JPS62296982A - レ−ザ溶接方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 本発明はレーザビームを用いた溶接方法に関し、一層詳
細には、防錆効果を高めるために亜鉛、鉛等の低融点物
質を被覆したワークを重畳してレーザビームを照射して
互いに溶接を行う際、予め前記低融点物質をトーチ等で
加熱することにより気化し、次いで、母材にレーザビー
ムを照射して接合することを可能にした溶接表面が円滑
で堅牢な溶接部位が得られるレーザ溶接方法に梗する。

近年、防錆効果を高めるために、例えば、亜鉛、錫等の
コーティング部材を被覆した鋼板が自動車の外装用部材
に広汎に利用されている。

従来から前記のような鋼板、例えば、亜鉛メッキ鋼板を
重合して接合するにはスポット溶接により接合を行って
いる。すなわち、前記スポット溶接では前記のように重
合した亜鉛メッキ鋼板を一対の電極で挟持し、当該電極
で加圧すると共に、前記電極間に電流を通電することに
より局部的に加熱し母材を溶融し、亜鉛メッキ鋼板相互
の接合をする。このため、局部的加圧並びに加熱により
溶接後の前記亜鉛メッキ柵仮に圧痕が残るという難点が
あることが指摘されていた。

一方、前記のようにコーティングされた鋼板を接合する
他の溶接方法としてレーザを用いる溶接方法がある。す
なわち、ワークを重合し当該ワークにレーザビームを照
射しその局部的な加熱溶融作用下にワークを溶融させて
溶接を行う方法である。然しなから、このレーザ溶接方
法を用いて前記のような亜鉛メッキ鋼板を溶接しようと
すると、レーザビームを照射した時に低融点物質である
亜鉛が爆発的に気化し、周囲の溶融したワークを飛散さ
せる。このため、溶接部位に陥没穴が生じたり、外形上
は問題がなくてもワークの内部に気孔が生じ溶接強度が
低下するという欠点を露呈している。

そこで、前記の欠点を解消するための方法として、例え
ば、特開間第５６−６２６８８号に開示されている方法
がある。すなわち、溶接母材を重合してレーザ溶接を行
う際に、先ず、前記溶接母材の中一方の溶接母材に凹部
を形成し、当該溶接母材と他方の溶接母材によって中空
部を画成させ、レーザビームを照射することによって爆
発的に気化するコーティング部材を前記中空部から外部
に逃出させるようにしている。

然しなから、前記のように一方の母材に凹部を形成する
ことは工程上煩雑であるし、しかも、前記凹部を形成す
るための設備も格別に設けなければならないことから、
経済的負担が増大するという難点がある。

また、特開間第６０−２５５２９４号に別異の方法を開
示している。すなわち、この方法によれば、一方の溶接
母材に凸部を設けて、その凸部だけが他方の溶接母材と
当接するようにし、その結果、夫々の溶接母材の間に間
隙を設け、レーザビームを照射することによって気化し
た亜鉛は前記間隙から外方へ排出されるようにしている
。

しかし、この場合にも前記の特開間第５６−６２６８８
号に示す方法と同様の欠点を露呈することは謂うまでも
ない。

本発明は前記の不都合を克服するためになされたもので
あって、亜鉛、錫等の低融点物質で被覆しであるワーク
を重合しレーザ溶接方法で接合する際に、先ず、前記低
融点物質が溶融して気化する温度までプラズマジェット
やトーチ等で加熱し、一旦溶接部近傍の低融点物質を除
去した後に、当該加熱した部分にレーザビームを照射し
てワークの接合を行い、これによって、レーザビームを
用いる際前記低融点物質の爆発的気化により生じる溶融
したワークの飛散を予め阻止し、従って、溶接欠陥のな
い、しかも溶接表面を美麗に仕上げることが可能なレー
ザ溶接方法を提供することを目的とする。

前記の目的を達成するために、本発明は母材より低い融
点の被覆材で被覆された溶接母材を重合し、前記溶接母
材にレーザビームを照射して溶接を行うレーザ溶接方法
において、前記溶接母材の被溶接部位を加熱して前記被
覆材を気化させて一旦除去する第１の工程と、当該被溶
接部位にレーザビームを照射して前記溶接母材を相互に
接合する第２の工程とからなることを特徴とする。

次に、本発明に係るレーザ溶接方法について好適な実施
例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。

第１図ａ乃至Ｃにおいて、参照符号１０は第１の溶接母
材を示し、当該第１溶接母材１ｏの表面は防錆効果を有
する被覆材、例えば、亜鉛層１０ａでコーティングされ
ている。前記第１溶接母材１０の一面には第２の溶接母
材１２が重合される。この実施例においては、前記第２
溶接母材１２にもその一面にコーティング部材として亜
鉛ＪＷ１２ａが被覆しである。なお、図から容易に諒解
されるように、第１溶接母材１ｏの亜鉛層１０ａと第２
溶接母材１２の亜鉛層１２ａは互いに対面するように重
畳して位置決めされている。

次に、以上のように積層された溶接母材を溶着するに際
し、本実施例においては、前記亜鉛層１０ａ、１２ａを
気化させるためのトーチ１４と、実際に溶接を行うレー
ザ溶接装置１６が使用される。

すなわち、第１図すに示すように、前記第２溶接母材１
２の上方から前記トーチ１４によって被溶接部位１８を
加熱する。この場合、図中、参照符号１８ａは前記トー
チ１４の加熱作用によって熱影響を受ける部位を示し、
その加熱する温度は被覆しである亜鉛層１０ａ、１２ａ
のみが気化する温度（約１０００℃〜１４００℃）に選
択されている。

これによって、亜鉛層１０ａおよび１２ａの加熱された
部位は気化し、気化体２０となって第１溶接母材１０と
第２溶接母材１２の狭小な間隙に拡散して、第１図すに
矢印で示すように、外部に排出される。一方、加熱部近
傍の亜鉛層１０ａおよび１２ａは加熱されるが、直接的
加熱作用からは離れた部位に存在するために気化するに
至らず、結局、酸化亜鉛２２．２４となって残留する。

そして、当該酸化亜鉛２２．２４と前記第１溶接母材１
０および第２溶接母材１２によって中空部２６が画成さ
れる。

次いで、第１図Ｃに示すように、前記トーチ１４で加熱
した部位に前記レーザ溶接装置１６によリレーザビーム
１６ａを照射して前記第１溶接母材１０と第２溶接母材
１２の接合を行う。この場合、レーザビーム１６ａを照
射した部位は前記トーチ１４で予め加熱することによっ
て亜鉛層１０ａ、１２ａが既に除去されている。従って
、板金、高温のレーザビームを照射しても亜鉛の爆発的
な気化は生ずることなく、溶融した鋼板の飛散は防止さ
れ、溶接欠陥のない表面が円滑な溶接部位２８が得られ
る。

なお、この場合、前記トーチ１４で加熱した直後にレー
ザビームを照射すれば、一般に、ｌ、　−ザビームの吸
収率は表面温度が高い程よいので、前記レーザビームの
発振出力を下げることが可能となるため、レーザビーム
の発振器自体を小型化することが出来、設備使用が低廉
化するという効果も得られる。

以上のように、本発明によれば、溶接母材の表面を当該
溶接母材より低い融点の被覆材で被覆した溶接母材を重
合しレーザビームを照射してレーザ溶接を行う際に、先
ず、プラズマジェットやトーチ等で前記被覆材のみが気
化する温度まで加熱し溶接部の被覆材を除去した後にレ
ーザビームを照射するという方法を用いている。

このため、従来のように、最初からレーザビームを照射
した時に発生する被覆材の爆発的な気化を、本発明にお
いては、前記被覆材を事前に除去することによって防止
しているので、前記レーザビームに基づく陥没穴やその
他の不整がない連続した良好な溶接部位を得ることが可
能となる効果が得られる。

以上、本発明について好適な実施例を挙げて説明したが
、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設
計の変更が可能なことは勿論である。

【図面の簡単な説明】 第１図ａ乃至Ｃは本発明に係るレーザ溶接方法を示す溶
接部の拡大断面図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）母材より低い融点の被覆材で被覆された溶接母材
   を重合し、前記溶接母材にレーザビームを照射して溶接
   を行うレーザ溶接方法において、前記溶接母材の被溶接
   部位を加熱して前記被覆材を気化させて一旦除去する第
   １の工程と、当該被溶接部位にレーザビームを照射して
   前記溶接母材を相互に接合する第２の工程とからなるこ
   とを特徴とするレーザ溶接方法。
2. （２）特許請求の範囲第１項記載の方法において、被溶
   接部位を加熱する温度を被覆材のみが気化する温度に選
   択してなるレーザ溶接方法。