JPS6213049B2 - - Google Patents

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JPS6213049B2
JPS6213049B2 JP2445381A JP2445381A JPS6213049B2 JP S6213049 B2 JPS6213049 B2 JP S6213049B2 JP 2445381 A JP2445381 A JP 2445381A JP 2445381 A JP2445381 A JP 2445381A JP S6213049 B2 JPS6213049 B2 JP S6213049B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethyl cellulose
polyvinyl acetate
wall
microcapsules
solvent
Prior art date
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Expired
Application number
JP2445381A
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English (en)
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JPS57140641A (en
Inventor
Masayoshi Samejima
Goichi Hirata
Yoshinori Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Tanabe Seiyaku Co Ltd filed Critical Tanabe Seiyaku Co Ltd
Priority to JP2445381A priority Critical patent/JPS57140641A/ja
Publication of JPS57140641A publication Critical patent/JPS57140641A/ja
Publication of JPS6213049B2 publication Critical patent/JPS6213049B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/20After-treatment of capsule walls, e.g. hardening
    • B01J13/22Coating

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリ酢酸ビニルとエチルセルロースの
二重壁膜からなる新規マイクロカプセルとその製
法に関する。 壁膜剤としてポリ酢酸ビニルを用い有機溶媒系
の相分離を利用してポリ酢酸ビニル壁膜を有する
マイクロカプセルの製造法はすでに知られている
(特公昭37−7730号、特公昭43−28699号)。しか
しながら、これらのポリ酢酸ビニル壁膜を有する
マイクロカプセルはポリ酢酸ビニル特有の粘着性
もしくは接着性を保持しているため、例えば製造
中一度生成したマイクロカプセルも加熱乾燥を行
なうとマイクロカプセルが互いに融合してかたま
る難点を有し、又、これを避けるため低温で乾燥
を行なうとマイクロカプセル中に多量の溶媒が残
留することとなる。あるいはかかるマイクロカプ
セルは室温で保存してもマイクロカプセルが互い
に融合して流動性を失ない、遂には大きな団塊を
形成し実用に供し得なくなる。 しかるに本発明者らはポリ酢酸ビニル壁膜を有
するマイクロカプセルの改良を目的として種々研
究を続けた結果、凝集防止剤としてエチルセルロ
ースを用いてポリ酢酸ビニル壁膜を形成させつい
で該ポリ酢酸ビニル壁膜上にさらにエチルセルロ
ースの壁膜を形成させれば、得られた二重壁膜を
有するマイクロカプセルは保存中もカプセルが互
いに融合せず、また流動性を失なわない等の優れ
た特性を有することを見出した。 かかる知見に基づく本発明は芯物質、ポリ酢酸
ビニルおよびエチルセルロースを構成成分とする
マイクロカプセルであつて、該カプセルの壁膜が (ア) 芯物質をとり囲む前記ポリ酢酸ビニルよりな
る壁膜と (イ) 該壁膜をとり囲む前記エチルセルロースより
なる壁膜と の二重に構成されてなるマイクロカプセルおよび
その製法である。 本発明において用いられる芯物質としては医薬
化合物、動物薬、農薬、化粧品、食品等をいずれ
も用いることができ、これらは固体であつてもゲ
ル状物質であつてもよい。さらには泥状物質であ
つても使用することができる。これらの物質を芯
物質として用いるに際しその粒径には特に制限は
ないが一般的には概ね約20〜1000μ、とりわけ約
70〜500μの粒度のものを用いるのが好ましい。 本発明においてマイクロカプセル壁内層を形成
するポリ酢酸ビニルとしては重合度約20〜1000の
ものを用いるのが好ましく、とりわけ重合度約40
〜400のものが好ましい。ポリ酢酸ビニルの使用
量は芯物質に対し約0.05〜5倍量、とりわけ約
0.1〜1倍量が適当である。このポリ酢酸ビニル
の壁膜をとり囲んでカプセル壁外層を形成するエ
チルセルロースとしてはエトキシ含有率が約46.5
〜55%であつて粘度(本発明においてエチルセル
ロースの粘度はトルエン・エタノール(4:1)
混液にエチルセルロースを5%濃度となるよう溶
解し、該溶液の25℃における粘度として表わ
す。)約3〜500cPのものを用いるのが好まし
い。エチルセルロースの使用量は芯物質に対し約
0.05〜5倍量であるのが適当である。 上記本発明のマイクロカプセルは (ア) 壁膜剤たるポリ酢酸ビニル、凝集防止剤たる
エチルセルロースを含有する溶液に芯物質を分
散せしめた後、該ポリ酢酸ビニルの相分離によ
つて芯物質上に壁膜を形成せしめ、 (イ) 該溶液から溶媒を留去し、ついでこの残液に
壁膜剤たるエチルセルロースと非溶媒を加えて
溶解し、 (ウ) 該エチルセルロースの相分離によつて芯物質
上のポリ酢酸ビニル壁膜上にさらにエチルセル
ロースの壁膜を形成せしめることにより製する
ことができる。 以下詳細に説明する。 (ア) まず、本発明におけるポリ酢酸ビニル及び凝
集防止剤たるエチルセルロース含有溶液は溶媒
にポリ酢酸ビニルおよびエチルセルロースを任
意の順序で加え、溶解させることにより調製す
ることができる。また凝集防止剤たるエチルセ
ルロースとしては、壁膜剤として用いるエチル
セルロースと同様のエトキシ含有率および粘度
を有するものをいずれも用いることができる。
さらに本発明のマイクロカプセルの調製に際
し、溶媒としては、前記芯物質を溶解せず、壁
膜剤たる前記ポリ酢酸ビニルおよび凝集防止剤
たるエチルセルロースを溶解し、かつ沸点が約
81℃以下である溶媒であればいずれも用いるこ
とができる。かかる溶媒としては例えばクロロ
ホルム、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、
メチルエチルケトン、メタノール、ベンゼンが
あげられ、さらにはメチルアセトン〔酢酸メチ
ル、アセトン、メタノールを主として含有し、
木材の乾留によつて得られる。沸点50〜67℃〕
の如き混合溶媒であつても、又、これら溶媒に
前記条件を満たす範囲内でシクロヘキサンを混
合した混液であつても用いることができる。ポ
リ酢酸ビニルは溶液中の濃度が約0.1〜20W/
W%となるよう用いるのが好ましく、またエチ
ルセルロースの溶液中濃度は約0.1〜20W/W
%とするのが好ましい。ついでこの溶媒に前記
した如き芯物質を加えかくはんすることにより
芯物質分散液が得られる。 かくして得られた分散液に非溶媒を徐々に滴
下すれば相分離によつて芯物質上にポリ酢酸ビ
ニルが沈着しポリ酢酸ビニル壁膜が形成され
る。この相分離を生じさせるための非溶媒とし
ては上記溶媒と任意の割合で混和し、芯物質お
よびポリ酢酸ビニルを溶解せず、かつ前記溶媒
と任意の比率で混和するものであればいずれも
用いることができ、かかる条件を満たすものと
しては例えばシクロヘキサンがあげられる。非
溶媒は溶媒に対し約2〜5倍量使用するのが好
ましい。非溶媒の滴下が一定量以上になると、
相分離したポリ酢酸ビニルが芯物質上に沈着し
てゲル化し、さらに非溶媒の滴下を続けること
により壁膜が固化し安定化する。かくして生成
したポリ酢酸ビニル壁膜を有するマイクロカプ
セルは該壁膜がゲル化から固化に至る段階で液
中のエチルセルロースをカプセル壁膜表面に吸
着する。生成したマイクロカプセルはこのエチ
ルセルロースの吸着層によりカプセル相互の凝
集が効果的に阻止される。 (イ) ついで生成したポリ酢酸ビニルマイクロカプ
セルを含有する分散液からの溶媒の留去は加熱
下に行なうのが好ましく、非溶媒と溶媒との沸
点の差あるいは両者の共沸を利用して溶媒を系
外へ留去する。溶媒の留去は溶媒の種類によつ
ても若干差があるが、溶媒の残存量が非溶媒の
0.1倍量以下となるまで行なうのが好ましい。
ついで溶媒留去後の残液にエチルセルロースお
よび非溶媒を任意の順序で加えて溶解させる。
エチルセルロースは非溶媒を加えた後の溶液中
の濃度が約0.5〜10W/W%、とりわけ約1〜
5W/W%となるよう用いるのが好ましい。
又、用いるエチルセルロース量を増減すること
により得られるマイクロカプセル壁膜の厚さを
変化させることができ、芯物質の放出を制御し
得る。又、非溶媒は留去した溶媒量に対し0.1
〜4倍量、とりわけ同量用いるのが好ましい。
上記エチルセルロースは加熱して溶解させるの
が好ましく、例えば約67〜80℃、とりわけ約70
〜78℃でかく拌することによりエチルセルロー
スは容易に溶解する。又、本発明のマイクロカ
プセルの調製に際しそは壁膜剤たるエチルセル
ロースと共に、壁膜形成助剤、相分離誘起剤、
又は界面活性剤を適宜用いることができる。こ
の場合壁膜形成助剤としては例えばジメチルポ
リシロキサン、メチルフエニルポリシロキサン
および二酸化ケイ素を1〜20%配合したジメチ
ルポリシロキサン、相分離誘起剤としては例え
ばポリエチレン、ブチルゴム、ポリイソブチレ
ン、ポリブタジエン、界面活性剤としては例え
ばソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、大豆リン脂質、ステアリル乳酸カ
ルシウム等を用いることができる。これらの添
加はエチルセルロースを溶解させる際に共に加
えればよく、添加量は溶液中の濃度が壁膜形成
助剤は約0.01〜20%、相分離誘起剤は約0.2〜
10%、界面活性剤は約0.001〜10%となるよう
用いるのが好ましい。 (ウ) 上記(イ)で得られた分散液からのエチルセルロ
ースの相分離は例えば上記分散液を毎分約0.05
〜4℃の速度で冷却することにより実施するの
が好ましい。更に冷却を続けることによつてポ
リ酢酸ビニル上に沈着したエチルセルロースが
固化され安定化する。この場合、冷却は約40℃
以下に至るまで行なうのが適当である。 かくして生成したマイクロカプセルの分離は通
常の分離方法によつて実施できる。例えばデカン
テーシヨン、ろ過、遠心分離等が採用でき、これ
らいずれの方法によつてもカプセルが互に付着し
たり凝集したりすることは殆んどない。 ついで得られたマイクロカプセルを例えばシク
ロヘキサン、n−ヘキサン、石油エーテル等で洗
浄し常法により乾燥することによつて保存・流動
性にすぐれたマイクロカプセルを得ることができ
る。当該マイクロカプセルの乾燥は約40〜170℃
の範囲で一般的に実施できるが、とりわけ約60〜
120℃で加熱乾燥するのが好ましい。即ち約60〜
120℃で加熱乾燥すればマイクロカプセル壁膜内
層を構成するポリ酢酸ビニルが流動変形を生じカ
プセル壁膜がより緻密になるというとりわけ好ま
しい効果が得られる。 なお上記本発明のマイクロカプセルは医薬品に
限らず動物薬、農薬、化粧品、食品、印刷用イン
キなど種々の物質に広く適用できる。本発明のマ
イクロカプセル及びその製法を適用し得る医薬品
を具体的に列挙すれば、例えばアスコルビン酸、
塩酸チアミン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸
カルシウム、メチルメチオニン・スルホニウム・
クロリドのようなビタミン類;アスパラギン酸カ
リウム、アスパラギン酸マグネシウム、グルタチ
オン、グルタミン酸ナトリウムの如きアミノ酸又
はペプチド;スルフアミン、スルフアジアジン、
スルフアメラジン、スルフイソキサゾール、パラ
アミノサリチル酸カルシウム、イソニアジドグル
クロン酸ナトリウムの如き化学療法剤;フエノキ
シメチルペニシリン、プロピシリンカリウム、ス
ルベニシリンナトリウム、硫酸ジヒドロストレプ
トマイシン、硫酸フラジオマイシン、塩酸テトラ
サイクリン、コハク酸クロラムフエニコールナト
リウムの如き抗生物質;塩酸トリメトキノール、
硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、塩酸ク
ロルプレナリンの如き呼吸促進・鎮咳去たん剤、
シタラビン、メソトレキセート、塩酸ブレオマイ
シン、フルオロウラシルの如き抗悪性腫瘍剤、臭
化チメピジウム(化学名;1,1−ジメチル−5
−メトキシ−3−(ジチエン−2−イル−メチレ
ン)ピペリジウムブロミド)、塩化トロスピウム
(化学名;8−ベンジロイル−オキシ−6.10−エ
タノ−5−アゾナスピロ〔4.5〕デカンクロリ
ド)の如き自律神経用薬剤;炭酸リチウム、シチ
コリン、γ−アミノ酪酸、ホパンテン酸カルシウ
ム(化学名;D−(+)−4−(2.4−ジヒドロキシ
−3.3−ジメチルブチラミン)酪酸カルシウム.
1/2水和物)、クロルプロマジンスルフオキサイ
ド、ペラジン、チオピロペラジンの如き精神神経
用薬剤;塩酸プロカイン、塩酸リドカイン、塩酸
タナカイン(化学名;2−メチル−2−n−プロ
ピルアミノプロピオン−0−トルイジン塩酸
塩)、塩化ツボクラリンの如き局所麻酔剤・筋弛
緩剤;ケイ酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウ
ム、メトクロプラミド、タンニン酸ベルベリン、
塩酸ヒスチジン、マレイン酸トリメブチン(化学
名;1−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル
オキシ)−2−ジメチルアミノ−2−フエニルブ
タンマレイン酸塩)、DL−塩化カルニチンの如き
消化器官用薬剤;タンニン酸ジフエンヒドラミ
ン、塩酸プロメタジン、ホモクロルシクリジンの
如き抗ヒスタミン剤;硫酸アトロピン、チオ硫酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、カルシウムソ
ジウムエデテート、D−ペニシラミンの如き中毒
治療剤;アモバルビタールナトリウム、シクロバ
ルビタールカルシウム、フエノバルビタールナト
リウム、ペントバルビタールカルシウムの如き催
眠鎮静剤;エチルフエナセミド、アセタゾラミド
の如き抗てんかん剤;イミプラミン、アスピリン
アルミニウムの如き解熱鎮痛消炎剤;ジゴキシ
ン、テオサリシン(テオブロミンカルシウムとサ
リチル酸カルシウムの等モルからなる複塩または
錯塩)、アミノフイリン、塩酸ブプラノロールの
如き強心剤・不整脈治療剤;ペントリウム、ペン
ピジン、硫酸ベタニジン(N−ベンジル−N′,
N″−ジメチルグアニジン硫酸塩)、メチルドー
パ、酒石酸カリウムナトリウム、塩化カリウムの
如き降圧利尿剤;イトラミントシレート、トリメ
タジジン二塩基酸塩、塩酸ジルチアゼム(化学
名;d−3−アセトキシ−シス−2,3−ジヒド
ロ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2−
(p−メトキシフエニル)−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オン・塩酸塩)、シンナリジン
の如き血管拡張剤、ニコモール、デキストロチロ
キシン、アルミニウムニコチネートの如き動脈硬
化治療剤;塩化カルシウム、リン酸水素カルシウ
ム、グロン酸第一鉄、デキストラン鉄、ビスヒド
ロキシクマリンのような滋養強壮変質剤・抗凝血
剤;アセトメナフトン、グルコン酸カルシウム、
カルバゾクロムスルホン酸ナトリウムの如き止血
剤;オロチン酸、プロトポルフイリンナトリウム
の如き肝臓用薬剤;アセトヘキサミド、グリピザ
イド、塩酸フエンフオルミンの如き糖尿病治療
剤;リン酸コデイン、酒石酸レボルフアノールの
ような麻薬およびアデノシン、アロプリノール、
イノシンなどをあげることができる。 上記方法により得られた本発明のマイクロカプ
セルは(1)壁膜外層がエチルセルロースであるため
室温で保存してもマイクロカプセルが相互に凝集
することがなく自由流動性に富む;(2)二重壁膜を
形成しているため芯物質の保護にすぐれ、放出制
御が容易となる、等の優れた特徴を有する。また
これに加えて加熱乾燥を経たマイクロカプセルは
カプセル壁膜内層を形成するポリ酢酸ビニルが流
動変形を起こし外層のエチルセルロース壁膜の細
孔や亀裂部分を閉塞・修復するのでカプセル壁膜
がさらに緻密で強じんなものとなり、そのため(3)
芯物質の保護にすぐれ、かつさらに溶出制御が容
易となると共に、(4)従来のマイクロカプセルに比
べてもより一層カプセル壁膜を薄くすることがで
き、結果としてマイクロカプセル中の芯物質含量
を増加させ得るのでコストダウンをはかることも
できる。等のすぐれた効果を有する。 以下、本発明を実験例、実施例によりさらに詳
細に説明する。 実験例 1 臭化チメピジウム含有マイクロカプセルを調製
しマイクロカプセルの収率、カプセル中の臭化チ
メピジウム含量、服用時の苦味感および崩壊試験
第1液における臭化チメピジウムの溶出率を経時
的に測定し本発明の効果を比較した。 実験方法 (1) 芯物質 粒径74〜149μの臭化チメピジウムを芯物質
として用いた。 (2) マイクロカプセルの調製 (本発明のマイクロカプセル) ポリ酢酸ビニルとエチルセルロース(凝集防
止止剤;エトキシ含有率48.5%粘度45cP)15g
をアセトン500mlに溶解し、ついでこの溶液に
芯物質150gを分散させる。ついでこの分散液
を約400r.p.mでかく拌しながら3000mlのシク
ロヘキサンを徐々に加える。生成したマイクロ
カプセル分散液を加熱して共沸点52〜58℃の共
沸混合物約700mlを留去した後シクロヘキサン
700ml、ステアリル乳酸カルシウム(化学名;
カルシウムステアリル−2−ラクチレート)15
g、第四版食品添加物公定書の基準に適合した
シリコーン樹脂90gおよびエチルセルロースを
加え78℃で加熱溶解する。生成したマイクロカ
プセルを分散しn−ヘキサンで洗浄した後105
℃にて加熱乾燥する。得られたマイクロカプセ
ルを目開き350μのJIS標準ふるいで篩過し標準
ふるいを通過せるものを集めることにより第九
改正日本薬局方の散剤基準に適合した臭化チメ
ピジウム含有マイクロカプセルを得る。 (対照群マイクロカプセル) 上記と同様にエチルセルロース(凝集防止
剤、上記と同じもの)15gをアセトン500mlに
溶解し、芯物質150gを分散させる。ついでこ
の分散液に3000mlのシクロヘキサンを加えた
後、52〜58℃の共沸混合物約700mlを留去す
る。残液にシクロヘキサン700ml、ステアリル
乳酸カルシウム15gシリコーン樹脂90gおよび
エチルセルロースを加え76℃で加熱溶解する。
以下上記と同様に実施することにより対照マイ
クロカプセル(iii)および(iv)を得る。 (3) 結果 結果は下記第1表に示す通りである。尚、臭
化チメピジウムの溶出率の比較は後記第1図で
示した
【表】
【表】 実験例 2 塩酸トリメトキノール含有マイクロカプセルを
調製し、散剤基準に適合したマイクロカプセルの
収率、カプセル中の塩酸トリメトキノール含量、
崩壊試験第1液中における塩酸トリメトキノール
の50%溶出率ならびに経時的な溶出率を測定し、
カプセルを乾燥する際の加熱効果を比較した。 (1) 芯物質 粒径105〜210μの塩酸トリメトキノールを芯
物質として用いた。 (2) マイクロカプセルの調製 重合度40のポリ酢酸ビニル30gとエチルセル
ロース(凝集防止剤;エトキシ含有率48.5%、
粘度100cP)15gをアセトン500mlに溶解し、
ついで、この溶液にシクロヘキサン500mlを加
え、さらに芯物質300gを分散させた後約400r.
p.m.でかくはんしながら2500mlのシクロヘキ
サンを滴下する。ついで、生成したマイクロカ
プセルの分散液を加熱して共沸点51゜〜54℃の
共沸混合物700mlを留去する。この残分散液
に、シクロヘキサン700ml、分子量1200000のポ
リイソブチレン90gおよびエチルセルロース
(エトキシ含有率48.5%、粘度100cP)30gを加
えて78℃にて加熱溶解する。ついでこの溶液を
室温まで徐々に冷却する。生成したマイクロカ
プセルを分取しn−ヘキサンで洗浄したのち、
下記第2表に示す温度で送風乾燥し、目開き
350μのJIS標準ふるいを通過するものを集める
ことにより第九改正日本薬局方の散剤基準に適
合した塩酸トリメトキノール含有マイクロカプ
セルを得る。 (3) 結果 下記第2表に示す通りである。尚、塩酸トリ
メトキノールの溶出率の経時的変化は後記第2
図で示した。
【表】 実施例 1 重合度60のポリ酢酸ビニル90gおよびエチルセ
ルロース(エトキシ含有率;48.0%、粘度45cP)
15gをアセトン500mlに溶解させる。ついでこの
溶液にシクロヘキサン500mlを加え、さらに粒径
74〜149μのグルタチオン300gを分散させた後約
400r.p.m.でかく拌しながら2500mlのシクロヘキ
サンを徐々に加える。生成したマイクロカプセル
分散液を加熱して共沸点52〜58℃の共沸混合物
700mlを留去した後、残液にシクロヘキサン700
ml、分子量7000のポリエチレン90gおよびエチル
セルロース(エトキシ含有率48.5%、粘度
100cP)45gを78℃で加熱溶解し徐々に室温まで
冷却する。生成したマイクロカプセルを分取しn
−ヘキサンで洗浄した後90℃にて乾燥する。かく
して得られたマイクロカプセルを目開き350μの
JIS標準ふるいで篩過することにより第九改正日
本薬局方の散剤基準に適合したグルタチオン含有
マイクロカプセル437gを得る。 本品はグルタチオンを66.9%含有する。又、本
品を第九改正日本薬局方の崩壊試験第1液に投入
し、37℃において本品から含有されるグルタチオ
ンの50%が溶出するまでの時間を測定したところ
180分であつた。 実施例 2 実施例1のアセトンおよびグルタチオンに代え
てメタノール800mlおよび粒径210〜350μの硫酸
アンモニウム100gを用い、実施例1において共
沸点52〜58℃の共沸混合物の留去に代えて共沸点
53〜56℃の共沸混合物1500mlを留去する以外は実
施例1と同様に処理することにより粒径210〜420
μ硫酸アンモニウム含有マイクロカプセル431g
を得る。 本品は硫酸アンモニウムを40.5%含有する。
又、本品を25℃の水に投入し本品から含有硫酸ア
ンモニウムの50%が溶出するまでの時間を測定し
たところ34.5日であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実験例1(i)〜(iv)の臭化チメピジウム含
有マイクロカプセルを第九改正日本薬局方崩壊試
験第1液に投入した場合の37℃におけるマイクロ
カプセルからの臭化チメピジウム溶出率を表わ
し、第2図は実験例2(i)および(ii)の塩酸トリメト
キノール含有マイクロカプセルを崩壊試験第1液
に投入した場合の溶出率をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 芯物質、ポリ酢酸ビニル及びエチルセルロー
    スを構成成分とするマイクロカプセルであつて、
    (ア)芯物質をとり囲む当該ポリ酢酸ビニル壁膜と(イ)
    該壁膜をとり囲むエチルセルロース壁膜との二重
    の壁膜で構成されてなるマイクロカプセル。 2 ポリ酢酸ビニルが重合度20〜1000のポリ酢酸
    ビニルであり、エチルセルロースがエトキシ含有
    率44〜55%、粘度3〜500cPのエチルセルロース
    である特許請求の範囲第1項記載のマイクロカプ
    セル。 3 (ア) 壁膜剤たるポリ酢酸ビニル、凝集防止剤
    たるエチルセルロースを含有する溶液に芯物質
    を分散せしめた後、該ポリ酢酸ビニルの相分離
    によつて芯物質上に壁膜を形成せしめ (イ) 該溶液から溶媒を留去し、この残液に壁膜剤
    たるエチルセルロースと非溶媒を加えて溶解
    し、ついで (ウ) 該エチルセルロースの相分離によつてポリ酢
    酸ビニル壁膜上にさらにエチルセルロースの壁
    膜を形成せしめることを特徴とするマイクロカ
    プセルの製法。 4 壁膜剤たるエチルセルロースを溶解するに際
    し留去した溶媒量に対し0.1倍量以上の非溶媒を
    加え、ついでこれを加熱してエチルセルロースを
    溶解させた後、該溶液を冷却してポリ酢酸ビニル
    上にエチルセルロース壁膜を形成せしめ、更に得
    られたマイクロカプセルを加熱乾燥する特許請求
    の範囲第3項記載の製法。 5 50℃〜160℃で加熱乾燥する特許請求の範囲
    第4項記載の製法。 6 非溶媒がシクロヘキサンである特許請求の範
    囲第3項、第4項又は第5項記載の製法。 7 壁膜剤たるエチルセルロースを含有する溶液
    に壁膜形成助剤、相分離誘起剤又は界面活性剤を
    共存させる特許請求の範囲第3項、第4項、第5
    項又は第6項記載の製法。
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