JPS6214727B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 発明の分野 本発明は床置タイプのパツケージ型空気調和機
に係り、特にその組立方法に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来、床置タイプのパツケージ型空気調和機は
底箱４隅部に断面Ｌ字状の支柱を夫々立設固着し
た後、この支柱に別部品の左右側面パネルと上面
パネル及び前面パネルを夫々螺子止めして筐体を
形成し、且つ熱交換器及び送風機等の機器を強度
を有する前記支柱にアングル枠を介して固着して
いた。

(ハ) 従来技術の問題点 支柱で枠組み形成して骨組構造とした後熱交換
器及び送風機等の機器を支柱間に収納固着する組
付順序である為、この組付工程は組付作業性から
骨組構造を立てた状態で行なつていた。この為、
機器を頭上の高さ程に持ち上げて組付けていたの
で作業性が悪いと共に近年パツケージ型空気調和
機の薄型化により転倒の虞れがあるのでこの防止
対策として製造ライン上に空気調和機の製品ごと
に夫々転倒防止枠を設ける等、組立製造に設備コ
ストがかかると共に作業が煩雑であつた。

(ニ) 発明の目的 本発明は熱交換器及び送風機等の機器を安全に
且つ容易に筐体内に組付けることができると共に
部品点数を少なくして軽量化を図つた空気調和機
の組立方法を提供するものである。

(ホ) 発明の要点 断面略コ字状板を開いてこのコ字状板の開放面
より熱交換器及び送風機等の機器をコ字状板内に
収納固着した後、前記コ字状板の両端開口部及び
前記開放面を板部材で夫々閉塞して空気調和機を
組立てるようにしたもので、この組立方法の採用
によりコ字状板を寝かせた状態で機器を組込み固
着することができる。

(ヘ) 発明の実施例 本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、
第１図に於いて１は開放面２側に左右一対の取付
用フランジ片３ａ，３ｂを有する断面略コ字状板
で、肉厚0.6mmの一枚薄肉板金でもつて高さ寸法
1870mm、幅寸法540mm、奥行寸法175mmのスリムな
形状に折曲された筐体４の主要構成部材として用
いられる。

５は取付用フランジ片３ａ，３ｂの螺子孔６
ａ，６ｂと対応する孔７ａ，７ｂ付きの前板部材
で、風向変更板８付きの吹出口９とグリル棧１０
付きの吸込口１１と運転制御操作部１２とを有す
る主板１３と、エアーフイルター１４の挿入及び
電装箱１５の点検時等に着脱される補助板１６と
に二分割され、開放面２を閉塞するものである。

１７，１８はコ字状板１の上下両端開口部１
９，２０を閉塞する上下板部材で、上板部材１７
はコ字状板１の左右側面部２１，２２の上端及び
背面部２３の上端を折曲した上面フランジ片２４
ａ，２４ｂ，２４ｃと夫々螺子孔２５，２６でも
つて取付けられ、且つ箱状の下板部材１８は左右
側面部２１，２２の下端及び背面部２３の下端を
内方へ逆Ｌ字状に折曲した段差部２７ａ，２７
ｂ，２７ｃの外面に沿つて嵌着されこの段差部に
張り出し片２８が当接した状態で螺子孔２９，３
０でもつて取付けられるようになつている。

３１，３２はコ字状板１の内幅寸法と略同寸の
幅寸法を有する熱交換器及び送風機で、熱交換器
３１は下端にドレンパン３３を予め固着した単位
ユニツトとして、送風機３２は片吸込シロツコフ
アン３４付き電動機３５を支持脚３６及びノズル
板３７を介して背面開放の板金製フアンケーシン
グ３８内に位置固定した単位ユニツトとして夫々
予め組立てられている。３９は熱交換器３１の上
端に設けられ上面フランジ部２４ｃと一体に折曲
形成された垂下片４０に螺子孔４１，４２でもつ
て固着される取付具、４３は取付用フランジ片３
ａ，３ｂの窪部４４ａ，４４ｂに跨がつてドレン
パン３３を固着する孔、４５はフアンケーシング
３８のスクロール部４６に沿つてスポツト溶接さ
れ背面部２３の螺子孔４７及び溶接ボルト４８で
もつて固着される複数の取付片である。

従つて空気調和機の組立順序は先づ第１図の如
く折曲形成された断面略コ字状板１を第２図の如
く背面部２３が下になるように寝かせた後、一点
鎖線の如く取付用フランジ片３ａ，３ｂに手をか
けて左右方向にコ字状板１を押し開いて開放面２
をコ字状板１の内幅寸法まで広げる。この広げた
状態で予め単位ユニツト化された送風機３２を開
放面２より収納して取付片４５を溶接ボルト４８
に固着した後、単位ユニツト化された熱交換器３
１を開放面２より収納して断熱材４９付き板金製
ドレンパン３３を送風案内板５０に当てがい、熱
交換器３１及びドレンパン３３を夫々螺子５１，
５２止めする。而してコ字状板１を左右側面部２
１，２２の何れか一方が下になるよう寝かせた後
背面部２３外方より螺子５３止めする。

然る後、上板部材１７及び下板部材１８を夫々
螺子５４止めした後前板部材５である主板１３を
螺子５５止めし、且つ傾斜下縁５６を下板部材１
８に係止させて補助板１６を螺子５７止めすると
組立は終了する。尚、前方へ露出する螺子５５，
５７を図示しない化粧サツシユでカバーすると美
感は損われない。

このようにして完成された空気調和機は断面略
コ字状板１が取付用フランジ片３ａ，３ｂにより
計４隅部５８ａ，５８ｂ，５８ｃ，５８ｄを有す
る強度のある一枚板で形成されている為、立設状
態で床面に据付載置された際の熱交換器３１及び
送風機３２等の機器を支えるに充分な強度部材と
して用いることができ、併せて略コ字状板１の左
右両側面部２１，２２に跨がるドレンパン３３に
て左右方向への補強が、又、このドレンパン３３
と背面部２３上端とに跨がる傾斜状態の熱交換器
３１及びドレンパン３３と背面部２３下方とに跨
がる送風機３２用フアンケーシング３８とで夫々
筋かい補強が行なわれ、これら機器を補強部材と
して兼用した強度の増した構造とすることができ
る。

(ト) 発明の効果 本発明方法によれば、断面略コ字状板を寝かせ
た状態で熱交換器及び送風機等の機器を取付ける
ことができるので組立作業を安全に行なえると共
にこれら機器の取付収納は単にコ字状板を開いて
開放面を広げるだけで容易に行なえ、しかもコ字
状板の両端開口部及び開放面を板部材で閉塞する
組立完成工程までコ字状板を寝かせて作業できる
ので組立が容易であり、特にスリムな床置タイプ
のパツケージ型空気調和機の組立に最適である。

しかも断面略コ字状板自体の強度の他にこのコ
字状板内に略幅寸法一杯に収納される機器が補強
部材として兼ねる強度ある構造に組立てられるの
で、支柱等の骨組構造を不要とした少ない部品点
数のもとで安価に製造でき、薄型軽量な空気調和
機を完成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例を示す空気調和機の分解
斜視図、第２図は第１図の−′断面図、第３
図は同空気調和機の縦断面図である。 １……断面略コ字状板、２……開放面、３ａ，
３ｂ……取付用フランジ片、５，１７，１８……
板部材、１９，２０……両端開口部、３１……熱
交換器、３２……送風機。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 断面略コ字状板を開いてこのコ字状板の開放
   面より熱交換器及び送風機等の機器をコ字状板内
   に収納固着した後、前記コ字状板の両端開口部及
   び前記開放面を板部材で夫々閉塞してなる空気調
   和機の組立方法。