化物を形成する。このため自硬性が強
く焼入性、耐摩耗性に優れ焼戻軟化抵抗性や析
出硬化においてはCr以上の効果を発揮する。
また機械的エネルギー吸収能が大きく鋼の靭性
に及ぼす影響はすこぶる大である。しかし熱処
理後に未固溶の炭化物が多く存在すると耐摩耗
性には良いが耐衝撃靭性には悪影響を及ぼすの
で本発明鋼においては焼入時の未固溶炭化物を
出来るだけ少なくし焼戻しにおいて所定の硬度
を出すことにより、強靭性を得ることができ
る。Mo2.0%以下では所定の硬度が出ないため
上記効果を発揮することは出来ず、また3.5%
以上では未固溶炭化物の残留が大となり耐摩耗
性にはあまり寄与しない。従つて本発明鋼にお
いてはMoを2.0〜3.5%に限定する。 W:Moと同様Cと化合して硬くて粒度の大きな
複炭化物を形成し耐摩耗性を高め二次硬化高温
硬度や焼戻軟化抵抗の向上に有効な炭化物形成
元素であるがW自身は安定で自硬性に乏しいた
めCrの共存が必要となる。又Wは通常Moの2
倍量と等価であるのでMoと置換して使用され
る場合が多い。従つてMoを2.0〜3.5%とした
場合1.0%以上では共晶炭化物が生じやすくな
り未固溶炭化物の残留もふえ、マトリツクス中
のCを減じて自硬性を失い脆くなるため耐衝撃
性が低下する。従つて本発明鋼においてはWは
1.0%以下に限定する。 V:Moよりもマトリツクスに固溶しにくく主と
して炭化物中に存在しCとの親和力が大きいの
で大部分のVはMoW系炭化物より更に硬くて
安定なV系炭化物形成に作用する。このためV
量は必然的にC量によつて大きな制限を受ける
ことになるが炭化物形成能力はTi、Nbに次い
で大きく他の炭化物形成元素より優れている。
このV系炭化物は熱に強いので耐摩耗性を著し
く向上させ、しかも結晶粒粗大化抑制にも大き
な働きをする。しかるにV0.5%以下では上記
効果は僅かしか見出されず添加効果はうすくな
る。しかし1.0%以上になると研削性を阻害し
熱間加工性も低下する。かかる理由によりVは
0.5〜1.0%に限定する。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 第1表は本発明鋼と実験に使用した従来一般に
使用された比較鋼の化学成分を示したもので、比
較鋼のB、C、DはJIS規格のSKD相当の合金工
具鋼である。
【表】
又第2表は本発明鋼と比較鋼の熱処理条件と硬
さ及び機械的性質を示したものである。
さ及び機械的性質を示したものである。
【表】
第2表に記載した熱処理条件のうち焼戻温度は
その焼入温度で最高の焼戻し硬さの得られる温度
を示す。 なお抵抗値の測定は10〓×110mmの抗折試験
片を作成し支点間距離80mm、ポンチ先端5Rの1
点荷重でアムスラー万能試験機を用いて求めた。
シヤルピー衝撃値は10□×55mmの試験片に
10R、深さ2mmのノツチを入れハンマー振り上げ
角90゜で衝撃試験を行つた。第2表により本発面
鋼の抗折値、シヤルピー衝撃値は比較鋼より明ら
かに高い数値を示し耐靭性において優れた性能を
有していることが分る。 実施例 2 C=0.58%、Si=0.96%、Mn=0.55%、Cr=
6.70%、Mo=2.81%、W=0.50%、V=0.84%よ
りなる本発明鋼を用いて高張力鋼板の切断用刃物
として使用した。 使用刃物は次の条件で熱処理した。 焼入温度 1050℃(油冷) 焼戻温度 580℃ 硬 さ HCR59.0 使用結果は、使用できなくなつた時点の剪断総
量で従来使用されている比較鋼Bの約3倍であつ
た。 第1図は本発明鋼の連続焼戻し硬さ曲線を示す
グラフ、第2図は本発明鋼を1075℃で油焼入した
場合の金属組織を表す顕微鏡写真、第3図は比較
鋼Bを本発明鋼と同じ1.075℃で油焼入した場合
の金属組織を表わす顕微鏡写真であるが、第1図
に示す如く本発明の焼入硬さは比較鋼Bに比べて
はるかに優れており、特に高温焼戻域においては
高速度鋼に匹敵する高硬度が得られていることが
分る。又第2図に示す本発明鋼の金属組織を表す
顕微鏡写真と第3図に示す比較鋼Bの金属組織を
表す顕微鏡写真を比較すると本発明鋼は比較鋼B
に比べ明らかに結晶粒度が細かく従つて靭性が高
いことを裏付けている。 以上詳細に説明した如く、本発明鋼における優
れた特徴は、添加する合金元素の複合効果によつ
て得られるものであり、耐摩耗性、耐衝撃性にす
ぐれたきわめて良好な性能をもち、刃物用鋼のみ
ならず塑性加工用工具鋼として広い範囲に活用で
きる合金工具鋼である。
その焼入温度で最高の焼戻し硬さの得られる温度
を示す。 なお抵抗値の測定は10〓×110mmの抗折試験
片を作成し支点間距離80mm、ポンチ先端5Rの1
点荷重でアムスラー万能試験機を用いて求めた。
シヤルピー衝撃値は10□×55mmの試験片に
10R、深さ2mmのノツチを入れハンマー振り上げ
角90゜で衝撃試験を行つた。第2表により本発面
鋼の抗折値、シヤルピー衝撃値は比較鋼より明ら
かに高い数値を示し耐靭性において優れた性能を
有していることが分る。 実施例 2 C=0.58%、Si=0.96%、Mn=0.55%、Cr=
6.70%、Mo=2.81%、W=0.50%、V=0.84%よ
りなる本発明鋼を用いて高張力鋼板の切断用刃物
として使用した。 使用刃物は次の条件で熱処理した。 焼入温度 1050℃(油冷) 焼戻温度 580℃ 硬 さ HCR59.0 使用結果は、使用できなくなつた時点の剪断総
量で従来使用されている比較鋼Bの約3倍であつ
た。 第1図は本発明鋼の連続焼戻し硬さ曲線を示す
グラフ、第2図は本発明鋼を1075℃で油焼入した
場合の金属組織を表す顕微鏡写真、第3図は比較
鋼Bを本発明鋼と同じ1.075℃で油焼入した場合
の金属組織を表わす顕微鏡写真であるが、第1図
に示す如く本発明の焼入硬さは比較鋼Bに比べて
はるかに優れており、特に高温焼戻域においては
高速度鋼に匹敵する高硬度が得られていることが
分る。又第2図に示す本発明鋼の金属組織を表す
顕微鏡写真と第3図に示す比較鋼Bの金属組織を
表す顕微鏡写真を比較すると本発明鋼は比較鋼B
に比べ明らかに結晶粒度が細かく従つて靭性が高
いことを裏付けている。 以上詳細に説明した如く、本発明鋼における優
れた特徴は、添加する合金元素の複合効果によつ
て得られるものであり、耐摩耗性、耐衝撃性にす
ぐれたきわめて良好な性能をもち、刃物用鋼のみ
ならず塑性加工用工具鋼として広い範囲に活用で
きる合金工具鋼である。
第1図は本発明鋼の連続焼戻し硬さ曲線を示す
グラフ、第2図及び第3図は本発明鋼及び比較鋼
をそれぞれ1075℃で油焼入した場合の金属組織を
表す顕微鏡写真である。
グラフ、第2図及び第3図は本発明鋼及び比較鋼
をそれぞれ1075℃で油焼入した場合の金属組織を
表す顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 1 重量比率においてC=0.5〜0.9%、Si=0.6〜
2.0%、Mn=1.0%以下、Cr=6.2〜8.0%、Mo=
2.0〜3.5%、W=1.0%以下、V=0.5〜1.0%、残
部Fe及び不純物からなる耐摩耗性及び耐衝撃性
にすぐれた冷間加工刃物用工具鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4566983A JPS59170240A (ja) | 1983-03-18 | 1983-03-18 | 冷間加工刃物用工具鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4566983A JPS59170240A (ja) | 1983-03-18 | 1983-03-18 | 冷間加工刃物用工具鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59170240A JPS59170240A (ja) | 1984-09-26 |
JPS6254859B2 true JPS6254859B2 (ja) | 1987-11-17 |
Family
ID=12725789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4566983A Granted JPS59170240A (ja) | 1983-03-18 | 1983-03-18 | 冷間加工刃物用工具鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59170240A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10273756A (ja) * | 1997-03-31 | 1998-10-13 | Daido Steel Co Ltd | 鋳物製冷間工具およびその製造方法 |
CN103938091B (zh) * | 2014-04-28 | 2016-08-24 | 钢铁研究总院 | 一种高韧性高耐磨冷作模具钢 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5521548A (en) * | 1978-08-01 | 1980-02-15 | Hitachi Metals Ltd | Hot processing tool steel |
JPS55141548A (en) * | 1979-04-17 | 1980-11-05 | Hitachi Metals Ltd | High speed tool steel for cold working |
JPS5677365A (en) * | 1979-11-29 | 1981-06-25 | Daido Steel Co Ltd | Die steel |
-
1983
- 1983-03-18 JP JP4566983A patent/JPS59170240A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5521548A (en) * | 1978-08-01 | 1980-02-15 | Hitachi Metals Ltd | Hot processing tool steel |
JPS55141548A (en) * | 1979-04-17 | 1980-11-05 | Hitachi Metals Ltd | High speed tool steel for cold working |
JPS5677365A (en) * | 1979-11-29 | 1981-06-25 | Daido Steel Co Ltd | Die steel |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59170240A (ja) | 1984-09-26 |
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