JPS6232428Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は特にスーパーマーケツト用に適する買
物カゴに関するものである。

この種の買物カゴは、買物客が買いたい商品を
入れてレジまで運ぶために使用され、店内におい
て多数の人によつて持ち運ばれることになる。そ
こで、この買物カゴの外側面に店名などを書いた
ステツカなどを貼付け、買物カゴを広告媒体とし
ても使用することが従来から行われている。

ところで、この種の買物カゴは不特定多数の人
達によつて種々のものを入れるのに使用されるた
め、非常によごれ易く、衛生上定期的に洗浄する
ことが必要である。このため、何回か洗浄するう
ちに、貼付けているステツカの周辺部が剥れたり
して非常に見苦しい状態となり、頻繁にステツカ
を貼り替えることが必要であつた。この作業には
古いステツカを完全に剥し取つた後に新しいステ
ツカを貼付けるという２重の手間が掛かり、多額
の費用と時間を要するようになる。また、全体が
自己保持可能な堅牢さをもつように形成されてい
るため、一体成形に必要な樹脂材料の量が多く、
コスト高である他、重量も比較的大きく、従つて
持ち運びに不便であつたと共にスーパーマーケツ
ト等においてカゴの設置に多大のスペースを要す
る等の不便があつた。

本考案は上述したような従来のものの欠点を解
消するためになされたもので、方形状に上下開口
した上縁部分を、自己保持可能な堅牢さをもた
せ、かつ下方に向つて内側に傾斜させて形成し、
この上縁部分の下端に、折畳み可能な可撓性を有
し、かつ少なくともその底部に多数の孔が形成さ
れた袋部分を連設すると共に、上記上縁部分にシ
ート状の広告プレートを着脱自在に保持する保持
部を設けることにより、洗浄によつて剥れてしま
うような広告ステツカの貼付けをなくし、ステツ
カの剥れによるその貼り替えという面倒な作業を
行わなくてもよくすると共に、全体の形成に必要
な材料が少なく、それ丈材料コストを安くかつ軽
量な買物カゴを提供することを目的としている。

以下本考案の実施例を図に基づいて説明する。

第１図は本考案によるスーパーマーケツト用買
物カゴの一実施例を示す斜視図であり、図におい
て１は上縁部分、２は上縁部分１の下方に連設さ
れた袋部分、３は上縁部分１の上方に設けられた
取手である、上記上縁部分１は、長方形状に上下
に開口し、かつ下方にいくに従つて内側に傾斜す
るように、樹脂の一体成形により自己保持可能な
堅牢さをもつて作られている。上記袋部分２はそ
の胴部２ａが蛇腹状をなし、折畳み可能な可撓性
を有するように、好ましくはカゴ内の内容物が外
側から見えるような透明な樹脂により一体成形さ
れている。

上記袋部分２はまた、蛇腹状の胴部２ａを折畳
んだとき、上縁部分１の下側開口の内側に納まる
ような形状に作られ、複数の買物カゴを積み重ね
たとき、全体の高さが第２図ａに示すように、折
畳んだ胴部の高さにカゴの数を乗じ、これに更に
１個分の上縁部分１の高さを加えたものとなるよ
うにされている。また、上縁部分１の傾きを大き
く（平坦状）すれば、第２図ｂのように、さらに
高さを低くできる。

上記上縁部分１も袋部分２と同じく透明な樹脂
材料により一体成形されており、この上縁部分１
を形成している４つの壁１ａ〜１ｄにはそれぞれ
右側方に開口した、シート一枚挿入しうる程度の
空所１a′〜１d′が形成されている。この空所１
a′〜１d′には、店名、商品名などの広告表示をプ
リントした合成樹脂製のシート状の広告プレート
（図示せず）を開口から挿脱することができるよ
うになつていて、各壁の空所に挿着されたシート
状の広告プレートに表示された広告を壁を通て外
側から見るこことができ、買物カゴ自体が広告媒
体としても使用可能となつている。

また、袋部分２の底部２ｂには、多数の孔２
b′が穿たれている。この孔２b′は、買物カゴ内に
入れた商品からもれた水を排出する他、買物カゴ
の洗浄の際の水切りを行うために使用される。

なお、上述の実施例では、袋部分２は蛇腹状に
作られているが、必ずしもこのようになつている
必要はなく、可撓性を有し、折畳み可能なメツシ
ユ状のものや軟質の透明なビニールのような合成
樹脂によつて作るようにしてもよい。

また、上縁部分１にシート状の広告プレートを
着脱自在に装着する保持部として必ずしも空所１
a′〜１d′を形成する必要はなく、第５図に示すよ
うな係合保持部１′を設けるだけでもよい。

更に、上縁部分１に対する袋部分２の連設の仕
方としては、各部分を別々に一体成形した後に、
例えば融着によつて互に連結する方法の他、第６
図ａに示すように、上縁部分となるべき部分と袋
部分となるべき部分とを一体に成形し、その後袋
部分となるべき部分を成形型により蛇腹状に成形
した後、第６図ｂに示すように上縁部分となるべ
き部分の一部を折り返して融着して空所１″を形
成する方法が考えられる。

以上のように本考案によれば、方形状に上下開
口し、下方に行くに従つて内側に傾斜した上縁部
分の下端に、折畳み可能な袋部分を連設して、こ
の袋部分の少なくとも底部に孔を形成すると共に
上縁部分にシート状の広告プレートを着脱自在に
保持する保持部を形成しているため、従来のよう
に広告ステツカを貼付けることが必要なくなり、
従つて買物カゴの洗浄によりステツカが剥れると
いう不合がなくなると共に、折畳み可能となつた
ことからカゴの設置に多大なスペースが不要とな
り、さららには重量が軽く、しかも材料費が安く
なつてコストダウンが図れるようになると共に輸
送コストの軽減が図れるようになつた。また、底
部に多数の孔が形成されているため、商品から漏
れた水の排出及び洗浄の際の水切りにも何らの支
障がないなど、実用的に優れた多くの効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は第１の
実施例を示す斜視図、第２図ａ，ｂは第１図示の
買物カゴを多数積み重ねた状態を示す側面図、第
３図は第２図中線−について見た断面図、第
４図は第３図中線−について見た断面図、第
５図は第１乃至第４図に示した買物カゴの一部分
の変形を示す断面図、第６図ａ及びｂは本考案の
他の実施例を示す斜視図及び断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形状に上下に開口した上縁部分を、自己保持
   可能な堅牢さをもたせ、かつ下方に向つて内側に
   傾斜させて形成し、この上縁部分の下端に、折畳
   み可能な可撓性を有し、かつ少なくとも底部に多
   数の孔が形成された袋部分を連設すると共に、前
   記上縁部分にシート状の広告プレートを着脱自在
   に保持可能な保持部を設けたことを特徴とする買
   物カゴ。