JPS6194662A - 無菌水充填血漿分離器とその製法 - Google Patents

無菌水充填血漿分離器とその製法

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JPS6194662A
JPS6194662A JP59215201A JP21520184A JPS6194662A JP S6194662 A JPS6194662 A JP S6194662A JP 59215201 A JP59215201 A JP 59215201A JP 21520184 A JP21520184 A JP 21520184A JP S6194662 A JPS6194662 A JP S6194662A
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plasma
porous membrane
plasma separator
circuit
blood
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JP59215201A
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似鳥 嘉昭
徹 中野
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Asahi Kasei Medical Co Ltd
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Asahi Medical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は血液より血球成分と血漿成分とを分離する血漿
分離器およびその製法に関するものであり、更に詳しく
は疎水性ポリで−よりなる多孔質膜を内蔵し、かつ内部
に無菌水が充填された新規な医療用血漿分離器およびそ
の製法に関する。
(従来の技術) 近年、高分子化合物を材料とした多孔質膜が医療分野に
於て広く利用され、特に血液を膜分離法により各種成分
に分離する技術が実用化されてきている。中でも血液を
血球成分と血漿成分とに分離する血漿分離器は、血漿成
分に病因を持つ患者の血景を分離、廃棄して軽常人の血
漿を補充する血漿交換療法、血漿を分離後浄化して患者
に返却する血漿浄化療法あるいは軽常人から血漿のみを
採血する自費採取さらには保存血を血球成分と血漿成分
に分離する保存血血漿分離など多くの医療目的に使用さ
れ始めている。この血漿分離器が広く普及するためには
1分離の効率が良く短時間で処理ができること、操作が
簡便であること、安価に供給できることと並んで医学的
に安全性が高いことが非Aに弔要である。このような見
地から各社の素材からなる新しい多孔質膜を有する血漿
分#器が提案されており、中でも疎水性ポリマーよりな
る多孔質膜を内蔵する血漿分離器は、血液のような水系
液体処理時に水によるw潤が少なく。
水による機械的強度の低下が小さく、血液漏れという重
大な事故の可能性が小さい。
さらに、疎水性ポリマーの一種であるポリエチレンの例
では、多孔質膜の製法として延伸開孔法を用いれば、有
機溶剤など比較的毒性の強い物質を使用しないで多孔質
膜を作ることができるという利点をもっている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、疎水性ポリマーよりなる多孔質膜の欠点として
、血液のような水系液体は疎水性ポリマーを濡らさない
ため、多孔質膜の細孔中への浸透が困難であり、このよ
うな疎水性ポリマーからなる多孔質膜を内蔵する血漿分
離器はその°ままでは血漿分離器として使用できない、
そのため疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を予め親水化
処理することが提案されており、かかる親木化処理の方
法としては界面活性剤で疎水性多孔質膜を処理する方法
、水と混合可能な低表面張力有機溶剤を細孔内に浸透さ
せたのち水と置換する方法、膜表面に化学修飾により親
木基を導入する方法が公知である。しかしながら、界面
活性剤で処理した血漿分a器では、血漿分離中に血液中
ならびに血漿中に界面活性剤が溶出し安全上問題がある
。また低表面張力有機溶剤を用いる方法としては比較的
毒性の低いとされるエチルアルコールを用いる方法が一
般的であるが、エチルアルコールのような有機溶剤は疎
水性の膜材料に強い親和性を示すため大量の水で洗浄し
た後でも少量残留しやすく、残留したエチルアルコール
は血栓形成の原因となるとされており安全上t1題であ
る(高松ら、高分子論文集Vol 、 38  No4
 、231 、1979) 、また化学修飾により親木
基を導入する方法も、化学反応に使用した溶剤が残留し
やすい点では低表面張力有機溶剤を用いる方法と同様で
あるばかりでなく多大なコストを必要とし実用的ではな
い、このように従来の技術では、医療器具にとって重大
な問題点が残されている。
また血漿分離器は医療用途に用いられるわけであるから
滅菌されていることが必須要件であり、またベッドサイ
ド等で簡便に取り扱えることが望ましく、プライミング
、洗浄等の繁雑な前操作が不要なことが望まれる。従来
よりある疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を内蔵する血
漿分離器においては、多孔質膜表面に親水化剤として界
面活性剤、ポリエチレングリコール、グリセリン等の物
質を導入したのち、乾燥し、エチレンオキサイドカス(
EOG)で滅菌する方法がとられているが、乾燥状態で
供給されるため使用前に生理食塩水でプライミングし気
泡を抜く操作が必要であり、生理食塩水に溶出してくる
親水化剤を除くためには多量の生理食塩水で洗浄する必
要もある。ルかも多1′−1に洗rI+ 1.た後でも
、これらの親木化剤は完全に除けず残留溶剤の問題は残
されている。
(問題点を解決するための手段) 本光明者らはこれら疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を
内蔵する血漿分離器の欠点を解決すべく鋭意検討の結果
1本発明に到達した。即ち、本発明の要旨は、疎水性ポ
リマーよりなる多孔質膜を内蔵し、血液の導入および導
出回路ならびに血漿の導出回路を有する血漿分離器に於
て、該多孔質膜の細孔内および該多孔質膜で隔てられる
各空間が実質的に有機溶剤を含まない無菌水溶液で充填
され、かつ該分離器全体が無菌的に外界と隔離されてい
ることを特徴とする無菌水充填血漿分離器と、疎水性ポ
リマーよりなる多孔質膜を内蔵し、血液の導入および導
出回路ならびに血漿の導出回路を有する血漿分離器を、
真空下で該血漿分離器内容空間の空気を排除したのち、
前記多孔質膜で隔てられる各空間に、前記血液の導入回
路およびまたは血液の導出回路および血漿の導出回路を
経て、需菌水溶液を充填し、さらに該各回路を介して5
KK/ cm’以上の圧力をかけることにより該無菌水
溶液を前記多孔質膜の細孔内に浸入させることを特徴と
する血漿分離器の製法にある。
本発明の疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を内蔵する血
漿分離器は、親水化剤としての有機溶剤、界面活性剤を
全く用いないで多孔質膜細孔内まで無菌水溶液が充填さ
れているので、親木化操作の過程で有機溶剤が入り残留
することがなく充填された無菌水溶液は実質的に有機溶
剤を含まず非常に安全性の高いものである。また1本発
明の血漿分離器は無菌水溶液充填され、かつ外界と無菌
的に隔離されており、使用前の繁雑な操作なしに、非常
に簡単な前準備ですぐに血漿分離器として使用できるも
のである0本発明の疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を
内蔵する血漿分離器は。
該多孔質膜が疎水性ポリマーよりなるため、その細孔内
まで水が充填されていなければ、そのまますぐには血液
を口過できないが、本発明では疎水性ポリマーよりなる
多孔質膜を内蔵し、血液の導入および導出回路ならびに
血漿の導出回路を有する血漿分離器を、真空下で該血漿
分離器内の各空間の空気を排除したのち、前記多孔質膜
で隔てられる各空間に、前記血液の導入回路およびまた
は血液の導出回路および血漿の導出回路を経て、無菌水
溶液を充填し、さらに各回路を介して5Kg/ cm1
以上の圧力をかけることにより該無菌水溶液を前記多孔
質膜の細孔内に浸入させることができ、そのまますぐに
血液を口過できる状態となるものである。
(作用) 本発明において使用される疎水性ポリマーとは水に濡れ
ないポリマーであり、純水との接触角が70度以上を示
すポリマーである。
代表的な例としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ弗化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
スチレン、ポリスルホン、ポリジメチルシロキサン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリアセタールなどがあげ
られる。@水性多孔質膜においては、膜素材と水との接
触角が3o度以上では細孔内への水の浸透が起らないと
されているが、実際には接触角が90度に近いと3o度
未満でも水の浸透は起らず、接触角70度以上の多孔質
膜では実質的な水の浸透は起らず何らかの親水化処理が
必要となる0本発明において使用される多孔質膜の形態
は特に問わず1例えば平膜状、中空糸状のものが用いら
れるが、小型で効率良く分離ができる中空糸状が好まし
い、また多孔質膜の製造法は特に問わず、湿式相転換法
、溶融相分離法、延伸開孔法など公知の方法が採用でき
るが、中でも延伸開孔法は、結晶性ポリマーを中空糸ま
たはフィルム状に成型したのち、冷延伸により結晶ラメ
ラ間を開裂させ、ざらに熱延伸により孔径を拡大させ多
孔質膜を作る方法であり、ポリマー素材に溶剤その他の
添加物を加えずに延伸という物理的手段によって多孔質
膜を製造するもので、残留溶剤等の問題が全くないので
好ましい方法である。また多孔質膜の細孔の平均孔径は
、通常血菊分敲膜として用いられる範囲のものであれば
禾発明の対象となる。
本発明で言う多孔質膜を内蔵し、血液の導入および導出
回路ならびに血漿の導出回路を有する血漿分a器とは、
少くとも血液を血球と血漿に分離する多孔質膜、分離さ
れる血液を導入するための血液導入回路、血球が濃縮さ
れた血液を導出するための血液導出回路、および分離さ
れた血漿を導出するための血漿導出回路を必須の構成要
件とする血漿分離器であり、その形態、大きさ、回路の
長さ等は特に問わない、また回路には通常の血漿分離器
に用いられる回路と同様の血液ポンプしごき部、ドリッ
プチェンバー等の付属部品が付いていても良い。
また本発明でいう血漿分離器とは、主に血液より血球と
血漿を分離することを目的とする装置であり、血漿交換
、血漿浄化等の治療用のみならず、健常人よりの血漿採
取、保存血の分離等の用途に用いられるものであり、さ
らに体液を有形成分と液体成分に分離する目的にも同様
に用いることができ、例えば癌性腹水から癌細胞を除去
する腹水処理器としても使用できる0本発明で用いる無
菌水溶液とは、細菌等の全生物、パイロジエン物質等の
医学的に有害な物質を含まない水または堪類の水溶液を
指し、例えば無菌蒸留水、生理食虐水などが使用される
。エチルアルコール等の有機溶剤は少量でも疎水性ポリ
で一表面に吸着され、その吸着された有機溶剤が血液に
対し血栓形成等の1g影響を与える恐れがあるので、本
発明の無菌水溶液は、これらの有機溶剤を実質的に含ま
ない、なお、実質的に含まないとは、生物学的に悪影響
を与えない量以下であることを言う0本発明において有
機溶剤とは、通常に言われる低分子液状有機化合物の他
に、界面活性剤、ポリエチレングリコール等の親水化剤
等も含まれる。
本発明の血漿分離器の製法の特徴は、疎水性ポリマーよ
りなる多孔質膜を内蔵し、血液の導入および導出回路な
らびに血漿の導出回路を有する血漿分離器を、真空下で
該血漿分離器内各空間の空気を排除したのち、前記多孔
質膜で隔てられる各空間に、無菌水溶液を充填し、さら
に該各回路を介して5にg/ crn’以上の圧力をか
けることにより無菌水溶液を前記多孔質膜の細孔内に浸
入させることにある。真空下で細孔内の空気を除くこと
により、無菌水溶液の細孔内への浸入を容易にし、また
多孔質膜で隔てられた各、空間に充填された無菌水溶液
に、血液の導入回路およびまたは血液の導出回路と血漿
の導出回路を介して加圧することにより、多孔質膜の両
面より圧力がかけられ無菌水溶液が細孔内に浸入する0
本処理に必要な圧力は5Kg/ crd以上である。 
5Kg/ crn’未満では無菌水溶液は細孔内に十分
に浸入することができない、加圧時間は特に1X要では
なく瞬間でも良いが、好ましくは1分以上である0回路
を介して加圧する方法としては、無菌水溶液を充填する
装置と接続したまま無菌水溶液充填装置から圧力をかけ
ても良いし、無菌水溶液充填装置から回路をはずした後
、該回路の開口端に外界と無菌的に隔離するフィルター
を接続し、該フィルターに加圧してもよい、また前記回
路として軟質塩化ビニル等の柔軟性を有する材質のもの
を用いた場合は、回路の開口端を完全に閉鎖した後に1
本発明の血漿分離器全体を圧力容器中に収容し大気等・
を媒介として加圧しても良い、この場合、柔軟な回路を
介して血漿分離器内に充填された無菌水溶液に圧力が伝
達され無菌水溶液は多孔質膜細孔内に浸入する。
回路の開口端を完全に閉鎖して加圧する方法は、血漿分
離器を滅菌バックに収納し外界と完全に無菌的に隔離し
たのち多孔質膜細孔内への無菌水溶液充填処理ができる
ので最も好ましい方法である0回路を介して加圧するい
ずれの方法をとる場合も、多孔質膜の破壊を防止する意
味から多孔質膜の両側に均等な圧力をかけることが好ま
しく、その為に血液側回路(血液導入回路およびまたは
血液導出回路)と血漿側回路(血漿導出回路)に均等な
圧力をかけることが好ましい。
このため血液導入回路、血液導出回路、および血漿導出
回路の王者を接続しておくことが好ましい。
本発明の血漿分離器の滅菌は、上記の多孔質膜細孔内の
無菌水溶液充填処理が終了した゛のち水存布下で湿熱1
ItV4またはγ線滅菌することも可能である。その場
合血漿分離器を構成するすべての部材が湿熱またはγ線
に耐えるものでなければならない0本発明の血漿分離器
のより好ましい滅菌法は、乾燥状態で滅菌する方法であ
る。乾燥状態での滅菌は水充填状態での滅菌に比べ操作
が筒車で、特に本発明の血漿分離器のように回路部分を
一体として有するものに於いては操作性において有利で
ある。また乾燥状態での滅菌にエチレンオキサイドガス
(EOG)を用いれば、通常医療用器具として用いられ
る殆んどすべての部材はEOGにより影響を受けずに使
用できるので使用部材の限定を受けず、また湿熱やγ線
のような過酷な条件にさらされないので1分解生成物の
毒性なども問題にならず好ましい、乾燥状態で滅菌した
後は、引続いて、無菌状態で前記の無菌水溶液充填処理
を行えば、最終的に滅菌状態で本発明の血漿分離器が得
られる。具体的には乾燥状態で滅菌したのち、真空下で
血漿分離器内容空間の空気を排除し、さらに前記多孔質
膜で隔てられる各空間に。
前記血液の導入回路およびまたは血液の導出回路および
血漿の導出回路を経て、無菌水溶液を充填し、さらに各
回路を介して5Kg/ Cm’以上の圧力をかけること
により%:菌氷水溶液前記多孔質膜の細孔内に浸入させ
、多孔質膜細孔内への水充填処理を完了する。外界との
無菌的隔離はすべての操作終了後に無菌条件下で滅菌バ
ッグに収納する方法も可能であるが、前述の如く、血漿
分離器内の多孔膜で隔てられる各空間に無菌水溶液を充
填した後に滅菌バッグに収納し、しかるのちに加圧によ
る無菌水溶液の多孔質膜細孔内充填を行う方が好ましい
6次に本発明の効果を明らかにするために、実施例を示
すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
(実施例1) 高密度ポリエチレン(密度0.988 、 Ml値5.
5、商品名ハイゼックス2208J)を円形二重紡口を
用い、紡口温度150℃で紡糸し、得られた中空糸を1
20℃で2時間アニール処理した後、室温で302、つ
いで105℃で350z熱延伸を施し多孔質ポリエチレ
ン中空−系を得た。中空糸の内径は320ル、膜厚は4
5鉢、水銀ポロシメーターで測った細孔のモ均孔径は0
.35pであった。このポリエチレン多孔質中空糸17
00本を図1に示す内径24−履の円筒容器(1)に収
容し、両端をウレタン接着剤(3)で固定し、ポリエチ
レン多孔質中空糸束(2)のモジュールを作成した。中
空糸束の有効長は+3c■。
有効膜面積は0.23m’であった。該モジュールに内
径5+am 、外径7■の軟質塩化ビニル製の血液導入
回路(7)および導出回路(8)ならびに血漿導出回路
(8)を、それぞれ血液導入口(4)血液導出口(5)
血漿導出口(6)を介して接続し、血漿分離器を作成し
た0回路総延長は約5mあり、回蕗の途中には血液ポン
プしごき部、ドリップチエンへ−等を設備した。これら
の三つの回路を7字管(lO)で接続し、血液導入回路
に設けた無菌水導入口(11)のみが開口部となるよう
にした。この血漿分離器をエチレンオキサイドガスで滅
菌したのち、無菌水導入口な無菌水充填機に接続した。
予め無菌水充填機に接続しておいた真空ポンプにより血
漿分離器内の空気を排除したのち、無菌水充填機より、
パイロジエンフリーの無菌蒸留水を血漿分離器内の各空
間に導入した。ついで無菌下で無菌水導入口を無菌水充
填機よりはずし、該導入口を閉鎖した。該血漿分離器を
滅菌バッグに収納し、外界と無菌的に隔離した後、該血
漿分離器を加圧容器に収容し、加圧窒素で20Kg/ 
crn’の圧力をかけ30分間放置した。このようにし
て有機溶剤を含まない無菌水が充填されかつ無菌的に外
界と隔離された血漿分離器が得られた。この血漿分離器
の血漿分離能力をヘパリン加生血液を用いて測定したと
ころ、血液供給量毎分80 m文、膜に対する差圧50
mmHgの時の血漿口過量は15sl/分と十分な分離
能力を示した。また厚生省の透析用人工腎臓基準を準用
して木血榮分a器の溶出物試験、生物学試験、無菌試験
を行ったところ、いずれも合格であり高い安全性が確認
された。さらに雑種成人を用い本血漿分離器の体外循環
実験を行った。抗血液凝固剤としAfD液(クエン酸−
クエン酸ナトリウムーブトウ糖液)を用い、8Qwfi
/分の血液を体外循環し、定量ポンプで20 m交/分
の血漿を採取する実験を20分間行った。実験後の血漿
分離器の血液接触面は生理食塩水で洗浄後グルタルアル
デヒドで固定し、走査型電子顕微鏡で観察した。
本実験中血液の溶血現象は全く認められず、犬の血球成
分の数の変動も殆ど認められなかった。また膜表面の電
子顕微鏡観察でも血球の付着も殆ど見られず、フィブリ
ンの形式も全く見られず、血液に対する悪影響がないこ
とが確認された。
(実施例2) 実施例1で用いた多孔質ポリエチレン中空糸を用い、円
筒容器としてポリカーボネート製円筒容需の代わりにポ
リスチレン製円筒容器、および血液導入、導出回路なら
びに血液導入回路として通常の軟質塩化ビニル製回路の
代わりに、耐γ線性塩化ビニル製回路を用いた以外は実
施例1と同じ血漿分離器を作成した。実施例1と同様に
これら3つの回路を7字管で接続し、血液導入回路に設
けた%氷水導入口を!IiI!l水充填機に接続した。
予め無菌水充填機に接続しておいた真空ポンプにより血
漿分離器内の空気を排除したのち、′y!!、菌水充J
氷水?aよりパイロジエンフリーの無菌蒸留水を血漿分
離器内の各空間に導入した。ついでP#菌氷水充填機り
IQKg/cm″の圧力を15分間かけ、多孔賀膜細孔
内に無菌水を浸入させた。さらに該血漿分離器を無菌水
充填機より取りはずし、滅菌バッグに収納し、2.5M
ra dの線量のγ線で滅菌した。このようにして有機
溶剤を含まない無菌水が充填され無菌的に外界と隔離さ
れた血漿分離器が得られた。
この血漿分離器の血漿分離能力は実施例1と同条件で+
3tJL/分と十分な能力を示した。また溶出物試験、
生物学試験、無菌試験はいずれも合格であり高い安全性
が確認された。
(比較例) 実施例1と同じ中空糸膜及び回路を用いて血漿分離器を
作製した。この血漿分離器をエチレンオキサイドガスを
用いて滅菌したのち、エタノール502木H液を用いて
該血漿分離器の多孔T11反を親水化した。ついでIn
の無菌水を用いてこの親水化血漿分離器を洗浄した。洗
浄法は100層文/分の割合で無菌水を血液導入回路、
(IIより供給し、最初の10分は血液導出側より排液
し、次の10分は膜を通過させ血漿導出回路より排液す
るというように繰り返し洗浄した。洗浄後の血漿分離器
の残留エタノール量を調べるため、血漿分離器内の水を
排液したのちアセトンで8時間血漿分離器を抽出し、ガ
スクロマトグラフィー法でエタノールを定量したところ
、ポリエチレン多孔質膜のasopp肩に相鳥するエタ
ノールが検出された。またエタノールで親水化した血漿
分離器を用いて、実施例と同様の犬体外m環実験を行っ
たところ、電子顕微鏡観察では、ff表面への血球の付
着が多数認められ、特に血小板が変形し、凝集塊を形成
し、血栓を形成しているのが多数認められた。
(発明の効果) 本発明の血漿分離器は、親木化剤として有機溶剤や界面
活性剤を用いないので、残留溶剤等の心配が全くなく、
しかも無菌水溶液が充填されているので、気泡抜き等の
煩雑な前操作壱大量の生理食塩水による洗浄を必要とせ
ず血漿分離器として直ちに使用できる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例に示した本発明装置の説明図である。 1ハウジング       6血漿導出ロ2多孔質中空
糸115i     7血液導入回路3接着剤    
     8血液導出回路4血液導入口       
8血漿導出回路5血液導出口      LOT字管 11無菌水導入口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を内蔵し、血液
    の導入および導出回路ならびに血漿の導出回路を有する
    血漿分離器に於て、該多孔質膜の細孔内および該多孔質
    膜で隔てられる各空間が、実質的に有機溶剤を含まない
    無菌水溶液で充填され、かつ該分離器全体が無菌的に外
    界と隔離されていることを特徴とする無菌水充填血漿分
    離器。
  2. (2)多孔質膜が、ポリエチレンの延伸開孔法により得
    られた中空糸膜である、特許請求の範囲第1項記載の血
    漿分離器。
  3. (3)疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を内蔵し、血液
    の導入および導出回路ならびに血漿の導出回路を有する
    血漿分離器を、乾燥状態で滅菌し、ついで真空下で該血
    漿分離器内各空間の空気を排除したのち、前記多孔質膜
    で隔てられる各空間に無菌水溶液を充填し、さらに該各
    回路を介して5Kg/cm^2以上の圧力をかけること
    により該無菌水溶液を前記多孔質膜の細孔内に浸入させ
    ることを特徴とする無菌水充填血漿分離器の製法。
  4. (4)多孔質膜が、ポリエチレンの延伸開孔法により得
    られた中空糸膜である、特許請求の範囲第3項記載の製
    法。
  5. (5)疎水性ポリマーよりなる多孔質膜を内蔵し、血液
    の導入および導出回路ならびに血漿の導出回路を有する
    血漿分離器を、真空下で該血漿分離器内各空間の空気を
    排除したのち、前記多孔質膜で隔てられる各空間に無菌
    水溶液を充填し、さらに該各回路を介して5Kg/cm
    ^2以上の圧力をかけることにより該無菌水溶液を前記
    多孔質膜の細孔内に浸入させ、その後、前記血漿分離器
    を滅菌することを特徴とする無菌水充填血漿分離器の製
    法。
  6. (6)多孔質膜が、ポリエチレンの延伸開孔法により得
    られた中空糸膜である特許請求の範囲第5項記載の製法
JP59215201A 1984-10-16 1984-10-16 無菌水充填血漿分離器とその製法 Pending JPS6194662A (ja)

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JP59215201A Pending JPS6194662A (ja) 1984-10-16 1984-10-16 無菌水充填血漿分離器とその製法

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JP (1) JPS6194662A (ja)

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JPS6382671A (ja) * 1986-09-26 1988-04-13 酒井 清孝 血液の浄化装置
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