JPS6142081Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、インクジエツト記録装置に用いられ
ているインクジエツトガンを利用したカラー記録
装置に関するもので、超音波パルスを送出し、目
的物から反射して帰来する反響信号を捕え目的物
を探知する装置、とくに魚群探知機とか音響測深
機などに適用することを目的とするものである。

周知の通り魚群探知機は、一定速度で記録面上
を走行する記録ペンが目盛尺の０位置を通知する
とき、超音波パルスを水中の所定方向に送出し、
魚群からの反響信号が帰来したとき記録し、その
ときの目盛尺の値から魚群の深度または魚群まで
の距離を知る。

この場合、記録紙は特別に処理したもの、例え
ば湿式記録紙と呼ばれ沃度加里と澱粉で処理して
湿つた状態で使用し、記録ペンに電圧が印加する
と、茶褐色を呈するのであるが、記録紙に印加す
る電圧の大小、この電圧の大小は魚群が密である
か疎であるかで変わり、記録される色の濃度が電
圧の大小に応じて変わる。しかし、濃度の変り方
は電圧の大小に対応する幅が狭く、さらに明確な
色彩感覚に欠けるので、魚群密度の大小を忠実に
表現するという点では不充分である。

本考案は特別に処理した記録紙を用いて、単調
に表現する従来と異なり、白い生地の紙面に、反
響信号の大小従つて魚群密度の程度を色別に記録
することによつて、一目で密度の大小を容易に判
読し、熟練を要せずに正確な判断のできる資料を
得るようにしたものである。

すなわち本考案は、一本の記録ペンを用い記録
の上では濃淡だけが変る単一の色で表示する従来
と異なり、記録ペンの代わりに複数のインクジエ
ツトガンを組合せて一体としたものを用い、濃淡
ではなく色別表示するようにしたものである。

インクジエツト記録装置は周知の通り、インク
の微粒子通過量を制御し、印字面に対して画像の
印字を行なうものであるが、本考案は何種類かの
着色インクを用い、入力の大小に応じて色別の記
録が得られるようにしたことを特徴とするもの
で、以下に実施例について説明する。

第１図は実施例のブロツクダイヤグラムであ
り、Ｐは入力信号の入力端子、１は増幅器、２は
電圧・パルス変換回路、３と４は遅延回路、Ａ部
は５と６および７などのインクジエツトガンで構
成された記録ペンにあたる部分で、各ガンは距離
ｌづつ隔てて一体的に結合されており、Ａ部は矢
印方向に等速度で動くものとする。

ここでＡ部を等速で移動する機構は、従来の記
録装置において記録ペンを移動するために用いら
れているものと同じであり、例えば魚群探知機や
音響測深機に用いられる円筒カムによる方法、ス
プリングの圧縮反転を利用する方法など周知の機
構によればよく、ここでは省略してある。

いま入力端子Ｐに信号、例えば魚群からの反響
信号が到来すると、これを増幅器１で増幅し、次
に電圧・パルス変換回路２を通し、出力電圧に応
じてパルス数に変換する。記録ペンにあたる部分
Ａは等間隔ｌで配列された５と６および７で構成
された３個のインクジエツトガンが等速度ｖ米／
秒で動くから、６が７の位置にくるまでの時間は
ｌ／ｖ秒であり、また５が７の位置にくるには
2l／ｖ秒だけ必要である。

したがつて、インクジエツトガン７が目盛の０
位置を通るとき送出した送信パルスで探知した反
射波を、インクジエツトガン５と６及び７がそれ
ぞれ同じ目盛の点で記録するようにするには、イ
ンクジエツトガン５と６を駆動する時点を調整す
る必要がある。

そこで遅延回路３と４を用い、５については遅
延回路３で2l／ｖ秒、６については遅延回路４で
ｌ／ｖ秒だけ電圧の印加する時点を遅らせてやれ
ば、７と同じ位置に記録することができる。

実施例は３個のガンの場合であるが、ガンの数
は任意の複数個でよく、またガンの間隔は一定で
なくともその間隔に応じた遅延時間を設定すれば
よいことは言うまでもない。インクジエツトガン
５と６および７に用いるインクの色を例えば５は
黄、６は青、７は赤とし、各ガンはそれぞれ異な
るパルス数に対応して駆動されるようにしておけ
ば、入力信号は、電圧・パルス変換回路２によつ
て電圧に応じたパルス数に変換されて各ガンに印
加するから、各ガンはそれぞれ入力信号の大小に
対応した色別の記録を画く。したがつて魚群探知
機に利用すれば魚群の密度分布が色別に表現され
る。また音響測深機においては水底が岩であるか
砂であるか、或いは泥であるかなど、反響信号の
強弱如何によつて底質の判断が目でみて容易に判
断可能となる。

以上説明の通り本考案は、視覚で色別を見るこ
とによつてとくに魚群密度、水底地質など判断が
容易となるので、実用上の効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例のブロツクダイヤグラ
ムである。 １……増幅器、２……電圧・パルス変換回路、
３，４……遅延回路、５，６，７……インクジエ
ツトガン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 魚群探知機などに用いられ、一定速度で記録ペ
   ンが走行するような形式の記録装置にいて、それ
   ぞれ色別の着色インクを備えた複数のインクジエ
   ツトガンを任意の間核を隔てて並設して一体に組
   込み、これを記録ペンの代わりに用い一定速度で
   走行させるものであつて、到来信号の電圧値をそ
   れと対応するパルス数に変換する電圧・パルス変
   換回路を有し、該変換回路の出力を前記各ガンの
   うち走行方向に対して最先端のものに印加され、
   その他のガンに対しては、それぞれ遅延時間の異
   なる遅延回路が接続され、各ガンが最先端のガン
   と同じ位置で記録するように構成されており、到
   来信号を色別に表示するようにしたことを特徴と
   するインクジエツトガンを用いたカラー式記録装
   置。