JPS6144190Y2

JPS6144190Y2 -

Info

Publication number: JPS6144190Y2
Application number: JP170280U
Authority: JP
Priority date: 1980-01-10
Filing date: 1980-01-10
Publication date: 1986-12-12
Also published as: JPS56104719U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、フオーカルプレンシヤツターのシヤ
ツター幕の巻取装置、詳しくは、シヤツター幕の
巻取用ドラムの構造に関する。

周知のように、フオーカルプレンシヤツターの
シヤツター幕の巻取装置は、第１図にその一例が
示されるように構成されている。

即ち、シヤツター幕の巻取装置１は、シヤツタ
ー先幕７を巻取る先幕巻取用ドラム３およびシヤ
ツター後幕８の牽引用部材である後幕牽引用紐
（またはリボン）８ａを巻取る後幕巻取用ドラム
４と、上記先幕７の牽引用紐（またはリボン）７
ａを巻上げる先幕巻上用ドラム５およびシヤツタ
ー後幕８を巻上げる後幕巻上用ドラム６とで構成
されている。

上記各ドラム３，４，５，６は、撮影光路０を
挾んでその両側に夫々カメラ本体２（第２図参
照）に直立して固定された支軸１３，１４，１
５，１６に回転自在に取り付けられている。

上記後幕牽引用紐８ａは、その一端が後幕８の
先端部上下に取り付けられていて、他端が、後幕
巻取用ドラム４の上下部に、案内プーリー１７を
介して取り付けられている。上記案内プーリー１
７は、後幕牽引用紐の案内部材であつて、上記先
幕巻取用ドラム３の上下に支軸１３に回転自在に
配設されている。

また、先幕牽引用紐７ａは、その一端を先幕７
の後端部上下に取り付けられており、他端を先幕
巻上用ドラム５の上下部に、案内プーリー９を介
して固定されている。この案内プーリー９は、先
幕牽引用紐７ａの案内部材であつて、上記後幕巻
上用ドラム６の上下に支軸１６に回転自在に配設
されている。

上記先後幕７，８は、第３，４図に示すよう
に、カメラ本体２の後壁２ａのアパーチヤーの前
面に近接して、フイルム面に平行して走行移動す
るようになつている。

そして、第１図に示すように、先後幕７，８が
先後幕巻上用ドラム５，６によつて夫々巻上げら
れ、シヤツターがチヤージされた状態において
は、先後幕巻取用ドラム３，４内に夫々内蔵され
たコイル状の駆動用ばね１８，１９（第３図参
照）のチヤージによつて、各ドラムは時計方向に
回転する習性が与えられ、これを抑止する抑止部
材（図示されず）をシヤツターのレリーズにより
解放することによつて急速に回転して、先後幕
７，８は走行するようになつている。

また、上記先後幕７，８は互に関連して作動
し、フイルム面への撮影露光を適切に行なうよう
になつているが、それらの関連機構については、
本考案と直接関係がないので、その説明は省略す
る。なお第４図中符号Ｌは撮影レンズを示してい
る。

このように構成されたシヤツター幕の巻取装置
１は、第２図に示すように、上記各ドラム３，
４，５，６がカメラ本体２内の撮影光路０の両側
にそれぞれ配設される。

ところで、カメラ本体２の横巾を縮小して、カ
メラを小型にしようとすると、フイルムパトロー
ネ（図示されず）は市販品で一定の大きさである
から、これを収納するパトローネ室１０や、フイ
ルムを巻取るフイルム巻取室１１等の大きさを変
えることは出来ない。またフイルムの画面巾も所
定の一定のサイズである。従つて、カメラの横巾
を狭めるためには、上記各ドラム３，４，５，６
の外径を小さくする以外にない。しかし、従来の
先幕巻取用ドラム３は、第３図に示すように、そ
の上下に後幕牽引用紐８ａをガイドするためのプ
ーリ１７が同軸的に配設されているので、上下方
向の長さは制限されており、この長さの範囲で上
下駆動用のコイルばね１８を内蔵しなければなら
ない。しかも、一定の力で一定の長さだけ幕走行
を行なわせるための駆動用ばね１８は、その一端
を支軸１３に固定されていて、残りの部分で強力
なばね弾力を得なければならず、一定のドラムの
長さ内で、ばね１８の一端を固定して残りの長さ
が決まるため、ばね１８はこれを付勢する前の状
態で自ずとその太さが決まる。よつてドラム３の
外径も一定の太さが要求されるので、ばね１８を
内蔵する上記ドラム３の外径は、必然的に太径と
ならざるを得ない。従つて、各ドラム３，４，
５，６の外径を小さくすることは極めて困難であ
り、カメラ本体２の横巾を狭めてカメラを小型に
することは、従来、殆んど不可能となつていた。

本考案の目的は、上記の点に鑑みシヤツターの
先幕巻取用ドラムの長さを、シヤツターの後幕牽
引用部材の案内部材の配設高さ位置迄延出させる
ことによつて、先幕の牽引力を一定に維持しなが
らばねの外径を小さくし、これにより先幕巻取用
ドラムの外径を小さくしたフオーカルプレンシヤ
ツター幕の巻取装置を提供するにある。

本考案によれば、上記先幕巻取用ドラムが従来
一定の太径となるために、他のドラムもこれに対
応して太径となつていたものが、一様に細径とす
ることが出来るので、カメラの横巾を大巾に減少
させることが出来、カメラを格段に小型化するこ
とが出来る。

以下、本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。

第５図は、本考案の一実施例を示すシヤツター
幕の巻取装置２１における先後幕巻取用ドラム２
３，２４の断面図である。

なお、以下上記第１〜４図におけるシヤツター
幕の巻取装置１の構成部材と同一の部材について
は、同一符号を付すに止め、その説明を省略す
る。

本考案における先幕巻取用ドラム２３は、その
下端部２３ａが一段と細径となつて下方に延出し
ていて、同ドラム２３の下位に、支軸１３に回転
自在に取り付けられた、上方が開口する有底短筒
からなる後幕牽引用紐案内部材２５ｂ内に挿入さ
れている。従つて、ドラム２３は、上記下方に延
出した下端部２３ａの部分だけ全体の長さが長く
なり、それだけ内蔵する駆動用コイルばね２８を
長くすることが出来る。このため、上記第３図の
コイルばね１８の駆動用解放弾力と同等の弾力を
得るには、ばね２８の外径をそれだけ細径とする
ことが出来これに伴つて、上記巻取用ドラム２３
の外径もそれだけ細くすることが出来る。この場
合、上記巻取用ドラム２３の上方に取り付けられ
る後幕牽引用紐８ａをガイドするプーリー２５ａ
の外径も、上記下方に取り付けられる回転案内部
材２５ｂも共に上記巻取用ドラム２３の外径と等
しいか、より細くなつている。

このように細径化した先幕巻取用ドラム２３に
対応して、後幕巻取用ドラム２４も、同様に細径
化された駆動用コイルばね２９を内蔵して細径化
されることは勿論である。

また、上記先後幕巻取用ドラム２３，２４に対
応する先後幕巻上用ドラム２５，２６（第６図参
照）は、ばねが内蔵されていないので、これを同
様に細径化することは極めて容易である。

このように細径化された各ドラム２３，２４，
２５，２６を有するフオーカルプレンシヤツター
を、第６図に示すように、撮影光路０を挾んで、
フイルム画面（図示されず）一杯に寄せて配設す
ると、先後幕巻取用ドラム２３，２４と、先後幕
巻上用ドラム２５，２６との、カメラ本体２（第
２図参照）の巾方向に占める長さW₂は、上記第
４図における先後幕巻取用ドラム３，４と先後幕
巻上用ドラム５，６との、カメラ本体２の巾方向
に占める長さW₁に比し、実質的には、上記ドラ
ム２３〜２６の各ドラムの細径にした分の４倍だ
けすることが出来る。従つて、カメラ本体２の巾
方向の長さを大巾に縮小することが出来、カメラ
を小型化することが出来る。

なお、上記実施例においては、先幕巻取用ドラ
ム２３の下端部２３ａのみを下方に延出するよう
にしたが、上端部も同様に上方に向けて延出し
て、その延出上端部を上記回転案内部材２５ｂと
同様な回転案内部材内に進入するようにしても良
く、このようにすれば駆動用コイルばね１８を上
方にも延長することができるため、上記ドラム２
３を更に細径化することが出来、カメラを更に小
型化することが出来る。

又、第７，８図は、本案の他の実施例を示すも
のである。この実施例の巻取装置３１は先幕巻取
用ドラム３３の上下に同軸的に回転案内部材を設
けることなしに、この分だけ同ドラム３３を上下
一杯に長く延ばし、その長さを後幕巻取用ドラム
３４と同等にしたものである。そしてドラム３３
とは関連しない図に示すような別個の後幕牽引用
紐８ａの案内部材３５を、カメラ本体の適宜な位
置に設けるようにしている。

このように構成してもドラム３３，３４内に内
蔵される駆動用コイルばね２８，２９の長さを長
くすることができるので、一定の強力なドラム駆
動力を得ることができる。

以上説明したように、本考案によれば、従来極
限に達したとされていた、この種カメラの横巾を
更に縮小し、カメラを小型化することが出来ると
共に、一眼レフレツクスカメラ等に適用する場合
は単に横巾を小さくする許りでなく、上記各ドラ
ム２３〜２６、３３〜３４の占めるスペースが縮
小されるので、カメラ内に配設される、他のクイ
ツクリターンミラー機構、自動絞り機構等のスペ
ースを余分にとることが出来、これらの機構を信
頼性が高く、且つ低コストで得られる設計が可能
となる等の顕著な効果を発揮することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のフオーカルプレンシヤツター
の一例を示す斜視図、第２図は、上記第１図のフ
オーカルプレンシヤツターがカメラ本体に配設さ
れた状態を示す斜視図、第３，４図は上記第１図
のフオーカルプレンシヤツターのシヤツター幕の
巻取装置の要部拡大縦断面図及び拡大横断面図、
第５，６図は、本考案の一実施例を示すシヤツタ
ー幕の巻取装置の要部拡大縦断面図及び拡大横断
面図、第７，８図は本考案の他の実施例を示すシ
ヤツター幕の巻取装置の要部拡大縦断面図及び拡
大横断面図である。１，２１，３１……シヤツター幕の巻取装置、
２……カメラ本体、３，２３，３３……先幕巻取
用ドラム、８ａ……後幕牽引用紐（後幕牽引用部
材）、２５ｂ，３５……後幕牽引用案内部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】フオーカルプレンシヤツターを有するカメラに
おいて、先幕巻取用ドラムの少なくとも一方のドラム端
部を、後幕牽引用案内部材の配設高さ位置迄延出
させたことを特徴とするフオーカルプレンシヤツ
ターのシヤツター幕の巻取装置。