JPS6146482Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 こゝでいうカーリングレンズとは、表裏から押
圧を加えれば偏平に、外力を取去すれば断面弓形
又はコの字形等予め付与された形に復元するレン
ズをいう。

従前からかまぼこ形レンズと称する第１図に示
す様な形の拡大鏡がある。手で保持せずに、紙面
にじかに置いて書類を拡大視出来る点が便利だ
が、ソリツドで文鎮の役目が果せる程比較的重量
があつて、携帯には不向である。

一方、最近は手軽な拡大鏡としてフレネルレン
ズがよく使われる様になつたが、これは通常の拡
大鏡同様、使用の際はその焦点距離に応じて紙面
から離して保持し続けなくてはならない点が上例
に比べて難点である。

本考案は両者の欠点を除き、長所のみを備えた
拡大鏡を提供するものである。

第２図はその１例を示す斜視図で、発条性のあ
る合成樹脂等の透明板を変形、矢印の様に表裏か
ら押圧を加えると偏平になり、外力を取去れば断
面弓形に復元する様、且つ外面にかまぼこ形レン
ズの拡大効果を有するフレネルレンズを形成した
ものである。そして第２図ａはその軸方向に直角
な面での拡大断面図（厚み及びフレネルレンズの
ピツチを誇張して示す）だが、この場合第２図ｂ
に断面を示す様に、内面にフレネルレンズを形成
してもよい。

また上例では復元力を材料自体の発条性に依存
しているが、第３図では両端に発条材を装着して
復元力を付与した例を示す。装着法は接着、嵌
入、爪と孔による挾みつけ等種々の方法が採れ
る。

また第４図は、上例が断面弓形の曲面に復元す
るのに対し、断面変形コの字形に復元する様に
し、上部水平面のみにフレネルレンズを形成した
例である。この場合、フレネルレンズはかまぼこ
形レンズを基準にしたものより、通常の拡大鏡即
ち球面や抛物面（通常は球面）を基準にした方が
使い易い。かまぼこ形レンズと違つて全方向に拡
大視出来るからである。

なお、図では上下方向に脚部を備えた例を示し
てあるが、左右方向にしてもよいのは勿論であ
る。

また製作に際し、別個に作つたフレネルレンズ
を透明板にはりつけることで如上のレンズを得る
ことも可能である。更に、レンズ装着部分に窓を
開ければ、台材に、透明板にかえて金属の発条材
が使えるから、材料の選択範囲を大巾に広げるこ
とが出来る。

以上の様に、本考案によれば、本の間に挾めば
偏平になつてしおり代りに使え、その頁を開けば
復元してかまぼこ形レンズ同様に使え、手で保持
する必要がないという、フレネルレンズとかまぼ
こ形レンズの両者の長所を兼ね備え、短所を除い
た拡大鏡が出来る訳で、社会生活に貢献する所極
めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は在来のかまぼこ形レンズの１例を示す
斜視図。第２図は本考案を適用したレンズの１例
を示す斜視図、同図ａはその軸方向に直角な平面
で切断した拡大断面図、同図ｂはその変形例（フ
レネルレンズを内面に形成したもの）。第３図は
第２図の例の変形で、別に準備した発条材を装着
することで復元力を付与した例。第４図は本考案
を適用した他の１例を示す平面図、同図ａはその
断面図。いづれもフレネルレンズピツチを粗く誇
張して示す。 １：弓形カーリングレンズ、２：直線形フレネ
ルレンズ部、３：発条材、４：変形コの字形カー
リングレンズ、５：フレネルレンズ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 表裏から押圧を加えれば偏平に、外力を取去
   れば構造材自体の発条性又は構造材に発条材を
   組込むこと等によつて付与された発条性によつ
   て、断面弓形又はコの字形・変形コの字形等に
   復元す板状材の一部又は全部にフレネルレンズ
   を形成したことを特徴とする拡大鏡。 (2) 構造材全体を合成樹脂等の透明板で作り、そ
   の一部又は全部をフレネルレンズとした、実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の拡大鏡。 (3) 構造材の一部又は全部を合成樹脂等の透明板
   で作り、該透明部にフレネルレンズを組込んだ
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の拡大鏡。 (4) 構造材の一部に窓をあけ、該部にフレネルレ
   ンズを組込んだ実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の拡大鏡。