JPS6240794Y2

JPS6240794Y2 -

Info

Publication number: JPS6240794Y2
Application number: JP1983124863U
Authority: JP
Priority date: 1983-08-10
Filing date: 1983-08-10
Publication date: 1987-10-19
Also published as: JPS6031994U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、食品スライサーにおいて、食品の切
截厚さを調整する板を取外したときに、食品スラ
イサーの始動を禁止する安全装置に関する。

肉塊のような食品を順次薄切りする食品スライ
サーは、機台上に丸刃物と切截厚さ調整板を並設
し、丸刃物と切截厚さ調整板の正面位置を往復動
する給送箱を設け、切截厚さ調整板正面位置の復
動端に達した給送箱から繰出す食品の先端が当接
する切截厚さ調整板を丸刃物の切截面位置より後
退可能にかつ取外可能に装置し、丸刃物正面位置
の往動端に向う給送箱の食品の先端を回転中の丸
刃物で切截する。そして、掃除の際に、丸刃物の
切截側の刃先に隣接した切截厚さ調整板を取外
す。ところが、切截厚さ調整板が取外されている
ときに、食品スライサーの操作スイツチが誤つて
操作される場合がある。この場合には、食品スラ
イサーは、操作スイツチの操作によつて始動し、
丸刃物が回転し始め、給送箱が往復動し始めるの
で、回転し始めた丸刃物や往復動し始めた給送箱
によつて掃除中の作業者がけがをすることがあ
り、非常に危険である。

そこで、実公昭58−8474号公報又は実開昭54−
184393号公報に開示されているように、食品スラ
イサーの始動を禁止するスイツチを機台内に取付
け、機台の壁に作動棒を貫通して摺嵌し、作動棒
をその外側端側に弾圧するばねを設け、機台に取
付けた切截厚さ調整板の下端部で作動棒をその内
側端側に押圧して、作動棒の内側端でスイツチを
開閉可能に装置し、切截厚さ調整板を取外すこと
により作動棒がその外側端側に移動して食品スラ
イサーの始動が禁止される安全装置が考案され
た。

ところが、この安全装置は、切截厚さ調整板を
取外した場合、機台外に突出した作動棒の外側端
が更に突出して露出する。

従つて、機台外に突出した作動棒の外側端は、
作業者の手によつて押圧されたり、また、作動棒
の外側端の直下位置の機台外に突設されたテーブ
ルに載置した食品受皿によつて押圧されることが
ある。

作動棒がその外側端を押圧されて内側端側に移
動すると、切截厚さ調整板が取付けられたのと同
様な状態になり、作動棒の内側端でスイツチが作
動し、安全装置が作動しなくなる。

即ち、従来装置は、切截厚さ調整板を取外した
ときに、安全装置が確実に作動せずに、食品スラ
イサーの始動を確実に禁止することができないこ
とがある。

本考案の目的は、上記のような従来装置の欠点
をなくし、切截厚さ調整板を取外したときに、食
品スライサーの始動を確実に禁止することのでき
る安全装置を提供ることである。

本考案の目的は、上記のような従来装置の欠点
をなくし、切截厚さ調整板を取外したときに、食
品スライサーの始動を確実に禁止することのでき
る安全装置を提供することである。

本考案は、従来装置におけるスイツチの作動棒
を、機台側ではなく、切截厚さ調整板側に取付け
たものである。即ち、食品スライサーの始動を禁
止するスイツチを機台内又は機台に取付けたスイ
ツチ箱に収納し、切截厚さ調整板に作動棒を突設
し、機台又はスイツチ箱に作動棒が挿通する挿入
孔を設け、作動棒を機台内又はスイツチ箱に挿入
孔を経て挿入し、作動棒でスイツチを開閉可能に
装置して、切截厚さ調整板を取外すことにより作
動棒が機台内又はスイツチ箱から抜け出て食品ス
ライサーの始動が禁止される構成にしたことを特
徴とする食品スライサーの切截厚さ調整板の安全
装置である。

本考案の安全装置においては、スイツチを作動
させる作動棒が切截厚さ調整板に取付けられてい
るので、切截厚さ調整板を取外したときに、スイ
ツチを作動させる作動棒は、切截厚さ調整板と共
に取外され、スイツチを設けた機台側に残らな
い。

従つて、スイツチを作動させる作動棒が機台外
に突出して露出する従来装置とは異なり、作業者
の手や食品受皿によつて作動棒が押動されてスイ
ツチが作動するということがなく、安全装置の作
動が阻害されることがない。

即ち、切截厚さ調整板を取外したときに、食品
スライサーの始動が確実に禁止される。

次に、本考案の実施例について説明する。

本例の切截厚さ調整板の安全装置を備えた食品
スライサーは、第１図乃至第３図に示すように、
機台１の側壁２の後端部に刃物台３の下端部を固
定して、機台１の一側の後端位置に刃物台３を設
立し、刃物台３の上端部に丸刃物４を軸支し、丸
刃物４の回転軸をベルト伝動機構５を介して図示
しないブレーキ付のモータに連結して、丸刃物４
を垂直面内で回転するように装置しており、ま
た、機台１上に肉塊のような食品を収納する給送
箱６を丸刃物４の正面位置に向つて前後方向に摺
動可能に装置し、給送箱６を図示しないクランク
機構を介して図示しないブレーキ付のモータに連
結して、給送箱６を丸刃物４の正面位置に向つて
往復動するように装置している。機台の側壁２の
前端部には、第１図と第３図又は第４図に示すよ
うに、大径のラツク軸９と小径の案内軸１０を並
列して突設し、切截厚さ調整板１１の下端に連設
した厚手の基板１２の両板面間に大径の軸孔１３
と小径の軸孔１４をそれぞれ貫設し、基板の大径
と小径の両軸孔１３，１４にそれぞれ大径のラツ
ク軸９と小径の案内軸１０を摺嵌して、切截厚さ
調整板１１を丸刃物４と並列して配置し、基板１
２の側面に大径の軸孔１３と交差して穿設した軸
孔１５にピニオン軸１６を摺嵌して、ピニオン軸
１６とラツク軸９を噛合し、基板１２の側面の軸
孔１５から突出したピニオン軸１６の端に切截厚
さ調整用の摘み１７を固定し、摘み１７によつて
ピニオン軸１６を回転すると、基板１２がラツク
軸９と案内軸１０に沿つて移動し、切截厚さ調整
板１１が第２図に鎖線で示すように丸刃物４の切
截面位置より後退し、ピニオン軸１６を更に回転
すると、基板の軸孔１３，１４からラツク軸９と
案内軸１０が抜け出て、基板１２と切截厚さ調整
板１１が取外されるように装置し、切截厚さ調整
板１１を所望の切截厚さになる位置に配置したと
ころで基板１２をラツク軸９に固定する緊締レバ
ー１８を基板の下面に取付けている。なお、切截
厚さ調整板１１の下方位置の機台の側壁２には、
食品受皿を載置するテーブル１９を突設してい
る。丸刃物４正面位置と切截厚さ調整板１１正面
位置の間を往復動する給送箱６には、切截厚さ調
整板１１正面位置の復動端に達する毎に、肉塊の
ような食品を切截厚さ調整板１１に向けて給送す
る上部給送装置７と下部給送装置８を設けてお
り、給送箱６が丸刃物４正面位置の往動端に向う
毎に、切截厚さ調整板１１に当接していた食品の
先端を回転中の丸刃物４で切截するように装置し
ている。

機台の側壁２のラツク軸９と案内軸１０の間に
は、第３図乃至第５図に示すように、近接スイツ
チ２０を収納したスイツチ箱２１を取付け、切截
厚さ調整板の基板１２にスイツチ箱２１に被さる
凹部２２を形成し、凹部２２の底にステンレス鋼
製丸軸の作動棒２３を突設し、スイツチ箱２１に
作動棒２３が挿通する円形の挿入孔２４を設け、
金属製の作動棒２３を、スイツチ箱２１に挿入孔
２４を経て挿入し、スイツチ箱２１内の近接スイ
ツチ２０の近接位置に配置し、切截厚さ調整板１
１を取外すと、切截厚さ調整板の基板１２に突設
した作動棒２３がスイツチ箱２１から抜け出て、
近接スイツチ２０の作動が停止するように装置し
ている。また、切截厚さ調整板１１を切截厚さが
限度以上になる位置に後退させると、作動棒２３
が近接スイツチ２０を作動させる近接位置から離
れて、近接スイツチ２０の作動が停止するように
装置している。

電気回路は、第６図に示すように、操作回路
に、丸刃物回転用モータのコイルM₁、給送箱往
復動用モータのコイルM₂に通電する電磁開閉器
MC₁，MC₂及びこれらを作動する操作スイツチ
Ｓ、給送箱６が切截厚さ調整板１１正面位置の復
動端に達する毎に開放するリミツトスイツチの常
閉接点lsを接続し、また、近接スイツチ２０、電
磁リレーCRとその常開接点cr、整流器REC及び
非常停止用スイツチの常閉接点pbを接続して、
近接スイツチ２０が作動棒２３の接近により作動
すると、電磁リレーCRが励磁されてその常開接
点crが閉鎖し、電磁開閉器MC₁，MC₂が作動可能
な状態になり、また、作動棒２３が近接スイツチ
２０の近接位置から遠ざかつて、又は非常停止用
スイツチの常閉接点pbが開放して、近接スイツ
チ２０の作動が停止すると、電磁リレーCRが消
磁されてその常開接点crが開放し、電磁開閉器
MC₁，MC₂が作動不可能な状態になり、操作スイ
ツチＳを操作しても、電磁開閉器MC₁，MC₂が作
動せず、従つて、丸刃物回転用モータと給送箱往
復動用モータが始動しないように装置している。

掃除の際、切截厚さ調整板１１を取外す場合、
緊締レバー１８を緩め、摘み１７によつてピニオ
ン軸１６を回転して切截厚さ調整板１１を後退さ
せ、ピニオン軸１６を更に回転して切截厚さ調整
板１１を取外す。すると、作動棒２３がスイツチ
箱２１から抜け出て、近接スイツチ２０の作動が
停止し、食品スライサーの始動が禁止される。従
つて、切截厚さ調整板１１が取外されているとき
に、食品スライサーの操作スイツチＳが誤つて操
作されても、丸刃物４が回転しないと共に給送箱
６が往復動せず、食品スライサーは始動しない。

また、切截厚さ調整板１１が限度以上の切截厚
さになる位置に後退すると、作動棒２３が近接ス
イツチ２０の近接位置から離れて、近接スイツチ
２０の作動が停止し、食品スライサーの始動が禁
止される。

本例の安全装置においては、切截厚さ調整板１
１を取外したときに、作動棒２３が機台１側に残
らない上に、近接スイツチ２０がスイツチ箱２１
に収納されているので、作業者の手や食品受皿に
よつて近接スイツチ２０を作動させることができ
ない。更に、近接スイツチ２０が金属の接近によ
つてのみ作動するので、作業者が指をスイツチ箱
２１に挿入孔２４を経て挿入しても、近接スイツ
チ２０を作動させることができない。即ち、食品
スライサーの始動を確実に禁止することができ
る。

上記の図示実施例の安全装置においては、近接
スイツチ２０を機台１に取付けたスイツチ箱２１
に収納し、スイツチ箱２１に作動棒２３が挿通す
る挿入孔２４を設け、作動棒２３をスイツチ箱２
１に挿入孔２４を経て挿入したが、近接スイツチ
を機台内に収納し、機台に作動棒が挿通する挿入
孔を設け、作動棒を機台内に挿入孔を経て挿入し
てもよい。また、食品スライサーの始動を禁止す
るスイツチに金属の接近により作動する近接スイ
ツチ２０を用いたが、作動棒により押されて作動
するマイクロスイツチを用いてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の安全装置の一部破断
側面図、第２図は同安全装置の正面図、第３図は
同安全装置の一部破断平面図、第４図は同安全装
置の一部横断拡大平面図、第５図は同安全装置の
一部縦断拡大側面図、第６図は同安全装置の電気
回路図である。１：機台、４：丸刃物、６：給送箱、１１：切
截厚さ調整板、２０：近接スイツチ、２１：スイ
ツチ箱、２３：作動棒、２４：挿入孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１機台上に丸刃物と切截厚さ調整板を並設し、
丸刃物と切截厚さ調整板の正面位置を往復動す
る給送箱を設け、切截厚さ調整板正面位置に達
した給送箱から繰出す食品の先端が当接する切
截厚さ調整板を丸刃物の切截面位置より後退可
能にかつ取外可能に装置し、丸刃物正面位置に
向う給送箱の食品の先端を回転中の丸刃物で切
截する食品スライサーにおいて、食品スライサーの始動を禁止するスイツチを
機台内又は機台に取付けたスイツチ箱に収納
し、切截厚さ調整板に作動棒を突設し、機台又はスイツチ箱に作動棒が挿入する挿入
孔を設け、作動棒を機台内又はスイツチ箱に挿
入孔を経て挿入し、作動棒でスイツチを開閉可
能に装置して、切截厚さ調整板を取外すことにより作動棒が
機台内又はスイツチ箱から抜け出て食品スライ
サーの始動が禁止される構成にしたことを特徴
とする食品スライサーの切截厚さ調整板の安全
装置。２上記のスイツチが金属の接近により作動する
近接スイツチであり、上記の作動棒が近接スイ
ツチを作動させる金属製であることを特徴とす
る実用新案登録請求の範囲第１項記載の食品ス
ライサーの切截厚さ調整板の安全装置。