JPS61291944A

JPS61291944A - 摺動面用材料

Info

Publication number: JPS61291944A
Application number: JP60134988A
Authority: JP
Inventors: Hirofumi Shimura; 洋文志村
Original assignee: Agency of Industrial Science and Technology
Current assignee: National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date: 1985-06-20
Filing date: 1985-06-20
Publication date: 1986-12-22
Also published as: US4700224A; JPH0351777B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、潤滑性を高めた摺動面材料に関するものであ
る。

［従来の技術］潤滑油の吸着力、量とも大きく、かつ吸着した油分子の
分解を促進しない摩耗面は、耐荷重能、耐スティックス
リップ性などにすぐれている。また、このような摩擦面
は、少量の潤滑油で長時間繰返し摩擦しても、かじりや
焼付きを生じにくい。

従来、このような観点から各種の摺動面材料が提案され
、使用されているが、未だ必ずしも満足すべき摺動面材
料が得られていない。

［発明が解決しようとする問題点］本発明の目的は、潤滑性において著しくすぐれた摺動面
材料を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］上記目的を達成するため１本発明者は、Ｗ、Ｎｏ、　Ｎ
ｂ及びＶなどの金属が備えている摺動面材料としての適
性に着目し、即ち、上記金属は弾性率が高く、また耐疲
労性にすぐれているため、耐スカッフィング性が高く、
しかも、これらの金属を摩擦することにより表面に酸化
物を生じるが、それとある種の金属等との複酸化物は導
電性が非常に高いため、吸着能が大きく、潤滑油が良く
作用するという点に着目し、本発明をなすに至ったもの
である。

而して、本発明の摺動面材料は、Ｗ、　Ｍｏ、　Ｎｂ及
びＶの中から選ばれた少なくとも１種をマトリックスと
し、そのマトリックス中に、Ｈ，アルカリ金属、アルカ
リ土類、　Ｃｕ、　Ａｂ、Ｉｎ、　Ｔｌ、Ｓｒ＋、　Ｐ
ｂ及び希土類元素の中から選ばれた少なくとも１種以上
を添加したことを特徴とするものである。

上記添加元素は、総量で０．５〜３０％程度が望ましい
。

上記構成を宥する摺動面材料は、Ｗ、　Ｎｏ、　Ｎｂ及
びＶの中から選らばれた１種または複数種の混合物中に
、Ｈ、アルカリ金属、アルカリ土類、Ｃｕ、Ａｂ、　Ｉ
ｎ、　Ｔｌ、　Ｓｎ、　Ｐｂ及び希土類元素の中から選
ばれた１種または複数種を添加して成形されるが、具体
的には、各構成素材を混合して加圧成型し、酸素の存在
下において加熱焼結するとか、構成素材である金属の酸
化物とその他の構成素材を混合し、それを大気中１真空
中、酸素中等の適宜雰囲気中で加熱焼結するなどの成形
手段を用いることができる。勿論、同種の材料の固化に
一般的に使用されている他の各種成形手段を採用するこ
ともできる。

また、適宜材料からなる母材上に、Ｗ、　Ｍｏ、　Ｎｂ
及びＶの中の少なくとも１種、並びに、Ｈ、アルカリ金
属、アルカリ土類、Ｃｕ、　Ａｂ、Ｉｎ、　Ｔｌ、　Ｓ
ｎ、ｐｂ及び希土類元素の中の少なくとも１種を混合し
た混合物、あるいはそれらの複酸化物を、スパッタリン
グまたは溶射などの方法により表面コーティングし、そ
れによって摩擦面を形成することもできる。

このような構成を有する本発明の摺動面材料は、Ｗ、Ｍ
ｏ、　ＮｂまたはＶ等の金属が高い弾性率を有し、耐疲
労性にすぐれているため、耐スカッフィング性が高く、
また、それらの金属を摩擦することにより生じる酸化物
と、Ｈ，アルカリ金属４アルカリ土類、Ｃｕ、　Ａｂ、
Ｉｎ、　ＴＩ、Ｓｎ、　Ｐｂ及び希土類元素との複酸化
物（例えば、ｓ　ａ　ｗ　Ｏ３）は。

導電性が高いため、吸着能が大きく、潤滑油が良ビ作用
し、すぐれた潤滑性を示すことになる。

特に、本発明の摺動面材料は、フェニールシリコン系の
潤滑油を有効に利用できる点においても、卓越した潤滑
性能を示すものということができる。

即ち、一般に、フェニールシリコン系の潤滑油は、青銅
に対しては有効に作用するが、他の摺動材料に対しては
殆ど潤滑性を有していない、しかしながら、上述した本
発明の摺動面材料では、後述する実施例からもわかるよ
うに、すぐれた潤滑性能を発揮させることができる。

上述した摺動面材料は、すぐれた潤滑性能を有しながら
も、使用する潤滑油の種類によっては、触媒的作用によ
り、油分子を分解させるおそれがある。

木発朗者は、このような油分子の分解を防止するために
は、Ｓ、Ｓｅ、Ｔｅの中の少なくとも１種を添加するの
が有効であることを確かめている。これらは、触媒毒と
して作用するものと考えられ・即ち摺動面材料の触媒的
作用を抑制し、油分子の分解を防止するものと考えられ
る。

また、それらのＳ、ＳｅまたはＴｅを添加する場合には
、総量で０．５〜３０％程度が適しているが。

それらをある量以上に添加した場合には、ＷＳ２゜Ｗ　
Ｓｅ２　、　Ｗ　Ｔｅ２　などの固体潤滑剤を生成し、
無潤滑での耐彦耗性の高い摺動面を形成させることがで
きる。

上記Ｓ、ＳｅまたはＴｅを添加する場合には、前述した
摺動面材料の成形に際して、例えば各種硫化物、セレン
化物、テルル化物等を添加すればよく、またスパッタリ
ングまたは溶射などの方法により摺動面材料を表面コー
ティングして摩擦面を形成する場合には、そのコーティ
ングの際に上記と同様のものを添加すればよい。

［発明の効果］以上に詳述したところかられかるように、本発明の摺動
面材料は、すぐれた潤滑性を示し、特にその摺動面材料
中に生成される導電性の高い複酸化物の吸着能が大きい
ため、潤滑油がすぐれた潤滑作用を発揮することになる
。

また、本発明の摺動面材料は、青銅だけにしか有効に作
用しないフェニールシリコン系ノ潤滑油を用いても、す
ぐれた潤滑性を示し、従って卓越した潤滑性能を示すも
のということができる。

［実施例］Ｗ　−Ｃｕ（２％）　−Ｔｅ（２＄）の摺動面材料を鋳
物に溶射することにより試験片を作成し、また比較例と
しての鋳鉄、青銅の試験片を作成し、往復動摩擦試験機
を用いて、摩擦速度　＋０００５ｐ１１．荷重５０Ｊ／
ｃｍ’、オイル量５０ＪＬ文の試験条件で摩擦試験を行
い、摩擦係数ルと、スカッフィング寿命の比較ヲ行った
。その際、試験片のブロック及びピンには同種材を用い
、また本発明のＷ　　Ｃｕ　　Ｔ　ｅの試験片及び青銅
の試験片にはフェニールシリコン系の潤滑油（ＨＩＶＡ
Ｃ−Ｆ５）を、鋳鉄（ＦＣ−２５）４．：　ハＳＦ−エ
ンジンオイルを使用した。

第１図にその試験結果を示す。同図によれば、本発明の
摺動面材料が、フェニールシリコン系の潤滑油を使用し
ているにもかかわらず、非常にすぐれた性能を有し、し
かも性能のよいエンジンオイルを使用した場合よりもす
ぐれていることがわかる。

また、　Ｗ　−Ｃｕ（２１）の摺動面材料及び上記と同
様ノＷ　−Ｃｕ（２２）　　Ｔｅ（２％）の摺動面材料
をそれぞれ鋳物に溶射することにより試験片を作成し、
比較例としては、Ｗを鋳物に溶射した試験片を作成し。

往復動摩擦試験機を用いて、上述した場合と同条件で摩
擦試験を行い、摩擦係数用と、スカッフィング寿命の比
較を行った。その際、試験片の相手材には鋳鉄（ＦＣニ
ー２５　）を用い、潤滑油はいずれの場合もフェニール
シリコン系の潤滑油（ＨＩＶＡＣ−Ｆ５）を使用した。

第２図にその試験結果を示す、同図によれば、本発明の
摺動面材料が、フェニールシリコン系の潤滑油を使用し
ても、非常にすぐれた性能を有し、特にＴｅ　（２％）
を添加した場合には、触媒的作用の抑制により一層すぐ
れた性能を有することがわかる。

第３図は、第２図の場合と同条件で、相手材も試験片と
同種材料を使用した場合の試験結果を示すものである。

第２図の鋳鉄を使用した場合より、はるかに良い結果が
得られた。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図は本発明に係る摺動面材料に
ついての実験の結果を示す線図である。

Claims

【特許請求の範囲】

１、Ｗ、Ｍｏ、Ｎｂ及びＶの中から選ばれた少なくとも
１種をマトリックスとし、そのマトリックス中に、Ｈ、
アルカリ金属、アルカリ土類、Ｃｕ、Ａｂ、Ｉｎ、Ｔｌ
、Ｓｎ、Ｐｂ及び希土類元素の中から選ばれた少なくと
も１種以上を添加したことを特徴とする摺動面材料。