JPS6132508B2 - - Google Patents
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- JPS6132508B2 JPS6132508B2 JP52028757A JP2875777A JPS6132508B2 JP S6132508 B2 JPS6132508 B2 JP S6132508B2 JP 52028757 A JP52028757 A JP 52028757A JP 2875777 A JP2875777 A JP 2875777A JP S6132508 B2 JPS6132508 B2 JP S6132508B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F03—MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F03H—PRODUCING A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F03H1/00—Using plasma to produce a reactive propulsive thrust
- F03H1/0037—Electrostatic ion thrusters
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J27/00—Ion beam tubes
- H01J27/02—Ion sources; Ion guns
- H01J27/16—Ion sources; Ion guns using high-frequency excitation, e.g. microwave excitation
- H01J27/18—Ion sources; Ion guns using high-frequency excitation, e.g. microwave excitation with an applied axial magnetic field
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- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、イオン噴出側をプラズマ限定アンカ
ーとしたイオン化容器と、該イオン化容器を取り
囲み、高周波電磁交番磁界を生じる磁界コイルと
を有し、該交番磁界によりイオン化容器の内部で
ガスをイオン化し、これを間隔をとつて配置した
陽極板と陰極板とが作り出す静電場によつて噴出
側に加速し、これによつてイオン化ガスを前記プ
ラズマ限定アンカーに形成した開孔と陰極板に形
成した開孔とを通じイオン化容器から加速噴出さ
せるイオン推進装置に関する。
ーとしたイオン化容器と、該イオン化容器を取り
囲み、高周波電磁交番磁界を生じる磁界コイルと
を有し、該交番磁界によりイオン化容器の内部で
ガスをイオン化し、これを間隔をとつて配置した
陽極板と陰極板とが作り出す静電場によつて噴出
側に加速し、これによつてイオン化ガスを前記プ
ラズマ限定アンカーに形成した開孔と陰極板に形
成した開孔とを通じイオン化容器から加速噴出さ
せるイオン推進装置に関する。
この種のイオン推進装置は、反力原理に基づい
て推力を生じる。装置内ではいわゆる推進材が電
気エネルギーによつてイオン化され、正の電荷を
持つたイオンは静電場で加速される。推進材とし
て特にガス状の水銀が用いられるが、ネオン、キ
セノン等の不活性ガスも用いられる。イオン推進
装置を運転する際に最も問題となるのは、イオン
を如何に発生させるからである。プラズマを発生
させる周知の方法では、推進材ガスを充満した容
器の内部に、高周波の電磁交番磁界を作用されて
いる。そして、発生したイオンは静電場の作用を
受けて多孔板状の電極を通り抜け、イオン化容器
の外へと加速される。このような原理によつて作
動するイオン推進装置は「R.I.T」(ラジオ周波数
―イオン―スラスター)の名で周知であり、「A.
I.A.A」報告書第73―1146号に記述されている。
て推力を生じる。装置内ではいわゆる推進材が電
気エネルギーによつてイオン化され、正の電荷を
持つたイオンは静電場で加速される。推進材とし
て特にガス状の水銀が用いられるが、ネオン、キ
セノン等の不活性ガスも用いられる。イオン推進
装置を運転する際に最も問題となるのは、イオン
を如何に発生させるからである。プラズマを発生
させる周知の方法では、推進材ガスを充満した容
器の内部に、高周波の電磁交番磁界を作用されて
いる。そして、発生したイオンは静電場の作用を
受けて多孔板状の電極を通り抜け、イオン化容器
の外へと加速される。このような原理によつて作
動するイオン推進装置は「R.I.T」(ラジオ周波数
―イオン―スラスター)の名で周知であり、「A.
I.A.A」報告書第73―1146号に記述されている。
この種のイオン推進装置を実験してみると、高
周波交番磁界を作るのに必要な入力の割にイオン
化容器内における、推進上有効に利用できるイオ
ンの密度が小さ過ぎるし、実効推力の割に、加速
電極における損失電流が極端に大きくなる。ま
た、電気的な短絡が生じ、これは、イオン推進装
置を安定して運転する上から、しばしば問題とな
る。
周波交番磁界を作るのに必要な入力の割にイオン
化容器内における、推進上有効に利用できるイオ
ンの密度が小さ過ぎるし、実効推力の割に、加速
電極における損失電流が極端に大きくなる。ま
た、電気的な短絡が生じ、これは、イオン推進装
置を安定して運転する上から、しばしば問題とな
る。
本発明は、加速用の陰極板が良好な導電性を示
すものであると、コイルによる高周波電磁交番磁
界によつて、陰極板に、この磁界に対抗した磁界
が発生し、このために陰極板の付近で、イオン化
に必要な前記の交番磁界が強く撹乱されてしまう
という認識から出発している。このような撹乱が
あると、イオンの生成率やプラズマ限定アンカー
の前方領域におけるプラズマのイオン密度を悪化
させる。これは、プラズマが良導電性を有してい
ることにより、プラズマ限定アンカー前方の加速
用静電場を不均一なものにしてしまう。プラズマ
限定アンカー前方のイオン密度、磁界強度、およ
び加速用静電場における磁速流がイオン推進装置
の出力を決定するので、この領域での前記撹乱は
特に大きな欠点である。結局、このような加速シ
ステムでは、イオン密度が小さく推進力が小さ
い。加速用静電場が撹乱されると、一つは、加速
力の低下、今一つは、加速方向の偏向を生じ、こ
のため、加速されたイオンの大部分は、もはやプ
ラズマ限定アンカーおよび陰極板に設けた開孔か
ら噴出できず、イオン化容器の壁や特に陰極板に
衝突してしまう結果となる。このようにして発生
する出力損失に加えて、イオンが陰極板に到達し
てしまう結果、陰極板の寿命がかなり減少する。
すものであると、コイルによる高周波電磁交番磁
界によつて、陰極板に、この磁界に対抗した磁界
が発生し、このために陰極板の付近で、イオン化
に必要な前記の交番磁界が強く撹乱されてしまう
という認識から出発している。このような撹乱が
あると、イオンの生成率やプラズマ限定アンカー
の前方領域におけるプラズマのイオン密度を悪化
させる。これは、プラズマが良導電性を有してい
ることにより、プラズマ限定アンカー前方の加速
用静電場を不均一なものにしてしまう。プラズマ
限定アンカー前方のイオン密度、磁界強度、およ
び加速用静電場における磁速流がイオン推進装置
の出力を決定するので、この領域での前記撹乱は
特に大きな欠点である。結局、このような加速シ
ステムでは、イオン密度が小さく推進力が小さ
い。加速用静電場が撹乱されると、一つは、加速
力の低下、今一つは、加速方向の偏向を生じ、こ
のため、加速されたイオンの大部分は、もはやプ
ラズマ限定アンカーおよび陰極板に設けた開孔か
ら噴出できず、イオン化容器の壁や特に陰極板に
衝突してしまう結果となる。このようにして発生
する出力損失に加えて、イオンが陰極板に到達し
てしまう結果、陰極板の寿命がかなり減少する。
本発明の課題は、前記のような公知例に比べ、
その交率と安全性を改良することである。
その交率と安全性を改良することである。
本発明において、前記の課題は、次のように解
決される。プラズマ限定アンカーの前方領域にお
いて、高周波電磁交番磁界による磁束流を乱さな
いようにし、この磁束流がイオン化容器の噴出側
に配置されているプラズマ限定アンカーの表面に
対し直交するようにする。
決される。プラズマ限定アンカーの前方領域にお
いて、高周波電磁交番磁界による磁束流を乱さな
いようにし、この磁束流がイオン化容器の噴出側
に配置されているプラズマ限定アンカーの表面に
対し直交するようにする。
本発明の、電磁交番磁界による磁束流の安定化
は、相互に関連した二つの技術事項により、達成
される。
は、相互に関連した二つの技術事項により、達成
される。
第一は、陰極板の材料と構成を適切なものと
し、陰極板の実効導電率を、高周波の交番磁界が
通過し、したがつて、実質的に逆磁界が生じない
程度に低減することである。
し、陰極板の実効導電率を、高周波の交番磁界が
通過し、したがつて、実質的に逆磁界が生じない
程度に低減することである。
しかし、この導電率の低減は、陰極板の開孔相
互間の電位差については無視できるという程度ま
でである。
互間の電位差については無視できるという程度ま
でである。
これにより、高周波交番磁界は、陰極板にまで
達するから、陰極板の導電率と真空中での透磁率
を、陰極板の厚みが交番磁界の浸入深さ、 S=√1・0・・ にほぼ等しくなるように選定する。この場合、π
=3.14、f=交番磁界の周波数〔Hz〕、μ0=
1.256〔μH/m〕=真空中の透磁率、μr=相対
透磁率、k=陰極板の導電率〔s/m〕である。
達するから、陰極板の導電率と真空中での透磁率
を、陰極板の厚みが交番磁界の浸入深さ、 S=√1・0・・ にほぼ等しくなるように選定する。この場合、π
=3.14、f=交番磁界の周波数〔Hz〕、μ0=
1.256〔μH/m〕=真空中の透磁率、μr=相対
透磁率、k=陰極板の導電率〔s/m〕である。
以上からすると、グラフアイトからなる陰極板
が有利である。グラフアイトの比電気抵抗は、例
えば、陰極板の厚みが2mmで相対透磁率μr=1
のとき、10Ωmm2/mである。なお、電磁交番磁界
に対する陰極板の作用は、陰極板の基体を絶縁材
とし、そこに設けた開孔の周壁を導電材で形成
し、さらに、これら導電材を相互に結合すること
でも少なくできる。この場合、陰極板は加速用静
電場を形成するのに欠くことのできない個所にの
み、導電材を備えていることになる。この構成
は、例えば、次の様にして達成される。絶縁材か
らなる陰極板基体の開孔内に導電材のブツシユを
挿入し、このブツシユを、蒸着導体により、電気
的に相互に結合するなどして得られる。
が有利である。グラフアイトの比電気抵抗は、例
えば、陰極板の厚みが2mmで相対透磁率μr=1
のとき、10Ωmm2/mである。なお、電磁交番磁界
に対する陰極板の作用は、陰極板の基体を絶縁材
とし、そこに設けた開孔の周壁を導電材で形成
し、さらに、これら導電材を相互に結合すること
でも少なくできる。この場合、陰極板は加速用静
電場を形成するのに欠くことのできない個所にの
み、導電材を備えていることになる。この構成
は、例えば、次の様にして達成される。絶縁材か
らなる陰極板基体の開孔内に導電材のブツシユを
挿入し、このブツシユを、蒸着導体により、電気
的に相互に結合するなどして得られる。
第2は、磁界コイルの陰極板側端部と陰極板と
の間隔を次の如く選択することである。つまり、
両者の配置を、プラズマ限定アンカー付近の磁界
による磁束流を“ゆがみ”の無い、前述の撹乱を
受けていない場合の磁束流への実質的に接近させ
る。すなわち、交番磁界による磁束流が殆ど撹乱
されることなくプラズマ限定アンカーの表面にほ
ぼ直角に通過するような配置とする。前記の間隔
は、コイル長の少なくとも10%にすることを推奨
する。
の間隔を次の如く選択することである。つまり、
両者の配置を、プラズマ限定アンカー付近の磁界
による磁束流を“ゆがみ”の無い、前述の撹乱を
受けていない場合の磁束流への実質的に接近させ
る。すなわち、交番磁界による磁束流が殆ど撹乱
されることなくプラズマ限定アンカーの表面にほ
ぼ直角に通過するような配置とする。前記の間隔
は、コイル長の少なくとも10%にすることを推奨
する。
交番磁界による磁束流に対し、陰極板の作用が
小さければ、それだけ陰極板と磁界コイル端部間
の間隔は小さくて良い。
小さければ、それだけ陰極板と磁界コイル端部間
の間隔は小さくて良い。
陰極板とプラズマ限定アンカー間の間隔はイオ
ン流束を拡散させ、陰極電流の損失を生じるの
で、設計に応じ、適正な値を選択すべきである。
ン流束を拡散させ、陰極電流の損失を生じるの
で、設計に応じ、適正な値を選択すべきである。
また、磁界コイルの外側を、これと間隔をあけ
て金属ケースで包囲すると、電磁交番磁界の磁束
流を整える上で有利である。このような構成は、
交番磁界用の磁界コイルをその直径に比べ比較的
短くするときに特に有利である。
て金属ケースで包囲すると、電磁交番磁界の磁束
流を整える上で有利である。このような構成は、
交番磁界用の磁界コイルをその直径に比べ比較的
短くするときに特に有利である。
次に、本発明を図示の実施例に従い、詳細に説
明する。
明する。
第1図は、本発明によるイオン推進装置を概略
的に示している。この種のイオン推進装置は、主
として円筒状のイオン化容器1からなり、該容器
1の壁11は絶縁材、例えば、水晶ガラスから製
造されている。イオン化容器の基部には推進剤気
化器2が設けられていて、該気化器内では推進物
体、例えば、水銀が気化される。この中で発生し
た気化ガス粒子は、陽極板3からイオン化容器1
内に流入する。ここで、ガス粒子は約MHzの高周
波電磁交番磁界の作用を受ける。この交番磁界
は、イオン化容器1を同心的に取り囲む磁界コイ
ル4により発生される。このコイル4は、図示し
ていない高周波発生器からそのエネルギーを受け
る。推進装置を点火するときは、イオン化容器内
に自由電子が特に取り込まれ、高周波交番磁界に
より励起され、急速に遊動される。すると、電子
はガス粒子に藩突し、ガス粒子をイオン化し、こ
のことにより、プラスの重いガス粒子(プラズ
マ)と自由電子が発生する。電子は陽極板の方に
浮遊していき、そこで常に一定して吸収される。
プラズマは、イオン化容器の陽極板に対向した噴
出側に設けられているプラズマ限定アンカー5に
より、イオン化容器内に封じ込められている。
的に示している。この種のイオン推進装置は、主
として円筒状のイオン化容器1からなり、該容器
1の壁11は絶縁材、例えば、水晶ガラスから製
造されている。イオン化容器の基部には推進剤気
化器2が設けられていて、該気化器内では推進物
体、例えば、水銀が気化される。この中で発生し
た気化ガス粒子は、陽極板3からイオン化容器1
内に流入する。ここで、ガス粒子は約MHzの高周
波電磁交番磁界の作用を受ける。この交番磁界
は、イオン化容器1を同心的に取り囲む磁界コイ
ル4により発生される。このコイル4は、図示し
ていない高周波発生器からそのエネルギーを受け
る。推進装置を点火するときは、イオン化容器内
に自由電子が特に取り込まれ、高周波交番磁界に
より励起され、急速に遊動される。すると、電子
はガス粒子に藩突し、ガス粒子をイオン化し、こ
のことにより、プラスの重いガス粒子(プラズ
マ)と自由電子が発生する。電子は陽極板の方に
浮遊していき、そこで常に一定して吸収される。
プラズマは、イオン化容器の陽極板に対向した噴
出側に設けられているプラズマ限定アンカー5に
より、イオン化容器内に封じ込められている。
プラズマ限定アンカー5に平行して、所定の間
隔を以て多孔の陰極板7が設けられている。この
陰極板7は、10Ωmm2/m以上の比重気抵抗を有す
るグラフアイトからなる。陽極板3と陰極板7と
の間には、静電的な電場が形成される。プラズマ
限定アンカー5は絶縁材、例えば、水晶ガラスか
ら製造され、多数の開孔6を有している。この開
孔6は陰極板7の開孔8と同軸に配置されてい
る。これらの開孔6,8を通じ、静電場で加速さ
れたイオンが噴出され、そのときの反力が推進力
(スラスト)となる。陰極板7の後方に設けられ
ている多孔板状の別の電極板9により、エネルギ
ーの平衡の法則に従い、噴出されたイオンが僅か
に制動される。
隔を以て多孔の陰極板7が設けられている。この
陰極板7は、10Ωmm2/m以上の比重気抵抗を有す
るグラフアイトからなる。陽極板3と陰極板7と
の間には、静電的な電場が形成される。プラズマ
限定アンカー5は絶縁材、例えば、水晶ガラスか
ら製造され、多数の開孔6を有している。この開
孔6は陰極板7の開孔8と同軸に配置されてい
る。これらの開孔6,8を通じ、静電場で加速さ
れたイオンが噴出され、そのときの反力が推進力
(スラスト)となる。陰極板7の後方に設けられ
ている多孔板状の別の電極板9により、エネルギ
ーの平衡の法則に従い、噴出されたイオンが僅か
に制動される。
第1図に示しているように、磁界コイル4は、
その端部が陰極板7までは達しておらず、所定の
間隔を取つている。これに関する構成を第2,3
図に示している。
その端部が陰極板7までは達しておらず、所定の
間隔を取つている。これに関する構成を第2,3
図に示している。
第2図は、公知のイオン推進装置を概略的に示
している。この装置では、イオン化容器内のイオ
ン密度を均一にするためには、磁界コイル4がイ
オン化容器の全長に亘つて延在するようにしなけ
ればならないという点から出発している。また、
イオン化容器内で磁束流を均一に形成するにもコ
イル4の長さをより大きくすることが有利である
と認識されていた。さらに、陰極板上で電位差が
生じないように、陰極板は良導電体、例えば、金
属から製造されていた。
している。この装置では、イオン化容器内のイオ
ン密度を均一にするためには、磁界コイル4がイ
オン化容器の全長に亘つて延在するようにしなけ
ればならないという点から出発している。また、
イオン化容器内で磁束流を均一に形成するにもコ
イル4の長さをより大きくすることが有利である
と認識されていた。さらに、陰極板上で電位差が
生じないように、陰極板は良導電体、例えば、金
属から製造されていた。
しかしながら、このような構成は、交番磁界に
よる磁束流に対する陰極板の作用や、プラズマ限
定アンカー前方の、推進装置の機能を決定する領
域にあるイオン分布については、全く勘案されて
いない。
よる磁束流に対する陰極板の作用や、プラズマ限
定アンカー前方の、推進装置の機能を決定する領
域にあるイオン分布については、全く勘案されて
いない。
第2図に示したように、プラズマ限定アンカー
の前方領域では、高周波電磁交番磁界による磁束
流が強く乱されて、この領域におけるイオン分布
は不均一となつており、加速用の静電場が撹乱さ
れている。この撹乱による影響については既に述
べた。
の前方領域では、高周波電磁交番磁界による磁束
流が強く乱されて、この領域におけるイオン分布
は不均一となつており、加速用の静電場が撹乱さ
れている。この撹乱による影響については既に述
べた。
第2図に示した磁束流の態様とは異なつたもの
の一つを、本発明による実施例が第3図に示して
いる。磁界コイル4は、所定の間隔dを以て陰極
板7の前方で終端しており、該陰極板7は比較的
導電性の悪いグラフアイトから製造されている。
このことにより、プラズマ限定アンカー5の前方
領域における、交番磁界による磁束流の態様は、
コイル4の他端部と同様な、撹乱を受けない場合
の磁束流の態様と殆ど変わりがない(偏向が無
い)。金属製ケース11でコイル4を同心に取り
囲むと、上述の偏向を解消する効果が増大する。
の一つを、本発明による実施例が第3図に示して
いる。磁界コイル4は、所定の間隔dを以て陰極
板7の前方で終端しており、該陰極板7は比較的
導電性の悪いグラフアイトから製造されている。
このことにより、プラズマ限定アンカー5の前方
領域における、交番磁界による磁束流の態様は、
コイル4の他端部と同様な、撹乱を受けない場合
の磁束流の態様と殆ど変わりがない(偏向が無
い)。金属製ケース11でコイル4を同心に取り
囲むと、上述の偏向を解消する効果が増大する。
第1図は、本発明によるイオン推進装置の一実
施例を示し、第2図は、公知のイオン推進装置に
おける磁束流の態様を示し、第3図は、本発明に
よるイオン推進装置における磁束流の態様を示
す。 1:イオン化容器、11:容器1の壁、2:気
化器、3:陽極板、4:磁界コイル、5:プラズ
マ限定アンカー、6,8:開孔、7:陰極板、
9:電極板、10:磁束流。
施例を示し、第2図は、公知のイオン推進装置に
おける磁束流の態様を示し、第3図は、本発明に
よるイオン推進装置における磁束流の態様を示
す。 1:イオン化容器、11:容器1の壁、2:気
化器、3:陽極板、4:磁界コイル、5:プラズ
マ限定アンカー、6,8:開孔、7:陰極板、
9:電極板、10:磁束流。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 基部に推進剤気化器と陽極板3を、噴出側
に、多孔のプラズマ限定アンカー5を備えたイオ
ン化容器1、該イオン化容器を取り囲み高周波の
電磁交番磁界を生じる磁界コイル4、および、プ
ラズマ限定アンカーの前面に配置され、前記の陽
極板と対向してイオン加速用の静電場を形成する
多孔の陰極板7を有するイオン推進装置である。 磁界コイル4の陰極板側端部を陰極板7から所
定間隔dをとつて配置し、また、陰極板を導電率
の低い素材から形成して、プラズマ限定アンカー
5の前方領域における磁束流10をプラズマ限定
アンカー5の表面に対し直行させることを特徴と
した、イオン推進装置。 2 陰極板7の厚みを、交番磁界の浸入深さ にほぼ等しく、その際、π=3.14、f=交番磁界
の周波数〔H〕、μ0=1.256〔μH/m〕=真空
中における透磁率、μr=相対透磁率、および、
k=陰極板の導電率〔s/m〕であることを特徴
とした、特許請求の範囲1に記載のイオン推進装
置。 3 陰極板7が、グラフアイトから製造されてい
ることを特徴とした、特許請求の範囲1または2
に記載のイオン推進装置。 4 陰極板7が絶縁材から製造され、その開孔8
に導電材からなる壁を有し、これらが電気的に相
互に結合されていることを特徴とした、特許請求
の範囲1または2に記載のイオン推進装置。 5 間隔dが磁界コイル4の長さの少なくとも10
%以上であることを特徴とする、特許請求の範囲
1に記載のイオン推進装置。 6 磁界コイル4が金属製ケース11で取り囲ま
れていることを特徴とする、特許請求の範囲1〜
5のいずれか一つに記載のイオン推進装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE2633778A DE2633778C3 (de) | 1976-07-28 | 1976-07-28 | Ionentriebwerk |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Country Status (8)
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JP (1) | JPS5315797A (ja) |
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NL (1) | NL7701034A (ja) |
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-
1977
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