JPS6217093Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、卓球ネツトの高さを任意に調節でき
る卓球ネツト張設具に関する。

従来の卓球ネツトを張る張設具は、ポストと係
合具とが一体となつた構造であつた。その為、製
品のばらつきによりポスト高さそのものにばらつ
きがあつたり、また、ネツト張紐を卓球台の両ポ
ストに張設した場合、ネツト張紐の新旧等により
張りが弛るかつたりする場合が多々あつた。その
為、その都度ネツト張紐の結び目を解いてネツト
を張り直し、ネツト高さを調節しなければならな
かつた。この作業は、競技者にとつて甚だ厄介な
ことであつた。

そこで、本考案はこのような欠点を悉く解消し
ネツト張紐をポスト係合具に張設した後であつて
も、容易に且つ任意にネツト高さを調節すること
ができ、しかも、製品のばらつきによるポスト高
さのばらつきも合わせて吸収できる卓球ネツト張
設具を提供することを目的とする。

そこで本考案の特徴とする処は、軸心方向に孔
が貫通されると共に、外周側面にすべり防止加工
が施された頭部を有してポスト上部に螺合される
ネツト高さ調節ネジと、該調節ネジの上記頭部よ
り小さめに形成された大径部と、該調節ネジの上
記孔内に回動自在に遊嵌される小径部とを有する
ネツト張紐用の係合具と、が備えられ、かつ、該
ネツト張紐が、該係合具を介してネツト及びポス
トに添つて張設された状態において、該紐が、上
記すべり防止加工が施された頭部の外周側面に掛
合されるように構成された点にある。

以下、図に示す実施例に基づいて本考案を詳説
する。

１は円筒状のポストであり、該ポスト１の先端
２の内部に、内面を大半又は全長にわたつて螺刻
した円筒状の螺合管３を内設する。該螺合管３の
取付けは、スポツト溶接で取付けてもよく、また
螺合管３の外周面に接着剤を塗布し、ポスト１内
面に接着してもよい。更に、ポスト１内に螺合管
３を入れ、ポスト１外部に外圧を加えポスト１と
螺合管３を圧接してもよい。尚、該ポスト１の断
面形状は円筒状に限定されるものではなく多角形
等の任意の形状であつてもよい。また、先端部に
螺合管３を付設できる形状であればポスト１全体
が中空でなくてもよい。次に該螺合管３に調節ネ
ジ４を螺合する。該調節ネジ４は、螺刻部５と頭
部６よりなり、軸心方向に孔７が貫設されてい
る。該頭部６の外周側部８には、ローレツト加工
等のすべり防止加工が施されている。尚、該頭部
６形状は第３図のような円筒形に限定されるもの
ではなく六角形等の多角形でもよい。また調節ネ
ジ４に係合具９を設ける。具体的には、該係合具
９は、大径部１０、中径部１１及び小径部１２か
ら成る軸形状であり、この小径部１２を孔７に遊
嵌する。故に、係合具９は調節ネジ４内に回動自
在として設けられている。そして該小径部１２の
先端部１３をかしめて鍔１４を形成し、前記調節
ネジ４の端部１５に該鍔１４を掛止させ、調節ネ
ジ４を鍔１４と中径部１１の下面１６の間に少々
の間隙を以つて位置させる。また、大径部１０の
上面１７にはネツト張紐１８をガイドする溝１９
が形成されている。該溝１９の数は大径部１０の
直径方向に対し一条或は数条であつてもよい。ま
た、該大径部１０は、前記調節ネジ４の頭部６径
より小さめに形成される。しかして、ネツト２０
上部の水平方向に添設されたネツト張紐１８が、
上記溝１９に嵌入され、さらに先端が垂下され、
該調節ネジ４のローレツト加工等のすべり防止加
工が施された上記頭部６の外周側面８に掛合され
るように接し、ポスト１に添つて下方部にて掛止
され、張設されるのである。これによつて、張設
後の調節ネジ４の振動等による自由回転を防止す
ることができる。その為、競技中、ネツト２０高
さが変動したりすることがない。また、第５図に
示すポスト１下方部の掛止部２１は、コ字形の固
定片２２が張設具本体２３に固着されている。該
固定片２２の中央部２４は外側に少し***してい
る。この中央部２４に穴２５を穿設し、座金２６
を嵌入して成るピン２７を該穴２５に挿通する。
そして、ポスト１側に突出したピン軸２８にバネ
２９、座金３０を嵌挿し、ピン軸端３１を圧して
バネ２９、座金３０を該ピン軸２８に取付ける。
この構成からバネ２９の弾発力により前記座金２
６は、常に固定片２２の中央部２４に当接されて
いる。このことにより、ネツト２０を張設した
時、そのネツト張紐１８の端を上記固定片２２の
中央部２４と座金２６との間に１乃至２回位捲回
するだけでネツト張紐１８を容易に且つ確実に掛
止することができる。また、第６図のようにレバ
ー３２を上方に握るだけで張設具本体２３に設け
た揺動杆３３が矢印Ａ方向に作動し、卓球台３４
の固定具３５が該卓球台３４の下面３６に位置す
るように連動杆３７を介して作動する。その後、
螺杆３８を螺進させて張設具本体２３を卓球台３
４に固定する。

以上、叙述のような構成から成る本考案によ
り、係合具９は自由に回動できるので、任意の方
向からネツト張紐１８を溝１９にはめても、ネツ
ト２０は正規方向にうまく張設することができ
る。また、調節ネジ４の頭部６を回動させること
により、任意の高さにネツト２０を容易迅速に調
節することができる。

以上のように本考案は、ネツト高さを任意に且
つ容易に調節することができるので、ポスト等の
製作誤差による高さのばらつきに対しても、容易
に対応してネツト高さを一定にすることができ
る。

また、ポスト１に添つて張設されるネツト張紐
１８が、調節ネジ４の頭部６の外周側面８に掛合
されるので、張設後において振動等が発生しても
該紐１８が回り止めの作用をなし該調節ネジ４は
自由回転することなく、従つて競技中においても
ネツト高さが変動することがない。更に練習時に
は、ネツト高さを競技時より高く調節して練習す
ることができるので、競技の時にネツトを正規の
高さに調節すれば、ピン球がネツトにひつかから
ないという練習効果も期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の一部断面正面図、
第２図は要部を示す断面図、第３図は要部の斜視
図、第４図は側面図、第５図は掛止部を示す拡大
側面図、第６図はネツトを張設した状態を示す正
面図である。 １……ポスト、４……調節ネジ、９……係合
具、１８……ネツト張紐、２０……ネツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 軸心方向に孔７が貫設されると共に、外周側面
   ８にすべり防止加工が施された頭部６を有してポ
   スト１上部に螺合されるネツト２０高さ調節ネジ
   ４と、 該調節ネジ４の上記頭部６より小さめに形成さ
   れた大径部１０と、該調節ネジ４の上記孔７内に
   回動自在に遊嵌される小径部１２とを有するネツ
   ト張紐１８用の係合具９と、 を備えたことを特徴とする卓球ネツト張設具。