JPS6215301A - 使い捨ておむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、身体によくフィフトし、柔かな感触を持つ
だけでなく、接触面が濡れても水切れ性が良いためす早
く乾燥してサランとした感触を与える使い捨ておむつに
関する。

従来の技術 紙おむつは、基本的には表面材にポリエステル、ポリプ
ロピレン等を用いる非吸水性繊維の不織布と、吸水材と
してクレープ紙、綿状パルプ、吸水性樹脂等を用いる複
合吸水材料と、防水材としてポリエチレンフィルム等を
用いる裏張りシートとを種々の形状、構造で積層し、こ
の積層物に身体装着用の粘着テープや足周り絞り用のゴ
ムバンド等の附属部材が取付けられている。

この紙おむつの吸水性能を太き（したり、膚接触面をよ
り乾いた状態に改善する提案は、例えば、（ａ）特公昭
５２−２９６５７号公報と、（ｂ）特公昭５７−１７０
８１号公報に開示されている。

前者は、繊維状表面材の下に、これより水湿潤性の大き
い、ゆるくコンパクト化したセルローズ繊維を配置し、
さらにこの下に相対的に高湿潤性で、高い液体保持性の
紙状の緻密化したセルローズ層を積層し、最終的に防水
層で排尿水を止めるようにしている。これに対し後者は
、液体不透性フィルム（例えばポリエチレンフィルム）
に特定の角度、サイズの小さなロート状の開口部を多数
設け、これを吸水体に対し、開口部の凸部が対峙するよ
うに積層して逆流を防止するようにしたものである。

発明が解決しようとする問題点 前記（ａ）の構成の紙おむつは、繊維の見掛は密度、親
水性に勾配をつけて排尿水の透過、拡散を促進して吸水
材全域にわたるように工夫し、尿の吸水材に対する絶対
保水量を最大にしてその結果、より疎水性の表面材が乾
燥した状態になることを狙ったものである。しかしこの
構成では、繊維類は多孔質材料であるから、親水性、疎
水性を問わず程度の差こそあれ繊維の間に保水する。こ
のため、繊維間に保水された液体は、毛細管現象により
重力に抗して上昇し、圧縮すればスポンジのように液体
がしみ出してくるが、これらは物理現象であるから、完
全には防止することはできない。

また、前記（ｂ）の構成は、液体不透性フィルムに設け
た特定形状、サイズのロート状の開口部により、身体か
ら吸収用品の吸収材中への流体の自由な移動を許し、し
かもその吸収材からの流体の逆流を制御することを目的
としたものである。しかし、この構成のように表面材の
液体不透性フィルムにロート状の開口部を設ける場合に
は、透水スピードが充分でなくなり、膚触りが悪くなる
だけでなく、柔らかさが少なくなり、むれの点でも問題
があった。

問題点を解決するための手段 この発明では、前記問題点解決のために、主要構造部が
繊維状透水性表面材と、クレープ紙、綿状バルブ、吸水
性樹脂等から成る複合吸収材と、非透水性薄膜材とを順
次積層して形成された使い捨ておむつにおいて、各積層
部材間のうち、少なくとも繊維状透水性表面材と複合吸
水材との間に、合成樹脂から成る非吸水性軟質網目状発
泡体を全面若しくは部分的に挿入したものである。

非吸水性軟質網目状発泡体は、単位開口最小幅が０．５
　ｃｍ以上、開口面積が０．２〜３００１１、開口率が
３０〜９０％になるようにした場合、毛細管現象や逆流
の防止にすぐれた特性を示す。

また、非吸水性軟質網目状発泡体は、少なくとも片°面
に適当な間隔で線状のエンボス加工が施されると、おむ
つの身体へのフィツト性が良くなる。

作　　用 繊維状透水性表面材と複合吸水材との間に挿入した非吸
水性軟質網目状発泡体は、一種のスペーサーの働きをし
て表面材を吸収材から離すから、表面材を透過した排尿
水は落下して吸水材に保水され、吸水材から表面材への
毛細管現象による逆流は防止される。それ故、皮膚に直
接触れる表面材は、通気性に優れていることも手伝って
きわめて乾燥し易く、サランとした感触を与えることに
なる。

実施例 この発明の一実施例を添付の図面に基づいて説明する。

膚に接する繊維状透水性表面材１と複合吸水材３との間
には、幅方、向の中央部に、長さ方向のほぼ全域にわた
って非吸水性軟質網目状発泡体２が挿入されており、複
合吸水材３の下側には、非透水性ＷＩ膜４が積層されて
いる０発泡体２の上下端において、発泡体２と複合吸水
材３を覆い非透水性１１１１１４に沿って折り曲げられ
る表面材１は、それらの部材との間に、非透水性薄膜４
と同じか別の非透水性薄膜５が挿入されている。６は複
合吸水材３内に含まれている吸水性樹脂である。裏張り
シートとなる非透水性＄１１１４は、左右両端部の長さ
方向に幅の狭いゴム弾性体７が固着されており、上端部
の左右に粘着テープ８が適宜取付けられている。

繊維状透水性表面材１は、紙おむつに広く一般に用いら
れているポリエステル、ポリプロピレン、綿、レーヨン
などから成る繊維の織物、編物、不織布などを意味し、
性能上、柔軟で膚触りが良く、皮膚にかぶれを起させな
い材料で、特に排尿水が透過し易く、水切れ性の良い材
料が望まれる。このため、現在では、表面材１としてポ
リエステル、ポリプロピレンの長繊維不織布で、重量が
１０〜５０ｇ１ｒｄのノーバインダータイプのものが一
般に使用されている。

非吸水性軟質網目状発泡体２は、合成樹脂自体だけでな
く網目状発泡体の構造自体も非吸水性であることを意味
し、発泡体が独立気泡体である場合は何らの制約はない
が、連続気泡体の場合は、それ自体が気泡中に水分を包
含し得るため、網目状発泡体の表面は、すべて非透水性
の膜で覆われた皮付き発泡体でなければならない。

複合吸水材３は、クレープ紙、綿状パルプ、吸水性樹脂
等からなる一般的な吸水材を意味するもので、本発明の
権利範囲を何ら限定するものではない。複合吸水材３は
、クレープ紙、綿状パルプ、吸水性樹脂等の吸水材料を
単独や混合複合の形でも使用できるものであるが、一般
的には、吸水性樹脂６の上下に綿状パルプを、さらにそ
の上下にクレープ紙を積層した部分が、紙おむつの中央
部に位置する主要構造部に配置され、腰部側面などの補
助部分に相当する吸水性樹脂６は省略されることが多い
。

非透水性薄膜４．５には、ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニール共重合体、エチレン−アクリル酸エステル、
合成ゴム等の厚さ１０〜５０μｍの軟質フィルムで、水
は通過させないが、水蒸気は透過させるものが用いられ
る。

使い捨ておむつにおいて、腰部、股部、および背部を結
ぶ長手方向の中心線に沿った幅が７５〜３００ｆｌの帯
状の部分が主要構造部を形成するもので、該主要構造部
は、その部分で排尿水の大半を吸収するが、形状につい
ては、実施例のものに限定されない。

前記発泡体２には、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
ール、エチレン−アクリル酸エステル、エチレン−プロ
ピレン、エチレン−ブテン、エチレン−塩化ビニール等
のエチレン共重合体、軟質塩化ビニール樹脂、ポリブタ
ジェン、ＳＢＲ等の合成ゴムの非吸水性の合成樹脂から
成る柔軟な発泡体が用いられ、発泡体２の網目状シート
は、直接押出発泡によって形成してもよいし、押出され
た発泡シートに後加工で打抜きを施してもよい。

なお、網目状発泡体２は、排尿水が抵抗なく短時間に通
過して網目に水分が保持されないことが必要であるため
、第２図および第３図に！、ｍで示す網目の単位最小幅
は０．５　ｃｍ以上で、単位開口面積（ｉｘｍ）が０．
２〜３０−の範囲にあって、網目状発泡体２の面積全体
に対する開口率が３０〜９０％の範囲にあるものが望ま
しく、開口の形状は、適宜変形してもよい。

開口の単位最小幅１．ｍが０．５　ｅｔａ以下になると
、排尿水の流れが悪くなり数多くの開口部で保水さされ
るから、実質的に連続気泡体と同一になって表面材１に
カランとした感触を与えることができない。また、単位
開口面積が３０ｃｄ以上になると、繊維状表面材１のた
わみおよびこれに接触する皮膚の圧力で、表面材１と複
合吸水材３とが接触するようになり、これら両者を分離
しようとする網目状発泡体２の目的は達成されなくなる
。さらに網目状発泡体２の開口率が３０％以下になると
、排尿水の透過度が悪くなって湿った表面材１により、
紙おむつはむれを起すようになる。これに対し、開口率
が９０％以上になると、網目状発泡体２に表面材１と複
合吸収材３との間を保持するのに十分な圧縮および抗張
力等の強度を与えることができなくなる。

網目状発泡体２の肉厚は、０．５〜１０寵の範囲が適当
で、特に１．５〜５ｆｌの範囲が望ましい、肉厚が０．
５　ｍ以下になると、網目状発泡体２は、表面材１と複
合吸水材３とのスペーサーとしての役割が失なわれ、１
０ｍ以上になると、網目状発泡体２の曲げ強度が大きく
なって、使い捨ておむつは、使用時にかさぼりが大きく
なるだけでなく、身体へのフィツト性が著しく悪くなる
。

網目状発泡体２は、表面材１と複合吸水材３との間に全
面に挿入してもよいが、より機能的にするために、腹部
、股部、および背部を結ぶ線を中心とする帯状体に挿入
し、その形状は使い捨ておむつの形状に合せて任意に変
えてもよい。また、紙おむつの特性をより良くしたい場
合には、網目状発泡体２の片面または両面に断面任意形
状の線状エンボス（凹溝）を施すと、発泡体２の柔軟性
だけでなく、積層面での通気性、尿水の流れ易さも増大
させることができる。

その上、網目状発泡体２の積層は、全面または部分的な
接着によって行なわれ、使い捨ておむつについての装着
使用時の膚触り、風合い、通気性等の総合的な機能を考
慮して選定される。

次に、この実施例の作用効果について説明する。

紙おむつを粘着テープ８によって使用者に装着すると、
排出された尿水は、疎水性の繊維から成る比較的肉厚の
薄い表面材１で受は止められ、平面方向に拡散しながら
透過し、網目状発泡体２の各草位開口面積から抵抗なく
落下して複合吸水材３の表面に到達する０発泡体２を構
成する材料は非吸水性であり、各単位開口面積は水分を
保持できない程太き（、表面積は繊維に比べて著しく小
さいから、表面に付着する水分はきわめて少ない。

表面材１は、人間の皮膚に柔らかな接触感を与え、表面
の通気性、尿の拡散に役立つ。これに対し、網目状発泡
体２は、尿水の逆流防止だけでなく空気層が表面材１の
方に自由に移動できるようにするため、表面材ｌをより
乾き易くする役目を果す。その上、表面材ｌの乾燥は主
として体温でなされるが、表面材１は、複合吸水材３と
断熱材である網目状発泡体２によって分離されているか
ら、乾燥に要するエネルギーは少なくてすむ。

それ故、この実施例の使い捨ておむつは、表面材１が吸
水材３と直接に接触している従来の紙おむつの乾燥に比
べて、体温による乾燥において格段のすぐれた作用効果
を示すことになる。

したがって、排尿後も使い捨ておむつは、表面材１が乾
燥し易く通気性のよい状態におかれるため、複合吸水材
３の保水能力の限度まで使用できることになる。

次に、この実施例効果を比較例１と実施例１について示
す。

比較例１ 見掛は密度０．５ｇ／ｃｍ２、肉厚０．２　ｔｌＩのポ
リプロピレン不織布の繊維状透水性表面材と、下記構成
の複合吸水材と、肉厚２０μｍの白色ＥＶＡ　（エチレ
ン−酢酸ビニール共重体）フィルムの非透水性薄膜の三
者を積層して紙おむつ用構造体を形成した。

複合吸水材 第１層　１４ｇ／ｌｒｉのクレープ紙 第２層　３００ｇ／ｎｆの綿状パルプ 第３層　１００ｇ／ｒｒｒのポリアクリル酸系吸水性樹
脂粉体の散布 第４層　２００　ｇ／ｆｆｒの綿状パルプ第５層　１４
ｇ／ｎｆのクレープ紙 上記紙おむつ用構造体２０Ｃ１１角の平面に、人工尿（
ＮａＣ１１，２％、ＫＣｌ０．４％、（ＮＨｚ）ｚ　Ｃ
Ｏ０，２％の水溶液）５０＋１を１秒以内に流下させた
所、１分後でも表面材は、まだ濡れた状態であった。

実施例１ 下記の４種の網目状発泡体を用意し、比較例１の紙おむ
つ用構造体の繊維状透水性表面材と複合吸水材との間に
挿着して同様のテストを行なった。

網目状発泡体シート Ａ　見掛は密度０．０３４ｇ／ａａのポリエチレン独立
気泡体から成り、肉厚２ｗ１ｌ、幅５鶴の骨格を有し、
開口部が１５−角の面積である開口率５６．３％の網目
状発泡体Ｂ　見掛は密度０．０３４ｇ／ＪのＥＶＡ独立
気泡体から成り、肉厚３＋ｎ、幅３ｆｌの骨格を有し、
開口部が２０鶴角の面積を有する開口率７５．６％の網
目状発泡体 Ｃ見掛は密度０．０２５ｇ／ａｄの架橋型エチレン−１
５−ｔ％酢酸ビニール共重合体から成り、肉厚３鶴、幅
３鶴の骨格を有し、開口部が３５ｍ角の面積を有する開
口率８４．８％の網目状シートで、深さ１鶴で３ｗ間隔
の格子型エンボス加工が両面に施されているもの Ｄ　見掛は密度０．０２５ｇ／ｃＪ、骨格直径約２龍、
開口率７５％の表皮を有する連続独立気泡混合体のポリ
エチレンネット（押出ガス発泡法） 上記Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄの４種の網目状発泡体を比較例１０
表面材と複合吸水材との間に積層し、前記と同一のテス
トを行った結果、表面材は、いずれも比較例１の場合よ
りもサランとし、水切れ性の良い状態となった。

発明の効果 この発明によれば、繊維状透水性表面材と複合吸水材と
の間に挿入された非吸水性軟質網目状発泡体は、表面材
を吸収材から離して毛細管現象による吸収材から表面材
への水分の逆流を防止するとともに、体温による表面材
の乾燥に要する熱量を少なくすることができるから、吸
収材が最大吸収量を保持するまで、皮膚に直接触れる表
面材の乾燥をよくして使用者にサランとした気持ちの良
い感触を与え、むれなどが起らないようにすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す一部切欠き平面図、
第２図は第１図ｆｆ−ｆｆ断面図、第３図は第１図ｍ−
ｍ断面図、第４図は第１図ＩＶ−ＩＶ断面図である。 １・・・繊維状透水性表面材、２・・・非吸水性軟質網
目状発泡体、３・・・複合吸水材、４・・・非透水性薄
膜、６・・・吸水性樹脂 出願人　　積水化学工業株式会社 代表者　廣　１）　馨 第１図 第３図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、主要構造部が繊維状透水性表面材と、クレープ紙、
   綿状パルプ、吸水性樹脂等から成る複合吸水材と、非透
   水性薄膜材とを順次積層して形成された使い捨ておむつ
   において、各積層部材間のうち、少なくとも繊維状透水
   性表面材と複合吸水材との間に、合成樹脂から成る非吸
   水性軟質綱目状発泡体を全面若しくは部分的に挿入した
   ことを特徴とする使い捨ておむつ。 ２、非吸水性軟質網目状発泡体は、単位開口最小幅が０
   ．５ｃｍ以上、開口面積が０．２〜３０ｃｍ＾２、開口
   率が３０〜９０％である特許請求の範囲第１項記載の使
   い捨ておむつ。 ３、非吸水性軟質網目状発泡体は、少なくとも片面に適
   当な間隔で線状のエンボス加工が施されている特許請求
   の範囲第１項または第２項記載の使い捨ておむつ。