JPS6237528Y2

JPS6237528Y2 -

Info

Publication number: JPS6237528Y2
Application number: JP10657480U
Authority: JP
Priority date: 1980-07-28
Filing date: 1980-07-28
Publication date: 1987-09-25
Also published as: JPS5730104U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本案は、気密性コンパクトに係る。

「従来の技術と考案が解決しようとする問題点」一般に、化粧用コンパクトは、扁平な身と蓋と
が背部で開閉自在に枢着され、閉じた蓋が前部で
身に係止されるようになつてる。

しかし、通常は、身と蓋とが単に突き合わされ
乃至それに近いルーズな状態で嵌合されているた
め、ハンドバツク等に入れて携行すると、姿勢と
振動とによつて、内部の粉末化粧料が洩れ出て、
周辺を汚すことがある。

そこで、最近、パツキングを使用することが考
えられ、試みられているが、これまでのものは、
パツキングの弾力が悪影響して、蓋が押し上げら
れ、蓋が不意に開くことがある。また、これを避
けるには、閉蓋係止する係合手段等を特別なもの
にするか、寸法精度や材質をかなり厳格にしなけ
ればならないとかの不都合がある。

本案は、斯る従来の欠点を除去するものであ
る。

「問題点を解決するための手段」本案は、図面に示すように、扁平な合成樹脂製
の身１と蓋２とを、低い各周壁１１，２１で互い
に突き合わせるようにすると共に、その背部で開
閉自在に枢着３し、身の周壁１１前面に係合突条
１２を、また、蓋の周壁２１前部にその係合突条
と係合する係合突片２２を一体に突設して、つま
り、係合手段を講じて、閉じた蓋２を係止保持す
るようにしている。

身１と蓋２の上記周壁１１，２１は、平面形状
を幅広く形成して、身１の周壁１１上面には、内
側に幅狭の溝１３を、外側に幅広の溝１４を、並
行に周設し、溝間の区画壁１５を少し低く形成し
ており、また、蓋２の周壁２１下面には、上記両
溝１３，１４に対応させて断面が外側へ次第に深
くなる三角をなすところの三角溝２３を周設して
いる。

身１側の上記溝１３，１４には、ゴム、軟質合
成樹脂から成る弾性リング４を装着しており、該
弾性リングは、内側の溝１３へ嵌合の（必要があ
ればその際接着する）取付け基部４１を設け、該
取付け基部４１から外方へ、断面へ字状をなし上
面が斜め上方へと向い外周縁が外側の溝１４に遊
嵌する弾性可撓部４２を突設している。

図中、５は、身１内に収納した合成樹脂製中皿
で、粉末化粧料を直接収容するものである。６
は、蓋２の内面に嵌合接着した鏡である。

「作用」如上の構成であるから、蓋２を閉じると、これ
の三角溝２３内に、弾性リング４の弾性可撓部４
２が入り込み圧接され、該弾性可撓部４２が自体
の弾力に抗して押し下げられる。これによつて、
密閉が得られ、しかも、弾性リングは、弾性可撓
部４２において、柔かく広範囲に変形するので、
これが蓋を押し上げる力は小さく、蓋の係止手段
等を特に考慮せずとも、従来のままで十分であ
る。

「考案の効果」本案によれば、弾性リング４によつて十分な密
閉が得られて、ハンドバツク等にいれて携行して
も、姿勢や振動で内部の粉末化粧料が洩れ出るこ
とがなく、周辺を汚すことがない。

また、突き合わされる身１と蓋２の周壁１１，
２１を幅広く形成して、身１の周壁１１上面に内
側で幅狭の溝１３を且つ外側で幅広の溝１４を並
行に周設し、その溝間の区画壁１５を少し低く形
成し、また、蓋２の周壁１２下面に上記両溝１
３，１４に対応させて外側へ次第に深くなる断面
三角の三角溝２３を周設し、身１の上記溝１３，
１４にゴム、軟質合成樹脂から成る弾性リング４
を装着し、該弾性リングは、その内側の溝１３に
対応する基部４１から外方にそして斜め上方に弾
性可撓部４２を突出させて断面ヘ字状に形成し
て、基部４１をその内側の溝１３へ嵌合固定させ
ると同時に、弾性可撓部４２をその外側の溝１４
へ遊嵌させ、該弾性可撓部４２を閉じた蓋２の三
角溝２３へ圧接させるよう構成しているから、弾
性リング４は、弾性可撓部において柔かく広範囲
に屈伸変形し、従つて、これが蓋２を押し上げる
力は小さく、不意に蓋２が開く不都合がなく、閉
蓋係止する係合手段等を特別なものにせずともよ
く、且つ、寸法精度や材質を厳格にする必要もな
く、安価に提供でき、実用上頗る有益である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案を示し、第１図は、正面図、第２
図は、中央縦断側面図である。１……身、２……蓋、４……弾性リング、５…
…中皿、６……鏡。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

扁平な身１と蓋２とを周壁１１，２１の端面を
突き合わせて重ねて、相互に背部で枢着すると共
に、前部で係合手段を講じ、上記両周壁１１，２
１を幅広く形成して、身１の周壁１１上面に内側
で幅狭の溝１３を且つ外側で幅広の溝１４を並行
に周設し、その溝間の区画壁１５を少し低く形成
し、また、蓋２の周壁１２下面に上記両溝１３，
１４に対応させて外側へ次第に深くなる断面三角
の三角溝２３を周設し、身１の上記溝１３，１４
にゴム、軟質合成樹脂から成る弾性リング４を装
着し、該弾性リングは、その内側の溝１３に対応
する基部４１から外方にそして斜め上方に弾性可
撓部４２を突出させて断面へ字状に形成して、基
部４１をその内側の溝１３へ嵌合固定させると同
時に、弾性可撓部４２をその外側の溝１４へ遊嵌
させ、該弾性可撓部４２を閉じた蓋２の三角溝２
３へ圧接させるよう構成したことを特徴とする気
密性コンパクト。