JPS6235300Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、挟扼レールの始端部を上昇傾動させてフ
イードチエンから離間させ、枕地等で手刈した穀
稈を手で前記離間部に供給するようにしたコンバ
インは、手扱作業を終わつて前記挟扼レールを下
降させるリセツト操作を忘れて刈取作業を再開す
ることがあり、そのような場合、搬送されてきた
穀稈が落下したり詰る欠点があつた。

本考案は前述の欠点を改善することを目的とす
るものであつて、脱穀装置の扱口に沿つてフイー
ドチエンを張設し、その上面に挟扼レールを対設
し、該挟扼レールの始端部をフイードチエンから
離間させて手扱姿勢になすようにしたコンバイン
において、警報器の回路に前処理部の作動を感知
する前処理スイツチと、前記挟扼レールの始端部
が手扱姿勢になつていることを感知する手扱スイ
ツチとを直列に挿入したことを特徴とするもので
ある。

以下図面に示す実施例について説明すると、１
は走行装置を有する機台上の一側に搭載した脱穀
装置であつて、その前方には刈取装置２と、穂部
搬送体３及び搬送される穀稈の稈身方向に傾動す
ると共に株元部を挟持搬送する扱深さ調節体４を
併設してなる穀稈搬送装置とからなる前処理部が
設けてあり、機台の他側には前方から順次操作
盤、運転席６、籾処理部７及びエンジン８が設け
てあり、後部にはカツター９とドロツパー１０が
装着してある。

また、前記脱穀装置１の扱口に沿つて張設した
フイードチエン１１の上面には挟扼レール１２を
対設し、該挟扼レール１２は多数のレール片をピ
ン１３…で連結して構成してあり、それらのピン
１３…を支承する上下方向の支持ピン１３′…は
支持枠１４に挿通して吊設してある。

そして、前端のレール片１２ａを吊設した吊ピ
ン１３ａは支持枠１４上の回動自在なカラー１５
に挿通し、刈取穀稈を連続的に継送して脱穀する
時は上記吊ピン１３ａの上部の止めピン１６をカ
ラー１５の長溝１５ａに遊嵌してレール片１２ａ
をスプリング１７′により第４図に実線で示す如
く下降姿勢となし、手扱時にはレール片１２ａを
押し上げて止めピン１６を長溝１５より脱出させ
ると共にカラー１５を回動して止めピン１６をカ
ラー１５の凹部１５ｂに載せるとレール片１２ａ
は鎖線で示すように上昇した手扱姿勢になる。

その時、支持枠１４上のステー１７に取付けた
手扱スイツチ１８はその接片１８ａが第５図ｂに
示すように吊ピン１３ａの上端によつて押し上げ
られるのでONとなる。

更に前記扱深さ調節体４のチエン保持枠４ａに
は穀稈が挟持されていると穀稈に押されてOFF
となる常閉型の扱深さメインスイツチ１９を取付
け、扱深さ調節体４を傾動可能に支持した伝動ケ
ース２０には扱深さ調節体４が浅扱き調節限界位
置に達すると前記保持枠４ａが当接してONとな
る扱深さ下限スイツチ２１が取付けてある。

２２は運転席６の側部に設けた刈取クラツチレ
バーであつて、ガイドパネル２３の下面には刈取
クラツチレバー２２を入り位置にセツトすると
ONになる前処理スイツチ２４が装着してある。

次に作用について説明すると、刈取装置２で刈
取られた穀稈は穀稈搬送装置によりフイードチエ
ン１１と挟扼レール１２の始端に供給されて脱穀
処理されるが、その際レール片１２ａは第４図に
実線で示すように下降姿勢にしておき、穀稈搬送
装置の扱深さ調節体４は自動制御装置により前部
を中心に傾動して扱深さ調節を行う。

また、枕地等で手刈した穀稈を定位置で手扱す
る場合は、レール片１２ａを第４図に鎖線で示す
ように押し上げ（手扱スイツチ１８ON）でセツ
トすると共に扱深さ調節体４を一ぱいに下げ（扱
深さ下限スイツチON）でその後端をフイードチ
エン１１から遠ざけ、レール片１２ａとフイード
チエン１１との間に穀稈を手で供給して脱穀す
る。

そして、ブザー又はランプ等からなる警報器２
５の回路には第７図に示すように並列となつてい
る扱深さ下限スイツチ２１及び手扱スイツチ１８
と、扱深さメインスイツチ１９と、前処理スイツ
チ２４とが直列に挿入してあるので、手扱作業を
終つて刈取脱穀作業を再開するとき、レール片１
２ａを下降させるリセツト操作を忘れて刈取クラ
ツチレバー２２を入り操作すると前処理スイツチ
２４がONとなつて警報器２５は警報を発する。

また、レール片１２ａをリセツトしても扱深さ
調節体４を戻し忘れた時も警報が発せられる。

更に通常の刈取脱穀作業中、刈取穀稈が著しい
長稈であつて扱深さ調節体４が浅扱調節され扱深
さ下限スイツチ２１がONになつても扱深さメイ
ンスイツチ１９が穀稈を感知してOFFになつて
いるので警報を発しない。

本考案は前述のように脱穀装置の扱口に沿つて
フイードチエンを張設し、その上面に挟扼レール
を対設し、該挟扼レールの始端部をフイードチエ
ンから離間させて手扱姿勢になすようにしたコン
バインにおいて、警報器の回路に前処理部の作動
を感知する前処理スイツチと、前記挟扼レールの
始端部が手扱姿勢になつていることを感知する手
扱スイツチとを直列に挿入したので、手扱作業完
了後挟扼レールを手扱姿勢にセツトしたまま前処
理装置を作業させると、警報器が警報を発し、穀
稈搬送装置からフイードチエンと挟扼レールの始
端に継送される穀稈が脱落したり、詰つたりする
のを未然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図はコンバインの平面図、第２図は穀稈受継
部の斜視図、第３図は扱深さ調節体の斜視図、第
４図は要部の側面図、第５図ａ，ｂは手扱検出部
の斜視図、第６図は刈取クラツチレバー部の斜視
図、第７図は警報器の回路図である。 １１……フイードチエン、１２……挟扼レー
ル、１２ａ……レール片、１８……手扱スイツ
チ、２１……扱深さ下限スイツチ、２４……前処
理スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀装置の扱口に沿つてフイードチエンを張設
   し、その上面に挟扼レールを対設し、該挾扼レー
   ルの始端部をフイードチエンから離間させて手扱
   姿勢になすようにしたコンバインにおいて、警報
   器の回路に前処理部の作動を感知する前処理スイ
   ツチと、前記挟扼レールの始端部が手扱姿勢にな
   つていることを感知する手扱スイツチとを直列に
   挿入したことを特徴とするコンバインにおける手
   扱装置。