JPS62112669A - ポリシング型防汚塗料組成物 - Google Patents

ポリシング型防汚塗料組成物

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JPS62112669A
JPS62112669A JP25178485A JP25178485A JPS62112669A JP S62112669 A JPS62112669 A JP S62112669A JP 25178485 A JP25178485 A JP 25178485A JP 25178485 A JP25178485 A JP 25178485A JP S62112669 A JPS62112669 A JP S62112669A
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JP
Japan
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resin
antifouling
acid
parts
formula
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Application number
JP25178485A
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English (en)
Inventor
Naoki Yamamori
直樹 山盛
Koji Oosugi
大杉 宏治
Yoshio Eguchi
江口 芳雄
Junji Yokoi
横井 準治
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は新規なる金属含有樹脂組成物をビヒクルとして
含むボリシング型防汚塗料組成物に関するものである。
従来技術 有機あるいは無機系防汚剤をビニル系樹脂、アルキド樹
脂等のバインダーと共に塗料化し、船底塗料などとして
塗装することが今日広く行なわれているが、この場合防
汚効果は塗膜面から溶出する防汚剤にのみ依存し、防汚
剤の溶出速度はその濃度勾配による拡散現象に主として
基づくものであるから、長時間安定した防汚効果は期待
できないし、また防汚剤が塗膜面から溶出したあと水不
溶性の樹脂成分がスケルトン構造を形成するため船舶と
水との摩擦抵抗の増大、速度低下、燃費増大など多くの
問題が派生する。そこで防汚剤と加水分解型樹脂ビヒク
ルからなる防汚塗料で比較的強じんな塗膜を作り、海水
中で徐々に加水分解をうけ樹脂が溶解せられる型の防汚
塗料が脚光をあびるに至った。
本発明者らはさきにポリエステル主鎖中に金属−エステ
ル結合が多数組み入れられた加水分解型のポリエステル
樹脂がポリシング型防汚塗料のビヒクルとして極めて有
用であることを知り、特願昭56−165922号、5
8−496900号などとして特許出願を行なった。か
がる樹脂は海水中等アルカリ条件下で容易に金属−エス
テル部が加水分解を受は分子量の小さなセグメントに分
解されて樹脂が溶出して行くものであるが、樹脂自体元
来分子量の比較的小さなもので(例えば2000程度ま
で)あって造膜性が悪く、塗膜のクラック、剥離等を生
じ易いといった問題をかかえている。
ポリエステル樹脂の分子量を大にすれば造膜性はたしか
に改善されるが、加水分解性が極端に悪くなるし、その
欠点をおぎなう為ポリエステル主鎖中の金属−エステル
濃度を大にすれば極性溶剤にしかとけないという溶剤不
溶性の新たな問題を生じ海水中での塗膜の膨潤を生じ、
望ましくない。
加水分解型の樹脂として例えばトリアルキル錫エステル
を側鎖末端に有し、該エステル部の加水分解で樹脂の極
性を徐々に大となし、溶解溶出をはかることも試みられ
ている。その代表的なものはα、β−、β−塩基酸の三
有機錫塩を構成単位として含むアクリル樹脂である。こ
の場合樹脂が安定強じんな塗膜を作るためには可及的に
親水基の含まれない高分子体であることが望ましく、又
分解された樹脂が水に溶解せしめられるためには分解後
の樹脂にある臨界値以上の親水基濃度が与えられるよう
にしなくてはならない。そのため通常α、β−、β−塩
基酸の三有機錫塩とアクリル系ビニル七ツマ−を共重合
させ、前者を高濃度に存在させ、後者からは親木基を可
及的に排除する工夫がなされ、例えば55〜70wt%
のα、β−不飽和不飽和酸塩基酸三有機錫塩アクリル酸
エステル、アクリルアミド、スチレン等との共重合体が
実用化されている。かかる樹脂は主鎖中に金属エステル
結合を含むポリエステル型樹脂とことなり側鎖のトリ有
機錫部が加水分解で放出された時、親水性のカルボキシ
ル基が生成せられ、その濃度がある臨界値にたつして始
めて樹脂が溶出せられる好ましい形の塗膜を与えること
ができるが、高価な有機錫化合物を多量に使用せねばな
らず。
又公衆衛生的見地からもできるだけその減量乃至は使用
の回避が望まれている。
そこで、樹脂の側鎖部に加水分解により親水基が生成せ
られるような基を有し、海水中で適度の加水分解を受は
溶出する型の造膜性に優れた樹脂であり、高価で且つ公
衆衛生的見地からその使用が望ましくないとされている
三有機錫塩に依存せぬ新規な加水分解型樹脂組成物が得
られるならば防汚塗料用として極めて有用であることは
明らかである。本発明者らはかかる問題点を解決するた
めの手段として、少なくとも1つの側鎖の末端部あるい
は −Pく ; Mは亜鉛、銅あるいはテルル原子;Xは1〜2の整数; ■ 一〇−C−R1、−S −R1、あるいは一○−8−R
,で;R工は1価の有機残基)■ で表わされる基を少なくとも1つ有する樹脂からなる金
属含有樹脂組成物ならびに 前期Mが亜鉛、銅あるいはテルル原子である金属含有樹
脂組成物をビヒクルとして含むことを特徴とする塗料組
成物を見出し、特許出願 (特願昭60−106434
号、昭和60年5月17日出願)を行なった。
上記出願に係る発明では金属含有樹脂が海水中(弱アル
カリ性)で加水分解を受は側鎖部にカルボン酸、スルホ
ン酸あるいはリン酸の親水基が生成せられ、その濃度が
ある臨界値に達すると樹脂自体が海水中に溶出され、ま
た金属部も加水分解により一〇−M−Rの内OとMの間
およびMとRの間で切断され防汚性を有する亜鉛、銅あ
るいはテルルの金属イオンを生じるため防汚塗料用の樹
脂ビヒクルとして極めて有用であることの発見に基づく
ものであった。しかしながら防汚性能をかかる金属イオ
ンにのみ依存することは樹脂中の金属含量と加水分解速
度の関係その他より非現実的で、むしろ通常の防汚剤を
別途に加え、樹脂の消耗度と防汚性能のバランスをはか
ることが容易且つ現実的な解決手段と考えられている。
発明が解決しようとする問題点 従って本発明の主目的は樹脂の側鎖部に加水分解により
親水基が生成せられるような基を有し、海水中で適度の
加水分解を受は溶出する型の造膜性に優れた樹脂であり
、しかも加水分解により防汚性能に優れた化合物が遊離
せしめられ有効な防汚効果を発揮し、金属種は単に親木
基に富む樹脂部と防汚性化合物を結びつけるだけの役割
を果たすにすぎない、新しい型の加水分解型樹脂組成物
を樹脂ビヒクルとして含む防汚塗料を提供することを目
的とする。
問題点を解決するための手段 上記目的は少なくとも1らの側鎖末端部に、弐〇   
     OR。
−p<  、メチレン基あるいはメチン基;Xは1〜2
の整数; R1は炭素数1〜1oの炭化水素; R2は −5−c−、−o−c−、 S           ○ −o−c −、−s +、  −0−3−、て式中の錫
原子に結合せしめられる防汚性能を有する有機化合物残
基; R1は水素または炭素数1〜10の炭化水素残基)で表
わされる基を少なくとも1つ有する樹脂からなる錫金属
含有樹脂組成物をビヒクルとして含むことを特徴とする
防汚塗料組成物を提供することにより達成せられる。
本発明の塗料組成物で、樹脂ビヒクルとして用いられる
錫金属含有樹脂組成物は上記式で表わされる基を側鎖末
端に少なくとも1つ有することを特徴とするものであり
1例えば下記いづれかの方法により容易に製造せられる
。すなわち、あらかじめ末端に防汚性を有する有機酸の
金属エステル部を有する重合性不飽和単量体を合成し、
他の重合性不飽和単量体と共重合させる方法;あるいは
重合性の不飽和有機酸単量体を他の重合性不飽和単量体
と共重合させて得た樹脂に錫金属の酸化物、塩化物、あ
るいは水酸化物と防汚性を有する一価の有機酸を反応さ
せるか、または該−価有機酸の金属エステルを用いエス
テル交換せしめる方法などである6さらに別法として防
汚剤をエステル結合で樹脂側鎖に有する樹脂とジアルキ
ル錫オキサイドを反応させ、上記エステル部にジアルキ
ル錫オキサイドを挿入させる方法によることもできる。
より具体的には本発明の樹脂組成物は次のようにして製
造せられる。
(1)(a)I!金金属酸化物、水酸化物、硫化物ある
いは塩化物と、(b)防汚性を有する一価の有機酸また
はそのアルカリ金属塩と、(c)重合性不飽和有機酸ま
たはそのアルカリ金属塩とを金属塩の分解温度以下で加
熱、攪拌し、所望により副生物のアルカリ金属塩化物、
水、−価有機酸の錫金属エステル化物、三官能重合性不
飽和有機酸の錫金属エステル化物を分離し、精製した重
合性不飽和有機酸と防汚性を有する一価有機酸の錫金属
エステルを得る。上記反応で(a)と(b)と(c)の
量は必ずしも等当量である必要はなく、(a)1当量に
対しくb)を0.8〜3当量、(c)を0.8〜2当量
用い目的物を得ることもできる。
かくして得られた重合性不飽和有機酸と防汚性を有する
一価有機酸との錫金属エステル化物あるいは該錫金属エ
ステルと酸価有機酸錫金属エステルとの混合物はそれの
単独重合あるいは他の共重合可能単量体との共重合によ
り目的とする側鎖末端に錫金属エステル部を有する樹脂
に導かれる。
あるいは (2)(d)側鎖に有機酸もしくはそのアルカリ金属塩
を含む樹脂と、(e)錫金属の酸化物、水酸化物、硫化
物あるいは塩化物と、(f)防汚性を有する一価の有機
酸を、金属塩の分解温度以下で加熱攪拌し、所望により
副生物を分離精製して、樹脂側鎖に錫金属エステル部を
有する樹脂を得ることができる。この反応における原料
の使用割合は樹脂(d)の中の有機酸1当量に対し、(
e)が0.8〜1.5当量(特に好ましくは1.0〜1
.2当量)、(f)が0.8〜2当量(特に好ましくは
1.0〜1.5当量)であることが好ましい。尚、低沸
点の一価有機酸を選択し、脱水反応を伴う反応形式をと
る場合には、水と共に一価の有機酸が系外に留出し樹脂
間で錫金属エステル結合が生じ粘度上昇あるいはゲル化
を生じる危険性があるので(f)量を前記以上使用する
ことが好ましい。あるいは (3)側鎖に有機酸を有する樹脂(g)に防汚性を有す
る一価有機酸の錫金属エステル(h)をその分解温度以
下の温度で反応させ、エステル交換反応により樹脂側鎖
末端に錫金属エステル部を導入する。この反応で一価有
機酸の沸点が低い場合(例えば酢酸等)加熱で酸が系外
に出、樹脂間で錫金属エステル結合を生じるおそれがあ
るので反応を注意深く進行せしめる必要がある。通常(
h)量は樹脂(g)中の有機酸1当量に対し0.3〜3
当量、好ましくは0.4〜2.5当量である。
(4)さらに防汚剤をエステル結合で側鎖に有する樹脂
と、ジアルキル錫オキサイドを反応させて、上記エステ
ル部にジアルキル錫オキサイドを挿入させ、錫エステル
結合を生成せしめる方法によることもできる。
上記方法で使用せられる重合性不飽和有機酸(C)とし
ては例えばメタクリル酸、アクリル酸、p−スチレンス
ルホン酸、2−メチル−2−アクリルアミドプロパンス
ルホン酸、メタクリル酸アシドホスホオキシプロピル、
メタクリル酸3−クロロ−2−アシドホスホオキシプロ
ピル、メタクリル酸アシドホスホオキシエチル、イタコ
ン酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸モノアルキル(
例えばメチル、エチル、ブチル、2−エチルヘキシル等
)、マレイン酸モノアルキル(例えばメチル、エチル、
ブチル、2−エチルヘキシル等);OH基含有重合性不
飽和単量体と酸無水物のハーフェステル例えば(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチルの無水コハク酸、無水
マレイン酸、無水フタル酸等のハーフェステルなどがあ
げられ、これらの1種あるいは2種以上の組合せを用い
ることができる。
防汚性を有する一価の有機酸(b)としては防汚性を有
する限り任意の脂肪族、芳香族、脂環族、複素環式有機
酸が用いられその代表的なものは下記の通りである。
○ (1)−0−C−結合を有するもの 例えばナフテン酸など脂環族カルボン酸;サリチル酸、
クレソチン酸、α−ナフトエ酸、β−ナフトエ酸、p−
オキシ安息香酸など芳香族系カルボン酸;モノクロル酢
酸、モノフルオロ酢酸などハロゲン含有脂肪族系カルボ
ン酸;2,4.5−トリクロロフェノキシ酢酸、2.4
−ジクロロフェノキシ酢酸などハロゲン含有芳香族系カ
ルボン酸;キノリンカルボン酸、ニトロ安息香酸、ジニ
トロ安息香酸、ニトロナフタレンカルボン酸など有機含
窒素系カルボン酸;プルピン酸、プルピン酸などラクト
ン系カルボン酸等 (2) −5−C−結合を有するもの ジメチルジチオカーバメートなどジチオカーバメート類 (3)−〇−8−結合を有するもの 1−ナフトール−4−スルホン酸、バラフェニルベンゼ
ンスルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、キノリンス
ルホン酸などの含硫黄芳香族系化合物もの トリエチルピロリン酸、リン酸ジメチルアミノその他各
種有機リン酸化合物 (5)−3−結合を有するもの (6)−0−C−結合を有するチオカルボン酸類これら
は使用しうる有機酸の代表例であるが本発明はかかる有
機酸に限定されるものではなく、例えば凹所を有する試
験板の凹みに試料を入れ。
金あみの覆いをつけ海水中に一定期間浸漬保持し、金あ
み上の海中棲息物の付着状態をしらべるような簡単な試
験により防汚性能を有する化合物である限り任意の有機
酸を用いることができる。
本発明では錫金属は通常酸化物、水酸化物、塩化物とし
て使用せられるが、所望により塩化物以外のハロゲン化
物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩などを用いることもできる
。また、ジブチルスズオキサイドの様な有機錫金属塩類
も用いることが出来る。
共重合せしめる際に使用せられる他の重合性不飽和単量
体としては特に限定されるものではなく当業者衆知の任
意の共重合性モノマーが用いられるが、それらには例え
ば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、スチレン、ビニルトルエン、
ビニルピリジン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、イタコン酸ジメチ
ル、イタコン酸ジブチル、イタコン酸−ジー2−エチル
ヘキシル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ(2−エ
チルヘキシル)、エチレン、プロピレン、塩化ビニル等
があげられ、また所望によりOH含有単量体例えば(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル等を用いることもできる。
本発明で用いられる側鎖に有機酸を有する樹脂(d)(
g)としてはビニル系樹脂のみならず、ポリエステル樹
脂、油変性アルキド樹脂、脂肪酸変性アルキド樹脂、エ
ポキシ樹脂等有機酸を有する樹脂が包含せられる。
本発明で用いられる側鎖末端に防汚性−価有機酸錫金属
エステルを有する樹脂において、樹脂側鎖の有機酸が全
てこのような錫金属エステル結合をもつ必要はなく、所
望により遊離有機酸基のままある程度残存させておいて
もかまわない。
上記方法で得られる本発明の樹脂の分子量に関しては特
に制限されるものではないが、数平均分子量で4000
〜40000のものが好ましく。
特に好ましいのは6000〜35000の範囲である。
というのは4000以下では塗料の造膜性が不充分でク
ラック、剥離を生じるおそれがあり、また40000を
こえると塗料の貯蔵安定性が悪くなり実用に適さぬばか
りか、塗装時に大量の希釈溶剤を必要とし、公衆衛生、
経済性などの点で好ましくないからである。
本発明の樹脂組成物は海中構築物の被覆に使用でき塗膜
あるいはフィルムがアルカリ雰囲気に於て徐々に加水分
解され溶出する特徴があり、例えば漁網用塗料、船舶等
の防汚塗料等に有用である。
既に述べた如く、金属エステル部を主鎖中に多数有する
ポリエステル系樹脂とことなり、本発明の樹脂は側鎖末
端に金属エステル結合を有し、アルカリ雰囲気で加水分
解された時、樹脂が小さなセグメントに分解され一気に
溶出するのではなく。
側鎖部に親水基が生成されその濃度がある臨界値に達し
、始めて溶出してゆく形式をとる。従って船底塗料用ビ
ヒクルとして用いた場合防汚期間を長期にわたり制御し
うる特徴をもつ6樹脂が海水中に溶出するのに必要な金
属含有量として、樹脂中0.3wt%〜20wt%の範
囲が好ましく、特に0.5wt%〜15wt%が最適で
あることも見出されている。というのは樹脂中の金属含
有量が0.3wt%未満では、金属エステル部が加水分
解しても樹脂中の溶出が極めておそく、また20wt%
をこえると溶出速度が速すぎて共に好ましくないからで
ある。
本発明の錫金属含有樹脂中の酸価、水酸基価は必ずしも
0である必要はなく、水中で樹脂が溶解〜溶出しない程
度であればある程度までは許容せられる。より具体的に
は酸価は40 K OH■/gまで、好ましくは30K
OHmg/gまで水酸基価は200 KOH■/gまで
、好ましくは150KOHmg/gまでが許容範囲であ
る。
本発明の防汚塗料では樹脂ビヒクルとして上記樹脂組成
物が用いられ、この樹脂は海水(弱アルカリ性)中に於
て徐々に加水分解を受は樹脂の親水基濃度が増大し、あ
る臨界値に達すると樹脂が溶出すると共に、錫金属自体
は親水基を有する樹脂と防汚性を有する有機酸を結合し
、加水分解により両者を分離する目的にのみ使用され、
さらに加水分解時には防汚性能を有する一価の有機酸が
海水中に放出され、錫も毒性の少ないジアルキル錫化合
物として放出される特徴を有し、従って錫濃度を樹脂の
適度の加水分解速度によって広範囲に選択でき、他に防
汚剤を加えずども有効な防汚効果を側鎖末端の一価の有
機酸に依存することかげきる点に於て、極めて新しい且
つ有用な樹脂ということができる。
塗料化に際しては、任意の顔料、溶剤などが適宜選択さ
れ、常法により防汚塗料が作られる。
既に述べた如く、本発明の樹脂組成物はそれ自体防汚性
を有する為、他の防汚剤を加える必要はないが、所望に
より、塗料には他の公知の防汚剤。
殺菌剤等を配合してもかまわない。かかる薬剤としては
例えばビス(トリブチルスズ)オキサイド、トリブチル
スズクロライド、トリブチルスズフルオライド、トリブ
チルスズアセテート、トリブチルスズニコチネート、ト
リブチルスズパーサテート、ビス(トリブチルスズ)α
、α′−ジブロムサクシネート、トリフェニルスズハイ
ドロオキサイド、1−リフェニルスズニコチニート、ト
リフェニルスズパーサテート、ビス(トリフェニルスズ
)α、α′−ジブロムサクシネート、ビス(トリフェニ
ルスズ)オキサイド等の有機スズ化合物との併用も可能
である。その他に通常使用されている着色顔料、体質顔
料、有機溶剤等を自由に選択し、使用できる。
本発明の組成物は、塗料製造技術分野においてそれ自体
公知の方法により調整することができる。
調合に際しては公知の機械、例えばボールミル、ヘブル
ミル、ロールミル、スピードランミル等を使用できる。
本発明の樹脂組成物を用いて作られた防汚塗料は長時間
安定した防汚効果を示し、従来公知の三有機錫含有アク
リル樹脂ペースの防汚塗料に比し性能上全く遜色がなく
、シかも高価な三有機錫にたよらぬためコストが大巾に
さがり公衆衛生上の問題が回避せられる特徴を有す。
以下実施例により本発明を説明する。特にことわりなき
限り、部および%は重量による。
ワニス製造例1 攪拌機、還流冷却器、滴下ロートを備えた4つロフラス
コに、キジロール75部、n−ブタノール75部を加え
110℃〜115℃に保つ。この溶液中にアクリル酸エ
チル70部、メタクリル酸2−エチルヘキシル35部、
アクリル酸15部、アゾビスイソブチロニトリル3部の
混合溶液を3時間に渡り等速滴下し、滴下後2時間保温
する6得られた樹脂溶液の固型分は39.6%、粘度2
.3ボイズのワニスAを得た。
ワニス製造例2 ワニス製造例1と同じ反応容器中に、キジロール75部
、n−ブタノール75部を加え110℃〜115℃に保
つ。この溶液中に、メタクリル酸2−エチルヘキシル5
0部、メタクリル酸メチル45部、メタクリル酸5部、
過酸化ベンゾイル2部の混合溶液を3時間に渡り滴下し
、2時間保温する。この固型分は39,9%、粘度0.
9ポイズであった。この中に水酸化ナトリウムのメタノ
ール5νt/wt%溶液46gを加えワニスBを得た。
実施例1 ワニス製造例2と同様の反応容器に、トルエン100部
、ジブチル錫オキサイド250部、メタクリル酸86部
、ニトロ安息香酸167部を加え、空気バルブ下で12
0℃で3時間反応させ生成する水を除去した。次に不溶
解物をろ別した。得られたトルエン溶液は緑色を呈し、
この固型分はIRよりビニル基及び錫カルボン酸塩を確
認したにのトルエン溶液をワニス製造例1と同じ反応溶
液中に100部、キシレン150部を加え。
100℃〜115℃に保つ。この中にメタクリル酸n−
ブチル150部、アゾビスイソブチロニトリル2部を3
時間に渡り滴下し、2時間保温した。
このワニスの固型分は54.8%、粘度1.8ポイズの
ワニスV−1を得た。このワニスの錫含有量を蛍光X線
法により定量し、個含量は5wt%であった。
また、UV吸収によりニトロ安息香酸の存在を確認した
。この樹脂ワニスをR−1とする。
実施例2 ワニス製造例2と同様の反応容器に、トルエン100部
、ジブチル錫オキサイド249部、メタクリル酸86部
、サリチル酸138部を加え、空気バルブ下で120℃
で3時間反応させ生成する水を除去した。次に不溶解物
をろ別した。得られたトルエン溶液の固型分はIRより
ビニル基及び錫カルボン酸塩を確認した。
このトルエン溶液をワニス製造例1と同じ反応溶液中に
100部、キシレン200部を加え、100℃に昇温す
る。この中にメタクリル酸メチル150部、アゾビスイ
ソブチロニトリル2部を3時間に渡り滴下し、2時間保
温した。このワニスの固型分は49.2%、粘度2.1
ボイズのワニスV−2を得た。このワニスを実施例1と
同様にして錫含有量を定量し、個含量は4.2tit%
であった。
実施例3 攪拌機、還流冷却器、デカンタ−を備えた4つロフラス
コ中に、ワニスA100部、ニトロ安息香酸14部、ジ
ブチル錫オキサイド20.7部を加え、120℃に昇温
し、2時間保温した。この間生成する水を除去した。得
られたワニスは固型分53.8%、粘度2.3ポイズの
ワニスV−3を得た。このワニスをホワイトスピリット
より再沈し、得られた樹脂中の錫は蛍光X線法により定
量し、6.5νt%含有していた。
実施例4 実施例3と同様の反応容器に、ワニスA150部、モノ
クロル酢酸11.8部、ジブチル錫オキサイド31部を
加え、120℃に昇温し、2時間保温した。この間生成
する水を除去した。得られたワニスは固型分51.8%
、粘度2.1ポイズのワニスV−4を得た。このワニス
をホワイトスピリットより再沈し、得ら九た樹脂中の錫
は蛍光X線法により定量し、6.8wt%含有していた
6実施・例5 攪拌機、還流冷却器を備えた4つロフラスコに。
ワニスB100部、ジエチルジチオカルバミン酸−Na
40部、塩化ジブチル錫70部を加えて。
120 °Cで2時間反応させ、ろ過し、ワニスV−5
を得た。このワニスは固型分39.6%、粘度1.4ボ
イズであった。このワニスを実施例2と同様にして錫含
有量を定量し、錫含有量は2.2すt%であった。
実施例6 実施例3と同様の反応容器に、ワニスA100部、5−
キノリンカルボン酸14.4部、ジブチル錫オキサイド
20.7部を加え、120℃に昇温し、2時間保温した
。この間生成する水を除去した。得られたワニスは固型
分51.6%、粘度2.3ボイズのワニスV−6を得た
。このワニスをホワイトスピリットより再沈し4得られ
た樹脂中の錫は蛍光X線法により定量し、5.1wt%
含有していた。
実施例7 ワニス製造例1と同じ反応容器中に、キジロール150
部を加え100’C〜110℃に保つ。この溶液中にモ
ノクロロ酢酸100部、アゾビスイソブチロニトリル2
部の混合溶液を3時間に渡り滴下し、2時間保温する。
この固型分は36.6%、粘度0.6ボイズであった。
このワニス150部1こジブチル錫オキサイド20部を
加え、リフラックスする溶剤を除去しながら140℃〜
145°Cに保つ。反応が進むにつれ、ワニスはクリヤ
ーとなり粘度1.3ポイズ、固型分51.3%の淡黄色
のワニスV−7を得た。
この樹脂固型分中の錫含有量は11wt%であった。
実施例8〜13 実施例7と同様方法を、但し第1表記載の原料を用いて
繰り返し、樹脂ワニスV−8〜■−13を夫々得た。
比較ワニス製造例 比較例1 ワニス製造例1のワニスAを比較ワニスAとする。
比較例2 攪拌機、還流冷却器、デカンタ−を備えた4つロフラス
コに、ワニスA100部、ラウリン酸16.7部、ジブ
チル錫オキサイド20.7部を加え、120°Cに昇温
し、2時間保温した。この間生成する水を除去した。得
られたワニスは固型分54.5%、ワニスの粘度1.9
ポイズの比較ワニスBを得た。このワニスをホワイトス
ピリットより再沈し、得られた樹脂中の錫は蛍光X線法
により定量し、6.3wt%含有していた。
比較例3 攪拌機、還流冷却器、滴下ロートを備えた4つロフラス
コに、キジロール1o○部を加え80℃から85℃に保
つ。この溶液中にメタクリル酸メチル50部、2−エチ
ルへキシルメタクリレート40部、アゾビスイソブチロ
ニトリル1.5部の混合溶液を3時間に渡り等速滴下し
、滴下後2時間保温する。次にニトロ安息香filo部
、水酸化鉄8部を加え120 ’Cで2時間攪拌し、得
られた樹脂溶液の固型分は50.2%、粘度は3.9ボ
イズの比較ワニスCを得た。
このワニスを実施例2と同様再沈し樹脂中の鉄含有量を
定量したが、鉄含有量は0.01wt%以下であった。
クリヤー塗料消耗試験 実施例1〜13および比較例1〜3で用いたワニスを(
クリヤー塗料として)乾燥膜厚的140μになるようテ
スト板に塗布し、このテスト板をディスクローター板に
取り付は海水(水温20℃±2℃)で一定速度(周速約
30ノツト)で4ケ月間昼夜回転させ溶出膜厚を測定し
た。この結果を第2表に示す。
第 2 表 塗膜消耗度試験 実施例14 実施例1で得たワニスV−1を40重量部、亜酸化銅2
5重量部、亜鉛華10重量部、コロイド状シリカ2重量
部、酸化チタン5重量部、ベンガラ5重量部、n−ブタ
ノール3重量部およびキジロール10重量部をボールミ
ルで5時間分散処理し、塗料組成物を得た。
実施例15〜26および比較例4〜6 実施例2〜13および比較例1〜3で得られた樹脂ワニ
スを用い、第3表および第4表の塗料配合により、実施
例14に準じ夫々塗料組成物を得た。
箪   4   男 坊J11熊」(旌 実施例1〜26および比較例1〜6で得られた各塗料を
、サンドブラスト処理鋼板にあらかじめ防錆塗料を塗布
しである塗板に、乾燥膜厚が約200μとなるよう2回
刷毛塗りし試験板を作成し、兵庫県相生湾内のテスト用
筏で浸漬試験による防汚性能試験を行った。その結果を
第5表に示す。
実施例1〜13のクリヤー塗料では18ケ月間以上防汚
性を有し、実施例14〜26の塗料では30ケ月間に渡
り良好な防汚性能を有していた。
以上のように、本発明によって得られた側鎖に防汚剤を
有する加水分解型樹脂組成物は、加水分解により防汚剤
を徐々に放出する為、新たに公知の防汚剤を添加するこ
となく長期間に渡り防汚性能が持続できる画期的な樹脂
組成物である。また、所望により公知の防汚剤、顔料、
添加剤を含む防汚塗料は防汚性能が向上するのみか、塗
膜が徐々に海水に溶出する為、塗膜表面の凹凸をなくし
航行燃費節減となるほか、従来にない長期間に渡り防汚
性能を持続することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも1つの側鎖の末端部に 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中Xは▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式
    、化学式、表等があります▼、▲数式、化学式、表等が
    あります▼ ▲数式、化学式、表等があります▼、メチレン基あるい
    はメチン基; xは1〜2の整数; R_1は炭素数1〜10の炭化水素; R_2は▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、
    化学式、表等があります▼、 ▲数式、化学式、表等があります▼、−S−、▲数式、
    化学式、表等があります▼ ▲数式、化学式、表等があります▼あるいは▲数式、化
    学式、表等があります▼結合を介し て式中の錫原子に結合せしめられる防汚性能を有する有
    機化合物残基; R_3は水素または炭素数1〜10の炭化水素残基)で
    表わされる基を少なくとも1つ有する樹脂からなる錫金
    属含有樹脂組成物をビヒクルとして含むことを特徴とす
    るポリシング型防汚塗料組成物。
JP25178485A 1985-11-09 1985-11-09 ポリシング型防汚塗料組成物 Pending JPS62112669A (ja)

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