JPS6236772Y2

JPS6236772Y2 -

Info

Publication number: JPS6236772Y2
Application number: JP1979168584U
Authority: JP
Priority date: 1979-12-07
Filing date: 1979-12-07
Publication date: 1987-09-18
Also published as: JPS5688669U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は包装袋に関し、更に詳細には包装袋の
内側表面に接着され該包装袋を開封するための紐
を備えた包装袋に関する。

例えば、砂糖を詰めた小袋はポリエチレンの袋
から成り、該ポリエチレン袋には通常空気を抜く
ためピンホールが入つている。従来、このような
小袋を数10個まとめて包装する包装袋は、比較的
に厚手のクラフト紙によつて形成されている。こ
のような包装袋の開封は、刃物など鋭利な道具を
使用した場合の内容物への損傷を避けるため、包
装袋の壁面に開封用紐を固着してこれによつて当
該壁面を引き破る方法が好ましい。

ところで、このような包装袋を含めて一般的な
包装袋は、１本の紐が開封表面を一直線に横断す
るように配置されていたものであり、その結果、
当該紐を引きはがすことにより包装袋の一壁面を
一直線状に引き破つても、未だ内容物である小袋
などを容易に取出せるような開封状態ではなかつ
た。しかも、昨今ではスーパーなどにおいて砂糖
或いは塩などの小袋は、包装袋を開封しておき当
該小袋である内容物をその包装袋から消費者が目
由に取り出せる状態にして、包装袋ごと陳列棚に
並べようとする合理化方向もうち出され、そのた
め、このような合理化方向に適合すべく、包装さ
れた内容物を極めて容易に取り出せるような開封
口を刃物などの道具を使用することなく容易に形
成でき且つピンホールを有する小袋を包装する場
合などのために外部と連通せず完全な密封状態で
包装し得る包装袋の提供が強く望まれていた。

本考案の目的は、厚手のクラフト紙からなる包
装袋内の内容物を取り出し易くするために、包装
袋の一表面に所望形状の領域をもつた開封口を容
易に形成し得る手段を備え、しかも該手段の存在
によつて湿気、塵埃等が進入し内容物を汚染する
ことのないように内部を完全な密封状態にした包
装袋を提供することにある。

以下、本考案の包装袋を添付図面に示された好
適な実施例について更に詳細に説明する。

第１図および第２図には、本考案の包装袋の一
実施例が示され、特に第１図は当該包装袋の展開
した状態を、また第２図はこれを包装袋とした状
態をそれぞれ示している。この包装袋１０は150
ｇ／m²程度の厚手のクラフト紙からなり、このよ
うな材料における包装袋の展開状態にされたシー
ト１１の一区画面であつて内容物即ち被包装物、
例えば砂糖或いは塩などの小袋１２を多数包装し
た際、その開封領域の形成を望む面（当該実施例
では壁面１３）に該当する区画面１３′の内側に
は、包装袋１０の開封に供する２本の紐１４ａ，
１４ｂがホツトメルトにより融着されている。

これを更に詳細に説明すれば、２本の開封用紐
１４ａ，１４ｂは、ブランク１１において、区画
面１３′を挾んで対向する縦方向端部の各区画面
即ち包装袋閉鎖用の外側フラツプ１５ａ，１５ｂ
（包装袋１０の縦方向における側端１５を構成す
る）の間を平行に、従つて当然に各紐は直線的に
伸長して配置されている。

また、包装袋１０の縦方向における側端１５を
構成する区画面１５ａ，１５ｂの各縁部１６ａ，
１６ｂには、融着された開封用紐１４ａ，１４ｂ
のそれぞれの両側に僅かな切り込み１７が形成さ
れている。このような切り込み１７は包装袋１０
を開封する際に開封用紐１４ａ，１４ｂの一端を
掴み易くするための耳部１８ａ，１８ｂを形成す
るのに寄与する。従つて、このような耳部１８
ａ，１８ｂは、包装袋１０の一方の側端面にのみ
形成されていれば十分であるが、両側端面に形成
されていればいずれの側からも開封用紐１４ａ，
１４ｂを引きはがすことができるのでより便利が
よい。

このようなブランク１１によつて形成された包
装袋１０は、第２図に示されるように、その開封
用紐１４ａ，１４ｂが壁面１３を直線的に且つ平
行に縦方向に横断して配置されることとなる。な
お、包装袋１０の形成にあたつて（即ちブランク
１１によつて内容物１２を包装する際）、開封用
紐１４ａ，１４ｂの各端部を掴み易くするため形
成された耳部１８ａ，１８ｂを有する区画面１５
ａ，１５ｂが包装袋１０の両側端１５においてか
ならず外側に位置するように封緘されなければな
らない。その際、その端部即ち包装袋閉鎖用の内
側フラツプに対する外側フラツプの重ね幅は耳部
形成のための切り込み１７の長さより長くして該
切り込みを介する包装袋内部と外部との連通を避
けなければならない。また、この包装袋１０にお
いては、その重ね合わせて接着封緘する部分に、
加圧による接着を可能とする所謂ワンタツチ接着
剤が塗布されていて封緘を容易にされている。

そして、第２図に示されるように形成された包
装袋１０は、開封に際し、該包装袋１０の一方の
端部１５に位置する耳部１８ａ，１８ｂをそれぞ
れ手で掴み、これを引きはがすことによつて開封
される。

この場合、一般的な包装袋即ち通常の紙で形成
された包装袋では、第３図に示されるように包装
袋１０の壁面１３における２本の開封用紐１４
ａ，１４ｂが引きはがされ、これによりこの開封
用紐１４ａ，１４ｂのラインに亘つて包装袋１０
が破られる。すなわち、包装袋１０の壁面１３に
破れ線１９ａ，１９ｂが形成される。そして、こ
の破れ線１９ａと１９ｂとの間を結ぶ包装袋１０
の両端部における上縁部２０ａ，２０ｂを手など
で引きちぎることにより、第４図に示される如
く、広い開封領域２１が包装袋１０の壁面１３に
形成される。従つて、この広い開封領域２１に亘
つて内容物１２が露出することとなる。

しかしながら、このような破れ線１９ａ，１９
ｂの形成は、薄手の普通の紙で形成された包装袋
についての場合であつて厚手のクラフト紙からな
る包装袋ではこのようにきれいに開封できない。
その意味で第３図は一般的な包装袋においての原
理的な開封状態を示したものである。それでは、
厚手のクラフト紙からなる包装袋についてはどの
ようになるか、であるが、この場合、例えば一方
の開封用紐１４ａの端部である耳部１８ａを掴ん
でそのまま直上に引き上げて行くとすると、切り
込み１７，１７から始まつた破れ線はクラフト紙
の繊維配向の関係から開封用紙１４ａに沿わずに
相互の間隔を拡大して行くように斜めに広がつて
進む。このように１本の開封用紐を引き上げて壁
面を引き破つても、その破れ線は開封用紐の両側
縁から大きく逸れることから、２本の開封用紐１
４ａ，１４ｂで区画した通りの領域を破ることは
できない。

しかし、厚手のクラフト紙からなる包装袋で
も、開封用紐を引き上げる時に斜め上方にねじる
ように即ち開封用紐の一方の側縁にのみ引き破り
力を付与するように引き上げるとその側縁にのみ
応力が集中することから少なくともその一方の側
縁に沿つた包装袋壁面部分のみを開封用紐に正確
に沿つたラインで破ることができる。従つて、厚
手のクラフト紙からなる包装袋の場合には、特に
２本の開封用紐を配置して各開封用紐の外縁に沿
つた壁面部分にそれぞれ引き破り応力を集中させ
て破れば開封口の両側縁が開封用紐のラインに正
確に沿つた開口領域が形成できる。このように厚
手のクラフト紙からなる包装袋では、普通に考え
れば開封用紐が１本の場合は勿論のこと、２本の
場合であつても所望する形状領域には破ることが
できないため、従来にはこのような開封用紐によ
る所定の形状領域開封手段に備えたクラフト紙包
装袋は存しないが、しかし２本の開封用紐を内壁
面に貼着する限り開封口を開封用紐による領域形
状通りに即ち開封用紐に正確に沿つて形成できる
ことが明らかとなつた。

第５図には、本考案の包装袋の他の実施例が示
されている。当該実施例において第２図に示され
た実施例と相違する点は、包装袋１０の壁面１３
を縦方向に横断して伸長する２本の開封用紐１４
ａ，１４ｂが第２図の場合のように平行ではな
く、包装袋１０の一方の側端１５から他方の対向
側端へ向つてその相互間隔を漸次広げていくよう
に配置されていることである。従つて、このよう
な包装袋１０の開封領域２１はその壁面において
台形或いはほぼ三角形に近い形に形成される。

また、第６図には、更に他の実施例が示され、
当該実施例では、包装袋１０の壁面１３における
開封領域２１を菱形に形成すべく２本の開封用紐
１４ａ，１４ｂが前記上面１３の中央部付近でそ
の相互間隔を最も離隔するようにして配置されて
いる。更に、第７図および第８図に示された別の
実施例もまた包装袋１０の開封領域２１の形状を
変更すべく２本の開封用紐１４ａ，１４ｂによつ
て前記上面１３に描く領域形がそれぞれ円形およ
び２つの三角形部分を頂点で突き合わせた形にな
るように開封用紐１４ａ，１４ｂを配置してい
る。

特に、この第８図に示された実施例において
は、その開封の際、開封用紐１４ａ，１４ｂをそ
れぞれ引きはがした後、第３図で説明したように
包装袋１０の両側端上縁を破るのではなく、突き
合せた２つの三角形部分におけるその中央の最小
間隔部２３を手などで破ることによりその２つの
突き合せ三角形部分の領域部を２つに分割し、そ
のそれぞれを各側端１５の側へ折り返えすことに
よつて開封領域２１を形成することができる。

これらの各実施例から分ることは、少なくとも
１本の開封用紐１４ｂが開封領域の形成を望む包
装袋１０の一表面（各実施例では壁面１３）を横
断して伸長し、且つ他の１本の開封用紐１４ａが
かならずしも前記同一の一表面を横断しないで他
の任意の面、例えば側面などを横断しても、開封
領域21の大小の違いはあるものの本考案の目的を
達成することができるということである。そし
て、このことは、伸長する開封用紐が描く形状に
ついても全く任意でよいことが判る。

前述したように、本考案の包装袋によれば、２
本の開封用紐１４ａ，１４ｂを引き上げて各紐の
外側縁に沿つて包装袋の壁面を引き破ることによ
り２本の開封用紐で区画した領域の開封口をその
包装袋に形成することができる。

その結果、包装袋１０の内容物１２はその開封
領域において拡範囲に露出することとなり、従つ
て包装袋からの当該内容物の取り出しが極めて容
易となる。

なお、本実施例における説明は、いずれも直線
切カツトの包装袋について述べたが、現在砂糖等
を詰めた小袋の包装に使用されている一層の階段
切襞付包装袋についても使用できる。このような
包装袋は、商品名を「バツクス」と称し、当該包
装袋は、長尺のシート材料を連続的に筒状体に形
成、この筒状体を所定間隔ごとに切断して個々の
包装袋のための筒状体を形成し、次いでこの個々
の筒状体の底部を閉鎖し、且つ口部において側部
襞を階段状に形成して製造される。

このような方法で形成される包装袋の場合、本
考案によれば開封用紐が包装袋の縦方向即ち長手
方向へ伸長するように配置することから、最初の
連続的な筒状体の成形の際に、併せてこの連続す
る筒状体の内面に開封用紐を、連続的に所定形状
を繰り返えし描かせながらホツトメルトにより融
着させることにより形成され、その後これを個々
に切断して行くだけで容易に多数の本考案に係る
包装袋を高速で生産することができる。また、本
考案によれば、包装袋開封の把手となる耳部が閉
鎖用の外側フラツプにあつて対向する閉鎖用の内
側フラツプに貼り合わされる部分にあるため、当
該耳部形成のためにそのフラツプに入れられた切
り込みから塵埃又は虫などが包装袋内部に入る危
険もなく、完全な密封状態を保持した極めて衛生
的な開封可能の包装袋を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る一実施例の包装袋を展開
した状態で示す平面図、第２図は第１図に示され
たブランクで内容物を包装して成る本考案の包装
袋を示す斜視図、第３図は一般的な紙で形成され
た包装袋において開封用紐を引きはがした時の破
れ線を示す斜視図、第４図は破れ線で囲まれた領
域を除去して開封領域を形成した包装袋の斜視
図、第５図、第６図、第７図および第８図はそれ
ぞれ本考案に係る包装袋の各実施例を示す第２図
と同様な斜視図である。１０……包装袋、１３……壁面、１４ａ，１４
ｂ……開封用紐、１５……一側端、１９ａ，１９
ｂ……破れ線、２１……開封領域。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

厚手のクラフト紙で形成されるまち部付きの包
装袋において、該包装袋の壁面にある領域をもつ
た開封口を形成すべく周方向に相互に間隔をあけ
且つ前記包装袋の長手方向に伸長して前記包装袋
内壁面に固着され、前記包装袋の閉鎖用の外側フ
ラツプの端縁から始まつて前記包装袋のその壁面
を横断している２本の開封用紐と、前記閉鎖用の
外側フラツプ端縁で前記開封用紐の一端を掴むた
め該開封用紐一端両側に前記閉鎖用の外側フラツ
プの内側フラツプに対する重合長さより短かく入
れた切り込み線によつて前記外側フラツプ端縁に
形成された耳部とを含んでなる包装袋。