JPS623700Y2

JPS623700Y2 -

Info

Publication number: JPS623700Y2
Application number: JP1076181U
Authority: JP
Priority date: 1981-01-28
Filing date: 1981-01-28
Publication date: 1987-01-28
Also published as: JPS57124732U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、ロードセル式秤に関するものであ
る。

従来のロードセル式秤は、カバー内の下部に計
量機構のベースを設け、このベース上に支持部材
を介してロードセルの基部を取付けるとともに、
カバーの上部に設けられた皿受とロードセルの可
動部とを連結し、この皿受に載せ皿を取付けた構
造であつた。この場合、皿受がカバーの外部に露
出しているので、輸送時には、ロードセルを保護
するため皿受を取外したうえで梱包し、使用時に
は、皿受を再取付けしなくてはならず、不便であ
り、また、ロードセルの上方向および下方向の移
動を規制してロードセルを上方向および下方向の
過荷重から保護するストツパーもそれぞれ別々に
ベースに取付けていたので、それぞれのストツパ
ーは別々に調整しなくてはならず、さらに、ベー
ス上にロードセルの支持部材および各ストツパー
が設けられているので、回路部などの位置が制限
されていた。

本考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、ベース、ロードセルおよび皿受などからなる
計量機構を本体カバー内の上部に吊り下げ状に設
け、輸送時には、載せ皿を取外すだけで、力を加
えては不都合な部分が本体カバーの外部に突出し
ないようにして梱包および輸送の便宜を計り、ま
た、ロードセルに上下方向に巾を有する切欠部を
形成し、この切欠部に、ベースに取付けたストツ
パーの頭部を嵌合し、この１個のストツパーによ
りロードセルの上方向および下方向の移動を規制
して部品点数、組立工数および調整工数を減ら
し、さらに、本体カバー内の下部空間を有効に利
用できるようにすることを目的とするものであ
る。

次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図は封書などの郵便物の重量を計つたうえ
で、その郵便料金を指示するロードセル式秤の外
観を示すもので、郵便物を載置する載せ皿１が計
量機構および回路部を収納した本体カバー２の上
部に設けられているとともに、この本体カバー２
の前面には表示部３が形成され、この表示部３に
は、第２図に示すように、１オンス（OZ）ごと
の重量区分４およびこの各重量区分４に対応する
種類ごとの郵便料金５が表示されているととも
に、各重量区分４に対応する発光ダイオード６が
上記本体カバー２の内部から突出されている。

上記本体カバー２内の計量機構は本体カバー２
内の上部に吊り下げ状に取付けられている。すな
わち、第３図ないし第５図に示すように、変形し
にくい材質で形成された計量機構の矩形板状のベ
ース７の左端部下面にロードセル８の一端基部が
ねじ９により取付けられ、このロードセル８の他
端可動部の上面に、上記ベース７の中央部に設け
られた矩形の孔１０およびカラー１１を介して、
弾性を有する矩形板状の皿受１２がねじ１３によ
りベース７の上方に位置して取付けられている。
そして、上記ベース７は、その上面に複数のボス
部１４が突設され、この各ボス部１４が上記皿受
１２に設けられた円孔１５を貫通して上記本体カ
バー２の下面にねじ１６で取付けられている。

そして、上記ベース７の各角隅部の上面にスト
ツパーピン１７が螺合により上下方向調整可能に
突設され、第６図イに示すように、この各ストツ
パーピン１７の先端円筒部１８が上記皿受１２に
形成された円形の通孔１９に所定の隙間２０を保
つて挿入されているとともに、この各ストツパー
ピン１７の中間部に形成された径大のつば部２１
が上記通孔１９の縁部の下面に所定の隙間２２を
保つて対向している。なお、上記各ストツパーピ
ン１７は上下方向を調整した後ナツト２３により
固定される。

そして、上記皿受１２の各通孔１９の内方に嵌
合孔２４が形成され、この各嵌合孔２４に上記載
せ皿１の各脚部２５の先端部が、上記本体カバー
２の円形の孔２６を緩挿したうえで、嵌合される
とともに、この各脚部２５の外周に設けられた断
面十字状のリブ２７が各嵌合孔２４の周囲の皿受
１２の上面に当接されて、載せ皿１が皿受１２に
着脱可能に載支されている。

そして、上記ロードセル８はいわゆるロバーバ
ル機構を含むもので、その中央部に略Ｉ字状の孔
２８が形成され、この孔２８の両端上下部の起歪
部２９の外面にストレインゲージ３０が貼着さ
れ、この各ストレインゲージ３０のリード線は、
ロードセル８の上記孔２８部に螺着された中継用
プリント基板３１を介して回路部に接続されてい
る。

また、上記ロードセル８の可動部端面には上下
方向に巾を有する切欠部３２が設けられ、この切
欠部３２に、上記ベース７に上下方向調整可能に
螺合されたストツパーーとしてのストツパーねじ
３３の頭部３４が第７図に示すように上下に所定
の隙間３５を保つて嵌合されている。なお、上記
ストツパーねじ３３は上下方向を調整した後ナツ
ト３６により固定される。

また、上記本体カバー２内の回路部は、第３図
および第５図に示す回路板３７上に構成され、こ
の回路板３７には上記複数の発光ダイオード６が
取付けられているとともに、図示しないマイクロ
コンピユータなどの回路素子が取付けられてお
り、この回路板３７は保持部材３８を介して矩形
板状の底蓋３９上に取付けられ、この底蓋３９は
上記本体カバー２の下面開口部に螺着されてい
る。なお、上記底蓋３９の下面にはゴム脚４０が
取付けられている。

また、上記本体カバー２の表示部３は、本体カ
バー２の前面に形成された窓孔４１に上記重量区
分４および郵便料金５を表示した料金表４２およ
び透明なカバー４３を着脱可能に装着することに
より形成され、重量区分および郵便料金などが変
わつた場合、あるいは重量区分をオンス（OZ）
表示からグラム（ｇ）表示に変える場合などに
は、料金表４２の交換および上記窓孔４１を介し
ての回路部の調整を行なうことができるようにな
つている。なお、４４は上記各発光ダイオード６
を突出させるための孔である。

次に作動について説明する。

上述した構成により、封書などの郵便物を載せ
皿１に載置すると、通常時には、郵便物の荷重が
載せ皿１および皿受１２を介してロードセル８の
可動部に伝達され、これにより、ロードセル８の
各起歪部２９が弾性範囲内で変形してて各ストレ
インゲージ３０が変形し、この変形量に対応する
電気出力が中継用プリント基板３１を介して回路
板３７に構成された回路部に伝えられ、最終的に
は、回路部によつて郵便物の重量に対応する１個
の発光ダイオード６が点灯され、この発光ダイオ
ード６に対応する位置の料金表４２の数値を読み
とることにより、その郵便物の重量区分および種
類ごとの郵便料金を知ることができる。

そして、誤つて、秤量範囲を超えた重量の郵便
物を載せ皿１上に載置したりして、載せ皿１に過
荷重が加わつた場合において、過荷重が載せ皿１
の中央部（第４図およ第５図におけるＡ部）に加
わつた時には、過荷重は載せ皿１および皿受１２
を介してロードセル８の可動部に伝達されるが、
ロードセル８の切欠部３２の上面がストツパーね
じ３３の頭部３４の上面に当接して各起歪部２９
が弾性範囲を超えて塑性変形するのを防止するよ
うになつている。

また、過荷重が載せ皿１の周辺部（第４図およ
び第５図におけるＢ部）に加わつた時には、過荷
重は皿受１２をたわませてロードセル８をねじ１
３部を中心に彎曲させるように作用し、このた
め、各起歪部２９が大きく変形されるにもかかわ
らず切欠部３２の位置がほとんど変化せずに、切
欠部３２およびストツパーねじ３３では各起歪部
２９の塑性変形を防止することができない場合も
あるが、この場合には、第６図ロに示すように、
皿受１２のたわみにより通孔１９の縁部の下面が
ストツパーピン１７のつば部２１に当接して皿受
１２がそれ以上たわまないようになつており、皿
受１２まで伝達された過荷重はロードセル８まで
伝達されず、ロードセル８の各起歪部２９が塑性
変形するのを防止するようになつている。なお、
この際、通孔１９の縁部とストツパーピン１７の
円筒部１８は隙間２０により接触しないようにな
つている。

また、誤つて、載せ皿１に水平方向の過荷重が
加えられた場合には、載せ皿１を介して皿受１２
が水平方向にねじられるが、皿受１２の通孔１９
の縁部がストツパーピン１７の円筒部１８に当接
して皿受１２がそれ以上ねじられないようになつ
ており、皿受１２までに伝達された過荷重はロー
ドセル８まで伝達されず、ロードセル８の各起歪
部２９が塑性変形するのを防止するようになつて
いる。

また、ロードセル８の切欠部３２の下面とスト
ツパーねじ３３の頭部３４の下面とで、ロードセ
ル８の可動部の上方向の移動も規制できるので、
上方向の過荷重によつてロードセル８が塑性変形
することも防止することができ、たとえば、載せ
皿１と皿受１２の取付けを螺着あるいは嵌着によ
つて行なつた場合において、誤つて載せ皿１を持
つて秤を持ち上げた場合などに、ロードセル８が
上方向の過荷重によつて塑性変形することを防止
することができる。

また、組立に際して、ベース７にロードセル
８、ストツパーねじ３３およびストツパーピン１
７を取付けた後に、皿受１２および本体カバー２
を取付けるようにすれば、これらの取付時にロー
ドセル８が上方向、下方向および水平方向の過荷
重を受けることがなく、ロードセル８が塑性変形
することがない。

また、出荷に際して、載せ皿１を取外して梱包
することにより、力を加えては不都合な部分が本
体カバー２の外部に突出しないので、輸送時にお
いて、シヨツクなどによりロードセル８などの計
量機構が損傷することがなく、精度をそこなうこ
とがない。

なお、載せ皿１と皿受１２の取付けは、着脱可
能であればどのような方法でもよく、たとえば、
載せ皿１の脚部２５を皿受１２の嵌合孔２４に適
当な圧力で圧入するようにして、載せ皿１と皿受
１２とのがたつきを防止するようにしてもよく、
また、皿受１２にピンを突設するとともに、載せ
皿１の脚部２５に孔を穿設し、このピンと孔とを
係合するようにしてもよい。

上述したように、本考案によれば、ベース、ロ
ードセルおよび皿受などの計量機構を本体カバー
内の上部に吊り上げ状に設けたので、本体カバー
内の下部空間に障害物がなくなり、下部空間を有
効に利用することができ、たとえば、回路板や電
源部を設ける場合、その位置が制限されることが
なく、また、載せ皿を本体カバーの孔を介して皿
受に着脱可能に取付けたので、載せ皿を取外すだ
けで、力を加えては不都合な部分が本体カバーの
外部に突出せず、梱包および輸送が容易となり、
また、ロードセルの切欠部にストツパーの頭部を
嵌合してロードセルの上方向および下方向の移動
を規制したので、部品点数、組立工数および調整
工数を減らすことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
ロードセル式秤の全体斜視図、第２図はその表示
部の平面図、第３図はその分解斜視図、第４図は
その正面視縦断面図、第５図はその側面視縦断面
図、第６図はそのストツパーピンおよび通孔の状
態を示す部分拡大縦断面図で、イは無荷重時を示
し、ロは過荷重時を示す、第７図はそのストツパ
ーとしてのストツパーねじと切欠部の状態を示す
部分拡大縦断面図である。１……載せ皿、２……本体カバー、７……ベー
ス、８……ロードセル、１０………孔、１２……
皿受、２６……孔、３２……切欠部、３３……ス
トツパーとしてのストツパーねじ、３４……頭
部、３５……隙間。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

本体カバー内の上部に吊り下げ支持されたベー
スと、このベースの下面に基部を取付けられたロ
ードセルと、上記本体カバー内において上記ベー
スの上方に設けられベースに設けられた孔を介し
て上記ロードセルの可動部に取付けられた皿受
と、上記本体カバーの上部に設けられ本体カバー
に設けられた孔を介して上記皿受に着脱可能に取
付けられた載せ皿と、上記ロードセルの可動部に
形成された上下方向に巾を有する切欠部と、上記
ベースの下面に突設され頭部が上記切欠部に対し
て上下に所定の隙間をもつて嵌合されたストツパ
ーとを具備したことを特徴とするロードセル式
秤。