JPS6242411Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌用灯具に係り、さらに詳しく述べ
ると、ハウジングにパツキンを介してレンズを配
設した車輌用灯具に関するものである。

従来のこの種の車輌用灯具は、第１図に示すよ
うに、ハウジングａの周縁部とパツキンｂを取付
け、そのハウジングａにパツキンｂを介してレン
ズｃを配設している。ハウジングａの周縁部にパ
ツキンｂを取付ける時には、第２図に示すよう
に、ハウジングａの周縁部の所定位置に位置決め
ピンｅを立ち上げて突設し、一方、第３図に示す
ように、パツキンｂの内周部に半月状の突出片ｆ
を形成すると共に、該突出片ｆに前記位置決めピ
ンｅと一致する孔ｇを設け、該孔ｇに位置決めピ
ンｅを通すことによつてハウジングａに対してパ
ツキンｂをめくれることなく正確に位置決めでき
るようにしている。そして、ハウジングａに設け
られたパツキンｂの上にレンズｃの周縁部を当接
させ、レンズｃをハウジングａにボルト等によつ
て取付けることにより、パツキンｂがレンズｃ及
びハウジングａ間をシールするようにしている。
なお第１図において、ｄはバルブである。

ところで、従来の車輌用灯具は、ハウジングａ
にレンズｃを組付けたとき、前方から見ると、パ
ツキンの突出片ｆが特に天然ゴム製の場合にレン
ズを通して見えて異和感を与えるばかりでなく、
突出片ｆの中央部にハウジングａの位置決めピン
ｅが位置しているので、該位置決めピンｅが浮き
上つて見えてしまうので、外観を損う難点があ
る。

また、ハウジングａに対するパツキンｂの組付
け時、ハウジングａのピンｅとパツキンｂの突出
片ｆの孔ｇとを一致させた場合、パツキンｂの弾
性力によつて突出片ｆがピンｅになじみにくく、
パツキンｂがピンｅから抜けてしまうことがあ
り、そのため、そのようなパツキンｂの状態に気
づかずにレンズｃをハウジングａに組付けると、
両者間のシール性が悪くなる問題がある。

本考案の目的は、上記事情に鑑み、ハウジング
にパツキンを確実に組付けることができて、ハウ
ジング及びレンズ間のシール性を良好に維持する
ことができ、また外観が損なわれるおそれのない
車輌用灯具を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を第４図乃至第１１図
により説明する。

実施例の車輌用灯具は、第４図に示すように、
ハウジング１の周縁部１１にパツキン２を取付
け、そのハウジング１の周縁部１１に前記パツキ
ン２を介してレンズ３をボルト等により取付けて
いる。

前記ハウジング１の周縁部１１にはパツキン２
を位置決めする為、前方に突き出して取付部２１
を形成している。さらに詳しく述べると、前記取
付部１２は、第５図乃至第８図に示すように、周
縁部１１において外側周縁部１１ａの一部を適度
の巾及び高さをもつて前方に向うように立ち上げ
て形成された立ち上げ壁１２ａと、該立ち上げ壁
１２ａの先端に内側周縁部１１ｂの屈曲部分１１
ｃまで延長された断面形形状の延長壁１２ｂと
を有して形成され、周縁部上に所定間隔で適宜数
配設されている。

そして、前記夫々の取付部１２には側方に向つ
て穿設されかつ周縁部１１の前面側と背面側とを
連絡する差し込み孔１３が設けられている。該差
し込み孔１３は、取付部１２の立ち上げ壁１２ａ
に延長壁１２ｂの内幅寸法より小さい寸法で貫通
されて、周縁部１１の前面側と背面側とを連絡し
ている。

一方、前記パツキン２には取付部１２と対応す
る位置に係止突起２１が形成されている。該係止
突起２１は、第９図乃至第１１図に示すように、
パツキン２における前壁２２の内周部に内方に向
つて形成されかつ前記差し込み孔１３と対応する
大きさの頚部２１ａと、該頚部２１ａの先端にさ
らに内方に向つて延長形成された先細形状の矢尻
部２１ｂと、該矢尻部２１ｂ及び頚部２１ａ間の
背面にその矢尻部２１ｂの先端から頚部２１ａが
わに至るに従つて肉厚を漸増させて形成した傾斜
面部２１ｃとを有している。この係止突起２１
は、取付部１２の差し込み孔１３に先端がわから
頚部２１ａを差し込むと、矢尻部２１ｂが取付部
１２に、かつ傾斜面部２１ｃが外側周縁部１１ａ
に弾性復元力によつて夫々係止されると共に、矢
尻部２１ｂ及び傾斜面部２１ｃが周縁部１１の背
面に位置するようにしている。

なお、パツキン２の後壁２３には、係止突起２
１と対応する位置に、係止突起２１の傾斜面部２
１ｃと当ることがないように切欠２４が設けられ
ている。第４図において４はバルブ、５はソケツ
トである。

実施例の車輌用灯具は、上記の如き構成よりな
るので、ハウジング１にパツキン２を組付けるに
は、まず、パツキン２の係止突起２１をハウジン
グ１の周縁部に設けられた取付部１２の差し込み
孔１３に差し込むと、係止突起２１の矢尻部２１
ｂが差し込み孔１３を通つて取付部１２の背面、
即ち周縁部１１の背面に位置される。その際、パ
ツキン２の矢尻部２１ｂが取付部１２に係止さ
れ、かつ傾斜面部２１ｃが周縁部１１に係止され
るので、ハウジング１の周縁部に対しパツキン２
を抜けることなく確実に位置決めすることができ
る。その結果、パツキン２をハウジング１の周縁
部に嵌合することによつて確実に組付け得るの
で、そのハウジング１にレンズ３を組付けると、
両者間をパツキン２によつて確実にシールするこ
とができる。

また、係止突起２１がパツキン２の内側にはみ
出ていても、ハウジング周縁部１１の背面に位置
するので、ハウジング１にレンズ３を組付けて形
成した灯具を前方から見た場合、パツキン２の係
止突起２１が透けて見えると云うことがない。し
かもハウジング１に形成した取付部１２は、周縁
部１１内面と同色に仕上げられるので、従来のよ
うに突出片ｆの中に位置決めピンｅが位置するも
のと異なり、浮き上つて見えると云うことがな
く、何等見苦しくない。

また図示例では、パツキン２の係止突起２１は
頚部２１ａ及び矢尻部２１ｂ間に亘り傾斜面部２
１ｃを設けているので、該傾斜面部２１ｃが矢尻
部２１ｂの取付部１２に対する係止力を高め得る
のに加え、係止突起２１自体を補強するので、十
分な強度を持つことができる。

以上述べたように、本考案は、ハウジングの周
縁部に前方に突き出して取付部を適宜数形成する
と共に、該夫々の取付部に側方に向つて穿設され
かつ前記周縁部の前面側と背面側とを連絡する差
し込み孔を形成し、前記パツキンの取付部と対応
する位置に夫々取付部の差し込み孔に差し込んで
該取付部に係止され、かつハウジング周縁部の背
面に位置し得る係止突起を夫々形成して構成した
ので、パツキンをハウジングに対し抜けることな
く確実に組付けることができる結果、ハウジング
とレンズ間のシール性を良好に維持することがで
き、またパツキンの係合突起が周縁部の背面に位
置するので、灯具を前方から見た場合にパツキン
が透けて見えると云うことがないので、外観が損
われるおそれもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の車輌用灯具の一構成例を示す断
面図、第２図はハウジングの正面図、第３図はパ
ツキンの正面図、第４図乃至第１１図は本考案に
よる車輌用灯具の一実施例を示し、第４図は要部
の断面図、第５図はハウジングの要部を示す断面
図、第６図は第５図の矢視線による矢視図、第
７図は第５図の矢視図、第８図は第５図の矢
視図、第９図はパツキンを示す断面図、第１０図
は第９図の矢視図、第１１図は第９図のXI矢視
図である。 １……ハウジング、１１……周縁部、１２……
取付部、１３……差し込み孔、２……パツキン、
２１……係止突起、３……レンズ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ハウジングの周縁部にパツキンを取付け、その
   ハウジングの周縁部に前記パツキンを介してレン
   ズを取付けた車輌用灯具において、 前記ハウジングの周縁部に前方に突き出して取
   付部を適宜数形成すると共に、該夫々の取付部に
   側方に向つて穿設されかつ周縁部の前面側と背面
   側とを連絡する差し込み孔を形成し、一方、前記
   パツキンの取付部と対応する位置に、夫々の取付
   部の差し込み孔に差し込んで該取付部に係止さ
   れ、かつハウジング周縁部の背面側に位置する係
   止突起を夫々形成したことを特徴とする車輌用灯
   具。