JPS6137728B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6137728B2 JPS6137728B2 JP11898281A JP11898281A JPS6137728B2 JP S6137728 B2 JPS6137728 B2 JP S6137728B2 JP 11898281 A JP11898281 A JP 11898281A JP 11898281 A JP11898281 A JP 11898281A JP S6137728 B2 JPS6137728 B2 JP S6137728B2
- Authority
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- film
- phenoxy resin
- electric wires
- plastic
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Insulating Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はフエノキシ樹脂とプラスチツクフイル
ムとの積層フイルムよりなる電線被覆用フイルム
に関するものである。 電線は細線の場合、単に塩化ビニル樹脂等の樹
脂をコーテイングされて使用される場合が多い
が、太線の場合は外側に絶縁被覆用フイルムを巻
きつけた後、さらに樹脂コーテイングを施すこと
が多い。この絶縁被覆用フイルムとして、従来、
ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリエチ
レンフイルム、ポリプロピレンフイルムあるいは
ナイロンフイルム等が使用されているが、これら
のフイルムの内、ポリエチレンフイルム以外はほ
とんど自己融着性がなく、熱処理による熱収縮応
力により密着させるか、あるいは、これらのフイ
ルムにポリエチレンをラミネートしたフイルムを
捲きつけた後、熱融着させる方法などが採られて
きた。しかし、これらの方法は、フイルムと銅線
との密着力が弱く、フイルムと銅線との間に空隙
が生じて、絶縁性能の低下を招くことが多かつ
た。 本発明者らは、かかる問題につき鋭意研究を重
ねた結果、次のような電線被覆用積層フイルムを
発明するに至つた。すなわち、下記の構造式を持
つフエノキシ樹脂とプラスチツクフイルムとの積
層体よりなる電線被覆用積層フイルムである。 本発明に用いるフエノキシ樹脂はビスフエノー
ルAとエピクロルヒドリンより重合して作られ、
約100℃で軟化して加熱融着させることができ
る。 プラスチツクフイルムとフエノキシ樹脂との積
層フイルムを製造する方法には、プラスチツクフ
イルムにフエノキシ樹脂溶液を塗布したのち乾燥
するコーテイング法やプラスチツクフイルムとフ
エノキシ樹脂フイルムをドライラミネートする方
法や、プラスチツクフイルムの上にフエノキシ樹
脂を押出してプレスする押出ラミネート法、ある
いはプラスチツク樹脂とフエノキシ樹脂を共押出
する方法等があるが、特にこれらに限定されるも
のではない。フエノキシ樹脂層はプラスチツク樹
脂層の片面のみに形成されてもよいが、接着を完
全なものにするには両面に形成される方が好まし
い。また、プラスチツク樹脂層あるいはフエノキ
シ樹脂層のいずれかあるいは両方が延伸されても
良い。また、これらの層に無機粒子などのスリツ
プ性改良剤を添加しておくと作業性が非常に良好
となる。プラスチツクフイルムの種類も特に限定
されるものではないが、2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフイルムあるいは2軸延伸ポリプロ
ピレンフイルムを用いた場合が、作業性、電気的
性能、経済性ともに特に良好である。また、フエ
ノキシ樹脂層の厚さは密着力、経済性等から1〜
3μが好ましい。 本発明積層フイルムによる電線被覆は、まず上
記の方法で製造した積層フイルムをマイクロスリ
ツトし、続いてこのスリツトフイルムを銅線のま
わりに巻きつけることにより実施される。フイル
ムのスリツト幅は銅線の太さおよび積層フイルム
の厚さおよび腰の強さに応じて変化させる必要が
あり、銅線が細い場合は、フイルムのスリツト幅
を狭くすることにより、銅線にうまく密着させな
がら捲きつけることができる。 このようにして被覆された銅線は次の工程で加
熱することによりフイルム同志およびフイルムと
銅線が融着され、一体化した電線を作ることがで
きる。あるいは、さらに外側に溶融した他の樹脂
をコーテイングして、この樹脂の熱により融着さ
せる方法もある。また、コイル等に使用する場合
は、被覆された電線を隣合せに巻いた後加熱融着
させることにより一体化を計ることができる。 従来の電線被覆法では銅線と被覆フイルムとの
密着が悪く、また、被覆フイルム同志の密着も悪
いために湿気の侵入を防ぐことができず絶縁性能
の保持に問題があつたが、本発明電線被覆用積層
フイルムを使用した場合は、銅線とフイルムおよ
びフイルム同志の密着性が非常に良好であるため
に湿気の侵入を防ぐことができる。また、コイル
等の場合は捲きくずれを防止することができるの
で、後の工程が非常に容易になる。 本発明積層フイルムの場合はフエノキシ樹脂単
体のフイルムに較べて密着力はやや劣るが、担体
であるプラスチツクフイルムの特性により、耐熱
性、耐電圧、作業性等を改良することができる。
たとえば、担体として2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフイルムを使用した場合、フエノキシ
樹脂より高融点、高耐電圧、高ヤング率であるた
めに、耐熱性、耐電圧、捲付作業性等が大幅に改
善される。 以下、実施例によりさらに詳しく述べる。 実施例 フエノキシ樹脂をトルエン―酢酸エチル混合溶
媒に溶かして濃度15重量%の溶液を作つた。該溶
液を厚さ23μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムの両面に片面づつグラビヤロール法
によりコーテイングし乾燥した。コートされたフ
エノキシ樹脂の厚さは各1.5μであつた。該積層
フイルムを幅6mmにマイクロスリツトして数本の
ボビンに捲取つた。このマイクロスリツトフイル
ムを銅線にラセン状に端部が少しづつ重なるよう
にして捲きつけ、140℃の熱風炉中を通過させな
がら融着させた後、冷却して捲取つた。 このようにして製造された電線を、40℃、95%
RH中に500時間放置した後、耐電圧の変化を測定
したところ、表1の如くほとんど劣化が認められ
ず良好なものであつた。 【表】
ムとの積層フイルムよりなる電線被覆用フイルム
に関するものである。 電線は細線の場合、単に塩化ビニル樹脂等の樹
脂をコーテイングされて使用される場合が多い
が、太線の場合は外側に絶縁被覆用フイルムを巻
きつけた後、さらに樹脂コーテイングを施すこと
が多い。この絶縁被覆用フイルムとして、従来、
ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリエチ
レンフイルム、ポリプロピレンフイルムあるいは
ナイロンフイルム等が使用されているが、これら
のフイルムの内、ポリエチレンフイルム以外はほ
とんど自己融着性がなく、熱処理による熱収縮応
力により密着させるか、あるいは、これらのフイ
ルムにポリエチレンをラミネートしたフイルムを
捲きつけた後、熱融着させる方法などが採られて
きた。しかし、これらの方法は、フイルムと銅線
との密着力が弱く、フイルムと銅線との間に空隙
が生じて、絶縁性能の低下を招くことが多かつ
た。 本発明者らは、かかる問題につき鋭意研究を重
ねた結果、次のような電線被覆用積層フイルムを
発明するに至つた。すなわち、下記の構造式を持
つフエノキシ樹脂とプラスチツクフイルムとの積
層体よりなる電線被覆用積層フイルムである。 本発明に用いるフエノキシ樹脂はビスフエノー
ルAとエピクロルヒドリンより重合して作られ、
約100℃で軟化して加熱融着させることができ
る。 プラスチツクフイルムとフエノキシ樹脂との積
層フイルムを製造する方法には、プラスチツクフ
イルムにフエノキシ樹脂溶液を塗布したのち乾燥
するコーテイング法やプラスチツクフイルムとフ
エノキシ樹脂フイルムをドライラミネートする方
法や、プラスチツクフイルムの上にフエノキシ樹
脂を押出してプレスする押出ラミネート法、ある
いはプラスチツク樹脂とフエノキシ樹脂を共押出
する方法等があるが、特にこれらに限定されるも
のではない。フエノキシ樹脂層はプラスチツク樹
脂層の片面のみに形成されてもよいが、接着を完
全なものにするには両面に形成される方が好まし
い。また、プラスチツク樹脂層あるいはフエノキ
シ樹脂層のいずれかあるいは両方が延伸されても
良い。また、これらの層に無機粒子などのスリツ
プ性改良剤を添加しておくと作業性が非常に良好
となる。プラスチツクフイルムの種類も特に限定
されるものではないが、2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフイルムあるいは2軸延伸ポリプロ
ピレンフイルムを用いた場合が、作業性、電気的
性能、経済性ともに特に良好である。また、フエ
ノキシ樹脂層の厚さは密着力、経済性等から1〜
3μが好ましい。 本発明積層フイルムによる電線被覆は、まず上
記の方法で製造した積層フイルムをマイクロスリ
ツトし、続いてこのスリツトフイルムを銅線のま
わりに巻きつけることにより実施される。フイル
ムのスリツト幅は銅線の太さおよび積層フイルム
の厚さおよび腰の強さに応じて変化させる必要が
あり、銅線が細い場合は、フイルムのスリツト幅
を狭くすることにより、銅線にうまく密着させな
がら捲きつけることができる。 このようにして被覆された銅線は次の工程で加
熱することによりフイルム同志およびフイルムと
銅線が融着され、一体化した電線を作ることがで
きる。あるいは、さらに外側に溶融した他の樹脂
をコーテイングして、この樹脂の熱により融着さ
せる方法もある。また、コイル等に使用する場合
は、被覆された電線を隣合せに巻いた後加熱融着
させることにより一体化を計ることができる。 従来の電線被覆法では銅線と被覆フイルムとの
密着が悪く、また、被覆フイルム同志の密着も悪
いために湿気の侵入を防ぐことができず絶縁性能
の保持に問題があつたが、本発明電線被覆用積層
フイルムを使用した場合は、銅線とフイルムおよ
びフイルム同志の密着性が非常に良好であるため
に湿気の侵入を防ぐことができる。また、コイル
等の場合は捲きくずれを防止することができるの
で、後の工程が非常に容易になる。 本発明積層フイルムの場合はフエノキシ樹脂単
体のフイルムに較べて密着力はやや劣るが、担体
であるプラスチツクフイルムの特性により、耐熱
性、耐電圧、作業性等を改良することができる。
たとえば、担体として2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフイルムを使用した場合、フエノキシ
樹脂より高融点、高耐電圧、高ヤング率であるた
めに、耐熱性、耐電圧、捲付作業性等が大幅に改
善される。 以下、実施例によりさらに詳しく述べる。 実施例 フエノキシ樹脂をトルエン―酢酸エチル混合溶
媒に溶かして濃度15重量%の溶液を作つた。該溶
液を厚さ23μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムの両面に片面づつグラビヤロール法
によりコーテイングし乾燥した。コートされたフ
エノキシ樹脂の厚さは各1.5μであつた。該積層
フイルムを幅6mmにマイクロスリツトして数本の
ボビンに捲取つた。このマイクロスリツトフイル
ムを銅線にラセン状に端部が少しづつ重なるよう
にして捲きつけ、140℃の熱風炉中を通過させな
がら融着させた後、冷却して捲取つた。 このようにして製造された電線を、40℃、95%
RH中に500時間放置した後、耐電圧の変化を測定
したところ、表1の如くほとんど劣化が認められ
ず良好なものであつた。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記の構造式を持つフエノキシ樹脂とプラス
チツクフイルムとの積層体よりなる電線被覆用積
層フイルム。 2 プラスチツクフイルムが2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフイルムであることを特徴とす
る、特許請求範囲第一項に記載した電線被覆用積
層フイルム。 3 プラスチツクフイルムが2軸延伸ポリプロピ
レンフイルムであることを特徴とする、特許請求
範囲第一項に記載した電線被覆用積層フイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11898281A JPS5819817A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | 電線被覆用積層フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11898281A JPS5819817A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | 電線被覆用積層フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5819817A JPS5819817A (ja) | 1983-02-05 |
JPS6137728B2 true JPS6137728B2 (ja) | 1986-08-26 |
Family
ID=14750077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11898281A Granted JPS5819817A (ja) | 1981-07-28 | 1981-07-28 | 電線被覆用積層フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5819817A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62115612A (ja) * | 1985-11-13 | 1987-05-27 | 新興化学工業株式会社 | 超電導絶縁用プリプレグ |
JP2569199B2 (ja) * | 1990-04-11 | 1997-01-08 | 帝人株式会社 | 易接着性ポリエステルフイルム及びその製造方法 |
-
1981
- 1981-07-28 JP JP11898281A patent/JPS5819817A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5819817A (ja) | 1983-02-05 |
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