JPS6230852A - 極軟質フエライト系ステンレス鋼 - Google Patents

極軟質フエライト系ステンレス鋼

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JPS6230852A
JPS6230852A JP61033480A JP3348086A JPS6230852A JP S6230852 A JPS6230852 A JP S6230852A JP 61033480 A JP61033480 A JP 61033480A JP 3348086 A JP3348086 A JP 3348086A JP S6230852 A JPS6230852 A JP S6230852A
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JP
Japan
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less
stainless steel
hardness
ferritic stainless
coins
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JP61033480A
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English (en)
Inventor
Satoru Narutani
成谷 哲
Shigeharu Suzuki
重治 鈴木
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/44Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with molybdenum or tungsten

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は極軟質フェライ)・系ステンレスinに係リ、
特に貨幣、メダル、ゲーム用コインもしくは鍵等の如く
冷間プレスにより精密な圧印加工が必要とされる各種製
品の素材として最適な極軟質フェライト系ステンレス鋼
に関する。
〔従来の技術〕
雑誌rchromium ReviewJ No、 1
 1983年4月号によれば1979年に全世界の11
7ケ国で新たに発行されたコイン総量の55%以上はス
テンレス鋼が使用されているという。これはコイン製造
上の経済性およびコインの流通に際しての耐久性の観点
からステンレス鋼が見方されていることを意味している
ステンレス鋼コインは魅力的な光沢を有し、耐食性、耐
摩耗性がすぐれており、経済的な観点からも銅合金等の
他の材料と比較して有利性を持っているが、このコイン
への適用に当って最大の問題点は、その硬さが硬いこと
にあり、そのためコイニング(圧印)時に大容量のプレ
ス能力が必要とされること、コイニング時のダイスの寿
命が短いこと等コイン製造上の種々の困難を伴うという
問題である。
第1表最下段から3段目に最も古くからステンレス鋼を
素材とずろコインの製造を行っているイタリアの100
リラコインの組成分析値と、該コインに750℃5分間
の焼鈍を施し再結晶状態で測定した硬さHvを示した。
第1図は該コインの圧印状況を示す表面形状であり、第
2図は75%Cu−25%Niを含む日本の100円白
8貨幣の圧印状況を示す表面形状である。第1表より明
らかなとおり、現用イタリアのコイン用ステンレス鋼は
焼なまし状態で硬さが約Hv 163と硬質てあり、第
1図、第2図の比較からも明らかな如く、イタリアのス
テンレス鋼を素材とするコインは日本の白銅を素材とす
る100円貨幣よりも表面の模様の彫りが浅く不鮮明で
ある。コインの彫りの深さは圧印用プレスの圧力を高め
ることによって改善されるが、一方高価なダイスの寿命
を短縮する結果となり経済的に得策ではない。かくの如
く、コイン用素材としてステンレス鋼の種々の利点を十
分に生かすために、先ずその硬質性を改善することが極
めて重要であることが理解されろ。
従来コイン用ステンレス鋼として開示されたものに特開
昭55−89431がある。この発明の要旨とするとこ
ろは、12〜18%のCrを含む7エライ1〜系ステン
レス鋼において、CrJ)外の添加元素量を可能な限り
低減したことと、素材の処理工程においてリジング性を
改善するために、その熱延に際して熱延仕上温度を80
0℃以下とし、巻取温度を450℃以下に限定した点に
ある。
17かし、Cr以外の他の元素を低くすることは種々の
問題があり、例んばC,N含有量を低減させろことはコ
ストの上昇を招き、Siを低レベルに抑制することは脱
酸不足を生じコイン製造に重要な表面性状を劣化させる
こととなる。またリジング性の改善には熱延性」一温度
、巻取温度を低下させるのが有効であることは、特公昭
49−15696、特開昭52 668161.特公昭
58−56012等により公知の技術であるが、コイン
の巻取温度を450’3以下の低1品とすることば熱延
材のコインの形状を極端に悪くする結果となり、コイン
用ステンレス鋼として致命的欠陥となるおそれがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的はコイン用ステンレス鋼の如く冷間−fレ
ス成形等によって加工されるステンレス鋼の上記従来技
術の問題点を解決し、その最大の問題点である硬質性を
改善しHv 140以下の極軟質フエライ)・系ステン
レス鋼を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明の上記の目的は次の2発明によって達成される。
第1発明の要旨とするところは次の如くである。すなわ
ら、 重量比にて C:0.03%未満 Si:0.30%以下 Mn:1.5%以下 P:0.04%以下 S:0.15%以下 Ni:1.0%以下 Cu:0.50%以下 Mo:0.60%以下 Cr:  11.5〜20% N:0.03%以下 Al:0.005〜0.20% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物より成り、
硬度がビッカース硬度スケールて140以下てあり圧印
加工性に侵れたことを特徴とする極軟質フェライト系ス
テンレス鋼である。
第2発明の要旨とするところは第1発明と同一基本組成
のほかに、更にTi:0.005〜020%、Nb: 
 o、o O5〜0.20%、v: 0005〜020
%の中から選ばれた1種以上を含み残部はFeおよび不
可避的不純物より成り、硬度がビッカース硬度スケール
で140以下であり圧印加工性に擾れたことを特徴とす
る極軟質フェライト系ステンレス鋼である。
本発明者らは、フェライト系ステンレス鋼の軟質化を図
るに当って、先ずC,Si 、MnXPXS。
Cr、 Ni 、Cu、 Mo、Nの10元素を種々の
レベル含有する87種類のフェライト系ステンレス鋼の
成分元素濃度と、結晶粒径がすべて20〜30μmとほ
ぼ一定のもとにおけるHv硬さとの相関分析を行った結
果下記の(1)式を得ることができた。
Hv=73.3 12.3(5(C)+22.7(XS
i)→−0,8(2Mn)→−361(ZP)−551
(2S)+2.9 (j;Cr)+26 (XNi)+
 9 、8 (XCu) + 5 、1 KMo) +
 370 (1)−−−−411上記(1)式からSU
S 430に代表されろ通常のフェライト系ステンレス
鋼に含まれる各元素の濃度レベルと上記(1)式の係数
の大きさからHv硬さを低下させるためには、特にフェ
ライト系ステンレス鋼の主要元素としてSi 、P、 
Cu 、、Mo、Nの5成分を規制すべきであることが
判明した。
ところで一般にCは便さを増加させる元素であるが、上
記(1)式ではむしろ負の係数を有している結果となっ
ている。この理由は、フェライト系ステンレス鋼の通常
の処理を経た後ではCはCr  C等のCr炭化物とし
て析出しており、そのためC元素本来の固溶硬化作用は
生ぜず、むしろ固溶硬化作用を与えるCra度を実質的
に下げることを通して軟化作用を与えることによるもの
と考えられる。
本発明は上記の知見と、溶製時の経済性および素材の)
青浄度と表面性状を考慮して上記要旨の如く組成範囲を
限定することにより、極めて軟質なフェライト系ステン
レス鋼を安価に工業生産し得ることを見出し、本発明を
完成したものである。
本発明によるフェライト系ステンレス鋼の成分限定理由
について説明する。
C: Cは上記の如く、硬さに対しては従来一般に考えられて
いた点とは逆に、Cr炭化物生成を通じて軟化作用をも
つことが明らかになった。それ故Cは通常の添加レベル
においては硬さの観点から特に規制する必要はない。し
かし、一方貨幣に適用するに当っては約15〜20年と
される貨幣の流通寿命期間中の十分な耐食性を有するこ
とが要求される。
貨幣の耐食性に最も影響を及ぼすのは汗であると考えら
れている。本梵明者らばSi:0.10%、Mn:0.
50%、P:O,001%、Cr:12.5%および1
75%、Aj:0.05%を含有し、かつ各Cr含有量
レベルにっきC含有量を0010〜0074%に変化さ
せたステンレス鋼を溶製し、その冷延焼純板の人工汗溶
液中の孔食電位を測定し、第3図にその結果を示した。
なお、比較のため現用のイタリアコイン用ステンレス鋼
の結果も同図においてO印で示した。
孔食電位の測定は下記のようにして行った。
すなわち、11の水中に7gのNaC1,1gの尿素、
4gの乳酸を含む人工汗溶液で基準電極としてSCE 
(飽和甘木電厖)を使用してアノード分極試験を行った
。測定は35℃の前記人工汗溶液に試料を浸漬後SCE
による−500 mVで10分間保持後、自然浸漬電位
で更に10分間保持しt−後1分間当り20mV宛電位
全土げてIVになるまて掃引した。かくして得られたア
ノード分極曲線上で孔食の発生に伴って急激な溶解を開
始し溶解電流密度が100μA/ctに達する電位を孔
食電位とした。
第3図から人工汗溶液中の孔食電位はCr含有量によら
ずC含有量によって大きく影響されろことがわかるが、
良好な耐食性を得ろという観点からC含有量は本発明に
おいて003%未満に限定した。003%未満に限定す
ることにより175%Cr 含有レベルて現用の1′ク
リアコイン用ステンレス鋼と比較し優れた耐食性が得ら
れる。
SI : Siは溶製時の脱酸のため必須の成分であるが、硬度−
上昇作用が大きいために本発明ではAIによる脱酸を考
慮しSiを最少限に止め、その上限を030%に限定し
た。
Mn  ・ 上記(1)式より明らかな如<、Mnは硬度を高める効
果が小さく、1%の添加によっても硬度上昇(よt(v
て1弱で、特に厳しく規制する必要がないが、15%を
越すと耐食性を劣化させるので上限を15%に限定した
P : Pは上記(1)式に示す如く硬さ上昇係数が361と非
常に大きいので極力低下することが好ましいが脱酸の経
済性との兼ね合いで004%以下に限定し1.: 。
S : Sは上記(1)式では負の係v!、を有しており、硬、
さの低減のt:めに高濃度の添加が望ましいが、Sが0
15%を越えて過多となると耐食性を低下させるので上
限を015%に限定した。
Ni 、Cu、 Mo: 上記(1)式のNi 、Cu 、 Moの)(v上昇係
数がそれぞれ26.9.8.5.1であることを考慮し
てこれら3元素のHv硬さの上昇の合計が約3以下にな
ることを目安として、N1ば10%以下、Cす:よ05
0%以下、Moは060%以下に限定した。
Cr : Crはフェライト系ステンレス鋼の耐食性を維持するた
め最も重要な元素であり、11.5%未満では耐食性を
維持することができず、また20%を越して過多になる
と熱間加工性が劣化するので115〜20%の範囲に限
定した。
N : Nは上記(1)式におけるHv上昇係数が370と最大
であり低値とすることが望ましいが、本発明てはAI’
 、 Ti % Nb 、 Vの適当屋を添加すること
によりNを窒化物として固定したのでコスト上昇を来さ
ない0.03%を上限とし003%以下に限定した。
Al: AIの適正量の添加は本発明における最も著しい特徴の
一つである。本発明におけるAIの作用は次の如くであ
る。
(イ) Hv硬さに最も大きく影響するNをAj’Nと
して固定して、その固溶硬化作用を無害化する。
(0)  Hv硬さ上昇作用の大きいSlを030%以
下に限定したことによる脱酸不十分を補い、かつ脱酸不
十分による清浄度劣化による表面性状の悪化を防止する
05〜3%のAIを含むフェライト系ステンレス鋼につ
いて、上記(1)式を求めt:のと同一手法でHv硬さ
に対するAIの係・数を求めた結果+61となり硬化作
用を有することが判明したが、一方05%以下のAIの
添加の場合、原子パーセントでN量の3倍以下のAIの
添加によって固溶窒素をAINとして固溶硬化作用を抑
制することができろ。しかし、固溶klの上記(11式
と同様のHv硬化係数が+61であることより必要以」
二の添加はHv硬さの上昇を招くので、上限を020%
とし、N量0.03%以下の規制との関連から下限をo
、oos%とし、o、oos〜0.20%の範囲に限定
した。
上nF、C,Si、   Mn、   P、   S 
 X  Ni  、  Cu、   Mo。
Cr、N、klの各限定量をもって本発明による極軟質
フェライト系ステンレス鋼の基本成分とするが、更にT
i、Nb、Vの下記限定量の1挿置」二を同時に含有す
る場合においても、本発明の目的をより有効に達成する
ことができる。これらの限定理由は次の如くである。
Ti SNb XV: 本発明におけるTi、Nb5Vの作用は上記の如(Hv
硬さに最も大きく影響するNをその強力な窒化物形成作
用によりTiN、 NbN、 VNとして固定化し、そ
の固溶硬化作用を無害化することにある。これらの元素
を添加する場合はAIは脱酸のみを考慮した低レベルで
よいとし)う効果もある。
7エライト系ステンレス鋼においては、耐食性向上の目
的で0.20〜060%のTi、Nb、、Vの添加が行
われることがある。この範gHのT1、Nb、、v量を
含むフエライ1−系ステン1/ス泪について、丘記(1
)式を求めたのと同一手法でHv硬さに対するこれら3
元素の係数を求めた結果、+112、+172、+74
と算出され大きな硬化作用を有することが判明した。し
かし02%以下のTi、Nb、Vの添加の場合、原子パ
ーセン)・てNzの約3@以下のTi、Nb、Vの添加
によって実質的に固溶窒素を窒化物として固溶硬化作用
を抑制ずろことができ、かつ著しい硬化作用を発揮ずろ
固溶Ti、Nb、Vを無視できるレベルに保つことがで
きることが判明した。
まr、: T iの添加は、溶製後の連続鋳造に際して
タンディツシュや浸6R管のノズル詰りを発生させ、ま
た地疵の発生頻度を高めるなどの問題点があるが、本発
明ではNを003%以下に限定しているのでTiを02
0%以下添加することにより、かかろ障害も防止できる
のでその上限を020%としtこ。
またTi、Nb、■添加の上記効果1ii!!I量の7
・弧加量ても相応の効果が期待てきるが、実質的な効果
を得るt:めには少くとも0.005%を要するので、
それぞれ0005〜0.20%の範囲に限定17た。
フェライト系ステンレス鋼の主要元素含有量と硬さの関
係は前記(1)式で定板的に表わされることを明らかに
したが、本発明ではA1.Ti XNb 。
■を適当撤添加ずろことにより強力な固溶硬化作用を有
t 71 N 全固定し、AI、 Ti ’t Nb、
 V自身の固溶硬化も無視し得るレベルに保つことを可
能とした。この乙とにより+11式におけるNの項およ
びAI XTi 、 Nb、 Vの硬化作用を無視した
下記の硬さ指数HvNで実質的な硬さと成分の関係を表
示できることがわかった。
硬さ指数HvN=73.3−12.3(XCrl+22
.7(XSi1+0.8 (XMn)+361 (zp
) −55,1KSI+ 2.9 (XCr)+ 2.
6 (zNi)+ 9.8 (XCu)+ 51 (X
Mo)−42) 本発明においては、既存の従来材と比較し、貨幣、メダ
ル、ゲーム用コインもしくは鍵等の圧印加工時の圧印圧
力が大幅に軽減できる値として(2)式の硬さ指数Hv
Nを140以下にすることが望ましい。
上記各成分の限定要件を満し、残部はFeおよび不可避
的不純物より成り、更に好適には上記硬さ指数を満たす
フェライト系ステンレス鋼は、その最終の冷延焼純板の
Hv硬さで140以下を確保することが可能であり、従
来よりも著(7く軟質のフェライト系ステンレス鋼を得
ることができた。
本発明では最終の冷延後の焼鈍条件は特に規制(7ない
が、AIのみの添加材の場合、焼M >74度が約90
0℃以上になるとAlNの再固溶が生じ固溶窒素が増し
硬度上昇を生起させるため900℃未満の焼鈍が望まし
い。
〔実施例〕
第1表に示す如きA−3の19種の本発明によるフェラ
イト系ステンレス鋼および比較鋼として5US430お
よびイタリアコイン用フェライト系ステンレス鋼と同質
ステンレス鋼および低炭素、低窒素であるが、T1また
はNbがそれぞれ0.36%、0.50%と本発明によ
る限定量よりも過度にTiXNbを含む7エライト系ス
テンレス鋼の比較鋼T、Uをいずれも同様に高周波真空
溶解炉で溶製し、それぞれ30kgの鋼塊とした。
これらの鋼塊をいずれも同一条件で1250℃に加熱後
熱間圧延を行い3鴎厚の熱延板とした。
その際の熱間圧延仕上温度は830℃であったっこの熱
延板を公知の方法により焼なまし、冷間圧延、仕上焼な
ましを行い1.2mm厚の冷延焼tie 5%板を得た
−aにコイン材としては12〜2.7mm厚の材料が使
用されるが、上記各工程処理を経ても本発明鋼および比
較鋼はいずれもリジングに伴う表面性状の劣化は見られ
ず、その後のテス)・コインの試作に当ってもなんらの
1−ラブルが発生しなかった。
従ってリジングに関して特別な条件で工程処理する必要
がないことが判明しt:。
これらの各供試材についてHv硬さ、降伏応力、引張強
さおよび伸びの機械的性質を測定し、第1表に同時に示
した。第1表より明らかな如く、本発明鋼はHv硬さは
103〜138の範囲であり、比較鋼5tJS 430
の157、イタリアコイン用ステンレス鋼の163より
も著しく軟質となってし1ろことがわかる。比較鋼の硬
さが(2)式による硬さ指数と大きく異なる理由はこれ
らの鋼では固溶Nおよび固溶Ti、Nbが硬さに寄与し
ているためと考えられる。
次に本発明のうちCr含有3112.5%クラスおよび
175%クラスの異なるCrレベルの代表鋼として供試
材B、、JおよびF、Lを取り挙げて、従来からコイン
用素材として広く使用されている白銅、黄銅、アルミニ
ウム、ニッケルを比較材として耐食性、耐摩耗性、コイ
ニング性の比較試験を行った。耐食性は上9己の人工汗
中の孔食電位によって評価した。なお、本発明鋼Fおよ
び比較材臼銅の耐食試験の人工汗溶液中のアノード分極
曲線をそれぞれ第4図、第5図に示しt:。
また、耐摩耗試験は大越式耐摩耗試験機を用い、荷重3
.2kg、摩耗距gi66.6 m、 摩耗速度0、5
1 m/se cの条件で比摩耗量を測定した。
更にコイニング時の圧印力測定のために、本発明による
供試材B、F、J、I−および各比較材から25mmφ
のブランクを打抜き、これを圧線による耳付は後、ダイ
ス材質、IIS  G4404による5KD11を使用
し圧印深さ250μmの条件でコインを作成し、周辺の
ぼりの発生、模様の彫りの状況から最適圧印力を測定し
た。
なお、比較材として使用した白銅は75%Cu−25%
Ni合金であり、黄銅は70%Cu −30%Zn合金
である。これら本発明鋼および比較材による耐食性、耐
摩耗性、最適圧印力によるコイニング性の比較試験Cよ
第2表に示すとおりである。
第  2  表 、第2表より明らかな如く、本発明によるフェライト系
ステンレス鋼供試材B、FXJ、Lは他の比較材に比し
次の如きすぐれた特性を有している。
すなわち、 (イ)耐食性に関しては、本発明鋼は他の非鉄コイン材
料の白銅、黄銅、アルミニウム、ニッケルよりはるかに
すぐれ、5US430、イタリアコイン用ステンレス鍔
とほぼ同等である。
(ロ)耐摩耗性についても、本発明鋼は非鉄コイン材料
の比較材およびイタリアコイン用ステンレユ鋼よりすぐ
れ、5Us43oとほぼ同等である。
(ハ)コイン材等の冷間プレスによろ圧印加工に最も重
要な特性である最適圧印力に関しては、本発明鋼は耳付
は後焼鈍を施さなくとも303430、イタリアコイン
用ステンしス鋼等の他のフェライト系ステンレス鋼に比
し著しく低い値を示し、他の非鉄コイン材料の比較材に
比しても黄銅、ニッケルよりすぐれ、白銅、アルミニウ
ムの域に迫る低値にて、コイン用等の冷間てプレス成形
されろ用途に最適の材料であることを示している。これ
は第1表にて明らかにした本発明鋼の極軟質に、よる結
果である。
〔発明の効果〕
本発明によるフェライト系ステンレス鋼は適正な成分組
成を有し、特に極軟質および高耐食性とする本発明の目
的からSi 、 P、 Cu、 Mo、 Nを低減する
と同時に、klをo、oos〜0.20%とし、更に0
005〜020%のTi、Nb、Vを1種以上添加する
ことにより、NをAlNまたはTiN、NbN、VNと
して固定し、その固溶硬化作用を無害化し、併せてSi
不足による脱酸作用の不足を補う組成としたので次の如
き効果を挙げることができた。
(イ)硬さは極めて軟質であって、HvlOO〜140
を示し、その結果最適圧印力は極めて低い。
(ロ)耐食性、耐摩耗性についても、他の非鉄コイン材
料より著しくすぐれている。
(ハ)/?i延祠の表面性状がすぐれている。
(ニ)製造コストが割安である。
(ホ)コイン材としてもイタリアコイン用フェライト系
ステンレス鋼よりすべての点ですぐれた最適材料である
【図面の簡単な説明】
第1図はフェライト系ステンレス鋼を使用するイタリア
100リラ貨幣の表面および裏面形状の測定図、第2図
は75%Cu−25%Niの白銅を使用する日本の10
0円貨幣の表面および裏面形状の測定図、第3図は人工
汗溶液中の孔食電位と炭素含有量との関係を示す線図、
第4図は本発明鋼の実施例である供試材Fの耐食試験の
人工汗溶液中のアノード分極曲線図、第5図は比較材白
銅の第4図と同様の人工汗溶液中のアノード分極曲線図
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量比にてC:0.03%未満 Si:0.30%以下 Mn:1.5%以下 P:0.04%以下 S:0.15%以下 Ni:1.0%以下 Cu:0.50%以下 Mo:0.60%以下 Cr:11.5〜20% N:0.03%以下 Al:0.005〜0.20% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物より成り、
    硬度がビッカース硬度スケールで140以下であり圧印
    加工性に優れたことを特徴とする極軟質フェライト系ス
    テンレス鋼。
  2. (2)重量比にてC:0.03%未満 Si:0.30%以下 Mn:1.5%以下 P:0.04%以下 S:0.15%以下 Ni:1.0%以下 Cu:0.50%以下 Mo:0.60%以下 Cr:11.5〜20% N:0.03%以下 Al:0.005〜0.20% を含有し、更にTi:0.005〜0.20%、Nb:
    0.005〜0.20%、V:0.005〜0.20%
    の中から選ばれた1種以上を含み残部はFeおよび不可
    避的不純物より成り、硬度がビッカース硬度スケールで
    140以下であり圧印加工性に優れたことを特徴とする
    極軟質フェライト系ステンレス鋼。
JP61033480A 1985-02-19 1986-02-18 極軟質フエライト系ステンレス鋼 Pending JPS6230852A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010514928A (ja) * 2006-12-28 2010-05-06 ポスコ 耐食性及び張出成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼及びその製造方法
JP2018154858A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 日新製鋼株式会社 Ti含有フェライト系ステンレス鋼熱延鋼帯および鋼帯の製造方法

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