JPS62172964A - 中空糸型人工臓器の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■１発明の背景 （１）技術分野 この発明は多数の多孔質中空糸を物質交換膜として用い
た中空糸型人工臓器およびその製造方法筒状外囲器内に
多孔質中空糸束を該外囲器の長手方向に沿ってほぼ平行
に収納して、その中空糸膜を介して物質交換させる人工
臓器、例えば人工じん臓、人工肺等が知られている。

しかし、従来のこの種の人工臓器は、シール剤およびポ
ツテング剤を用いて多孔質中空糸を外囲器内に固定した
のち、各中空糸を開口させるべく、中空糸束の所定の端
部で一方から切刃を当て、そのまま切刃又は中空糸束を
押しつけて切断する方法を介してつくられているため、
中空糸の外側の通路と連通させるための入口ポートおよ
び出口ポートはポツテング剤充填部分を横断して設ける
ことができず、外囲器の中腹側面を介して、すなわち、
外囲器の長手方向に対して直交する方向に設けざるを得
なかった。

そのため、中空糸外側通路を流れる気体又は液体は中空
糸外側通路を均一に流れずに短絡を生じ易くなるなどの
問題があった。

■１発明の目的 この発明は多孔質中空糸外側通路を流れる気体、又は液
体が外囲器内に収納された多孔質中空糸束全体にできる
だけ均一に流すことができる人工臓器およびその製造方
法を提供することを目的とする。

すなわち、この発明は筒状外囲器と；該外囲器の中心部
に同軸的に設けられた筒状又は柱状のコアと；上記外囲
器内壁と上記コア外壁との間に上記外囲器の長手方向に
ほぼ平行に配設された多数の多孔質中空糸：上記コアの
両端にほぼ同軸上に設けられ基端が上記コア両端中央に
開口し、先端に第１の流体の流入又は流出口、基端外縁
がら該流入又は流出口方向に延びるカラーを有する一対
の第１のポートと；上記中空糸束をその両端開口を閉塞
しない状態で上記外囲器両端部内壁および上記一対の第
１のポートのカラー外壁に液密に固着する一対の隔壁と
；基端が上記外囲器の両端外方に取付けられ、前記中空
糸の内部空間と連通する第２の流体の流入又は流出口を
有する一対の第２のポートと；上記コア外周面と外囲器
内壁とに囲まれた上記中空糸の外側通路と、上記第１の
ポートの各基端開口部とを放射状に連通させる流体通路
とを具備してなることを特徴とする中空糸型人工臓器を
提供するものである。

さらに、この発明は上記第２のポートが外囲器両端の軸
心部に突設されていることを特徴とする中空糸型人工臓
器を提供するものである。

さらに、この発明は上記コア両端が円錐状に突出してい
ることを特徴とする中空糸型人工臓器を提供するもので
ある。

さらに、この発明は外囲器内にコアを挿入する工程と；
このコアの外周と外囲器内壁との間に形成された空間に
中空糸束を挿入する工程と；上記コアと同軸に第１のポ
ートを外囲器端部に挿入する工程と；液状シール剤を用
いて中空糸束の端部を外囲器および第１のポートに仮固
定する工程と；遠心器を用いてポツテング剤より中空糸
束を外囲器および第１のポートに液密に固着させる工程
と；上記外囲器を軸を中心にして回転させながら切刃を
中空糸束の長手方向に対し垂直にして中空糸束端部の所
定個所に当て、第１のポートを残して中空糸束を切断す
る工程と；第２のポートを有するキャップを外囲器端部
に嵌合させる工程とを具備してなることを特徴とする中
空糸型人工臓器の製造方法を提供するものである。

■０発明の詳細な説明 以下、この発明を図示の一実施例を参照して説明する。

第１図は本発明に係わる人工肺の断面を模式的に示すも
のであって、図中１は筒状外囲器であり、その中心部に
筒状又は柱状をなし両端が円錐状に突出したコア２が同
軸的に設けられている。この−〇　　− 外囲器１の両端近傍には外囲器１の両端部に、および後
述する第２の流体ポートのカラー外壁に固着されたポツ
テング剤層（たとえばポリウレタンからなる）４ａ、４
ｂが設けられている。さらに、上記外囲器１の内壁とコ
ア２の外壁で囲まれた筒状空間には多数の多孔質中空糸
５が互いに離間し、はぼ平行をなすようにして、この筒
状空間の長手方向と同方向に向けて配設されている。こ
れら多孔質中空糸５は両端が上記ポツテング剤層４ａ。

４ｂを貫通し、かつ第１の流体ポート６ａ、６ｂとポツ
テング剤層４ａ、４ｂ間に形成される空洞部３ａ、３ｂ
に開口するようにして上記ポツテング剤層４ａ、４ｂに
て支持されている。したがって、このポツテング剤層４
ａ、４ｂで仕切られた上記外囲器１の中央部分はこのポ
ツテング剤層４ａ、４ｂによって上記中空糸５の内側を
通る流路と、その外側を通る流路とに区分されることに
なる。

上記外囲器１の両端には、それぞれ第１のポート６ａ、
６ｂが上記空洞部３ａ、３ｂと連通するようにして突設
されている。したがって、上記中空糸５の内側を通る流
路はこれら第１のポート６ａ、６ｂと連通している。題
２のポート６ａ。

６ｂはいわゆるドーナツ状のキャップに設けられており
、外囲器１の端部外周及び後述する第１のポー）７ａ、
７ｂのカラー内壁端部に固着されている。この固着は螺
合、嵌合等の物理的手段、又は超音波、高周波融着、接
着剤等を用いる方法によってもよい。

上記外囲器１の両端中央には第１のポート７ａ。

７ｂが突設されていて、７ａは流体流出口、７ｂは流体
流入口を有している。各ポート７ａ、７ｂの基端はそれ
ぞれ上記コア２の両端の円錐頂部に向けて開口している
。またポート７ａ、７ｂは基端外縁から流体流入又は流
出口方向に延びるカラー１０ａ、１０ｂを有している。

さらに、このコア２の円錐面と対向するようにして、上
記ポート７ａ、７ｂの基端から円錐状壁面が延在し、上
記ポート７ａ、７ｂの基端から中空系５の外側通路に至
る放射状通路ｇａ、８ｂが形成されている。

したがって、ポート７ａ、７ｂは上記中空糸５の外側通
路と連通している。

この人工肺の製造方法としては従来の場合とほぼ同様に
しておこなうことができる。すなわち、まず、外囲器内
にコア２を挿入し、さらに、コア２の外周および外囲器
１の内壁にて形成される空間にほぼ均一に中空系束を挿
入する。次にコア２と同軸に第１のポートを挿入する。

そして、ポツテング材と同様の接着性樹脂を充填したド
ーナツ状のカップ（図示しない）にて中空糸束を外囲器
１および第１のポー）７ａ、７ｂに仮固定する。

そして上記外周を遠心器に固定し、遠心させると同時に
、第１のポートの開口端よりポツテング材を圧入させる
ことにより中空糸束を外囲器及び第１のポートに液密に
固着させる。そして、シール剤充填部を含む不用部分の
多孔質中空糸を切断する工程については以下のようにし
ておこなう必要がある。すなわち、本発明の人工臓器に
おいては多孔質中空糸５の外側流路と連通ずる第１のポ
ート７ａ、７ｂ部分がポツテング処理済み構造体の両端
軸心部から突出しているため、従来の切断方法と異なり
第２図に示す如き切断方法が採用される。すなわち、ポ
ツテング処理済み構造体を軸を中心にして矢線“ａ”方
向に回転させながら切刃９を中空糸５に当てて切断する
。この方法によれば第１のポート７ａ、７ｂの存在は邪
魔にならずに中空糸５を切断することが可能となる。

第１図に示す人工肺を使用する場合は、たとえば血液（
又は酸素供給ガス）を第１のポート７ｂから導入し放射
状通路８ｂを介して中空糸５の外側通路に均一に分散さ
せ、ついで再び他端の放射状通路８ａを介して第１のポ
ート７ａから排出、循環させる。同時に、酸素供給ガス
（たとえば酸素富化ガス）（又は血液）を第２のポート
６ａから導入し、空洞部３ａを介して各多孔質中空糸５
に均一に分散させ、この中空糸５の内側を経て再び他端
の空洞部３ｂに集め、第２のポー）６ｂを介して外部へ
排出させる。

なお、上記実施例においては第２のポート６ａ。

６ｂ、第１のポート７ａ、７ｂを外囲器１の長手方向と
同一方向に突設させる例について述べたが、必ずしもこ
れに限らず、これらポートは空洞部３ａ、３ｂの横方向
に導出させるようにしてもよい。

また、上記実施例では本発明を人工肺に適用した場合に
ついて述べたが、その他人工じん臓等にも適用し得るこ
とはもちろんである。

■９発明の具体的効果 以上詳述したように本発明によれば、多孔質中空糸の外
側通路と連通する気体又は液体通路導入および排出ポー
トを外囲器の軸心に設けるようにしたから、これら気体
又は液体の中空糸全体に対する均一な分散が容易となり
血液等の処理効率を著るしく向上させることが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係わる人工肺を一部断面で
示す模式図、第２図は本発明の人工臓器の製造方法を説
明する図である。 １・・・外囲器、２・・・コア、３ａ、３ｂ・・・空洞
部、４ａ、４ｂ・・・ポツテング剤層、５・・・多孔質
中空糸、６ａ、６ｂ−・・第２のポート、７ａ、７ｂ・
・・第１のポート、８ａ、８ｂ・・・放射状通路、９・
・・切刃。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）筒状外囲器と；該外囲器の中心部に同軸的に設け
   られた筒状又は柱状のコアと；上記外囲器内壁と上記コ
   ア外壁との間に上記外囲器の長手方向にほぼ平行に配設
   された多数の多孔質中空糸；上記コアの両端にほぼ同軸
   上に設けられ基端が上記コア両端中央に開口し、先端に
   第１の流体の流入又は流出口と、基端外縁から該流入又
   は流出口方向に延びるカラーを有する一対の第１のポー
   トと；上記中空糸束をその両端開口を閉塞しない状態で
   上記外囲器両端部内壁および上記一対の第１のポートの
   カラー外壁に液密に固着する一対の隔壁と；基端が上記
   外囲器の両端外方に取付けられ、前記中空糸の内部空間
   と連通する第２の流体の流入又は流出口を有する一対の
   第２のポートと；上記コア外周面と外囲器内壁とに囲ま
   れた上記中空糸の外側通路と、上記第１のポートの各基
   端開口部とを放射状に連通させる流体通路とを具備して
   なることを特徴とする中空糸型人工臓器。
2. （２）第２のポートが外囲器両端の軸心部に突設されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の中空
   糸型人工臓器。
3. （３）上記コア両端が円錐状に突出していることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の中空糸型人工臓器。
4. （４）外囲器内にコアを挿入する工程と；このコアの外
   周と外囲器内壁との間に形成された空間に中空糸束を挿
   入する工程と；上記コアと同軸に第１のポートを外囲器
   端部に挿入する工程と；液状シール剤を用いて中空糸束
   の端部を外囲器および第１のポートに仮固定する工程と
   ；遠心器を用いてポッテング剤により中空糸束を外囲器
   および第１のポートに液密に固着させる工程と；上記外
   囲器を軸を中心にして回転させながら切刃を中空糸束の
   長手方向に対し垂直にして中空糸束端部の所定個所に当
   て、第１のポートを残して中空糸束を切断する工程と；
   第２のポートを有するキャップを外囲器端部に嵌合させ
   る工程とを具備してなることを特徴とする中空糸型人工
   臓器の製造方法。