JPS6130663Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は優れた指圧効果と冷涼感とクツシヨ
ン性を発揮し、よつて快い寝心地を与えることの
できる枕に関するものである。

従来より、枕としてはソバガラ、モミガラ等を
充填したもの、パンヤ、羽毛、ウレタンフオーム
チツプ等を充填したもの、陶器製のものなどが用
いられているが、ソバガラ、モミガラ等を充填し
たものはカビや虫の発生の可能性があり、衛生面
において問題があり、パンヤ、羽毛、ウレタンフ
オームチツプ等を充填したものは軟かすぎ、かつ
放熱性が悪く、陶器製枕は硬度において問題があ
る。また、指圧効果などの効果を狙つた枕が数多
く市販されているが、これらの大部分は硬すぎて
使用中違和感を生じたり、あるいは軟かすぎて指
圧効果が十分に得られないなどの問題があり、一
長一短であつた。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、
適度の指圧効果、冷涼感を発揮し、よい通気性、
適度のクツシヨン性、安定感を有する枕を提供す
ることを目的とするものである。

以下、図面を参照してこの考案を詳しく説明す
る。

図面はこの考案の枕の一例を示すもので、図中
符号１はこの考案によつて得られる枕で、この枕
１は芯材２、板体３、袋体４およびカバー５から
構成されている。芯材２は枕１の中核をなし、通
常のウレタンフオームやフオームラバーあるいは
ウレタンフオームとフオームラバーの積層品など
で形成されるが、特に、ウレタンフオームとフオ
ームラバーの積層品であつて、積層面が互いに嵌
り合う凹凸構造に形成されたものが、指圧効果と
クツシヨン性を高めるために用いられている。こ
の芯材２の一方の面には、板体３が芯材２と一体
に貼着されて設けられている。この板体３は発泡
ポリエチレンシート、熱圧縮成型ウレタンフオー
ムシート、高硬度ウレタンフオームシート、発泡
ポリ塩化ビニルシートなどの比較的剛性が高く芯
材２よりも硬い材料を熱成型して凹凸状としたも
ので、凸部の高さが５〜15mm、径20〜30mm程度の
凹凸形状のものが、指圧効果および枕の硬さの点
から適当である。また、特に一般のウレタンフオ
ームを加熱圧縮してその厚みを元の厚みの1/6〜
1/9にした熱圧縮成形ウレタンフオームシートは
通気性が良好であるので好適に使用することがで
きる。この板体３は、芯材２がウレタンフオーム
とフオームラバーとの積層品のウレタンフオーム
側に貼着される。板体３と芯材２の貼着には接着
剤によるほか、両部材の熱融着によつてもよい。

芯材２の他方の面には、袋体４が縫着などの手
段により設けられている。この袋体４は枕１全体
にわたつて複数個（図面では３個）に分割されて
おり、この分割された袋体４の内部には合成樹脂
製粒体６が封入されている。この合成樹脂製粒体
６は径１〜４mm程度のポリスチレンビーズなどが
用いられるが、特に発泡ポリスチレンビーズが重
量および熱伝導性の点で好ましい。この袋体４と
粒体６によつて枕１の使用時のすわりがよく、頭
をのせたとき、よい安定感を得ることができる。
ついで、芯材２、板体３、袋体４の三層構造の枕
本体を包被するカバー５が設けられてこの考案に
係る枕１が得られる。

このように構成された枕１は、芯材２としてフ
オームラバーとウレタンフオームとの積層体を用
いているので枕として最適の弾性を示し、芯材２
の一方の面に凹凸構造を有し、剛性のやや高い板
体３を設けているので、すぐれた指圧効果が得ら
れるとともに、通気性に富み、冷涼感を与えるこ
とができる。また、芯材２の他方の面には複数個
に区切られた袋体４を設け、この袋体４内に合成
樹脂製粒体６を封入したので、枕１のすわりがよ
くなり、頭部を載置したとき安定感が得られる。
以上の作用の組合せにより、この考案に係る枕１
は冷涼感、クツシヨン性、安定感についてバラン
スが取れ、適度の指圧効果も有するものである。

以上説明したように、この考案の枕は、弾性発
泡体を芯材とし、この芯材の一方の面にこの芯材
より硬くかつ凹凸構造を有する板体を設け、芯材
の他方の面に複数個に区切られた袋体を設け、こ
の袋体の合成樹脂製粒体を封入したものであるの
で、冷涼感、クツシヨン性、安定感がすぐれ、且
つこれら特性のバランスが取れ、適度の指圧効果
が得られ、優れた寝心地が得られる。また、ホコ
リ、チリなどの発生がなく、カビ、虫の発生もな
いなど衛生面でも優れた利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の枕の一例を示す概略断面図で
ある。 ２……芯材、３……板体、４……袋体、６……
合成樹脂製粒体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 弾性発泡体を芯材とし、この芯材の一方の面
   にこの芯材より硬くかつ凹凸構造を有する板体
   を設け、芯材の他方の面には複数個に区切られ
   た袋体を設け、この袋体に合成樹脂製粒体を封
   入したことを特徴とする枕。 ２ 弾性発泡体がフオームラバーとウレタンフオ
   ームとを積層一体化したものであり、前記板材
   をウレタンフオーム層側に設けたことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の枕。 ３ 前記板体が発泡ポリエチレンシート、熱圧縮
   成型ウレタンフオームシート、発泡ポリ塩化ビ
   ニルシート、高硬度ウレタンフオームシートか
   らなる群より選ばれた材料で形成した板体であ
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の枕。 ４ 前記袋体を３分割し、この袋体に発泡ポリス
   チレンビーズを封入したことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の枕。 ５ フオームラバーとウレタンフオームとの積層
   面が凹凸構造であることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第２項記載の枕。