JPS6135478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、輪転印刷機に使用する巻取紙のよう
な円筒形物体を搬送するための円筒物体の手動式
搬送装置に関する。

従来、輪転印刷機の巻取紙のような円筒物体の
搬送には、電動式又はガソリン駆動式のフオーク
リフトあるいはブラツター等が使用されている。

すなわち、第１図および第２図に示すように、
従来のフオークリフト１は、運転台２と、この運
転台２から水平前方に左右に間隔を配して伸びる
２本の爪３，３を有し、この爪３間に巻取紙Ｒが
支持され、運転台２下部および爪３先端にキヤス
ター４，５が取付けられている。

ところが、この電動式あるいはガソリン駆動式
のフオークリフト１は、運転台２および電源部等
の付属部が多いため、全長が長くなり狭い場所で
の作業には不適切である。

また、巻取紙Ｒをその軸芯方向に搬送する場合
には、巻取紙Ｒの周面が爪３に接触するためにそ
の接触部分が損傷してしまうという危険性があ
り、しかも前記爪３から巻取紙Ｒを下ろす際に
は、爪３を下降させて下巻取紙Ｒの底面を床面に
接触させた後、フオークリフト全体を後側に戻さ
ねばならず、そのためのスペースが必要であつ
た。

本考案は、かかる点に鑑み、全長が短く狭い場
所での作業に適するとともに円筒物体を傷つける
ことなく搬送できるような円筒物体の手動式搬送
装置を提供することを目的とする。

以下、第３図乃至第１４図を参照して本考案の
実施例について説明する。

第３図乃至第５図において、本考案の手動式搬
送装置１０は、左右に間隔を配して水平方向に伸
び、巻取紙Ｒを支持するための２本の爪１１，１
１を有し、この爪１１はその基部において支持フ
レーム１２に片持梁状に支持され、この支持フレ
ーム１２の上端は油圧シリンダ１３のピストン軸
１３ａ（第６図）に連結されている。この油圧シ
リンダ１３は、支持フレーム１２をキヤスター１
６，１８に対して上下動させるための手動式の駆
動装置であり、ハンドル１４をばね１５に抗して
揺動させることにより伸長するようになつてい
る。また油圧シリンダ１３はキヤスタ１６上に位
置している。

前記爪１１の先端部には開口１７，１７が形成
され、この開口１７内にはキヤスタ１８，１８の
上半分が収納されており、このキヤスタ１８が腕
１８ａにより支持され、腕１８ａは油圧シリンダ
１３が伸びることにより爪１１が上昇するとそれ
とともに回動して爪１１を水平に上昇させるよう
になつている。（第６図、第７図）。

前記爪１１の外側の側面には、傾斜したガイド
板１９が設けられ、このガイド板１９は巻取紙Ｒ
を爪１１上に載せたり、そこから下ろしたりする
ときに巻取紙Ｒをスムースに転動させるようにす
るためのものである。また、前記両爪１１間には
下側に断面弧状に凹んだ支持板２０が展張され、
巻取紙Ｒはこの支持板２０上に載置される。

このように、支持板２０を爪１１間に展張すれ
ば搬送中に巻取紙Ｒの周面が破れるということが
ない。また、ガイド板１９を設ければ、巻取紙Ｒ
を転動させつつ爪上に載せることができるととも
に、同様にして横方向に巻取紙Ｒを下ろすことが
できる。したがつて、作業中に巻取紙Ｒと一直線
に装置を配置するということがなくなり、常に巻
取紙Ｒと並列に並んで積込み積下しができ狭い場
所での作業が容易となる。また、手動式にしたた
め、油圧シリンダ１３、ハンドル１４等の駆動装
置でよいため、装置全体の長さも短くなる。

なお、搬送スペースが極端に狭い場合には、前
記ガイド板１９を第８図に示すように回動自在と
し、搬送中には、はね上げて爪の側部に収納する
ようにしてもよい。

また、第９図乃至１１図に示すように、前記爪
１１内に補助爪２１，２１を設け、この補助爪２
１の各々を前記支持フレーム１２の下部両側のペ
ダル２２，２２に連結せしめ、ペダル２２を踏み
込んでそれに対応した補助爪２１を上昇せしめて
巻取紙Ｒを反対側に転動させて下ろすようにして
もよい。

さらに、第１１図乃至１４図に示すように爪１
１の一方に補助爪１９を設け、巻取紙Ｒを装置か
ら下ろすときに爪１１を下降させたら自然に補助
爪１９が巻取紙Ｒの片側を押すようにしてもよ
い。

本考案は、以上のように構成したので、狭い場
所での円筒物体の積み降しを容易に行えるととも
に、巻取紙のような破れ易いものでも、この積み
降しの際に損傷を与えとしまうことを減少させる
ことができる。しかも、爪を下降させた後、又は
この下降に伴つて、補助爪で円筒物体の片側を押
圧することにより、この爪からの降しを簡易かつ
確実に行うことができるといつた諸効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフオークリフトの正面図、第２
図は第１図のＡ矢視図、第３図は本考案の搬送装
置の正面図、第４図は同平面図、第５図は第４図
のＢ矢視図、第６図は本考案の搬送装置の搬送状
態正面図、第７図は第６図のＣ矢視図、第８図、
第９図、第１０図、第１１図は本考案の他の実施
例説明図、第１２図、第１３図、第１４図、第１
５図は更に他の本考案の実施例説明図である。 １０……手動式搬送装置、１１……爪、１２…
…支持フレーム、１３……油圧シリンダ、１９…
…ガイド板、２０……支持板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 左右に間隔を配して水平方向に延び円筒形物
   体の下方周囲を支持する２本の爪と、この爪間
   に展張され下側に凹んだ断面弧状の支持板と、
   前記爪の少なくとも一方の側端に取付けられ円
   筒物体を爪上に載せるときに該円筒物体を床面
   か爪上に案内するためのガイド板と、前記爪の
   他方に上下動自在に取付けられ上昇して円筒物
   体の片側を押圧する補助爪と、前記爪の基部に
   設けられた爪を保持するための支持フレーム
   と、この支持フレームをこれに隣破して設けら
   れたキヤスターに対して上下動させるための手
   動式の駆動装置とを有することを特徴とする円
   筒物体の手動式搬送装置。 ２ 前記ガイド板を爪の側部に収納できるように
   回動自在にしたことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の円筒部体の手動式搬送
   装置。