JPS6135656Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はスラブ型枠と梁型枠とを一体構成し
た上下階の大型型枠間に上下階に通じる仮設階段
を設けた階段付き大型型枠に関する。

鉄筋コンクリート構造物の型枠工事において、
鉄筋の組立、型枠の組立・解体並びにコンクリー
トの打設等の作業を行なうために上下階の型枠間
には作業員が上下階を往き来するはしごや仮設の
階段が取付けられている。

しかし、この種のはしごや仮設階段は工事の進
行に並行してその組立・解体作業が何回となく繰
り返されるため構造が簡単でかつ組立・解体作業
が迅速にできることが必要である。

この考案は前記事情を鑑み考案されたものでそ
の目的は構造が簡単でかつ組立・解体が迅速にで
きる階段を組み込んだ大型型枠を提供することに
ある。

以下、この考案を図示する一実施例によつて説
明する。

第１図ａ，ｂ，ｃは大型型枠を示し、大型型枠
１はスラブ型２と梁型枠３を繋ぎ材４によつて連
結することによりスラブ型枠２と梁型枠３を一体
構成したものである。

スラブ型枠２は合板と根太とからなる堰板を軽
量形鋼等を上下弦材としかつ鉄筋等を斜材として
なる複数本のトラス梁５，……の上に固定したも
のである。

第２図および第３図に示すように、パイプシヤ
フト，エレベーターシヤフトまたは吹抜けを形成
する目的でスラブ型枠２に設けた開口部６には上
下階に通ずるように仮設階段７が取付けられてい
る。

階段７は上階段部分８と下階段部分９とから構
成されている。

上階段部分８はスラブ型枠２の繋ぎ材４，４間
に固定されている。また、上階段部分８の上端部
には開口部６内に嵌り込む相当大の作業足場１０
が取付けられ、作業足場１０はトラス梁５，５間
に固定されている。

下階段部分９はその上端部に形成された掛止部
１１を受け梁１２に引つ掛けて受け梁１２と下階
の床間に掛けわたされている。また、下階段部分
９は取付け・取外しが自由になつている。符号１
３は下階段部分９を受ける受け板であり、受け板
１３には下階段部分９の滑りを防止するために止
め木１４が取付けられている。

このような構成において、型枠の組立て時には
大型型枠１の組立てと同時に階段７の上階段部分
８が構成されてしまうため受け梁１２と下階の受
け板１３に下階段部分９を掛けわたすだけで階段
７の使用は可能になる。

一方、型枠の解体時には第４図および第５図に
示すように大型型枠１を下階の床に降すと同時に
上階段部分８が階段の下階段部分になりかつ作業
足場１０が階段の踊り場になるため作業足場１０
と上階床間に下階段部分９を掛けわたすだけで階
段７の使用は可能になる。

なお、階段７は大型型枠１とともに上階に盛替
え使用できることは言うまでもない。

この考案は以上の構成からなり、次の効果が期
待できる。

構造が簡単であるとともに組立・解体が迅速に
でき、延いては型枠工事の短縮化が可能である。
また、反復使用ができるため極めて経済的であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは大型型枠の平面図、第１図ｂ，第１
図ｃは大型型枠の側面図、第２図，第３図は大型
型枠組立て時の階段部分の断面図、第４図，第５
図は大型型枠解体時の階段部分の断面図である。 １……大型型枠、２……スラブ型枠、３……梁
型枠、４……繋ぎ材、５……トラス梁、６……開
口部、７……階段、８……上階段部分、９……下
階段部分、１０……作業足場、１１……掛止部、
１２……受け梁、１３……受け板、１４……止め
木。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スラブ型枠と梁型枠とからなる大型型枠の開口
   部に昇降方向に複数部分よりなる階段を上下階に
   通じるように設けかつ前記階段の上端部に作業足
   場を設けてあることを特徴とする階段付き大型型
   枠。