JPS622447Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、給湯器で加熱した湯を浴槽の設定水
位まで落とし込み、その後所望の湯温に上下の温
度差なく均一に焚き上げる自動給湯風呂装置に関
するものであり、操作容易で極めて便利な風呂釜
を提供せんとするものである。

従来の技術 従来の自動給湯風呂装置は、例えば実開昭48−
101941号公報に示されるように給湯器からの給湯
初期は直接循環釜の方へのみ湯が入るようにし、
かつ循環釜の上部循環管の位置まで浴槽内に給湯
された時以降には通常の循環式風呂釜となるよう
にし、浴槽湯温が所定温度以上になれば燃焼を停
止し、かつ所定温度以下になれば燃焼を開始し、
さらに浴槽への給湯を設定水位で停止するように
したものである。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら従来の装置では上部循環管の位置
まで給湯された後は通常の循環式風呂釜となつて
燃焼するため浴槽内の湯温が上下不均一になり入
浴時撹拌する必要があるという問題点を有してい
た。

問題点を解決するための手段 本考案はかかる問題点を解決するため、自動給
湯風呂釜主体内に瞬間式給湯器と循環ポンプ及び
風呂用バーナを備えた強制循環風呂加熱器を並設
し、前記風呂加熱器に浴槽の湯温を検出する湯温
検出器ならびに浴槽の設定水位で作動する水位ス
イツチを設け、水位スイツチの作動で循環ポンプ
を回転させ且つ風呂用バーナを燃焼させ、更に湯
温検出器が設定湯温を検出すると循環ポンプの回
転及び風呂用バーナの燃焼が停止するよう連動さ
せたものである。

作 用 風呂用バーナの燃焼中は循環ポンプが回転し、
浴槽内を撹拌するので、上下の温度差なく均一に
沸かすことができる。

実施例 これを図示の実施例について説明すると、１は
自動給湯風呂釜主体で、内部に先止め式の瞬間式
給湯器２と強制循環風呂加熱器３とが並設されて
いる。給湯器２には給湯用熱交換器４と、これを
加熱する給湯用バーナ５とが設けられ、熱交換器
４に通じる給水管６に設けた水流スイツチ７が通
水流を検知すると、電気制御回路８が働いてバー
ナ５へのガス路９中に設けた給湯用ガス電磁弁１
０が開き、同時に適宜の点火装置が作動して燃焼
を開始する瞬間湯沸装置が構成されている。１１
は給水管６に設けた定流量水ガバナ、１２は熱交
換器４から導出した給湯管１３に設けた湯温検出
器、１４は上記ガス路９中に設けたガス比例制御
弁で、湯温検出器１２で検出した湯温を設定値に
保つように燃焼ガス量を調整する。強制循環風呂
加熱器３は浴槽１５に上、下部循環管１６，１７
で連通した風呂用熱交換器１８と、これを加熱す
る風呂用バーナ１９、上記両循環管１６，１７内
に夫々吐出管２０、吸入管２１を二重管状に挿設
した循環ポンプ２２を有する強制循環装置２３が
備わつている。２４は前記ガス路９と並列に風呂
用バーナ１９へと導いたガス路２５中に配した風
呂用ガス電磁弁である。前記給湯管１３の先端は
給湯カラン２６まで延長され、主体１内部におい
てその途中からは風呂用熱交換器１８内部に連通
する風呂給湯管２７が分岐してあり、該給湯管２
７中には逆流防止のための開放タンク２８が設け
てある。また風呂給湯管２７のこのタンク２８よ
りも上流側には給湯電磁弁２９が設けてある。３
０は風呂用熱交換器１８に連通して浴槽１５の水
位を検出するフロート式あるいは水圧検知式の水
位スイツチ、３１は吸入管２１に挿設した湯温検
出器である。なお給湯電磁弁２９と水位スイツチ
３０と風呂用ガス電磁弁２４と湯温検出器３１と
ポンプ２２とは、水位スイツチ３０が作動すると
給湯電磁弁２９が閉塞すると共にガス電磁弁２４
が開放し、更にポンプ２２が回転し、湯温検出器
３１で検出した湯温が設定温度に達するとガス電
磁弁２４が閉塞して燃焼が停止すると共にポンプ
２２が停止するよう、前記制御回路８に電気的に
連係させてある。３２は風呂の自動使用を行う場
合に操作する自動運転スイツチ３３を備えた操作
器である。

本考案はこのような構成からなり、次に動作に
ついて説明する。自動運転するには操作器３２の
自動運転スイツチ３３を投入すれば良く、これに
よつて給湯電磁弁２９が開き給水管６内には通水
流が生じて水流スイツチ７が閉成し、制御回路８
が働いてガス電磁弁１０が開き、同時に点火装置
が作動してバーナ５が着火する。これにより熱交
換器４で温められた湯は風呂給湯管２７から風呂
用熱交換器１８に注入され、浴槽１５に次第に溜
つていく。こうして浴槽１５の湯が所定量に達す
ると水位スイツチ３０が作動し、給湯電磁弁２９
が閉じて給水管６の水流が停止し、給湯用ガス電
磁弁１０が閉じて給湯用バーナ５の燃焼が停止す
る一方、ポンプ２２が回り始め、又風呂用ガス電
磁弁２４が開いて風呂用バーナ１９が着火し、浴
槽湯の追い加熱を開始するのである。この加熱に
よつて浴湯が所定の湯温に達すると、湯温検出器
３１がこれを検出してバーナ１９の燃焼が停止す
ると共にポンプ２２の回転が止まる。かくして自
動運転スイツチ３３を操作するだけで、適温の湯
を所定の湯量だけ浴槽１５に得ることができるの
である。浴槽１５の湯が冷めたり減つたような場
合は、再度スイツチ３３を投入すればよく、再び
適温、適量にさせることができる。

なおシヤワー等で給湯使用するには給湯カラン
２６を開けば良く、従来の瞬間湯沸器と同様に湯
を得ることができ、この場合給湯カラン２６と給
湯電磁弁２９とは瞬間式給湯器２に対して互いに
並列的に作用するから、上記浴槽１５への湯落し
込み中であつてもシヤワー等の使用が同時に行
え、至つて便利である。

考案の効果 本考案はこのような構成からなり、自動給湯後
適温にまで追い焚きする際も、上下の温度差なく
均一となり、撹拌する必要をなくすことができ
る。

またスイツチを操作したあとは、すぐに入浴で
きる状態にまですべて自動で適量の湯を落とし込
んで、これを適温に焚き上げるので、極めて便利
である。しかも風呂釜だけで風呂を沸かす場合
の、水張りから焚き上げに長時間を要するような
ことはなく、短時間で沸かすことができる。また
大型瞬間湯沸器のみで湯を張るものと違つて、冷
めた湯に熱い湯をつぎ足した際に湯をあふれさせ
てしまうというような無駄がない。

更に、風呂加熱中であつても給湯の同時使用が
可能である等、幾多の実用的効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す概略全体構成図で
ある。 １……自動給湯風呂釜主体、２……瞬間式給湯
器、３……強制循環風呂加熱器、８……電気制御
回路、１３……給湯管、１５……浴槽、１６……
上部循環管、１７……下部循環管、１８……風呂
用熱交換器、１９……風呂用バーナ、２０……吐
出管、２１……吸入管、２２……循環ポンプ、２
７……風呂給湯管、２８……開放タンク、２９…
…給湯電磁弁、３０……水位スイツチ、３１……
湯温検出器、３３……自動運転スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動給湯風呂釜主体内に瞬間式給湯器と、浴槽
   に上、下部循環管で連通した風呂用熱交換器とこ
   れを加熱する風呂用バーナ及び前記両循環管内に
   夫々吐出管と吸入管を二重管状に挿設した循環ポ
   ンプを備えた強制循環風呂加熱器とを並設し、前
   記給湯器の給湯管から分岐させた風呂給湯管を逆
   流防止のための開放タンクを介して前記風呂加熱
   器の風呂用熱交換器内部に連通させ、該風呂給湯
   管には自動運転スイツチの操作で開放される給湯
   電磁弁を開放タンクより上流側に設けると共に、
   前記風呂加熱器に浴槽の湯温を検出する湯温検出
   器ならびに浴槽の設定水位で作動する水位スイツ
   チを設け、これら循環ポンプ、風呂用バーナ、給
   湯電磁弁、湯温検出器、ならびに水位スイツチ
   を、水位スイツチの作動で給湯電磁弁を閉じると
   共に循環ポンプを回転させ且つ風呂用バーナを燃
   焼させ、更に湯温検出器が設定湯温を検出すると
   循環ポンプの回転及び風呂用バーナの燃焼が停止
   するよう連動させた電気制御回路を設けたことを
   特徴とする自動給湯風呂装置。