JPS616485A - 高温流体用輸送管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高温の水、油、ガスなどの輸送に用いられる
・１送管に係り、特に可撓性を有し高圧高温に耐え“Ｃ
所望の各種流体を輸送することができる高温流体用輸送
管に関するものである。

従来、例えば、海底の油田から得られる油、ガ、ス等の
輸送には、主として秩管がｍいられているが、近年、施
工の容易さから、可撓性の複合管が注目を集めている。

例えば、この可撓性複合管としては、フランスの「コツ
レキシップ」社よりナイロゝンから成る内管上に、必要
に応じて、Ｚ形の短ピッチの補強条と、平形の長ピッチ
の補強条とを巻回し、さらにプラスチックのシースを施
した複合管が販売されている。この複合管は多くの海底
油田において、原油やガスの輸送に用いられているが、
油井から噴出して来る油の温度は時として１００°Ｃを
越えるものがあり、このような場所に使用すると、可成
りの短期間に油洩れの事故を起こすことがある。

すなわち、従来使用されているナイロン樹脂製の内管で
は、１００°Ｃが使用限界温度と考えられ、このような
温度では長期の寿命を保証することができない。

一方、ナイロン樹脂に代わる耐熱性樹脂としては、一般
には、弗素樹脂や各種のエンジニアリングプラスチック
が考えられるが、高温高圧用輸送、管を製造するには、
伸びが不足であったり、ストレスクラッキングの間頚の
派生が想定され、その実用化は進んでいなかった。

すなわち、例えば、ポリ弗化ビニリデン樹脂では、その
優れた押出加工性、耐熱性、耐薬品性が知られており、
パイプライニング、ソリッドパイプ等の用途に実用化さ
れているが、このようなフレキシブルな、管への応用は
、極めて細い管を除いては知られていなかった。

この理由は、ボり弗化ビニリデン樹脂の剛性が高いため
、本発明の如き用途に用いても、特に冬期では、その低
温のため、曲げたまま、あるいは、曲げを伸長して鋸等
で切断しようとすると、ｉｔ。

ｍにわたって、クラックが伝播し、使用に供し得なくな
ることがしばしば発生する。

この原因は、ポリ弗化ビニリデン樹脂の剛性が高いばか
りでなく、樹脂自体の成形収縮率の高さにも起因し、成
形体の残留歪の大きさが問題点と考えられる。すなわち
、金属帯を相互に噛み合わせながら巻回して作った可撓
性のインタロック金、円管に、直接ボり弗化ビニリデン
樹脂を押出被覆して得た管を、曲げてノツチを入れて、
そのクランクの伝播を観察すると、クラックは、金属管
噛み合い部の凹部（樹脂成形物の凸部）から生起してい
ることが判った。

本発明は、耐熱性に優れたポリ弗化ビニリデンの特徴を
生かし、しかも前述のような欠点を改良した高温高圧で
使用でき、その上可撓性にも優れた高温流体用輸送管を
提供しようとするものである。

すなわち、本発明は前述のような発明者等の種々の研究
検討の結果達成できたもので、その実施例が図面にもみ
られるように、内部に高温高圧の所望の流体を送通させ
る内管と、該内管の外側上に設けた補強層と、さらに該
補強層の外周を被覆した保護シー　ス層とから構成した
流体用輸送管において、前記内管に、熱プレスにより作
成したシートのアイゾツト衝撃強度が１０　ｋｇｃｍ　
／　ｃｒｎ以上、見掛のヤング率が９（１９／−以下の
ポリ弗化ビニリデン共重合体樹脂、又はポリ弗化ビニリ
デン樹、脂と前記共重合体樹脂とのブレンド物、又は前
記ポリ弗化ビニリデン共重合体樹脂をベースとする組成
物のいずれかを用いて、押出成形したパイプを用いたこ
とを特徴とするものである。

本発明において、内管の構成材料を上述の如く特定した
理由は、かかる種類の材料で、しがもそのアイゾツト衝
撃強度がｌ　Ｑ　ｋｇ　Ｃｍ　／　Ｃｍ未満のものでは
、衝撃強度か弱すぎて不可であり、又、見掛のヤング率
が９０　ｋｇ　／　ｍＪを越えると容易に、クランクや
裂けの発生の恐れがあるなどの理由に基づくものである
。

なお本発明において云うポリ弗化ビニリデン共重合体樹
脂とは、弗化ビニリデンモノマーを主成分とし、４−弗
化エチレンモノマー、３−弗化１−ｒｔ化エチレンモノ
マー、６−弗化プロピレンナどのコモノマーの１種又は
２種以上を共重合させて得た樹脂である。

また本発明で内管構成材料の特定のための衝撃強度の測
定を熱プレスにより作成したシートからの試験けに限定
した理由は熱プレス法が試験片の、作成が簡便であり、
また測定値が低ｌ／）値で得られるためである。

また本発明の流体輸送管で、その用途が深海など高い圧
力に耐える必要がある場所用には、内管の内側に金属テ
ープを相互に噛み合せて作られた可撓性のインタロック
金属管が内挿配置されるが、このｉ合のインタロック金
属管としては、その外周面上にプラスチックテープ巻回
層を設けたものを用いることが望ましい。

その理由は、インタロック金属管の金属テープの噛み合
せ部は凹状であり、この上に直接内管が押出成形される
と、管素材が該凹部に喰い込み、素材樹脂の種類、或い
は内管の肉厚等により、その部位がしば後工程において
クランク発生の源となると云う現象の発生を抑制し得る
ためである。

また本発明において内管の外側に設けられる補強層は内
圧力に耐える作用をなすもので、通常金属製或いは強化
プラスチック製の帯、条、線などが用いられる。

また補強層を短ピッチの断面異形条と相互に巻、き方向
の異なる少くとも二層の長ピッチに巻回してなる補強条
とで構成すると、前者の補強条が主として、管に作用す
る内圧力による円周応力に耐える作用を果し、また後者
は管に作用する内圧力による軸方向に耐える作用を持た
せ得る。

また補強層材として特に繊維強化プラスチックＡの多突
起形断面形状の条を用いると、補強層の条間に適度の空
間を持たせることができ、その結果外部からの冷却を防
止する効果が得られる。

以下本発明を実施例、比較例を拳げて説明する。

実施例１ 弗化ビニリデンモノマーと、３−弗化１−塩化エナレン
モノマーをモル比で９＝１で反応さセテ得たポリ弗化ビ
ニリデン共重合体樹脂（熱プレスで作成し２だシートの
アイゾツト紛シト強度１１．６〜ｍｒ／Ｍ−１、見１１
）けのヤング率５　（３，８ｋｇ　／　ｍＪ　）を用い
テ肉厚４ｍｒ７ユ□で内径２インヂのパイプを押出成形
した。つぎに該パイプの外側に０，６　ａｆｉ／　ａｃ
ｔ　、及び１．　ｍ　／　ｒａの厚さで幅５０鴎の鉄製
帯を隣同士の隙間が５　ｍ　／　ｍになるように各２層
巻回し、更に、　６　ｍ　／　ｍの秩線を巻角度１５°
で２層相互に巻方向・を変えＣ巻回し、この上に４　＋
＋ｗ　／　ｒａｍ厚のポリエチレンを押出被覆して輸送
管を作製した。

以上の製造過程でポリ弗化ビニリデン共重合体樹脂製パ
イプは径１ｍのドラムに延ベロ回巻取られ光が、何らの
異常をも発生しなかった。

而して得られた輸送管は５００１Ｃ９／ｃｆｆＩの内圧
破壊特性を保持していた。

比較例 弗化ビニリデンモノマーのみを反応させて得たポリ弗化
ビニリデン（熱プレスシート法によるアイゾツト衝撃強
度７．２　ｊａｙ　ａｍ　／　ｃｍ　、見掛けのヤング
率８８．２　ｋｇ／ｓｊ　）を用いて実施例１と同サイ
ズのパイプを押出成形し、実施例１と同一の輸送管を作
ろうとしたが、工程中の１回目のドラム巻取り時にパイ
プにクラックが発生した。

実施例２〜４並びに比較例２ ＳＵＳ　８０４で作られた１インチのインター四ツク管
１の上に、実施例２〜４及び比較例２〜３に示す樹脂及
び樹脂組成物を押出機により３　ｍ　／　ｍ厚で押出被
覆を行なった（表参照）。この成形管つまり内管８を半
径２２Ｃｔａに曲げ、ナイフにより長さ約２　ｒ−ｙの
ノツチを入れ、クラックの伝播性を調へた。その結果を
表に示す。クラックが入らない場合は直線状に伸ばし°
Ｃ１再び曲げＲ２２Ｃｊｌｌに曲げることを最関２０回
迄繰返した。その結果を、別に熱プレスにより作った６
關厚のシートによって測定したアイゾツト衝撃試験値及
び１謔厚シートで測定した引張ヤング率を併わせで示す
。クラックのデーターは５本を試験し最低値で示す。

上表に関“しアイゾツト衝撃試験は６１１１１１１厚の
試料による。

ヤング率は１朋厚のシートから２号ダンベルを打抜き、
５０　ｍｍ　／　ｍｌｎで引張り得られた歪−強度曲線
の初期勾配より求める（２３°Ｃ）。

実施例５ 前記実施例２において、１インチのインターロック管１
に、ポリエステルテープを０．５　ｍ　／　ｍ厚になる
よう複数層を巻回してインターロック管１の噛み合い部
の凹部を包みプラスチックテープ層２を形成し、その上
にポリ弗化ビニリデン共重合体樹脂（商品名フォラクロ
ン６５０ＨＤ、アイゾツト衝撃試験１１　ｌｃ９　Ｃｒ
ｎ／　”　ｚ見掛けのヤング率８８ｋｇ　／　ｍａ　）
を３　ｍ　／　ｍ厚に押出被覆して管、つまり内管８を
得た。この管について実施例２〜４と同様の評価を行な
ったところ、゛繰返し回数２０回迄、クララ・りを発生
することはなかった。

尚、比較例２の樹脂を同様に成型しても、繰返し回数６
回でクラックを生起した。

なお、前記のポリエステルフィルム等を可撓性、金属管
すなわちインターロック管ｌ上に巻くテープ２の効果は
、その外側のポリ弗化ビニリデン共重合体樹脂が前記可
撓性金属管１のくい込み部に入り込むのを防ぐと共に、
複数枚積層することにより、ある程度のクッションを持
たせるため、曲げた時の樹脂の局部歪の発生を小さくす
ると共に、成形歪の解放をはかる効果があるものと考え
られる。

実施例６ 実施例２におい°Ｃ１インターロック’１１を８インチ
とし、その上にポリエステルチーブ２を厚さ０．５１に
なるように複数層巻回してから肉厚６　ｍ／ｍの内管３
を設け、その上に凹状断面形状（コの字型条〕を有する
鋼条４を２層、その開口部と脚部とが相互に噛み合うよ
うに（噛み合った２層の厚み（ｌ　ｍｍ　）　、巻付け
、ざらに厚み３ｍｍの平型の鋼条５を角度４０°で巻き
、さらに外側に低密度ポリエチレンから成る樹脂層６を
被覆した。

こうして出来上った輸送管に、１２０℃に加熱した油を
循環した後、平衡に達せしめ、内圧破壊試験を行なった
ところ、９５０　ｋｇ　／　ｃ−で破壊した。

なお、この時の表面温度は５０°Ｃであった。

一方、比較例２の樹脂を用いて同様の輸送管の装造を試
みたが、凹型条４を巻く前に鋸で切断しようとしたとこ
ろ、パイプの長手方向にクラックが伝播してしまった。

実施例７ 実施例６において、使用する内管８の樹脂を実施例８（
表参照）と同じものとシフ、厚み８騙の平型の鋼条４の
代わりに、繊維強化プラスチックから成る断面積が同じ
で断面十字形状を有する条を用いた他は、実施例６と同
じように構成した輸送管を得た。これに対して同一の評
価を行なったところ、内圧破壊強度が８５０〜／ｃｒ＆
であった。又、このときの管の表面温度は３８°Ｃであ
り、実施例６の管に比べ高度の保温性を備えていた。

本発明の奏する効果は次の如くである。すなわち、その
自体耐熱性に特に優れたポリ弗化ビニリデン樹脂の特性
の限られた範囲のものを特別に選択し、従来の主として
ナイロンに代えて内管とし、てうまく応用したことによ
って、特に耐熱特性を大幅に向上することができる高温
流体用輸送管を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例品の一部断面側面略図である
。 １・・・インターロック管 ２・・・プラスチック（ポリエステル等）フィルムもし
くはテープ ８・・・ポリ弗化ビニＩＪデン共重合体樹脂４・・・コ
の字型条（凹状断面を有する澗条）５・・・平型条 ６・・・ポリエチレン。 特許出願人　古河電気工業株式会社 第１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、内部に高温高圧の所望の流体を送通させる内管と、
   該内管の外側上に設けた補強層と、さらに該補強層の外
   周を被覆した保護シース層とから構成した高温流体用輸
   送管において、前記内管に、熱プレスにより作成したシ
   ー トのアイゾツト衝撃強度が１０ｋｇｃｍ／ｃｍ以上、且
   つ見掛のヤング率が９０ｋｇ／ｍｍ＾２以下のポリ弗化
   ビニリデン共重合体樹脂、又はポリ弗化ビニリデン樹脂
   と前記共重合体樹脂とのブレンド物、又は前記ポリ弗化
   ビニリデン共重合体樹脂をベースとする組成物のいずれ
   かを用いて押出成形したパイプを用いたことを特徴とす
   る高温流体用輸送管。 ２、前記内管の内側に、金属帯を相互に噛み合せて構成
   した可撓性のインタロック金属管上にプラスチックテー
   プ巻回層を設けたものが配置され、また、該内管の外側
   上の補強層が金属又は繊維強化プラスチックから成る補
   強層を巻回して構成されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の高温流体用輸送管。 ３、前記補強層を、短ピッチに巻回して成る異形断面形
   状の補強条と、相互に巻方向の異なる少なくとも二層の
   長ピッチに巻回して成る補強条とで構成したことを特徴
   とする特許請求の範囲第２項記載の高温流体用輸送管。 ４、前記補強層を繊維強化プラスチック製補強条で構成
   し、かつ長ピッチに巻回して成る補強条が多突起形状の
   断面を持ったものであることを特徴とする特許請求の範
   囲第３項記載の高温流体用輸送管。