JPS62171550A - 制御用変速装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、運転中に回転方向が正逆に切換えられる産業
ロボット等の制御機器用の変速装置に関するものである
。

〔従来技術〕

産業ロボットなどの制御機器では、伝動軸の回転方向が
正逆に随時変化するように運転される。このような制御
機器に設ける変速装置において歯車は不可欠であるが、
この歯車には必ずバックラッシュが設けられており、そ
のため回転方向を正逆に切換えるとき、このバックラッ
シュ分だけ回転量が不正確になるという問題が指摘され
ている。

従来、このようなバフクランシュによる回転量の不正確
さを解消する方法として、歯車を二重に重ねてバックラ
ッシュ分だけ位相をずらせるようにした機構が使われて
きた。しかし、工作上不可避的に発生する不揃いの微小
なバックラッシュ分だけ位相をずらせて２枚の歯車を軸
に固定するということは、工作上の割出し精度の上から
も極めて至難のことであった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、ヘリカル歯車とスパー歯車との歯車列
の組み合わせを工夫することにより、回転方向を正逆変
化させるとき、バックラッシュを実質的にＯの状態にし
て正確に回転量を伝達をし、かつ円滑な動力伝達を可能
にする制御用変速装置を提供することにある。

〔発明の構成〕

上記目的を達成する本発明は、入力軸の歯車に２個の歯
車を同時に噛合させて歯車列を構成し、前記２個の歯車
に固定される２本の中間軸の他端にそれぞれ別の歯車を
固定し、この２個の別の歯車を出力軸の歯車に同時に噛
合させて別の歯車列を構成し、前記両歯車列の一方をヘ
リカル歯車にすると共に、他方をスパー歯車にし、かつ
前記両中間軸の少なくとも一方を軸方向に移動自在にし
てその軸端にネジ機構を設け、このネジ機構を介して中
間軸を軸方向に移動させて歯車のバックラッシュを消去
可能にしたことを特徴とするものである。

〔実施例〕

第１図および第２図は本発明の制御用変速装置を減速装
置にしたときの一例を示すものである。

これらの図において、■は入力軸、２は出力軸、３はケ
ーシングである。入力軸ｌは、ケーシング３の蓋板３ａ
に支持した軸受５と、この蓋板３ａに固定したステー４
に支持した軸受６とによって回転自在に軸支され、また
出力軸２はケーシング３のボス、部３ｂに内設した軸受
７゜７によって回転自在に軸支されている。入力軸１に
は歯車８が固定され、また出力軸２には内歯の歯車９が
固定されている。この実施例では歯車８が外歯で、歯車
９が内歯になっているが、これに限定されることなく、
歯車８．歯車９とも内歯、外歯のいずれの歯車を使用し
てもよい。

１０．１０’は２本の中間軸で、それぞれ両端がケーシ
ング３の蓋板３ａとステー４とに、軸受１１，１２ｉ１
１’、１２’を介して回転自在に軸支されると共に、軸
方向に移動自在になっている。これら中間軸ｔｏ、ｔｏ
’には、両端に歯車１３．１４ｉ１３’、１４’がそれ
ぞれ固定され、このうち歯車１３．１３’は入力軸ｌの
歯車８に同時噛合して歯車例を構成し、また歯車１４．
１４’は出力軸２の歯車９に同時噛合して別の歯車例を
構成している。これら両歯車列は、いずれか一方がヘリ
カル歯車になるのに対し、他方がスパー歯車からなるよ
うになっており、この実施例では第５図に示すように歯
車８．１３．１３’の歯車例側がヘリカル歯車であり、
歯車９．１４．１４’の歯車例側はスパー歯車で構成さ
れている。

また、軸方向に移動自在にした一方の中間軸１０の端部
には、蓋板３ａに螺合させたネジ１５により構成された
ネジ機構１６が設けられ、このネジ機構１６のネジ１５
を螺進させることにより中間軸１０を軸方向に移動させ
ることができるようになっている。ネジ機構１６は、第
３．４図に示す別の実施態様のように、ネジ１５と中間
軸１０の軸端との間に、スラスト受１７を介して皿バネ
等のスプリング１８を挿入する機構にしてもよい。スプ
リング１８はコイルバネでもよく、またゴムのような弾
性体に置き換えてもよい。

上述した変速装置は、制御装置の動力伝達系に組み込む
前か、又は組み込んでから、上述のネジ機構１６によっ
て次のようなバックラッシュ消去の操作を行ってから運
転に供するようにする。

すなわち、原理図として示した第５〜７図を参照して説
明すると、まず入力軸１をクランプしてロック状態にし
、次いでネジ１５を第５図に矢印Ａで示すように左側へ
向けて螺進させ、中間軸１０を軸方向に移動させる。す
ると、歯車８．１３がヘリカル歯車であって、そのヘリ
カル方向（傾斜方向）が図示の方向であり、かつ歯車８
がロック状態であるため、上記中間軸１０の軸方向の移
動によって歯車１３が矢印Ａのように回転し、これによ
って歯車１４，９゜１４’、１３’も順次矢印Ａ方向へ
回転し、最後の歯車１３′の歯面がロック状態の歯車８
の歯面に当接したところで停止する。この停止したとき
の歯車８，１３．１３’の歯車例と歯車９．１４．１４
’の歯車例の歯当たりの状態は、それぞれ第６図および
第７図の通りとなる。

第６図、第７図の状態に各歯車の歯当たり状態がセット
されたところで、上記入力軸１のクランプを解除して運
転可能な状態にする。この運転において入力軸１が正転
Ｆと逆転Ｒとに交互に切り換わるすると、正転Ｆ方向に
回転するときは、動力は歯車８，１３および歯車１４゜
９の噛合を介して出力軸２に伝達され、歯車８゜１３’
および歯車１４’、９の噛合によっては出力軸２に伝達
されない。すなわち、この正転Ｆのときの歯車８と１３
’との歯当たり関係は、回転方向に対して隙間Ｃ′を介
在させた状態になって動力が伝達されず、反対側の歯面
を単に接触状態にさせて歯車１３′が歯車８に追従回転
するだけになる。

これに対し入力軸１が逆転Ｒ方向のときは、上記正転時
とは反対に、動力は歯車８．１３’および歯車１４’、
９の噛合を介して出力軸２に伝達され、歯車８．１３お
よび歯車１４，９の噛合によっては出力軸２に伝達され
ない。すなわち、この逆転Ｒのときの歯車８と１３の歯
当たり関係は、回転方向に対し隙間Ｃを介在させた状態
になり、反対側の歯面を単に接触状態にさせて歯車１３
が歯車８に追従回転するだけになる。

このように非動力伝達側の歯車列が単に接触状態を維持
して追従回転する関係になっているため、正転Ｆから逆
転Ｒへ、また逆転Ｒから正転Ｆへ切り換わるとき、その
切り換わりの瞬間に、接触状態で追従していた歯面側が
直ちに動力伝達作用を行い、事実上バラクラシュ０の状
態で回転方向が切り換えられることになる。このため、
この制御用変速装置によれば、バラクラシュ分だけ回転
量が不正確になるということはない。

また、上述のように人力軸１から出力軸２へ動力が伝達
されるとき、ヘリカル歯車８ン１３゜１３′のヘルカル
方向（傾斜方向）が第５図に図示する方向のとき、中間
軸１０．１０’に発生するスラスｌ−Ｔ、Ｔ’は、正逆
転のいずれに関わらず常に矢印で示す方向になり、第６
図。

第７図の歯当たり状態は常に維持される。

また、ネジ機構１６として、第３．４図の実施態様のよ
うにスプリング等の弾性材を介在させたものを使用する
ときは、その弾性力を適宜選択することによって、たと
え歯車の工作誤差が大きい場合であっても異常力が発生
するのを回避することができる。また、このネジ機構に
よれば、最初のバックラッシュ消去の操作をするとき、
ネジ１５の螺進トルクの強弱を調整することによって、
回転の円滑さも調整することができる。

なお、上述した実施例では、入力軸１側の歯車列の歯車
８，１３．１３’がヘリカル歯車であるため、バフクラ
ッシュ消去操作をするとき入力軸１をクランプしたが、
出力軸２側の歯車列の歯車９，１４．１４’をヘリカル
歯車にしたときは、出力軸２をクランプしてバフクラッ
シュ消去操作を行うようにする。

また、上述した実施例は減速装置の場合を例示したが、
上記出力軸２を入力軸にし、上記入力軸１を出力軸にす
る関係にすれば、増速装置としての適用が可能になる。

〔発明の効果〕

上述したように本発明は、入力軸の歯車に２個の歯車を
同時に噛合させて歯車列を構成し、前記２個の歯車に固
定される２本の中間軸の他端にそれぞれ別の歯車を固定
し、この２個の別の歯車を出力軸の歯車に同時に噛合さ
せて別の歯車列を構成し、前記両歯車列の一方をヘリカ
ル歯車にすると共に、他方をスパー歯車にし、かつ前記
両中間軸の少なくとも一方を軸方向に移動自在にしてそ
の軸端にネジ機構を設け、このネジ機構を介して中間軸
を軸方向に移動させて歯車のバックラッシュを消去可能
にしたので、一方の中間軸の歯車の噛合を動力伝達側と
するとき、他方の中間軸の歯車の噛合を単に反対側の歯
面を接触状態にさせて追従させるだけにすることができ
るため、これによって正逆転するときの歯車の噛合関係
をバックラッシュが実質的にＯであるのと等しい状態に
して正確な回転量の伝達を可能にし、かつ円滑な動力伝
達を可能にする

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例による変速装置の縦断面図、第
２図は第１図のｎ−ｎ矢視図、第３図はネジ機構の他の
実施態様を示す縦断面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ
矢視図、第５図は同変速装置の作動を説明するための原
理図、第６図は第５図のＶｌ−ＶＩ矢視図、第７図は第
５図の■−■矢視図である。 １−人力軸、　２・−出力軸、　　１０．１０’−中間
軸、　８，９，１３．１３’、１４．１４′・−歯車、
　　１５・−ネジ、　　１６・−・ネジ機構、１７−ス
ラスト受、　　１８−スプリング。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）入力軸の歯車に２個の歯車を同時に噛合させて歯
   車列を構成し、前記２個の歯車に固定される２本の中間
   軸の他端にそれぞれ別の歯車を固定し、この２個の別の
   歯車を出力軸の歯車に同時に噛合させて別の歯車列を構
   成し、前記両歯車列の一方をヘリカル歯車にすると共に
   、他方をスパー歯車にし、かつ前記両中間軸の少なくと
   も一方を軸方向に移動自在にしてその軸端にネジ機構を
   設け、このネジ機構を介して中間軸を軸方向に移動させ
   て歯車のバックラッシュを消去可能にしたことを特徴と
   する制御用変速装置。
2. （２）中間軸の軸端にスプリングまたは弾性体を介して
   ネジを対設させることによりネジ機構を構成した特許請
   求の範囲第１項記載の制御用変速装置。